【日曜に読む傑作選】一つの会社を勤め上げた男が自分を全否定するそのワケ
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あのお・・一つね・・
相談者:
うん
加藤諦三:
あの、今あなたの、大切な言葉なんだけどね?
相談者:
はい
加藤諦三:
価値の相対化っていう事が、今一番あなたに大切な事なの。
相談者:
うん
加藤諦三:
今あなたね?
相談者:
うん
加藤諦三:
結婚する事。
相談者:
うん
加藤諦三:
家族。
相談者:
うん
加藤諦三:
それが一番大切な事、一番っていうより唯一の大切な事だと思ってんの。
相談者:
うん
加藤諦三:
その家族というものを、
相談者:
うん
加藤諦三:
唯一の価値にしない事なんです。
相談者:
ああー
加藤諦三:
それが価値の相対化って事。
相談者:
うん
加藤諦三:
価値の絶対化じゃないんです。
相談者:
うん、うん
加藤諦三:
価値は・・家族を持つ・・子どもを、がいる。
それをあなたは唯一の価値だと思ってる。
相談者:
うん
加藤諦三:
そこが・・基本的な間違い。
相談者:
・・
加藤諦三:
今あなたに必要なのは、価値の相対化。あ、家族というのも、多くの中の一つ、の価値で、
相談者:
うん
加藤諦三:
今あなたが一人で生きてるのも、これも・・大変な価値なんです。
相談者:
うん
加藤諦三:
家族と同じ一つの価値なんです。
相談者:
うん
加藤諦三:
もう一つは、
相談者:
うん
加藤諦三:
基準変更。
相談者:
うん
加藤諦三:
いいですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
よく覚えといて下さい。
相談者:
はいはい
加藤諦三:
美しく老いるためには、基準変更と・・価値の相対化。
相談者:
あーあ、基準変更。
加藤諦三:
うん
相談者:
価値の相対化。
加藤諦三:
ええ。だから家族が大切だっていうそれも一つの価値だから、家族否定すんじゃないですよ?
相談者:
うん
加藤諦三:
だけど、あなた今、寂しさから逃げちゃいけない。
相談者:
うん
加藤諦三:
寂しさから逃げたらどんどん寂しくなります。
相談者:
うん
加藤諦三:
寂しさと向き合う時に初めてあなたが、本当に・・解放と救済される時です。
相談者:
うん
加藤諦三:
それはなぜか?っていうと・・
相談者:
うん
加藤諦三:
あなたが内的に成熟するから。
相談者:
うん
加藤諦三:
寂しさと向き合う時。
相談者:
うーん
加藤諦三:
分かります?
相談者:
うん
加藤諦三:
寂しさと向き合うからこそ・・外側に40代、50代の時にこんな大きな仕事が出来た、こんなたくさん仕事が出来た、こんな給料上がったという外的な発展ではなくて、
相談者:
うん
加藤諦三:
じっと自分の内面を見つめるという・・内的成熟っていうのが起きるんです。
相談者:
うーん
加藤諦三:
しっかりと、寂しさと向き合って・・内的成熟を図って下さい。
相談者:
うん
加藤諦三:
・・もうこんなに元気だったら・・もう、どんどん、どんどん、いい事いっぱいあります。
相談者:
うん。なるほどねえ。
加藤諦三:
・・よろしいでしょうか。
相談者:
貴重な電、え、ね。あのご指導どうも、ありがとうございました。
加藤諦三:
はいどうも失礼します。
相談者:
お世話になりました。ありがとうございました。
加藤諦三:
美しく、老いるために、年を取ったら、基準変更です。
嘘ついた事すら嘘をつくくらい
嘘をついて生きてきたんだろうな
おもしろくなくだろ。そりゃ
うんうんという相槌はなー
中卒で入社して定年まで勤め上げる。「失われた20年」と言われている時代に凄いことだと思う。しかし相談者にとってはそれでも足りないのかな。