執拗に何かを求める長女から逃げる女のセリフが「娘の幸せが私の幸せ」
テレフォン人生相談 2016年12月1日 木曜日
長女が3か月前から毎日ストーカーのようにメールや電話で悩み相談をしてくる。親として娘にどう関わっていけばよいか?
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大迫恵美子(弁護士)
相談者: 女67歳 夫75歳 県外で家庭を持つ長女41歳 長男39歳
今日の一言: 苦しみは解放と救済につながる(アルフレッド・アドラー)
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
もしもし?
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
お願い致します。
加藤諦三:
はい、最初に年齢教えて下さい。
相談者:
67歳です。
加藤諦三:
67歳。今、結婚してます?
相談者:
はい
加藤諦三:
えー、ご主人何歳ですか?
相談者:
75歳。
加藤諦三:
75歳。お子さんは?
相談者:
長女が41、
加藤諦三:
はい
相談者:
長男が、39
加藤諦三:
はい、分かりました。
それでどんな相談ですか?
相談者:
えーと、長女、が県外で、結婚してます。
加藤諦三:
はい
相談者:
10年前から、何か困った事があるたびに、
加藤諦三:
はい
相談者:
メールや電話で泣き言を言って来ます。
加藤諦三:
はい
相談者:
その度に、娘の家へ行ったり、連れて帰ったりを繰り返しました。
加藤諦三:
はい
相談者:
娘の旦那さんからは、過干渉と思われるぐらい、
加藤諦三:
はい
相談者:
孫可愛さに、行動しました。
加藤諦三:
はい
相談者:
今年に入ってからも、うつになり、
加藤諦三:
「うつになり」っていうのはこの、41歳の、あなたのお嬢さんがうつになったの、
相談者:
そうそうです。
加藤諦三:
はいはい
相談者:
で、心療内科へも、通っていますけど、毎日、電話とメールを・・3ヵ月以上、掛かっ・・て来るんです。
加藤諦三:
はい
相談者:
朝は8時から夜は、
加藤諦三:
はい
相談者:
11時頃、
加藤諦三:
はい
相談者:
4、5回。
加藤諦三:
はい
相談者:
でわたし、30分ぐらい話すんですよね。
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、わたしもそれ聞くんですけど、同じやり取りの繰り返しで、さらに、攻撃的に、わたしを責めて来るんで、
加藤諦三:
はい
相談者:
もう限界で・・
加藤諦三:
あのお、例えば、メールの内容でいうと、どんな言葉で、が・・攻撃的ってのはどういう・・
相談者:
「お母さんはわたしの気持ちを分かってくれん」とか、
加藤諦三:
あーはいはいはい
相談者:
「お母さんは、子どもの時に、わたしを・・可愛がってくれなかった」とか・・
加藤諦三:
はい
相談者:
って、今だに言われます。
加藤諦三:
はいはい
相談者:
・・なんか、子どもみたいで、なんか、子どもが・・おもちゃを買い与えてもらわなかったらギャーギャー言うような、そんな欲望を、が、発揮できなかったらわたしとか、家族・・
加藤諦三:
「わたしとか家族」というのは、この、41歳のお嬢さんのお子さんのね?、あなたの・・にとって孫ね?
相談者:
はい
加藤諦三:
に、
相談者:
とか・・
加藤諦三:
当たるって、
相談者:
旦那さんにも当たってると、
加藤諦三:
ご主人にも当たってると。
相談者:
はい、と思うんですよ。
加藤諦三:
あーなるほどね。
相談者:
子どもがちっちゃいうちは、行ってたんですけど、もう・・いつまで行っても、自立できんと思って、
加藤諦三:
はい
相談者:
3年ぐらい前から行ってないんですけど、「来て来て」って言うんですけど、行ってもおんなじことの繰り返しなんで・・もう、行かないことにしてるんですけど。
加藤諦三:
はい、「行っても、繰り返し」ということは、要するに、「お母さんは、わたしの気持ちを分かってくれない」ということばっかり言ってるっていうこと?
相談者:
そう、そうですそうです。
加藤諦三:
で、あなたの側からすると、その、お嬢さん、お嬢さんつっても、もう、41歳ですけれども、
相談者:
はい
加藤諦三:
言い分っていうのは、どういう風に感じます?
相談者:
はい、わたしもイライラして、子育てしたような気がします。
加藤諦三:
何でそんなにイライラしてたんですか?
相談者:
仕事と両方と・・そのと・・
加藤諦三:
あ、働いてたのね?
相談者:
はいはい
加藤諦三:
専業主婦ではなかったんですね?
相談者:
そうです、そうです。
加藤諦三:
そうすっと・・ご主人も働いてた、あなたも働いてたで、で・・このお嬢さんは、どうやって育てたんですか?、誰が・・
相談者:
あの・・自営業ですから家、におりますから。
加藤諦三:
あー家で、いるから、絶えず見てはいられるわけですね?
相談者:
はい、そうです。
加藤諦三:
そうすっと、お嬢さんの側からするとお、要するにお母さんはあ、そばにいるけれども、
相談者:
はい
加藤諦三:
お店の事、やっていて、わたしの方には、全く、注意を向けてくれなかったということね?
相談者:
はい、そ、いつも言われます。
加藤諦三:
ええ・・
相談者:
「イライラして、わたしを育てた」と。
加藤諦三:
うん・・「イライラして、育てた」という、そういう言葉で言うんですか?
