幼稚園のお母さんたちから無視される。人に甘えられない攻撃的自立
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
小さい頃あなたの家族はどうでした?
ばらばらでしたか? まとまってましたか?
相談者:
母がとても強くて、子どもは押さえつけられてまとめられていました。
加藤諦三:
力でまとまっていた・・
あなたは、自立しないといけない、と思っていたわけね。
相談者:
姉に甘えていました。
加藤諦三:
お母さんが怖かったから・・
正直、あなたの話を疑問を持ちながら聞いてたんですが、
被害妄想じゃないんですが、実際にこれだけ無視されてんのか?、ということなんですが。
相談者:
確実に無視されたことは何回かはある。
加藤諦三:
無視された、と錯覚するの人の中に、自立を強制されて生きてきた人がいる。
普通は、家族、友人、豊かな人間関係の中で自立していくんです。
そうじゃなくて、周りの人間を拒否する形で自立する、という場合がある。
その場合、無視されてなくても、無視されたように感じる場合がある。
違いますか?
相談者:
もしかすると、そうかもしれない。
加藤諦三:
今までの生き方に無理がある。
攻撃的自立という言い方をするんですが、そういう風に感じる。
最初から他人を拒否しているから。
あなたの中では拒否していないんだろうと思います。
相談者:
振り返ると、長いつきあいの友人がいないので、一人で行動することが多い。
仕事も不規則だったので休みも一人。
自分で壁を作っていたのかなとも思う。
加藤諦三:
困ったときに、人に助けてもらって解決してきた人と、自分自身で解決してきた人がいる。
成長して、自我があって、自分で解決してきたのならいい。
しかし、情緒的に未成熟、心理的に成熟しないままで、自らの力に頼って生きようとした場合に、私が言ったようなことは起こる。
相談者:
おっしゃるとおりだと思います。
甘えられないんです。
加藤諦三:
うん。
あなたの中に、すごく甘えの感情があるんだけども、自立しなきゃと思っているわけです。
「個別化の破綻」っていうんですが、思い切って甘えの感情を出す、ってことが大切。
(相談者すすり泣く)
だって、今まで甘えたいのに甘えられなくて生きてきたから。
4歳の甘えの欲求が40歳にもある。
これは正常なことなんだと、あなた自身が認識すること。
あなたは、自分に甘えの欲求があることを認めたんだから、これからどんどん良くなっていくと思います。
相談者:
ありがとうございます。
森田浩一郎:
年寄りから言わせてもらうと、あなたね、もっとご主人に甘えて、一緒に子育てしましょうよ。一人じゃなく。
加藤諦三:
ひょっとしてあなた、むりやり社交的になってるってことないですか?
相談者:
あります。頑張ってました。
加藤諦三:
社交的に見える人の裏に対人恐怖症があるってことは珍しくない。
一つの成長の過程ですから、むりやり社交的にならないこと。
今までの生き方に無理があったんです。
(はい、はい、と返す相談者)
(内容ここまで)
相談者が加藤さんと話すうちに、鎧が一つひとつはがされて、素直になっていくような感じがしました。
カウンセリングの妙ってのかな。
最近も、江角さんが、ママ友からのいじめを告白して話題になっていましたね。
「幼稚園全体に広がっている」、とか言ってる時点で、
あー、この人病んでるわ、って思いました。
でも、、集団の中で、「浮く」っていう経験は、私にもあって、会社や学校みたく、逃げられないと追いつめられるんですよ。
全員が敵に見えちゃう。
今どき、相談者が、ことさら晩婚とも思いませんが、他の保護者たちとの年代ギャップなんかも感じてたんじゃないでしょうか。
で、その感情を隠すために(相談者が言うように)頑張っちゃった。
だけど、隠せないんだなあ。
きっと、相談者が醸し出すオーラ、ぐらいはあって、みんなが、それなりの態度になるってのかな。
でもそれは、ほんの、1ぐらいの大きさしかないんだけど、相談者にとっては千にも万にも感じられるようになる。
被害妄想といえばそうなんだけど。
小さい頃にお姉さんがいてよかったですね。
森田氏が言うとおり、ご主人をお姉さん役にしちゃいなさいよ。
加藤さんがズバリ言う前に、森田好々爺が、一旦、相談者の言い分を認めてあげたのは、役割分担としてGoodだと思います。
「個別化」は、あくまで「社会性」を身につけていく中で自然と身につけていくものです。
(wikipediaの受け売りです)