タトゥー に関連する悩み相談
タトゥーはtattooのカナ表記。
tattooの和訳は入れ墨。たまに刺青(しせい)。
なんだけど、日本に於いてはタトゥーと入れ墨は違うものとして扱われている。
双方とも、傷をつけた皮膚に染料を定着させることによって身体に図柄を描くということに変わりはないんだけど、入れ墨が反社会的勢力、いわゆるヤクザのメタファ(表社会との決別、覚悟、威嚇、絆)として機能してきたものを指すのに対して、タトゥーの方は主に海外のスポーツ選手やアーティストから感化されたファション的なものを指す。
入れ墨は日本の彫り物として和彫りと称されることもある。
タトゥーと入れ墨に明確な線引はないものの、傾向としては、入れ墨が面積広め、色鮮やかで、タトゥーが、ワンポイント、少ない色目。
手法も入れ墨が手彫り、タトゥーが機械彫り。
法的には、タトゥーも入れ墨も、個人の嗜好の問題であり、直接的な規制はない。
ただし、施す人(彫師)、業者側に対しては野放しというわけでもない。
まず、未成年に施せば、ほとんどの自治体の青少年保護条例違反となる。
また、皮膚に傷を付ける行為を医療行為と解釈すれば、彫師には医師免許が必要となる。
実際に医師法違反で逮捕されて、一審で有罪判決が出ている。
だからといって、タトゥー施工業者や彫師が次々に摘発されているわけでもない。
裏に隠れて営んでいるわけでもなく、ホームページを掲げて堂々と営業されている状況を見ると、当局も扱いが定まっていない。
東京オリンピックを控えてインバウンドに期待する国にとっても悩ましい問題で、観光庁が公衆浴場に一律に制限しないよう通達を出す一方、タトゥーを理由を入場を断わられて施設を訴えた裁判では、断った行為が合法であるいう最高裁判決が出ている。
テレフォン人生相談に寄せられるのは、入れ墨ではなくタトゥーが大半。
彫った本人からではなく、身内からの相談がほとんど。
回答は、タトゥーそのものの是非には触れず、家族関係が円滑になることを目的とする観点から、タトゥーというより、本人そのものを認めるように諭されて終ることがほとんどである。