葬式にも出なかった娘に届いた形見分けのハンドバッグ。今の生活が母からの贈り物

テレフォン人生相談 2014年10月14日 火曜日

相談者: 女48歳 夫53歳 2人暮らし 結婚25年 一ヶ月前に母が亡くなる(享年73歳) 父75歳

パーソナリティ: 勝野洋
回答者: 大原敬子(幼児教育研究家)

勝野洋:
もしもし、テレフォン人生相談勝野洋です。
よろしくおねがいいたします

相談者:
どうもありがとうございます。

勝野洋:
今日は、どんなご相談ですか?

相談者:
はい
わたくしはあ、48歳

勝野洋:
はい

相談者:
夫は53歳。

勝野洋:
はい

相談者:
結婚して25年。今年、銀婚式でした。

勝野洋:
・・はい

相談者:
でえ、この歳になって誠にお恥ずかしいんですが、

勝野洋:
はい

相談者:
実家の母あ、とわたくしとのことで、ご相談したいのでございます。

勝野洋:
実家のお母さんと?

相談者:
はい。
実家の母、73歳、が亡くなりまして、

勝野洋:
はい

相談者:
一ヶ月になります。
母の死を知らされても、実のところ、全く悲しくなかったんです。

勝野洋:
はい

相談者:
というのもね、

勝野洋:
はい

相談者:
彼女との、長ーい葛藤に飽き飽きしておりまして、

勝野洋:
はい

相談者:
会わないようにしてましたんです。

勝野洋:
あの、あなたの家族構成、聞かせてください。

相談者:
わたくしどもは夫婦2人だけでございます。

勝野洋:
ご主人は会社に勤めてらっしゃる?

相談者:
はい、そうです。

勝野洋:
あなたは?

相談者:
わたしはあ、週に3日ほどパートに出ている専業主婦です。

勝野洋:
はい
それで、実家のお母さんが亡くなって、一ヶ月ということですね?

相談者:
はい

勝野洋:
お父さんの方は?

相談者:
健在でございます。

勝野洋:
お父さん、おいくつですか?

相談者:
2つ年上ですから75ですね。

勝野洋:
75歳

相談者:
はい

勝野洋:
実家の方に行かれたわけですね?

相談者:
いえ

勝野洋:
お母さんが亡くなったので。

相談者:
葬儀には出ておりません。

勝野洋:
お葬式、出なかったんですか?

相談者:
はい。
「来るに及ばず」と、父から言われました。

勝野洋:
あなたのご兄弟は?

相談者:
弟が一人おります。
弟一家は、実家のすぐそばに住んでおります。

勝野洋:
弟さんおいくつですか?

相談者:
44(よんじゅう、し)です。
でえ、最近母に会ったのは、7年前に15分ほど会いました。

勝野洋:
お母さんに最期に会ったのが7年前ということですね?

相談者:
そうです。
たまあに、実家から電話が入って、彼女の声を聞けば、まあ、不愉快な思いをしておりましたが。

勝野洋:
はい

相談者:
でえ、形見分けとしてね?

勝野洋:
はい

相談者:
彼女のハンドバックが・・
まあ、このハンドバックっていうのは、結構、高価なものらしいんですが、実家から届きましたんです。

勝野洋:
はい

相談者:
わたしの心の中では解決がついたと思っておりましたんですが、

勝野洋:
はい

相談者:
このハンドバックを見たとき、母に対するモォーレツな怒りがこみ上げて、きたのには、ホント、我ながら驚きました。

勝野洋:
あのお、お話を聞いていると、

相談者:
はい

勝野洋:
お母さんと、昔何かあったんですか?

相談者:
わたくしは、母よりも父親似の容貌でしてね。

勝野洋:
ああ、はい、お父さん似?

相談者:
はい。
母はあ、精神的に不安定だった、部分も、な人でもあるんだけども、

勝野洋:
はい

相談者:
わたくしの子供の頃はあ、両親の仲がとても良くなかったんです。

勝野洋:
仲が悪かった?

相談者:
はい。
母はあ、父に対するう、怒りとか憎しみとか、あと、自分自身の不安感を、

勝野洋:
はい

相談者:
わたくしを、苛めることで晴らしていたわけですね。

勝野洋:
これはあ、ちっちゃいときから?

