長男を「ころしたい」63歳の女。市川森一が大原敬子に反論するの巻
(再びパーソナリティ)
市川森一:
僕が、あの一番、怖いのはね、大原先生、あの・・
相談者:
はい・・
市川森一:
このご相談者があ、
相談者:
はい
市川森一:
あのお、次男の幸せを守るために、長男を殺したりすることなんですよ。
つまり、そういう、事件ってのは、そんなに今、世の中で珍しくないですよね?
大原敬子:
ありますよね。
市川森一:
つまり・・
相談者:
いえ、私も、朦朧して・・
市川森一:
もう、もう43歳、い、だから、もう性格が、変わったりね?
相談者:
はい
市川森一:
生活習慣が変わったりすることは、あり得ない。
完全な生活破綻者ですよね。
こういう、生活破綻者ってのは、周辺、の人間をどんどん、不幸の、渦に巻き込んでいく、で、そういう、不幸の渦に、巻き込まれてる状況ですよ。
このお母さんも、次男もね。
だから、こういう、非常に危険な、今、あの、ご相談者、の言葉の中でやっぱり一番、グサッときたのは、自分が、その長男を殺しかねないってこと、実際にも
言いましたね?言葉で。
こういう状況が怖いというのはあ、恐らくこのご相談者は長男の暴力が怖いというよりもお、そういう暴力に誘発されて、自分がやってはいけないことをやってしまう、長男を殺めてしまう、というような衝動に、ある日突然駆られはしないか?と、いう、そういう・・自分が怖いんだろうと思うんですね。
だから、そういう状態から、どうだっ・・する(脱する)か?と、いうことは、一方では考えてあげないといけないと思う。
大原敬子:
ああ、はい。
相談者:
・・ヒック・・(号泣)
市川森一:
だから、できるだけこれ、ごそ、あの、ご相談者ねえ?
相談者:
・・ヒック・・(号泣)
市川森一:
・・もしもし?
相談者:
はい・・うう・・(号泣)
市川森一:
うん、んー、泣いといてください。
相談者:
(号泣)
市川森一:
できるだけこういう環境、を、早く解消してしまう知恵をねえ、次男も含めて、考えると。
あの、ご相談者にどれだけの、今その財産とか家とかあるとか知らないけれど、場合によってはね?
ご相談者が、長男がもう寄り付かない環境を、何とか作るというようなね?
そういう知恵は講じられませんか?
相談者:
(泣)
市川森一:
僕は間違いなく「一緒に暮らしててはいけない」と思うんですよ、これ。
相談者:
(鼻をすする)
市川森一:
どうですか?
相談者:
だって・・農家なんで、農家の%$*・・
市川森一:
何とか1人で、どこか施設で暮らすというような、生活環境変えてしまうというような、あの、踏み切り方、できませんか?
相談者:
だって、この家いなくなると大変・・
市川森一:
その家への執着がやっぱりありますか?
相談者:
はい(泣)
爺さんもいます・・
市川森一:
それはね、僕は、あの・・
相談者:
仏さまがいますので・・(泣)
市川森一:
うん。
その家がある限り、長男は離れませんよ?しかし。
あのお、寄り付いてきますよ?それ。
相談者:
(鼻をすする)
市川森一:
だから、長男と別れたい、とおっしゃるなら、お母さんが1人になるしかないですよ。
長男に「出て行け」て言ったって、絶対出て行かない、ということは、今大原先生と、あなたの、やりとりでよ~く分かりましたけどね、絶対出て行きませんよ、彼は。
相談者:
(号泣)
市川森一:
すと、本当の悲劇がそこで生じないためにはね?
その家を処分してでも何しても、次男に全部譲ってでも・・
相談者:
(号泣)
市川森一:
あの、お母さんは1人になる、どっかで1人になるという選択をね?
まだ63だからね?
お婆ちゃんでも何でもないですよ、あなた。
まだ若い、やり直せますよ、1人ででも。
相談者:
(号泣)
市川森一:
今までの、かお、こう、なんか、しがらみの家とかね?
環境とかに囚われる年齢じゃないですよ。
相談者:
(鼻をすする)
市川森一:
彼はパチンコお、に凝ってるとすれば、これからまだまだ、サラ金だ何だかんだって、借金増やしますよ?彼は。
400万じゃ済みませんよ?多分。
そうすと、いつの間にやら、こう、いえ、家、財産、もう一切合切が抵当で取られたりね?
知らな、知らない間にサラ金の取り立てが来たり、なんか、もっともっと、あなた、あの、苦しい環境に、あのお、ご相談者置かれていきますよ。
相談者:
(泣)
市川森一:
どこかで、この不幸のね、連鎖を断ち切らなければ。
相談者:
はい・・はい、分かりました・・(泣)
市川森一:
何とか断ち切りたいと思って、あの、ご、ご相談、お電話いただいたんじゃないですか?
