声優になりたい。ニキビに悩む無気力な大学3年の息子の根拠なき万能感
(再びパーソナリティ)
ドリアン助川:
あ、もしもし?
相談者:
はい
ドリアン助川:
今、あのお、お話を伺ってたんですけども、
相談者:
はい
ドリアン助川:
声優っていう、その、非常に細やかな、あの、表現をしなければいけない仕事・・の中でね、
相談者:
はい
ドリアン助川:
今、ニキビで苦しんでるってのも、決して悪いことじゃないと思うんですよ。
相談者:
はい
ドリアン助川:
そういう人間の気持ちを表現しなければいけないときは絶対あるので。
相談者:
はい
ドリアン助川:
だから、お前、今、いい勉強してるな、っていう励まし方が、
相談者:
ええ
ドリアン助川:
あると思います。
相談者:
ええ
ドリアン助川:
どうぞ、この壁を乗り越えて、
相談者:
はい
ドリアン助川:
えー、新たな日々、進まれてください。
相談者:
はい。
どうもありがとうございました。
三石由起子:
頑張ってねえー
相談者:
はい
ありがとうございます。
(内容ここまで)
根拠無き万能感、人はこれを中二病と呼ぶ
声優になりたい。
声優になるために専門学校に行く。
専門学校に行くためにバイトしないといけない。
でも、ニキビを気にしてバイトに行けない。
あー、もう、ヤメヤメ
どう考えても、4番目がおかしいから。
ニキビをバカにしてんじゃなくてね、
現実の厳しさとのギャップがおかしいの。
声優を生業にしようなんて情弱でしかない。
業界知ってたらまず目指さない 。
せめて、「売れない声優」とかでググるぐらいはしてみ。
相談者 「好きなことなら大変なことでも頑張れるだろうから」
自分の子供には、ここまでバイアスがかかってしまうのか・・
じゃ聞くが、ニキビは、その「大変なこと」には含まれないのか?
今の大学・学科はどうやって決めたんだ?
メンタルの脆さは人一倍のくせに、
声優になれるかも、という意味不明の万能感。
はっきし言おう。
次男は、中二病だ。
そして、それが現実逃避と、うまく結びついっちゃている。
就職活動が恐くて、モラトリアムを続けようとしているだけ。
これはニートの思想であって、しかも、実はこれ、ニキビとは無関係。
仮にニキビがなくても、別の理由を見つけてくる。
次男には、すでに引きこもりの萌芽が芽生えていると解すのが正しい。
三石女史の言う、最後の子育ての機会、これを逸してはいかん。
女史がアドバイスする、親の厳しい態度を次男に分らせろ、っていうのは、早めに次男の甘い将来を挫(くじ)いてやれってことだ。
だから、専門学校の学費すら出しちゃいかんと思うよ。
もっとも、相談者は最初はそのつもりだったみたいだけど。
当然だ。
なんせ、定年時、8歳の三男は、まだ高校生だ。
声優の専門学校のサイトを覗いてみた。
すっごいポジティブだ。
まさに、夢を食い物にする商売。
活躍しているとかいう卒業生の写真が鮮やかに飾ってある。
たぶん、来年度も同じメンツだろう。
是非、全卒業生のうち、声優をやっている人の割合を情報公開して欲しいもんだ。
ちょうど、今日の相談者の10年後のような相談があった。
親が、就職から逃げる口実でしかない進路を見抜けずに、迎合した結果だ。
「34歳の息子は引きこもり?、いや怠け者」
この次男には大塚明夫(著)『声優魂』をぜひ読んでいただきたい。話はそれからだ。