お金目的が見え見えの親戚にもやりたくないし、使い途もない85歳夫婦
テレフォン人生相談 2018年1月9日 火曜日
子どもがいないので遺産は親戚に分配しようと思っていたが、トラブルで渡したくなくなった。この財産、どうしたらいい?
パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 塩谷崇之(弁護士)
相談者: 女85歳 夫85歳 子どもは胃癌で他界
柴田理恵:
もしもし?、テレフォン人生相談です。
相談者:
はい、ありがとうございます。
柴田理恵:
はい。今日はどういったご相談ですか?
相談者:
今日はあの・・他所で、長く住んでいて、
柴田理恵:
はい
相談者:
60年も、いました。
柴田理恵:
はい
相談者:
そえで・・財産みたいな、持ってた物全部売って、
柴田理恵:
はい
相談者:
子どもが亡くなったんで、田舎へ引き上げました。
柴田理恵:
はい
相談者:
そえで、2年ぐらいは良かったんですけども、
柴田理恵:
はい
相談者:
あの、親戚がやっぱし、
柴田理恵:
うん
相談者:
・・遠のいたっていうんでしょうかね?
柴田理恵:
はい
相談者:
二人でいるんだから大丈夫だろうっつう事になったんです。
柴田理恵:
・・はあ、ん?
相談者:
しゅ・・
柴田理恵:
「二人」というのは、ご夫婦でって事ですか?
相談者:
はい、はい、はい
柴田理恵:
あ、今あなた、おいくつですか?
相談者:
85歳です。
柴田理恵:
あら、じゃあ旦那様は?
相談者:
はち、同じです。
柴田理恵:
あ、85歳。ずーっとあの、あの今住んでらっしゃる・・ところとは違うところに、
相談者:
はい
柴田理恵:
60年ぐらい住んでらして。
相談者:
はい、居ました。
柴田理恵:
で、そこの財産を全部売って?
相談者:
はい
柴田理恵:
で、今その・・何ていうか、生まれ故郷に戻って来られたんですね?
相談者:
はい、そうです。
柴田理恵:
うん、そしたら、ま、60年も、離れてたら、あの、ご親戚の方々とは、割とこう、疎遠になっていて、
相談者:
ええ
柴田理恵:
ふんで?
相談者:
色々やってくれてたんですけども、
柴田理恵:
うん
相談者:
ここんところお・・
柴田理恵:
うん
相談者:
うーん、なんたか、お金え、を持って来てるっていうのを、分かってるんです。
柴田理恵:
はあはあ、は、あ・・
相談者:
そえだもんで・・
柴田理恵:
うん
相談者:
そのお金が、
柴田理恵:
うん
相談者:
今度は・・わたし達に害をしてるわけです。
柴田理恵:
害をしてる?、はあ
相談者:
みんなが、
柴田理恵:
うん
相談者:
そのお・・んー、何て言うのかなあ?
柴田理恵:
うん
相談者:
「物でもらうよりお金の方がいい」っていうような人も出て来たし、
柴田理恵:
あーー・・あ、つまり、親戚の方達が、
相談者:
はい
柴田理恵:
親切にしてくださってはいたけれども・・
相談者:
はい
柴田理恵:
段々、その方達が、何ていうか・・
相談者:
冷たくなった。
柴田理恵:
あの・・冷た、くなり・・なって、
相談者:
はい
柴田理恵:
それで、あなた方の、お金、を、目当てにしてるって事ですか?
相談者:
一応、そういう、見方が出て来ました。
柴田理恵:
ほう・・
相談者:
うーん
柴田理恵:
どういう、事でえ?
相談者:
うん、だから財産分与とか、そういうのは権利があるとかないとか、そういう風に・・
柴田理恵:
あー
相談者:
始まったんです。
柴田理恵:
あー財産分与。えっと、今ご夫婦でいらっしゃいますよね?
相談者:
はい
柴田理恵:
えと、お子さんは?
相談者:
子どもはもう亡くなって、胃癌で亡くなって・・
柴田理恵:
あら
相談者:
いないんです。
柴田理恵:
あらー、可哀想に。
相談者:
身内が・・
柴田理恵:
うん
相談者:
ホントの従兄弟(いとこ)・再従姉妹(はとこ)・姪っ子になったわけです。
柴田理恵:
えっと、今、生きてらっしゃるのは、じゃその従兄弟さん・・ていうのは、
相談者:
従兄弟とか、
柴田理恵:
うん
相談者:
お父さんの、い、は、あの甥っ子とか。
柴田理恵:
うん
相談者:
そういうの、一応、世話になって、こっちへ引き上げて来たわけなんです。
柴田理恵:
あーはいはいはい、はい
相談者:
うーん、だけども、
柴田理恵:
うん
相談者:
やっぱし・・それが2年も経つと飽きて来たっていうのか・・色々が分かって来たっていうのか。
柴田理恵:
うーん
相談者:
うん、お金の方に目が行・・ったぁ、らしいんです。
柴田理恵:
「行ったらしい」というのはあ、どなたからかお聞きになられたんですか?
