無敵の借地権。権利に疎い独女67歳に必死のアドバイス
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
はいどうも失礼します。
相談者:
先生、ありがとうございます。
中川潤:
はい
加藤諦三:
問題解決のために必要なのは、まず、正しい現実認識です。
(内容ここまで)
弱者の味方、中川潤!
無知な独女を追い出しに掛かる悪徳地主に吠えた!
記事タイトルにしようかと思ったけど、あんまり釣りが過ぎててやめた。
とにかく弁護士に依頼せい、でお茶を濁した感。
もうろくするには早すぎる67歳の要領を得ない話だから、し方ないんだけどさ。
でも唯一、地主がはっきりと表明している要求に言及しないのはダメじゃん。
地主 「借りてる最中に死んじゃったら困るから、家を取り壊してくれる人を決めて、紙に書いて持って来てくれ」
これって、地主として、実に真っ当な心配だし、要求じゃない?
と、
アタシも、こなあいだまでならそう思ってた。
でも、リスナーなら分かってると思うけど、違うんだなこれが。
借地権というのが借り手ファーストで、貸し手は契約更新を拒めないっていうのは、そのとおりなんだけど、この借地権の貸し手にとっての理不尽さ強さはそんなもんじゃない。
借地権にはそれ自体に金銭的価値が付いてて、借り手が貸し手に買い取らせることが出来るということ。
その相場は土地代の6、7割とも言われる。
念のために言うけど、借り手と貸し手の順序、間違ってないから。
なんで、自分の土地を貸してる相手から買わんといかんのだ?、しかも、こんな高値で。
こう思うかもしれんけど、とにかく借地権というのはそういうものだ。
ここら辺の話は以下の相談に詳しい。
「借地権住宅の相続。実家に残された母と暴力的な弟。気を揉む女が気づいた交渉材料」
だから、更地にする費用を、仮に借り手である相談者が負担するにしても、借地権の代金で相殺できるわけだ。
つまり、女が他界すれば、地主は無償で土地が返って来る代わりに、自分で更地にする。
地主に家を遺贈する遺言でも書いてやっとけば、速やかに取り壊せるから親切だ。
弁護士に頼めば、ここら辺のことをいい具合に文書化してくれるんでしょ。
もっとも、これで、アンタがあの世に行くことを、首を長くして待つ人間を作り出してしまうことになる。
アンタはその人に、毎月地代を払いに会いに行くわけだ。