国保も親掛りの息子30歳。英才教育失敗作の烙印に静まる作者のマシンガントーク
(再びパーソナリティ)
柴田理恵:
はい
相談者:
はい
柴田理恵:
失礼しまあす。
相談者:
はい御免下さい。
(内容ここまで)
脳梗塞、入院10日、30万、還付‥
妙にリアリティがあってだな・・
外で昼飲みした後、同僚がしきりに手がしびれると言うもんだから、休日診療を探して診てもらったら、紹介状を書くから検査を受けてと言われ、その足で日赤医療センターへ。
ここは救急車で運ばれない限り、紹介状なしの初診は受け付けてもらえない。
MRI検査を受けて待つことしばし。
医者が言う。
「脳に血栓が出来てます。このまま入院してください」(*)
(*)
同僚の手のしびれは血栓による麻痺だったわけだが、四肢、言語、もの忘れなど、血栓の場所によって麻痺の態様は様々だ。
いずれにしても患部を揉んだりすることが如何にピント外れかが分かる。
30年前に新元号の平成を発表した小渕恵三官房長官が首相になって、お昼時の記者からの質問に10秒以上言葉が出ず、同日夜に入院、そのまま帰らぬ人となる。
一国のトップですら、お昼のそれが麻痺だと気づく人は誰もいなかったわけだ。
緊急入院といっても、頭をかち割るわけじゃない。(*)
投薬によって血栓を溶かすわけだ。
(*)血管が破裂すればいわゆる脳内出血で、処置は1分、1秒を争う。
独り身の入院は大変なんだよ。
相談者は誰を頼ったのかしら?
高額医療費支給制度を教えてくれた友人かな。
同僚に告げられた予定の入院期間は二週間だったものの、結果的に12日で退院できた。
で、請求額が36万円。
今日の女が10日で30万だから似たようなもんだ。
ベット代は病院によって違うし。
これが我が国が誇る、すべての医療行為を細かく点数化した国民皆保険制度の威力だ。
国保も社保も3割負担だから、同じ治療なら日本全国同じ金額なのは当たり前。
で、保険診療費30万は文句なしの高額医療。
支払った後に還付申請して、2,3ヶ月後に還付されるんだけど、あらかじめ高額になることが分かっている場合は入院中に認定手続きを済ませておけば(限度額適用認定証)、病院窓口での支払時には還付金を差し引いた料金を支払えば済む。
気の利いた病院なら、早い段階でそう案内してくれるハズだ。
これで一時的にとはいえ現金が30万出ていくところがわずかな出費で済むというわけ。
庶民にとって国民健康保険料の負担感は小さくないが、その代わり、日本に住んでる限り、民間保険会社の医療保険なんて要らないということだ。
限度額適用認定証の申請先は、保険証に記載されている、国保なら役所、社保なら健保組合だ。
相談者 「息子が収入の申告してないもんですから、『高額所得者として返って来ない』って言われまして」
これは担当者の言葉足らずか、相談者の早合点。
まず、国保の保険料は世帯主だけに掛かるもんだが、保険料は世帯全員の所得合計に応じて変わる。
だから、世帯員の誰かが確定申告をしていないと正確な保険料を算出できない。
この場合、いきなり無保険にされるわけではなく、息子は無収入として、世帯の保険料が算出される。
未申告者が高額所得者として扱われることはない。
言ってみれば、就学中の子どもがいる家庭とほとんど変わらないわけだ。
これだけだと未申告が得するようにも見えるが、どっこい明らかな成人にも関わらず未申告とみなされると、国保の優遇処置が受けられなくなる。
その一つが高額医療費の還付で、相談者はこれに引っ掛かったというわけ。
高額医療の還付金は所得が上がるほどに減るから、上の相談者のセリフは、還付されないという点においては高額所得者と変わらなくなるという意味で役所が言ったんでしょうよ。
ある意味、申告を促すための懲罰的処置。
だから息子が無収入の申告さえすれば、世帯の保険料は変わらずに、高額医療費の還付は受けられる。
三石女史がアドリブで世帯分離届けをアドバイスしたのはさすがと言うしかない。
てか、経験者と考えるのが普通。(笑)
だって、国保の世帯の子どもが、就職によって社保に入れば、国保をやめる届け(保険証の返却)をすればいいだけだ。
多くの人にとって世帯分離届けは馴染みがない。
「願い」でも「申請」でもなく、「届け」。
世帯主である相談者が息子の世帯分離届けを提出しさえすれば、息子は一人世帯の世帯主として国保の保険料を納めないといけなくなる。
で、これも三石女史の言うとおり、郵便局に届けをすれば、息子宛の郵送物は宛先不明で発送元に返送されるようになる。
言っとくが、局留めを前提とした転送はしてくれない。
局留めはあくまで発送者が指定するものだからだ。
(この点、ゆうパックやレターパック、書留めなどの転送サービスと混同しがち)
で、このまま息子が何も動かなければ国民皆保険制度の外に出される。
早い話が無保険。
これがどういう事態を生むか?
息子自身に体験させるのも三石女史の言う「最後の子育て」だ。
実感が湧かない人のために言うと、仮に今回の入院で相談者が無保険だったとすれば、窓口で支払わないといけない金額はざっと100万円。
いや、それ以前に門前払いだ。
救急車呼ぶってか?
(笑)
息子が逃げている理由は明白。
このマシンガントークで
金の話はキツイんじゃー!
親子の縁を切られたら
息子としては
願ったり叶ったり。
最初からとにかくすごいマシンガントーク。
柴田理恵も話をコントロールしてくれないと。
聞いてるこちらが辛い。加藤先生や今井さんなら
上手に話を制してくれるのに。
この息子、父親が存命だったら、引きこもりになってたんじゃないの?
相談者は、テレ人で伝説となっているガチャ切り女教師と似てる。