儲からない、やめられない、独立できない。フランチャイズ残酷物語
テレフォン人生相談 2016年3月4日 金曜日
パーソナリティ: ドリアン助川
回答者: 塩谷崇之(弁護士)
相談者: 男68歳 妻と次男と3人と暮らし
ドリアン助川:
もしもし?テレフォン人生相談ですう。
相談者:
はい、おせわになります。
ドリアン助川:
よろしくお願いします。
相談者:
いえ、こちらこそよろしくお願いします。
ドリアン助川:
今日どんなご相談でしょうか?
相談者:
フランチャイズ契約上で、途中解約した場合に、契約条項の中に、そのフランチャイズ契約した事業の内容の、5年間やっちゃいけないっていう・・条項があるんですね。
ドリアン助川:
はい
相談者:
これが、拘束されるべき、ものなのかどうか?っていうことを、お聞きしたかったんです。
ドリアン助川:
はい
フランチャイズ契約、を、あなたがしたわけですね?
相談者:
はい
ドリアン助川:
お店とか・・
相談者:
ええ、してました。
ドリアン助川:
はい
どのような職種でしょうか?
相談者:
麺類ですね。
ドリアン助川:
麺類?
相談者:
はい
ドリアン助川:
麺類の、お店を、あなたがフランチャイズ契約で開いたと。
いうことですね?
相談者:
ええ
ドリアン助川:
で、何年前ですか?
相談者:
3年前から。
ドリアン助川:
3年前。
相談者:
はい
ドリアン助川:
で、その親会社との契約の中に、途中解約、は5年間出来ないという条項があったわけですか?
相談者:
そういうことです。
ドリアン助川:
今現在、このお店はどうなってるんですか?
あなたの店は。
相談者:
今ちょっと休止してます。
ドリアン助川:
休止?
相談者:
休業ですね、休業、
ドリアン助川:
はい、休業。
いつから休業ですか?
相談者:
えー、先々月からです。
ドリアン助川:
先々月から。
休業の理由は何ですか?
相談者:
やっぱし、売り上げのダウンで、すよね。
ドリアン助川:
売り上げのダウン
相談者:
ええ
ドリアン助川:
ちょっと分らないことがあるのを教えていただきたいんですけども、
相談者:
はいはいはい
ドリアン助川:
フランチャイズ契約というのは、売り上げのどれぐらい・・を、こう引かれるというか、その親会社に戻すことになってんですか?
相談者:
5パーです、売上の。
ドリアン助川:
売上の5%
相談者:
はい
ドリアン助川:
あと95%は、あなたの、あのお店の経営に使って構わないということですね?
相談者:
いや、食材の支給がやっぱし、本部からありましてですね、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
ま、わたしどもの、仕入れるっていうのは、ほどんどないんですね。
ドリアン助川:
はい
相談者:
ほとんど本部が管理してるって形ですかね。
ドリアン助川:
なるほど
相談者:
ですからあのお、ま、話はまた別なんですけども、◆#$%言っても高い部分もあって、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
ま、採算が合わなくなったっていうようなことも、一因としてはあります。
ドリアン助川:
うーん
仕入れは、自由には出来なくて、原材料は、あの、親会社の方から、ま、買わなければいけない、送ってくるということですね?
相談者:
ま、あの、いわゆる、世間で言う、PB製品ということですよね、プライベートブランドっていうやつですね。
ドリアン助川:
は、はあ
でえ、かなりお客さんが、来ないと、もう利益は出ないっていうことですか?
相談者:
まあ、あのお、原価が高いっていうことと、それから人件費も、他の飲食に比べたらちょっと高めかなっていう気が、3年間やってた中では、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
思いましたですね。
ドリアン助川:
ああ・・
相談者:
それともう一つの原因は、消費税が8%になりましたですね?
ドリアン助川:
はい
相談者:
で、やっぱしい、結構痛かったですね。
ドリアン助川:
はい、うーん
相談者:
ま、要するに、あの、サラリーマンの人たちを主体にしてた場合に、ランチなんかでも、使えるお金っていうのが、限られてるじゃないですか。
ドリアン助川:
はい
相談者:
だから、やはり量販店の方へ流れて行ってしまった・・っていうのも原因に一つあるかもしれませんね。
ドリアン助川:
うーん
相談者:
うん
ドリアン助川:
いずれにしろ、経営が立ち行かなくなったということでえ、
相談者:
ええ、そういうことです。
ドリアン助川:
えー
相談者:
それで見切りをつけたということですね。
ドリアン助川:
見切りをつけて、
相談者:
はい
ドリアン助川:
先々月に、お店を閉じたということなんですね?
