姻族関係終了届 に関連する悩み相談
姻とは一字で「嫁ぐ」の意味を持ちます。
姻族とは、結婚によって新たにできる親族のこと。
姻族関係終了届けとは、その関係を断ち切る届けのことです。
誰がどういうときに出す届けかというと、その大半は夫を亡くした妻が、夫の親族と法的に無関係になりたいときです。
離婚であれば、離婚届けだけで夫の親族とは関係は切れます。
しかし死別の場合は親族関係はそのままで、離婚と同じ効果が欲しいのであれば、届けを出す以外にありません。
姻族関係終了届けが俗に死後離婚と呼ばれるで理由です。
届けを出さない場合の妻の不利益として考えられることは、扶養義務です。
扶養する義務の範囲について、民法には原則と例外みたいな書き方がしてあって、原則の方は直系血族や兄弟姉妹。
つまり、夫の存命中から夫の親兄弟に対して妻に扶養義務はありません。
例外というのは、ときに家裁の判断によって三親等にまで扶養義務が広げられる規定です。
これに姻族が含まれるわけです。
逆に言うと、それぐらいのデメリットしかないとも言えるわけで、これまであまり馴染みのない届けだった理由です。
あえて届けを出す動機は扶養義務を逃れたというより、名実ともに無関係になりたいという、気持ち的なものが強いように思います。
携帯、電子メール、SNSやLINEなど、テレフォン人生相談に新しいワードが登場するときは、それが世の中に相当浸透し始めた状況です。
姻族関係終了届けに関する相談が最近になってちらほら寄せられるようになったということは、世間では増えているのかもしれません。