姉への負い目を金で償う母の相続が不安な妹。浪費家の独身姉 VS 堅実な家庭持ち妹

テレフォン人生相談 2014年8月19日 火曜日

相談者: 女40歳 夫42歳 長男中学1年 次男小学4年 実家の父74歳 同じく母73歳 姉47歳独身

パーソナリティ: 勝野洋
回答者: 塩谷崇之(弁護士)

相談者:
実家は農家。
父は軽い認知症。農業ができない。

子どもは相談者含めて二人姉妹で、跡継ぎがいないので農地は売る方針。
相談者の姉は48歳で独身。

姉が数年前にマンションを購入したときに親から2千万円の援助を受けている。

母は姉に負い目を感じている。

母は50年前に嫁いで、姑舅に仕えて働かされた。
畑仕事が忙しく、姉が生まれたときに十分な世話ができなかった。

小姑も近くに住んでいて、近所との折り合いも悪く、イライラしていたので、姉を叱り飛ばすこともあった。

こうしたことを、母は姉に負い目を感じている。

姉は実家の跡も継いでいないし、遠方に住んでいて親の世話もしていないし、それは私と同じ。
母は農地を売って、私と姉とで分けるつもりでいる。

勝野洋:
何坪?

相談者:
1,000坪くらい。

私は平等にして欲しいと思って母に電話したら、
母が、
「あなたにはコツコツ溜めた中から1千万円あげるから」
と。

母は負い目があるから、姉に多めにあげたいらしい。

姉はお金使いが荒い。
それは姉自身も言っていて、
毎年、海外旅行に行って、その度に結構な買い物をしている。

私は節約を楽しむタイプで、ガッチリ派。

母も
「性格が違うね」
と。

それ(農地)とは別に両親亡き後、実家の土地も処分する必要がある。

そのことで母に電話した。

司法書士や税理士などの専門家に間に入ってもらって解決して欲しい。
その際に(母から姉への)マンションの援助も話して欲しい。
でも、母は私と姉とで仲良く話し合って処理することを希望したので、

私(相談者)はそれは姉の性格からして難しい、と母に言って、専門家に間に入ってもらう話をすると、母は話を切り上げて電話を切ってしまった。

それから母から連絡はないが、何年か先には、必ず問題になることなので、相談した。

姉はマンション資金の援助を受けたとき、
「いいわ、これで(母を)許すわよ」
と言ったらしい。
そういうのを聞いて・・(釈然としない。)

現在、姉との交流はない。
もう1年以上。
音信不通のきっかけは、母が姉のマンション購入費を援助したとき。
母からその話を聞いて、姉に電話を掛けた。
姉は出なかったので、留守電に入れた。
「両親がコツコツ溜めたお金を電話一本で、どういうことですか、もっと考えてください」
(つまり、マンション援助は姉から母へのおねだりだったことがわかる)

(回答者に交代)

塩谷崇之(弁護士):
話を聞いててしっくりこない。

両親は元気なんでしょう?

相談者:
母は自分で身の回りのことはできる。
父も寝たきりではない。

塩谷崇之:
なんで今、心配しているのか、率直な疑問。

親のものは私(相談者)のものと、勘違いしている印象。
まず、財産は両親のもので、あなたたちのものではない。

財産をどう使うかは両親が決めること。
お母さんが使いたいように使えばいい。
お姉さんへの援助も、お母さんが負い目があってのことであれば、それを尊重すべき。

財産について考えるのは両親が亡くなって遺産が残されたとき。
それをどうしようかという話。
相続になれば、法定相続分は、
母が1/2、あなたとお姉さんで、1/4づつ。

生前贈与があれば、それも考慮される。

あるいは、遺言の意志が尊重される。
それもなければ相談して決めることになる。
公平になるように。

相談者は、あいだに専門家を入れると言うが、お母さんがそれを望んでいないとすれば、それも親不孝。

専門家だって、中立は難しいし。
なので、双方で代理人を立てて話し合うことになる。

または、裁判所に調停を申し立てれば、調停員が調整してくれる。
専門家に依頼するよりも安く上がる可能性もある。

ただ、これも相続人が納得しないと。
あなたが進めると、相手は訴えられたと、感情的になる恐れもある。

まずは話し合い。
どうしても裁判所しかないとなったらし方がない。

(再びパーソナリティ)


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