相談者:
そうなんです。一人の子が、す、
「こういうわけで出入れないんだよ」って言うわけです。
柴田理恵:
ん、ん?
相談者:
あのお、数で入った人が多くもらうとか・・そういう、話が出てるらしいんです。
柴田理恵:
あーなるほど。
相談者:
ええ
柴田理恵:
あの、財産を分与する時に、
相談者:
ええ
柴田理恵:
より、その・・
相談者:
ええ
柴田理恵:
関わった人たちが・・
相談者:
そうそうそうそう、そうです。
柴田理恵:
「たくさんー、財産、あそこはもらえんじゃねえの?」みたいな事を。
相談者:
いっぱい貰えるんじゃないかっていう・・
柴田理恵:
ことを言い始めて。
相談者:
で、ええ、そえだもんだから、
柴田理恵:
うん
相談者:
それ言われるのが嫌だからって、出入らないわけなんです。
柴田理恵:
あー・・
相談者:
これは怖いです。
柴田理恵:
怖い?、うんうん
相談者:
誰が来たとか、誰が来(き)ないとかっつう、
柴田理恵:
うん
相談者:
電話連絡でどんどん取ってるらしいんで・・
柴田理恵:
だ・「取ってる」って、誰が?誰を?
相談者:
親戚が。
柴田理恵:
親戚が?
相談者:
うん
柴田理恵:
その、チェックしてるわけですね?、その、出入りの様子を。
相談者:
そうらしいです。ええ
柴田理恵:
あー
相談者:
誰か行ったか、行ったら・・あの、上がって話して来たかとか。
柴田理恵:
うん
相談者:
そういう風な、
柴田理恵:
うん
相談者:
連絡が、入っちゃうんです。
柴田理恵:
うーーん
相談者:
ほんっとに、これは怖い事なんです。
柴田理恵:
うん、「連絡が入っちゃう」っていうのは、あのお、あなたに、直接電話が来るわけですか?
相談者:
うちへ来ないで、その・・親戚同士でやったのを、わたしに言ってくれる子が一人いるんです。
柴田理恵:
あー、その・・
「こういう風に、親戚同士でやってるよ」って教えてくれた人がいるわけですか?
相談者:
ええ
柴田理恵:
うん、それは、ハッキリ、財産、分与の、その、なんつうの?、たくさん通った人は、財産たくさんもらえるからっていう・・
相談者:
そういう風な、話が出てるんです。
柴田理恵:
・・あの、財産て・・
相談者:
はい
柴田理恵:
あの、どのぐらい、おありなんですか?
相談者:
それはもう・・相当な、地所を売って来たから。
柴田理恵:
あー
相談者:
あ、それは・・分かってると思います。
柴田理恵:
あー・・相当な額なんですね?
相談者:
そうです。
柴田理恵:
うーん・・なるほ・・
相談者:
だから、
柴田理恵:
うん
相談者:
「早く老人ホームへ入っちゃえ」とか。
柴田理恵:
うん
相談者:
そういう風に言う人もいる、そうすれば・・
柴田理恵:
うん
相談者:
後を分けちゃうって言うらしいんです。
柴田理恵:
うーん。えっとお、ご夫婦の、間では、
相談者:
はい
柴田理恵:
その、ほら、もしね?、万が一、お亡くなりになった時に、
相談者:
そう
柴田理恵:
あの、どなたに、財産を、分けようとかそういう話し合いはなさってるんですか?
相談者:
それが・・前はやってたんですけど、今は・・できなくなったんです。
柴田理恵:
ん?、なんでですか?
相談者:
そういう風なん、なっちゃったんで。
柴田理恵:
いやいや、あの誰もいない時に、
相談者:
はい
柴田理恵:
ご夫婦でだけでお話、なさったり・・
相談者:
してます。
柴田理恵:
・・そ、その話はしてますか?
相談者:
してます。してるけれども、
柴田理恵:
うん
相談者:
そのお、予定にして来た子が、ダメになったんです。
柴田理恵:
だ、な、なんでダメになったんですか?
相談者:
・・うーん、どういうんだか、ちょっと・・んまあ、欲が深くなったっていうのかね、
「早く」っていう事になったらしいです。
柴田理恵:
・・あ、その面倒看てた子が(含み笑い)、
相談者:
はい
柴田理恵:
「早くちょうだい、早くちょうだい」って言うようになったんですか?
相談者:
だから、早くわたし達が、
柴田理恵:
うん
相談者:
施設行っちゃうとか・・
柴田理恵:
うん
相談者:
すれば・・
柴田理恵:
いいなってなって来たんですね?