相談者:
そおですねえ、あの、んん、心療内科とか、宗教にも頼りましたし、

勝野洋:
はい

相談者:
なんとかして、自分で解決しようとして、出来る限りの努力はしてきたつもりです。

勝野洋:
例えば、どういったことを・・

相談者:
私、自分の顔が嫌いなんです。
なぜ嫌いかと言いますと、

勝野洋:
はい

相談者:
父親似で醜い、というのがあ、彼女の、なんと申しますか、口癖になっていたわけですね。
そして、もう一つ言わせて頂ければ、わたしはあ・・恋愛は絶対の禁止事項だったんです。

勝野洋:
はい

相談者:
恋愛というのは、美人にのみ許される特権だ、というのが、彼女の、ん、考え方でしてね。
だから、わたしは主人とも見合い結婚でございましたし、恋愛らしい恋愛はしたことがございません。

勝野洋:
ほほお・・
で、あのお、お母さんは、

相談者:
はい

勝野洋:
美人だったんですか?

相談者:
そうですね。あの、女優さんを奥様にしていらっしゃいます貴方様にこんなことを申し上げるのは(苦笑)なんでございますが、

勝野洋:
はい

相談者:
ああいう顔立ちの女性というのは、なかなか、居ないもんだと思っております。

勝野洋:
あ、じゃ、お母さんは、自分が美人だということが分かってて、そういうふうに言われたわけですね?

相談者:
はい。

勝野洋:
お父さんとは?

相談者:
恋愛です。

勝野洋:
それで、嫌いだったんですか?

相談者:
父は、外に、恋人を作ったことがあったんです。

勝野洋:
はい

相談者:
彼女にとっては、これは大変な侮辱だったわけですね。

勝野洋:
そうですねえ。

相談者:
はい

勝野洋:
その、いじめえ、が、一番酷かったのは、お母さんがいくつくらいのときですか?

相談者:
12、3から15、6まででしょうか。(本人年齢を言っている)

勝野洋:
・・40代か、30代後半ですね?、お母さん。

相談者:
はあ

勝野洋:
それであの、お母さんが亡くなっても、葬式に来るなと、お父さんが言われて。

相談者:
はい。

勝野洋:
弟さんは、

相談者:
はい

勝野洋:
ちゃんと葬式・・に出られたわけですよね?

相談者:
はい。

勝野洋:
弟さんとはあの、そういう交流はあるんですか?

相談者:
ほとんど無いですね。

勝野洋:
ほとんどない?

相談者:
はい

勝野洋:
それで、形見分けの、お母さんの、ハンドバックを見たときに怒りが・・

相談者:
はい
結婚してえ、10年程、経ったときに、

勝野洋:
はい

相談者:
ある理由から、主人と離婚するう、ことも、考えなきゃなんないなというふうに感・・思いまして、

勝野洋:
はい

相談者:
実家の両親に相談しましたんです。

勝野洋:
はい

相談者:
ところが、母が申しますのには、

勝野洋:
はい

相談者:
離婚するのは勝手だが、実家のお、生活水準を下げるのが嫌だから、戻ってくるなという、話だったんです。

勝野洋:
はあ・・そう言われたわけですね?

相談者:
そうです。
彼女があ、何ものにもまして、最優先させた、生活水準の維持というのはコレかあと、

勝野洋:
ああ

相談者:
あの、ハンドバックを見ながら思いましてね。

勝野洋:
はい

相談者:
それで、怒りがこみ上げてきたわけです。
自分自身の、内側を苛(さいな)むような、この怒りを、なんとかしたいんです。

勝野洋:
それが今日のご相談内容ですね。

相談者:
そうです

勝野洋:
わかりました。
それではですね、今日はこちらに、幼児、教育研究の、大原敬子先生がいらっしゃいますので

(回答者に交代)


「葬式にも出なかった娘に届いた形見分けのハンドバッグ。今の生活が母からの贈り物」への3件のフィードバック

  1. ハンドバッグは父からの贈り物だったという、管理人さんのご慧眼、畏れ入ります。

  2. 管理人様のコメントにほんとに心が軽くなった気がします。
    私も母親役が憎くて仕方なかった、
    妹や弟への愛情の偏り、父からの暴力から助けてくれなかったこと、
    優秀ないとことの比較、
    痴漢にあったとき助けてくれなかったこと、家庭訪問のとき担任教師へ思いっきり出来の悪い娘だと悪口言われたこと、
    生理痛が酷くて寝込んでいたら
    なんでそんなに痛いの?と不思議がられた事
    誕生日にプレゼント送ったらそんなの頼んでないと言われたこと
    離婚した夫から暴力されたといったらふーんって言われた事
    娘が腕を骨折したときバカみたいと行った事
    いつか許せる時がくるのか、
    彼女の方が不幸だったと、
    未だに悩みます。

  3. いつもながら管理人さんの鋭さに感服します。
    大原先生の「慈悲は綺麗事ではない」が私にもいつか腑に落ちる日が来るのかなと思いました。

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