まつ毛パーマの失敗における慰謝料請求に求められる微妙な駆け引き
(内容ここまで)
不用意なメールの一言が命取りになりそうな相談者
うーん、稚拙なクレーム対応だ。
相談者からの問い合わせには何にも答えずに、
「年内の営業は30日で終了させていただきます。」
喧嘩売ってると思われてもし方がない。
(ただ、店側の認識は最後に書いた)
10万円って絶妙な金額だと思う。
精神的苦痛なんて、いくらでも設定できるんだけど、仮に100万円だったら店の方も即拒否しただろう。
いや、10万にしたって、拒否したっていいんだけど、店にとって何より恐いのは悪評。
ここは穏便に済ませたいはず。
10万円というのは、そのコストとして、店に「し方がないかな」と思わせる金額。
店側も支払いの是非について決めかねてる様子が窺(うかが)える。
ただ・・
塩谷弁護士は、次のステップとして弁護士案件にするなんて言うんだけど現実的じゃない。
仮に10万をせしめたして、実費と着手金と成功報酬を引かれて一体いくら相談者の手元に残るっていうんだ?
それ以前に弁護士探しで苦労しそうだ。
塩谷さんさ、
「覚悟が相手に伝わります」
なに?、ブラフとして弁護士を持ち出せってこと?
そんな遠回しな表現じゃ相談者は分からんよ。
だいたい自分が引き受ける気すらない提案をしちゃいかんでしょ。
さて一方、店としては大人しく10万円を払う必要はない。
2500円のサービスに問題があったとして、その40倍なんてムチャクチャ。
目の疾患にしたって、もはや因果関係の証明はできない。
次のステップに行くといっても、相談者としては手間はかかるわ、手取りは僅(わず)かなんて嫌に決まっている。
店が素直に応じてくれるなら、そっちの方がよっぽどいいハズ。
店がこれらのことを理解していれば減額交渉もありだ。
風評被害を防ぎつつ、かつ減額。
交渉力が必要だけど。
低姿勢かつ毅然。
ま、この店にそこまでのスキルはないけどさ。
紛争は同じようなレベルどうしで起きる。
さて、
ちょっと気になったのは、店から5千円の商品券が送られてきたときのやり取り。
相談者:
慰謝料頂く代わりに、治療費とまつげパーマ代金として、その商品券を頂きますということで、お返事したんですよ。
ナヌ?
「慰謝料頂く代わりに」
「慰謝料頂く代わりに」
「慰謝料頂く代わりに」
示談してんじゃん!
メールなんだから、少なくとも言質は取られるよ。
一旦納得したのに、また金の要求をし出した。
店側は相談者をモンスターと見て対峙する決意を固めた。