妹親子に貸した金を回収するには
2014年9月18日 木曜日
相談者: 女83歳一人暮らし 娘57歳
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 志賀こず江(弁護士)
今日の一言: 泣いて頼むような人は、ときに手のひらを返します。
加藤諦三:
お一人で暮らしている?
相談者:
暮らしは一人ですが、同じ家に娘が別世帯で住んでいます。
加藤諦三:
娘さんはご結婚されている?
相談者:
はい。
孫が3人いて、みんな外に出てしまっている。
わたくしは、生活は一人です。
加藤諦三:
どういう相談ですか?
相談者:
お金を貸したんですけど返ってこないんです。
加藤諦三:
誰に貸したんですか?
相談者:
妹親子
加藤諦三:
妹さんは何歳ですか。
相談者:
76歳
加藤諦三:
何年前?
相談者:
8年前
加藤諦三:
金額はどれくらい? 正確でなくてもいいんですが。
相談者:
一千万くらい。
加藤諦三:
・・8年前の一千万くらいですね。
相談者:
3回に分けて。
加藤諦三:
緊急に必要なことがあったわけですね。
相談者:
いえ、ぜんぜん内容言わないんです。
商売やってたんですよね、息子の方が。
たぶん、息子が商売の資金に困って、それで妹が・・
加藤諦三:
はーん、商売の資金となれば、一千万くらいは・・普通の生活費ではないですからね。
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
貸したときに、借用書とかは?
相談者:
それが、 全然とらないんです。
後からまとめてとりました。
加藤諦三:
まとめてというのは、3回貸してからということ?
相談者:
途中で一回百万、持っていってるんですね。
それで、前のお金に積みたてというような形で、百万を余計に渡して、合計で950万になりました。減って。
加藤諦三:
書いたものは何もないんですね?
相談者:
でも、私は書いて、むこうで見せて、950万の借用書はとりました。
加藤諦三:
妹さんも判子を押して、それはちゃんと残っている?
相談者:
はい。
裁判起こしたんですよね、民事の、弁護士さんにお願いして。
加藤諦三:
あ、もう弁護士さんに頼んでるのね。
相談者:
いえ、頼んでたんですけど、あきれて、放り出されてしまいました。
加藤諦三:
妹さんに何か・・
相談者:
妹じゃなくて、息子の方にね。
加藤諦三:
あなたからすると、甥ですね。
相談者:
はい。
返さないので・・
呼び出しかけても。
ぜんぜん返事無しなんだそうです。
一度だけ、弁護士さんの所に来たそうなんです。
弁護士さんから、電話が来て、「もう、あんなの、人間じゃない」と言われました。
一言いえば、全部嘘だって。
二言目を言うと、重ねてそれが嘘だって。
なんか、そういう風な人間になっているそうです。
加藤諦三:
借用書は、妹さんと2人で借りたことになっているんですか?
相談者:
連名です。
で、一応、民事で和解はしたんです。
加藤諦三:
和解って、どういう内容?
相談者:
返済の内訳があるんです。
今年、(返済が)終わることになっているんです。
ですけど、ぜんぜん入りません。
それで、私ね、なるべく表ざたにしたくないから、民事の前に調停をお願いしたんです。
東京の弁護士さんでしたけど、もう全然だめだって。
950万に対して、1万円しか払えない、って言ったんですって。
だから、私は断りました。
そうしたら、その弁護士さんも断ってきました。
加藤諦三:
2人の弁護士に頼んだということですね。
相談者:
はい
加藤諦三:
貸すときに、これは妹さんにではなく、甥に貸すっていうことは分かっていたんですか?
相談者:
妹の方に・・、不動産とかがあったから、それで貸したんです。
加藤諦三:
不動産や、何やら、あるのに、なんで・・
相談者:
そんときは、お金が入ってくるのは、10軒入れるアパートを一棟持っていまして、その他に4件のアパートと、それと借家、店、お寿司屋さんなんですけど、そこから収入あるし、土地を持っていて、買い手がたくさんついているみたいな・・、そんな土地と。
それから、自分で住んでいた・・、
加藤諦三:
いや、今の話を聞くと、なんであなたにお金を借りるんですか?
相談者:
私も、それを信じていたんですけど、子ども曰く、騙されたんだそうです、妹が。
なんか、付き合っている人がいて、騙されて・・
加藤諦三:
それ(不動産)、今は、ないの?
相談者:
アパートを買ったときのお金に全部つぎ込んだけども、なお足りなくて、ほんとはそれが、余っているそうなんです。
加藤諦三:
でも、アパートはあるんでしょう?
相談者:
あります。
収入もあります。
そして、その後に、弁護士さんがとってくれたんですけど、なんで借りたのか分かりませんけど、3200万金融機関から借りて、そして、去年、その3200万を返し終えています。
加藤諦三:
妹さんに、今、財産はあるんですか、無いんですか?
相談者:
今は、抵当はついていますけど、アパートは一棟持っています。
加藤諦三:
一千万、払えるぐらいはあると。
相談者:
あります。
あると思います。
加藤諦三:
妹さんは、騙されたりしたことはあるけども、お金がないわけではないと。
相談者:
そうです。
加藤諦三:
あなたも70歳も過ぎて、収入もない中、なんで貸したんですか?
相談者:
お願い、お願いって、しがみ付かれて、それで貸しました。
加藤諦三:
肉体的にしがみ付かれて・・、
相談者:
そう、貸して、貸してって。
加藤諦三:
そのとき、あなた一人で暮らしていたんですか?
相談者:
娘に相談しましたけど、
加藤諦三:
暮らしていたのは一人?
相談者:
はい。
相談したんですけど、
「いいとか、悪いとか言える立場じゃないから、お母さん自分で決めなさい」って。
私も、泣かれて・・、電話を切っても、切っても、掛かってくるから、自殺でもしたら後悔すると思って、それで貸したことがあります。
加藤諦三:
あなたは、今、生活には困っていないんですね。
相談者:
年金で生活していますけど、83になって、身体も自由にならなくて、施設にでも入らなくちゃいけないと思っているんですけど、その資金はありません。
(回答者に交代)