相談者:
はい・・(泣)
市川森一:
そしたらね、長男と一緒に、今、抱えてらっしゃる家も財産も、
相談者:
はい・・
市川森一:
一度、処分する、手放すというような選択が、同時に必要だと思うんですよ。
相談者:
ああ、そうですか・・
市川森一:
そういう決断、をしなきゃいけないくらい、実はご相談者は大変な、あの、危険な状況に今置かれてると。
相談者:
(鼻をすする)
市川森一:
話伺ってると、一方に、つよ~い(強い)次男への愛情があるだけにね?
相談者:
はい・・
市川森一:
ご相談者は次男のためにだったら何でもやりかねないもの。
相談者:
・・そうですね(泣)
市川森一:
そうでしょ?
相談者:
はい・・(泣)
市川森一:
一方が憎くて、一方をこよなく愛してるっていう、なんか、それはねえ、それはまあ、あなたの今の立場だったら、やってはいけないことを、やりかねないもの。
相談者:
(号泣)
市川森一:
そういう、どっかでね?
相談者:
はい・・(泣)
市川森一:
英断ができるか、できないか?ですねえ。
相談者:
はい・・
市川森一:
そういうことを一度、え、次男とお話になってみたらどうですか?
相談者:
はい、はい、分かりました・・(泣)
市川森一:
苦しい選択ですよね?でも、これねえ?
ただ、あの、願わくはですね、
相談者:
はい・・
市川森一:
少なくとも僕が危惧した、最悪の選択する状況にはならないようにね?
相談者:
はい、分かりました・・
市川森一:
ねえ?
こ、そうなったらほんとに、全部が破滅ですからねえ?
相談者:
あ、はい・・
市川森一:
これはねえ?
相談者:
はい・・
市川森一:
だからそこは、大原先生がじっくり、あなたに、アドバ、アドバイスをなさったような、ある種の忍耐と我慢ね?
相談者:
はい
市川森一:
それも必要ですよ、勿論それはね?
相談者:
はい・・
市川森一:
そしてやっぱり、一番賢明な選択は、あの、今、あな、あなたもまた、あの、取りつかれてる、その家のね、
相談者:
はい
市川森一:
あの~、そういう状況から、あなたが解放されていくということが、あのお、長男からも解放されていくことと、これは連動しているということをね?
相談者:
はい
市川森一:
よおくお考えになって、
相談者:
はい、はい
市川森一:
いろいろご判断してみてください。
相談者:
はい、はい
市川森一:
はい
相談者:
どうも、ありがとうございました。
市川森一:
はい。
じゃ、頑張ってください。
相談者:
はい
市川森一:
はい
(内容ここまで)
パーソナリティが回答者の意見を否定するという印象深い回。
東北訛りに起こすのに苦労したけど。
姑が長男を甘やかしたのは無理もない。
初孫だし。
跡取りだし。
結果的にそれで放蕩息子と化し、農家の跡を継いだのが次男とは皮肉な話だ。
てか、今にして思えば必然だけどさ。
「殺してやりたい・・」
ゾクっと来た。
マジっぽくて。
ここは市川さんと同意見。
実の母が実の息子に対して抱く殺意。
この長男、それだけのことをやってると思うよ。
いずれにしても、この番組、やっぱガチでやってんだなって再認識。
予定調和なんてどこ吹く風だ。
あと、大原女史に息子さんがいることが分った回でした。
いつの間にか、お亡くなりになってしまった市川森一さん。「語らってください。語らっている内に…」が決めゼリフでした。
昔、人生相談をリアルタイムで聴いていた時も、人情厚い方だなと感じていましたが、今ここで改めて読みますと、本当に相談者に寄り添っていらしたのだと思いました。本業が脚本家であるので、現実を良くご存じだと思う。ファンの方には申し訳ないが、大原敬子センセは、抽象的な理屈ばかりで、現実問題を相談者に理解させる事が出来ているのか疑問だと思う。回答者の先生を遮るつもりはなく、黙ってこのまま終わると大変になるだろうと言う思いから、おっしゃって下さったと考える。本当に良い方でした。今、この様に本気で、寄り添って下さるパーソナリティは、残念ながらいない。
僕は加藤先生以外のファンですが、市川先生の反論にはちょっと疑問符を持ってしまったのが正直な感想です。回答者は尊重してあげなければ…。
>>この様に本気で、寄り添って下さるパーソナリティは、残念ながらいない。
私も、そう思います。
市川さん、森田さん、児玉さん、
志賀さんのように、相談者に寄り添ってコメントされてたパーソナリティ、回答者がいらした頃が懐かしいです。
また、市川さんのように回答者の意見に反論するパーソナリティは、私が最近の放送を聞いた範囲では居ません。
あいあい様
ご賛同頂き、ありがとうございます。
この頃の人生相談について、思う事があり、何だか昔の事を思い出してしまい、
過去書き下ろしを読み、思わずコメントしてしまいました。
私は昔から、何気なく番組を聞き流していたんですが、児玉清さんが出ていらした辺りから、いつの間にか楽しみになり、意識して聴いていた記憶があります。
上品で優しい丁寧な語り口で、こんなお父さんだったら、良いのになと考えていた。
その話は、野沢直子も言っていたが。