【日曜に読む傑作選】現実見ずに偉そうに講釈垂れるニート20歳は迂回ノイローゼ

(回答者に交代)

三石由起子:
こんにちは

相談者:
こんにちは

三石由起子:
えーと、あなたは心理学を勉強したいっていうのが目的じゃなくて、それえ、で、稼ぎたいんでしょ?

相談者:
いや・・あの、お金には興味ないんです。会計え、を目指したのも、公認会計士というのが・・金銭的に有利なんですが、

三石由起子:
ええ

相談者:
でも、お金え、を稼いでも、何になるんでしょう?

三石由起子:
あ、暮らせるわけですか?

相談者:
暮らせるだけのお金さえあればいいと思ってます。

三石由起子:
他の事で稼いでもいいっていう事?

相談者:
・・はい、お金なんかは・・どうでも良くて、ただ生きてる、間の時間が惜しいので、ちゃんとした使い方をしたいんです。その時期。

三石由起子:
ああはあ。それなら、あの、図書館に行けばねえ?、あの、いくらでも心理学の本ていうのあるじゃないですか?

相談者:
はい

三石由起子:
それでいいと思うんだけども。
一番、あのお・・厳選してるのが、大学のプログラムですよ。
これは、あのお、みんなで考えてね?一番効率がいい、物、で、組んでるわけですから。

相談者:
はい

三石由起子:
だから、あの、例えば心理療法士、とか臨床心理、士になりたい・・直接その・・人と触れたいっていう事が、目的であるとするなら・・

相談者:
はい

三石由起子:
えー、心理学をやるのに、無駄な事っていうのは、無いのであって、

相談者:
はい

三石由起子:
やっぱりあの、大学に入るべきですよね。

相談者:
はあ

三石由起子:
で、4年生大学か・・えーと、大学院の修士・・で、心理学を選考した者、でなければ、あの・・このお、心理療法士の試験ていうのは、あの、受ける資格がないんですよ?
それであの、4年生大学だと5年、大学院の修士だと1年の、更に実務訓練がいるんですよね。

相談者:
はい

三石由起子:
ええ。そういう事を全然したくないんだったらね?・・神学校っていう手もあんだよ?

相談者:
神学校?

三石由起子:
うん

相談者:
神ですか?

三石由起子:
そうです、そうです。キリスト教の神学校ですよね。

相談者:
はあ

三石由起子:
ええ、キリスト教で神学校、は、これ入るには・・資格が、あって、

相談者:
はい

三石由起子:
洗礼を受けてから、1年経たないと神学校の受験資格はない。

相談者:
はあ、はあ

三石由起子:
それにしても、神学校に入って・・それ、心理カウンセラーになるとか。

相談者:
はい

三石由起子:
或いはスクールカウンセラーになるとかっていう事、であれば・・最低え、4年、5年、6年っていう風には掛かって来るわけだよね。

相談者:
はい

三石由起子:
で、まあ・・あのお、寿命いくつまであるか分からないけども、ずうっと、あの、グズグズ、グズグズ、悩んで本を読むっていうのも・・一つの方法だと思いますよ?
お金なんかどうでもいいっていう事であればね?

相談者:
はい

三石由起子:
うん、ただ何にもしないっていう方が無駄じゃない?

相談者:
そうですね、はい

三石由起子:
そうでしょ?うん、何にもしないっていうのが・・あ、やってみた後で無駄よりもお、何もしないのの無駄の方が・・どうしたって無駄じゃないですかね?

相談者:
はい

三石由起子:
動かないと。

加藤諦三:
よろしいですか?

相談者:
えーとお、それで・・この相談、と、共に、えっとお、人間との関係の不安という事も相談したいわけです。
社会に出てるとお、色々な価値観の違いとかありますよね?

三石由起子:
ええ

相談者:
そうするとお・・相手にい、自分の、考えてる事が伝わらないっていう事が・・起きるわけですけど、
どうやって乗り越えて行くべきでしょうか?

三石由起子:
価値観っていうのはねえ・・二十歳で持ってるはずないですよね?