相談者:
はい。「虐待された」とか言います。
加藤諦三:
「虐待された」という?
相談者:
はい
加藤諦三:
で、その小さい頃は、なに、手の掛からない子だったの?、それとも、手の掛かる子だったの?
相談者:
手の掛からない子でしたけど、
加藤諦三:
うーん
相談者:
高校生の時に、とうきょ・・拒否(登校拒否)して、
加藤諦三:
うん
相談者:
困ったことがありました。で、社会人になっても・・結構遊びまくって・・で、やれやれ結婚してもらって、やっと、離れてくれたと思ったら、
加藤諦三:
うん
相談者:
こんな調子で・・
加藤諦三:
だからま、「離れてくれた」ってことで、あなたにとっては、こう、正直の話い、好き、ではなかったんだね?
相談者:
たぶん
加藤諦三:
ですよね。うん、で、うんでも、だ、あなた・・今もまあ、かなりイライラしてるけどお、素直な部分もあるね。
「嫌いだ」ってつったけど、「たぶん」って認めるからね。
「そんなことありません」ってこう言う人が多いんだけれども、
相談者:
あ、嫌いではないけど、やっぱし、心配でやっぱし、いつも、幸せになって欲しいなとは思ってますけど。
加藤諦三:
うんそれは思ってる・・
相談者:
はい
加藤諦三:
うん、だから、そ、その気持ちだけじゃなくて・・その矛盾した気持ちがあったという意味ですけど。
相談者:
そうです、はいはい
加藤諦三:
うん
相談者:
も、子どもの幸せが、わたしの幸せです。電話掛かって来ること自体がもう、不安で・・
加藤諦三:
子どもの幸せが・・わたしの幸せ?
相談者:
はい、今のところ。
加藤諦三:
「今のところ」
あなた、ご主人との関係、上手く行ってないよね?
相談者:
・・たぶん
加藤諦三:
あのね、自分、で幸せになろうっていう、前向きの意欲が、今ないよね?
相談者:
いや、ありますけど、今のところ・・萎縮してます。
加藤諦三:
いや、もし、もしあれば、
相談者:
はい
加藤諦三:
「子どもの幸せが、わたしの幸せ」とは、絶対(強い口調)に言いません。
相談者:
あ、そうなんですか。
加藤諦三:
自分で、自分の幸せを・・作れない人が、
相談者:
はい
加藤諦三:
「子どもの幸せは、わたしの幸せ」って言ってるんです。
相談者:
あー
加藤諦三:
だから・・人間関係も、上手くい、行かないですよ、それご主人って・・ご主人も、とも上手く行ってない、ですから今・・あなた、お嬢さんとの関係だけで・・相談して来ましたけれども、
相談者:
はい
加藤諦三:
・・お嬢さん以外に、
相談者:
はい
加藤諦三:
周りの人間関係は上手く行ってないですよね?
相談者:
・・いいえ、そんなことないと思います。
加藤諦三:
いいですか?
相談者:
周りの人間関係ですか?
加藤諦三:
周りの人間関係が・・上手く行っていて、
相談者:
はい
加藤諦三:
何で、お嬢さんの育てる時、お嬢さんに、イライラして・・今、こんなんなるの?
相談者:
(ため息)
加藤諦三:
逆に、た、あなた自身があ、お嬢さんに、自分の気持ちを・・どんどんぶつけて来たんじゃないの?
相談者:
そうですねえ。
加藤諦三:
そうでしょう?
相談者:
はい
加藤諦三:
だから周りの人間関係の、上手く行かないことを、全部、あ、このお嬢さんに向けて・・うっぷん晴らして来たんだね?
相談者:
そうかもしれません。
加藤諦三:
・・お嬢さんからするとこれ、たまんないねえ。
相談者:
・・・
加藤諦三:
今、あなた、「お嬢さんからのメールで云々」っていうけど・・も、全部、今までの、人生、全部に対して、
「助けてくれー」っていうことじゃないの?
相談者:
とりあえず、今の、解放されたい気持ちだけ。
加藤諦三:
そうだよね?・・も今の状態から「解放されたい」っていう叫びだね。
相談者:
はい
加藤諦三:
大変難しい相談だと思いますけれども、今日はあのスタジオに弁護士の、大迫恵美子先生がいらしてるので、
相談者:
はい
加藤諦三:
伺ってみたいと思います。
相談者:
お願いします。
(回答者に交代)
ううっ、いつもクールな大迫先生の告白に胸を掴まれてしまいました…!
大人の女性の経験値が伝わるし、地に足ついてて圧倒的に的確なつっこみの厳しさ、冷静さ、優しさにもうメロメロです。
大迫先生ステキー!!(変なコメントですいません)
私は20代前半でマグマが噴き出したけど、あの時、親自身も更年期とかで本当に大変だったと思う。心置きなく噴出させてくれたおかげで、アンマーの歌詞の気持ちがよく分かる。母親の立場としても。
しかし、最近は40代くらいまでマグマを溜め込んでいる人も結構いるんだなぁ。
相談者にとってアンマーは、自分の娘だったんじゃないでしょうか…?
今頃お返しされてるみたいですね。
子育てして、改めて知る親への憎しみ(by加藤センセー)だなぁ。