相談者:
はい、はい、はい
ドリアン助川:
ところが、この契約上は、5年間は解約できないと。
相談者:
競業禁止みたいな条項がありましてね、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
同店舗と、同種のものはやっちゃいけないっていう、条項がはっきり、謳われてるんですね。
ドリアン助川:
はい
相談者:
だから、今まで設備投資した部分が、結局ここでもって、チャラにしてしまって新しいものにするか?、それとも設備投資したから、出来れば、プライベートブランドの、ものを使わなければ、出来るんじゃないか?っていう、わたしの勝手な解釈なんですけどね。
ドリアン助川:
仕入れを、他所からやることが出来れば、
相談者:
そ、そ、そ、そう、自分たちの自前でやろうっていうことですよね。
ドリアン助川:
自前でやれば。
相談者:
ええ
ドリアン助川:
で、この親会社の方とは、話し合いをしたんですか?
相談者:
ええ、しましたけども、もちろん・・
ドリアン助川:
ええ
相談者:
契約条項にあるからっていうことで・・
ドリアン助川:
はい
相談者:
これは、あの、一店舗認めちゃうと、他の店舗まで波及する、ことも考えられますよね?
ドリアン助川:
はい
相談者:
だから杓子定規にやっぱし、契約条項通りだっていうことですわ。
ドリアン助川:
うん・・
つまり、そのまま経営を続け、るか?
あるいは、ここで辞める場合は、違約金を払ってもらうということでしょうか?
相談者:
違約金までは、そこまでは、言われてませんけどね。
ドリアン助川:
はい
どういうふうに言ってきてるんですか?向こうは。
相談者:
や、要するに同じことやっちゃいけないってことですわ。
ドリアン助川:
で、あなたとしては、どういうふうにしたいと、望んでるんでしょうか?
相談者:
一つのフランチャイズ契約の中でもって、こういう制限っていうのが、有効なのかどうか?っていうのをお聞きしたかったです。
ドリアン助川:
ただそのお、最初の契約う、の書類交わしているわけですよね?
相談者:
ええ、もちろんそうですね。
ドリアン助川:
その条項読んであなたも、お名前も書いたし、判も押されたわけですよね?
相談者:
そ、そお、そうです。
ドリアン助川:
ところが基本的なところに戻りたいんですけども、現在おいくつですか?
相談者:
68
ドリアン助川:
68歳
ご家族は?
相談者:
女房と、次男坊が同居してます。
ドリアン助川:
これ、家族で、お店やられてたんですか?
相談者:
いえ、実際的には、わたしはあ、お金を出しただけで、
ドリアン助川:
はい
相談者:
次男坊が、店の、方を仕切ってますね。
ドリアン助川:
あー、あなたがやってたわけではなくてえ、ご次男がこのお店をやってらした?、経営してらした?
相談者:
そ、そうです。
ドリアン助川:
で、ご次男の気持ちとしてはどうなんですか?
相談者:
やっぱしい、引き続き何かそのお、飲食関係のことをやりたいっていう、ことなんですよね。
ドリアン助川:
その設備投資のお金は、あのお、あなたが払われたわけですよね?
相談者:
ええ、そうです。
ドリアン助川:
ま、つまり、フランチャイズということだけども、お店のその、建造物としては、自分で支払ったと。
相談者:
そういうことですね。
ドリアン助川:
ですからあ、またあ、仕入れ、先を変えて、もう一回トライしたいんだという、そういう親子で気持ちになってるわけですね?
相談者:
まあ、あの、結果的にあのお、設備投資だとか色んなこと考えればですね、
ドリアン助川:
はい
相談者:
現状の設備が使えれば、ありがたいことですね。
ドリアン助川:
で、それは、フランチャイズの親会社は「出来ない」って言ってるんですね?
相談者:
ええ、「条項にあるからダメだ」と。
ドリアン助川:
うーん・・
これあの、契約の、年月日っていうのは、5年ってさっき聞いた記憶があるんですけども・・
相談者:
本契約はそうですね、5年間ですね。
ドリアン助川:
ええ、ということは、あと頑張って2年間、契約満了まで、このお店を続けて、
相談者:
はい
ドリアン助川:
続けられればですけども。
で、その後で、ご自分の、お店としてやり直すということは・・例えば今、仮にラーメン店であるとすれば、それを日本蕎麦屋さんに変えればOKってことでしょうか?
相談者:
いや、またそれも、麺類っていう表現があるんですよ。
ドリアン助川:
麺類はダメと。
相談者:
(笑)そうです。
ドリアン助川:
あー
相談者:
ですからラーメン、うどん、それから日本蕎麦関係は、
ドリアン助川:
はい
相談者:
どうも、あんまり、いい方向じゃないですね。
ドリアン助川:
サンドイッチ屋さんだったらOKっていうことですか?
相談者:
ああ、そう、そういうことですね。
ドリアン助川:
なるほどねえ・・
ま、あの、ちょっとその辺の法律の細かいとこ・・わたしでは分り、かねますので、
相談者:
ええ
ドリアン助川:
今日の先生紹介いたします。
相談者:
はい
ドリアン助川:
えー、弁護士の塩谷崇之先生です。
よろしくお願いします。
(回答者に交代)
フランチャイズの怖さが管理人さんのコメントでよくわかりました。情報強者は稼ぎ方をあの手この手で考えるから、味方なら心強いけど、そうじゃない場合は食い物にされてしまう。世の仕組みを理解し利用できる頭とコミュニケーション力がほしい。