相談者:
いや、持ってるかもしれない・・

三石由起子:
いや、持ってないですよ。
もしあるんだったら、あなたの語彙力の不足ですね。
伝わらないはずがないです。

相談者:
はあ

三石由起子:

相談者:
じゃ、伝えたらあ、相手に殴られるとか、そういう事お・・が・・懸念されるんですけど・・

三石由起子:
あのね?精神科の、病院に行ったらいいと思うんだけど。
あの、精神科の病院に行くとあのお、もちろん殴りませんよね?相手の先生は。

相談者:
はい

三石由起子:
そうすると、あのお、コミュニケーションの方法も教えてくれるだろうし、
あの、もっとゆっくりね、あなたの知りたい事を・・あの、専門的に答えてくれると思うし。
で、自分がその・・患者になってえ、相手の意見を聞くっていう事で、あなたはもっと勉強が出来るかもしれないし。

相談者:
一応、行ってみたんですけど、
「異常はない」と言われたんで。

三石由起子:
あの、もう一つあれですよ、教会・・

相談者:
はい

三石由起子:
ありとあらゆる教会が、神父や牧師というのはね?、無料カウンセラーをやります。

相談者:
はい

三石由起子:
ええ。それからあなた高校出てるよね?

相談者:
はい

三石由起子:
高校には95年からスクールカウンセラーというものが必ず置いてありますから。

相談者:
はい

三石由起子:
母校に行って・・それでスクールカウンセラーに話をしてみる。もちろん卒業生、使えます。

相談者:
・・いやあ、専門学校にカウンセラーの方は居たんですけどお・・結局・・
「親に、話せ」みたいな結論で、無理矢理、締めくくられたんですけど・・

三石由起子:
だから一人、と、思わないで、色々行ってみたらどお?

相談者:
はい

三石由起子:
うん、何も、そんなに狭く・・あの、一人に言われたからなんて思ってる事ないじゃない?

相談者:
はい

三石由起子:
どんどん動いてごらんなさいよ。

相談者:
それは分かりました。分かりました。ちゃんと聞いておきます。

三石由起子:
はい

相談者:
でも人っていうのは・・悲観的、過ぎませんか?
自分のお・・目の前にある事でも・・自分の見たい物しか見ないじゃないすか?
だからあ、こちらがあ、何と言おうと、自分の、価値観だけを、正しいとして・・こちらの価値観を全く、認めないわけです。
具体例をあげれば・・パブに勤めてみたんですけど・・

三石由起子:
いやだから、具体例要らないけどさ、わたし何度も言ってるように・・

相談者:
はい

三石由起子:
二十歳の人間に価値観があるはずがないですよ。

相談者:
とりあえずこれまでの人生で得た価値観はあると思うんですけど?
そういう風に・・

三石由起子:
あ、じゃあね、あの・・

相談者:
断ち切ってしまう事が・・

三石由起子:
うん

相談者:
誤りだと思うんです。

三石由起子:
うん、だから言葉を変えれば、

相談者:
はい

三石由起子:
二十歳の人間の持ってる価値観を、誰も知りたくない。

相談者:
はい

三石由起子:
うん、だから聞いてもらえないんですよね。

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
あのお・・

相談者:
はい

加藤諦三:
あなた今、何を恐れてるんだと思います?自分が。

相談者:
・・分かりません。はい

加藤諦三:
自尊心が傷つく事を恐れてんですよね?

相談者:
・・そうなんですか?

加藤諦三:
つまりね?

相談者:
はい

加藤諦三:
働いていない。勉強していない事の口実・・その口実を色々、今、見つけて話しているだけなんです。

相談者:
・・

加藤諦三:
本当の、一番、底にあるのは・・勉強はしたくない・・働きたくない・・でも自分は、偉い、ひ、人で、みんなから認めてもらいたい。

相談者:
ああ、それはありますね、はい

加藤諦三:
それをしっかり認めない限り、

相談者:
はい

加藤諦三:
・・三石先生の、いいアドバイスをいただいても・・

相談者:
はい

加藤諦三:
全部、抵抗して来るんですよ。

相談者:
ああ・・

加藤諦三:
自分を栄光化してるだけ。

相談者:
ああ

加藤諦三:
そして孤立すんの。

相談者:
・・そうですね。

加藤諦三:
孤立と栄光なんですよ。

相談者:
・・はあ

加藤諦三:
でしょ?

相談者:
はい

加藤諦三:
だから、三石先生が言ったように、誰も聞かないの。

相談者:
はあ

加藤諦三:
普通はこれ、誰も聞きませんよ?