相談者:
そういう風な・・に見えて来ちゃったんです。
柴田理恵:
「見えて来ちゃった」?
相談者:
はい・・昨日、一昨日(おととい)もちょこっと来たんですけど、寄らずに上がらずに、
柴田理恵:
うん
相談者:
すぐ帰って、しまいました。
柴田理恵:
うーん
相談者:
そういう風になってるんです。
柴田理恵:
うーん、あなたとしてはあ、もっと家(うち)に入って、上がって、色んな話をしてくれたら・・
相談者:
そうです。そうしてたんです。
柴田理恵:
気持ち良く、財産を、譲れるのにって事ですか?
相談者:
そういう、思いでいたんです。
柴田理恵:
うーん
相談者:
(ため息)なんていうのかなあ・・
みんな、ただの金だら、「すぐにでももらいたい」・・っていうかな?」って・・
柴田理恵:
うんー
相談者:
お父さんと言ってるんですよ。
柴田理恵:
うーん
相談者:
うん
柴田理恵:
でもお、その人に、ハッキリ
「もう、全部譲るよ」なんて話はしてないわけでしょ?
相談者:
・・ん、まだしてなかったです。
柴田理恵:
うん。してないんだったら・・
相談者:
向こうはもらうつもりで、いました。
柴田理恵:
でもしてないんだから・・
相談者:
ええ
柴田理恵:
あげるつもりがないって話でいいじゃないですか。
相談者:
そうなんです。
柴田理恵:
うん
相談者:
だから・・
柴田理恵:
うん
相談者:
本当にもう、ふたーりで夜になると、
柴田理恵:
うん
相談者:
そんな事だらけで眠れなくなるんです。
柴田理恵:
あー、なるほどね。
相談者:
で、どこへも、相談のしようがないんです。
柴田理恵:
うん、あの遺言とか・・ほら、弁護士さん・・にね?
相談者:
ええ
柴田理恵:
こう、ちゃんと立っていただいて、弁護士さんかな?、そういうなんか、きちんとした人に立っていただいて、
相談者:
ええ
柴田理恵:
遺言状を書いて、
相談者:
ええ
柴田理恵:
で、こーれ、「これお願いします」とかというような事は、やってらっしゃいます?
相談者:
だ、それをどういう風にやっていいか、分からずいるわけです。
柴田理恵:
あー
相談者:
そいで、相談したわけです。
柴田理恵:
そっか。
相談者:
はい
柴田理恵:
なるほど、あげようと思ってた人が、なんか・・あのお、金の亡者みたいになっちゃって、
相談者:
ええ
柴田理恵:
そんな人にあげんの嫌だなって思っちゃって。
相談者:
え、そうです。
柴田理恵:
あー、そしたら・・
相談者:
親戚中が、そういう気持ちになってます、今。
柴田理恵:
あー・・そっかあ・・
相談者:
そいで、わたし達は今、迷っているんです。
柴田理恵:
うーん
相談者:
ふ、二人で。
柴田理恵:
うーん
相談者:
夜になるとそんな話になって。
柴田理恵:
いずれにしても、だけど、ご夫婦で、頑張られた、お金だから・・
相談者:
そうな、そうなんです。
柴田理恵:
ね?
相談者:
そうなんです。
柴田理恵:
思う、ように、始末したいですよね?
相談者:
そうなんです。
柴田理恵:
うーん。
相談者:
い、やりたいとこが無くなっちゃったんです。
柴田理恵:
あー
相談者:
今は。
柴田理恵:
分かりました。弁護士の先生に相談してみましょうかね?
相談者:
はい、お願いします。
柴田理恵:
はい。今日の回答者の先生は、弁護士の、塩谷崇之先生です。先生お願いします。
(回答者に交代)
相当な額…。どうしても気になってしまいます。相当というからには、相当であってほしいけれど、どうなんでしょう。わからないですねぇ。
60年ぶりの田舎暮らしは、こちら側も大変、あちら側も大変でしょうね。それぞれ思惑も違いますし。
なぜゆえに好感度タレントなのか?
この相談の核はお金の使い道などではない
まわりとの関係がうまくいかなくなり
それを哀しい寂しい苦しいという心のありようである
相談者はそれを金銭からくる他人の卑しさに原因があり
これは決定事項だと話を進める
己が嫌われる原因とはまず己に理由があるもので
我を嫌うまわりの数が多ければ多いほど
中心たる己に非があるものだと諭すこそ道ではなかろうか
自ら本音を語らず
他人からは本音で接せられず
さみしくてさみしくて
たまらず電話してきた
すでに子供を亡くしている状況は
相談者がまわりに優しくできているはずもない
全く思わない。とても好感あった。孤高が1番