儲からない、やめられない、独立できない。フランチャイズ残酷物語

(再びパーソナリティ)

ドリアン助川:
もしもし?

相談者:
はい

ドリアン助川:
ちょっとあのお、難しいとこに差し掛かってると思いますけども、

相談者:
はい

ドリアン助川:
これ、お店え、は、あの、ご自分の土地ですか?

相談者:
いえ、いえ、土地だけお借りして、

ドリアン助川:
ええ

相談者:
上物はわたしどもでもって・・

ドリアン助川:
ああ、なるほど。

相談者:
ええ

ドリアン助川:
ああ、そういう事情もあるんですねえ。

相談者:
ええ、その事情もあるもんですから簡単に辞められないというのも、うん、ちょっとあるんですね。

ドリアン助川:
そおですね。
ま、もちろんこれまでもほんとに頑張ってらしたんでしょうし、知恵も出されてきたんでしょうけども、さらにまたあ、なんとか乗り切っていただきたいというふうに思います。

相談者:
ええ、また、前向きにちょっと、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あの、アドバイスを頂いたのを生かしながら、

ドリアン助川:
前向きに、◆#$%かえてください。

相談者:
進めたいと思います。

ドリアン助川:
はい

相談者:
ええ、ありがとうございました。

ドリアン助川:
どうも

相談者:
はい、どうも失礼しました。

ドリアン助川:
失礼いたします

相談者:
ありがとうございまあす。

(内容ここまで)

情弱(*)の夢を食いものにする商売。
本部の本部による本部のためのフランチャイズ

(*)情弱: 情報弱者。
もっぱらテレビや新聞などの従来メディアからしか情報を得ない人。

おっさんボカしてたけど、ラーメン屋でOK?

借地に新規店舗を構えたって・・開店までに一体いくら使ったんだよ。

バカは、聞いてて背筋が寒くなるようなことを平気でする。

花輪が飾られた真新しい店舗で、意気揚々と開店したのは、ついこの間ってか。

 

転業?

懲りないねえ。
料理が作れれば飲食店が出来ると思ってんだな。

造作をいじくるのだって、数百万じゃ収まらないよ。
それ、またあんたが出してあげるつもりなの?

 

フライチャイズっていうシステムが、本部の本部による本部のためのシステムだということはよおく分かった。

この本部は5%っていう一見すると良心的なロイヤリティでもって加盟店を募っていることは間違いない。

で、他で元はしっかり取っている。
例えば高い原材料。
本部は材料販売でも加盟店の利益を吸い上げているわけだ。

これは、材料単価を変えることで、加盟店の利益率を本部がコントロールできることを意味する。
加盟店の生殺与奪は本部の手中にある。

オーナー、はたまた、一国一城の主なんてのは名ばかりで、生殺与奪の権を持つ本部からのあらゆる要求を加盟店は断ることが出来ない。

実を言うと、開店した時点でもうすでに本部は結構な利益を手にしている。
保証金、研修費、内装工事、設備、漆器・備品類、etc.
これらすべてに本部の利益が乗っかっているわけさ。

本部の負担といえば、キングファイル、紙、印刷、指導員の手間賃ぐらいなもんだ。

ノウハウなんて言えば聞こえはいいけど、要は全てがマニュアル化されてて経営の自由度はゼロ。

本部の看板を掲げた店で、
材料は本部から支給され、
マニュアル通りに作って、
決められた値段で売る。

これさ、ラーメン屋に雇われた従業員とどこが違うわけ?

いやもっと条件は悪い。
従業員なら働いた分の給料は貰えるけど、次男の場合、自分の給料すら残せなくなって休業に追い込まれたわけだ。

従業員なら辞めれば済む話だけど、この親子の場合は多額の初期投資を回収できていない。

早い話、ラーメン屋に店長として雇ってもらうために給料5年分を先に納めたようなもんだ。
で、しまいにはタダ働き。

守ってくれる人は誰もいない。
労働法も消費者保護法からも蚊帳の外の「契約自由の原則」だ。

ああ、フランチャイズ残酷物語。
平成の小作農。

それでも、この親子はまだいい方。

初期投資を借り入れていたり、扶養家族がいたりすれば、追い込まれたオーナーは首を吊る。

 


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