相談者:
・・はい

加藤諦三:
こんなの、だって、本音は分かってるんだもん、みんな。
あなたは・・働きたくないし、勉強したくないし。
だけど立派な、あの、凄い・・人で生きて行きたいという。

相談者:
・・

加藤諦三:
で、そのための口実として・・極めて答えるのが難しい事を次から次へと持ち出して、

相談者:
なるほど。

加藤諦三:
・・そして逃げているだけの話。

相談者:
なるほど。

加藤諦三:
これをね?

相談者:
はい

加藤諦三:
迂回ノイローゼっていうの。

相談者:
迂回ノイローゼですか。

加藤諦三:
う・・はい・・あの、きちんと、道を歩まないで、

相談者:
はい

加藤諦三:
迂回して行くんです。迂回路ってあるでしょ?

相談者:
・・あ、はい、分かりますね、はい

加藤諦三:
大学の入試が、ほんとは、勉強するのが嫌なの。
そして、落ちて傷つくのが嫌なの。

相談者:
・・はい

加藤諦三:
だから入試がくだらないという、かた、言い方をするの。
大学に入って、一般教養を勉強するのが意味がないと言うの。
大学に・・落ちたりなんだりという自尊心が傷つくのが怖い、勉強したくない、将来働きたくない。
そういう事をすべて引っくるめて・・それを、正当化するために、色んーな事を、並べてるだけなんです。

相談者:
・・はあ

加藤諦三:
そして・・あなたが「現実を直視する」って言ったのは、心の底であなた、現実から逃げてるっていう事を、一番よく知ってんだよ、あなたはね?

相談者:
・・はあ

加藤諦三:
あなたは現実を直視して、いないんです。

相談者:
・・

加藤諦三:
現実を直視してない自分を知っているの。

相談者:
・・はい

加藤諦三:
・・だから・・「わたしは現実を直視したい」っていう全く反対の事言ってるだけなんです。

相談者:
はあ

加藤諦三:
分かりました?

相談者:
・・はい

加藤諦三:
こっから出発しない限り・・

相談者:
はい

加藤諦三:
40年経っても、60年経っても・・80歳になってもおんなじ事言ってますよ?
メリーゴーランドみたいに、おんなじところぐるぐる、ぐるぐる回ってんの。

相談者:
はい

加藤諦三:
・・分かりました?

相談者:
・・はい、どうもありがとうございます。

加藤諦三:
オーストリアの精神科医のベラン・ウルフが、迂回ノイローゼと言ってます。誰でも答えられないような問題を出して、今から逃げている人です。

 

「【日曜に読む傑作選】現実見ずに偉そうに講釈垂れるニート20歳は迂回ノイローゼ」への10件のフィードバック

  1. 貴重な回をありがとうございます!
    2005年のテレ人を聞いたのは初めて。
    (一番古いのはダンベルおばさん)
    ほかにも古いのがあったらぜひ読ませていただきたいです。
    加藤先生も三石先生も声がちょっと若いですね。
    そしてお二人がキャスティングされないのは
    仲が悪いのか?と思ってましたが
    そんなに噛み合わない感じもしませんね。
    またおふたりのタッグを聞いてみたいなあ。

  2. 14年過ぎた今、まだメリーゴーランドに乗ったままなのかな?気になります(笑)

  3. 2005年2月24日(木)以外にも何回か加藤諦三&三石由起子コンビの放送回はあると記憶。

  4. 仕事しながらリアルタイムで聞いた記憶が・・・

    改めて字面だけで読み返していると

    相談者:
    人を知りたいって言う事でパブに就職したんですね。
    でもお・・
    加藤:
    パ・・・はい

    加藤諦三さんがどんな表情だったか考えると笑えました。

  5. ほんとすげぇ
    台本かって位よくこんな言葉つらつら並べられるよお二方
    普通に勉強なるわ・・・

  6. 和歌山の爆弾男から、この相談を思い出してしまった。行動の大胆さと基礎知識の乏しさと鬱屈した劣等感と幼稚さ。そんなアンバランスさが相談者を彷彿とさせる。
    相談から18年。相談者の趣向からして「ユーチューブのゆっくり動画で学びました」と言ってそうだが、果たして今は何をして生きているのだろう。
    懐かしのユニット「加藤&三石」がキレッキレで斬新。

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