息子の離婚を止めさせたいのは誰のため? 最後に相談者が認めた心理
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あの、ちょっと嫌なこと聞きますが、なぜ、そこまで、離婚させたくないんですか?
相談者:
いや、幼稚園に入ったばっかりなので、もし、
加藤諦三:
孫がね。
相談者:
はい、そうです。
せっかく、初めての集団生活に入って・・楽しいところを・・やめさせなくちゃいけない、っていう親の身勝手?・・で、まして、うちの息子の方の、ことで、っていうことになれば・・それを回避できるものを・・もしあれば、と、ご相談したいって思って、ご相談させていただいたんですけど。
加藤諦三:
一般的にはね、
お父さんとお母さんが仲が悪い場合は最悪の環境で、それは離婚して、どっっちかっていうと、心理的に安定した方が子どもには・・成長の過程では、いいってことですけどね。
相談者:
ああ、子どもにはねえ。
加藤諦三:
もう一つ、あなたのご主人は何と言ってるんですか?
相談者:
夫もやはり、戻せるもんであれば、と。
仲良く3人、で、やってもらいたい、っていうことは言ってますので。
加藤諦三:
はい。
ご主人はもう68歳って・・定年ですか?
相談者:
そうです。
定年になって自宅におります。
加藤諦三:
そうすると、今2人で生活してるって仰いましたよね?
相談者:
はい、そうです。
加藤諦三:
ご主人との関係はどうですか?今。
相談者:
あ、普通の会話もありますし、はい。
加藤諦三:
そうすると、今、あなたたち2人の生活の大問題がこの、あれですか?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
そうですね。
そうすると、話はだいたいこの話ですね。
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
そうするとね、ごく普通の常識としては・・あまり・・こう・・35歳ですよね?
相談者:
そうです。
35歳です。
加藤諦三:
どうしても離婚させたくない、という気持は・・ちょっと、きついこと聞きますけど、ほんっとうに、お孫さんが、
相談者:
はい。
加藤諦三:
幸せのためだということですか?
相談者:
と思ってます。
加藤諦三:
思ってます・・
相談者:
はい。
加藤諦三:
・・
なんか、今、空しさってないんですか?
相談者:
・・
加藤諦三:
あなたの中に。
相談者:
ありますねえ・・やはり・・それ・・が、あのお・・2人が巡り合って、子どももいのに、離婚しなくちゃいけないっていう・・状況になって・・しまう・・っていう・・こと・・に対しての、空しさ・・。
加藤諦三:
あ、その空しさですか?
相談者:
・・
は・・い。
加藤諦三:
そうじゃなくて、なんとなく・・もう、70を前にしてね、
相談者:
ええ、ええ。
加藤諦三:
空しさみたいなのがあって、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
そこに、この大問題が起きて、それに囚(とら)われていると。
そういうことって、ちょっと、きつい・・ごめんなさいね・・すごい、きついこと聞いちゃっているんだけど、
相談者:
いえ。
加藤諦三:
そういうことってないですか?
相談者:
そう・・いう・・ことは、あの、話してます、2人で。
加藤諦三:
うん。
相談者:
人生の最期に汚点が来たみたいだね、っていうことは、
加藤諦三:
うん。
相談者:
言ってはいます。
加藤諦三:
だけど、そんなに・・あなた、これで・・あなたの子育て失敗したって思う?
相談者:
・・
加藤諦三:
あるいは、このご主人との関係でね、私たち夫婦の人生って成功じゃなかったわねえ、っていう風に感じるようになりますか?
相談者:
もしかしたら、そういうのも出てくるかも分かりません。
加藤諦三:
うーん。
と、なんか、きついことばっかり言って申し訳ないんだけど、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
そうするとね、自分たちの人生が、立派な人生として完成するためには、
相談者:
うん。
加藤諦三:
次男は・・ちょっと・・離婚してもらっては困ると。
相談者:
(笑)
ていう気持かも分かりません。
加藤諦三:
・・
いや、あなた・・よく認めて・・いや僕は、怒り出すかと思って聞いたんだけども。
相談者:
いえ、
もしかしたら、そういう気持ちがあるかもわかりません。
加藤諦三:
うん。
相談者:
一応・・結婚してくれて・・なんとなく・・親の仕事がそこで済んだ・・ようなところにきて。
ここのところで・・そういう・・離婚ということを持ち出してきたので・・まあ・・最終的には、2人で決めて・・やっていくということに・・従わざるを得ないんでしょうけども・・もし、その前に・・回避できるものがあれば・・なんか・・ご相談させていただきたいと思って・・たんです・・けどねえ。
加藤諦三:
うーん。
今、色んなこと、ご主人に依存してんの?
相談者:
依存してるつもりもないんですけども・・もしかしたら、依存してるかも分かりませんね。
加藤諦三:
どこかに、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
自分が助けてあげたいって気持ない?
相談者:
・・
どうにかなるもんなら・・助けてあげたいっていう気持ちは、あります。
加藤諦三:
助けてあげることで、あなたの人生って充実するんだよねえ。
相談者:
ああ、そうかも分かりませんね。
加藤諦三:
なんか、今日ねえ、せっかく電話かけてきてねえ、
相談者:
ええ、ええ。
加藤諦三:
きついことばっかり言ってごめんなさいね。
相談者:
ああ、とんでもありません、ありがとうございます。
加藤諦三:
依存心の強い人ってねえ、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
結構、人を助けたがるんですよ。
相談者:
ああ、そうですか。
依存心が強い・・。
加藤諦三:
うん。
相談者:
・・分かりました。
加藤諦三:
要するに、自分で立っていないから、
相談者:
はああ。
加藤諦三:
だから、今、次男が問題を起こしてるところで、なんか、居場所があるんだよねえ。
相談者:
ああ、そうですかぁ。
・・
それは、ちょっと、初めて気づかされました。
加藤諦三:
ですから、これは、次男もはっきり、ここまで言ってることですからね。
2人に任せて。
こういうことをしてくれ、って頼んできたときに、
相談者:
はい。
加藤諦三:
してあげると。
相談者:
あ、はい。
加藤諦三:
いうふうにしたら、どうでしょうか。
相談者:
はい、分かりました。
加藤諦三:
よろしいですか。
相談者:
ありがとうございます。
お世話さまでした。
失礼しまあす。
加藤諦三:
依存心が強い人は、人を助けたがります。
(内容ここまで)
年齢を重ねて人生経験もあるハズの相談者なのに、息子となると、言葉を額面どおりにしか受け止められないんですかねえ。
女がいるかどうかまでは分かりませんけど、仕事が忙しいとか、精神的に辛いとか、もうね。
ほんとの理由は、言葉にすれば醜いもんだと思うよ。
相談者夫婦が嘆くとしたら、離婚という結果なんかじゃなくて、次男が無責任ナルシスト男だってこと。
で、助ける相手は、嫁と孫。
孫がかわいけりゃ、経済的な責任だけは、キッチリ次男にとらせることに精力を注げばいいと思う。
にしても、加藤氏の今日の一言。
ボランティア活動や、おせっかいの源泉にもなってたりするわけです。
人によってはですけどね。