急逝。夜ごと苛む孤独。妻が大変だった晩年も男が放さなかった当たり前の日常
テレフォン人生相談 2020年9月30日 水曜日
45年連れ添った妻が2ヶ月前に急性大動脈解離で急逝。
料理炊事洗濯は何もしてこなかったので、娘に教わり一人で暮らしている。
夜になると話し相手がいないことに寂しさがこみ上げてくる。
これが何十年も続くかと思うと堪らない。
異見や気づきが欲しければテレフォン人生相談。
慰めや共感だけでよければそれ以外。
たとえばオールナイトニッポン MUSIC10(*)とかに、夫婦で行ったライブの話なんかを思い出の曲のリクエストと共にメールしてたら、取りあげてくれたと思うよ。
きっと渡辺満里奈や鈴木杏樹が一緒に涙してくれた。
(*)オールナイトニッポン MUSIC10: オールナイトニッポン ミュジック テン。
ニッポン放送で平日(月~木)夜に放送のお便りと音楽の番組。
日替わり熟女が一人でパーソナリティを務める。
(森山良子、名取裕子、鈴木杏樹、渡辺満里奈、隔週で森高千里、岸谷香、たまに若手局アナ)
夫婦のことを話すのに、なんでこうも言い訳がましく聞こえるのかしら。
マド愛の言ってることなんて、単に妻に思いをはせるっていうことだけだよ。
妻のほうこそ寂しい思いをしていたのではないか?
たとえばこういう自問。
この手の死因のとき、結構遺族にのしかかるのが死亡状況。
奥さんの死因は発症から分レベルで生存可能性が減っていく。
そのとき夫はどこで何をしていたのか?
急逝とは言い得て妙で、高血圧症の妻はそれより前から何かを訴えていなかった?
家事に無頓着で趣味に没頭する夫のことを妻がどう思っていたかなんて分からない。
けど、自分大好き男が妻を顧みなかったってのは図星。
そのことに抵抗見せるもんだからヒートアップ。
なんだか認めてしまったら根底から崩れてしまいそうな何かを必死で守ってるような。
アンタ、バンド活動が悪者にされるのが怖いんじゃなくて?
だって人生そのものだし。
怖いってことは自覚してるからなの。
マド愛 「魂はごまかせない」
極めつけは、言わなくてもいい問わず語りの妻の晩年。
根はいい人だからこそ告白せざるを得なかった懺悔。
パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)
相談者: 男66歳 2ヶ月前に他界した妻66歳 娘2人
玉置妙憂:
もしもし?
相談者:
はい
玉置妙憂:
テレフォン人生相談です。
相談者:
お世話になりますう。
玉置妙憂:
はい、よろしくお願いいたしまあす。
相談者:
はい
玉置妙憂:
えー、さて今日はどんなご相談でしょうか?
相談者:
2ヶ月・・前にですね、
玉置妙憂:
はい
相談者:
40う、5、年ぐらい、付き、添いました、
玉置妙憂:
うん
相談者:
家内が、
玉置妙憂:
うん
相談者:
急性のですね・・
玉置妙憂:
はい
相談者:
大動脈乖離・・
玉置妙憂:
あー、はい
相談者:
というなんか、大変、ま、手術するのが難しい病気にですね、
玉置妙憂:
うん
相談者:
急遽なりまして、亡くなったんです。
玉置妙憂:
はい
相談者:
で、ま、娘2人おるんですけども、
玉置妙憂:
はい
相談者:
上の・・娘は結婚して、下は未婚で、わたし1人の生活と、なったんです。
玉置妙憂:
はい
相談者:
それまでわたくし、掃除とか、
玉置妙憂:
うん
相談者:
えー、食事とか、そういうの一切作ったことが、なかったんです。
玉置妙憂:
うん
相談者:
それで・・下の子どもに全部、教わって、
玉置妙憂:
はい
相談者:
今は、もう、ま、自活といいますか、
玉置妙憂:
うん
相談者:
まあ、のようなことをしてるわけですけども、
玉置妙憂:
はい
相談者:
で、一番困るのがですね・・
玉置妙憂:
うん
相談者:
夜になると(含み笑い)、
玉置妙憂:
うん
相談者:
どうも、心がですね・・なんか寂しくなって、
玉置妙憂:
うん
相談者:
よ、要するにもう話し相手がいないわけですよね。
玉置妙憂:
うん
相談者:
ラジオ、テレビ・・
玉置妙憂:
うん
相談者:
を・・聴く・・て、ま、に・・人間の声を聴くというか、
玉置妙憂:
うん
相談者:
なんか、会話というのが・・夜、になると、
玉置妙憂:
うん
相談者:
ないんですよね。
玉置妙憂:
うん
相談者:
で、それが・・なんか無性にですね、なんか・・えー、心が・・
玉置妙憂:
うん
相談者:
病んでしまうというかですね、
玉置妙憂:
うーん
相談者:
こういう生活がずうっと続くん・・んー、のは、も、これ、ま、しょうがないんだけども、
玉置妙憂:
うん
相談者:
・・うーん
玉置妙憂:
うーん
相談者:
ど、これ、どうすればいいか?っていうのがですね、すごく・・今思ってるんです。ま、友だちに聞いても、ま・・「時が、解決してくれる」、というようなことを、ま、多く・・
玉置妙憂:
うん
相談者:
の人は言うんですけども、
玉置妙憂:
うんうん
相談者:
なんかいい・・方法がありましたら、
玉置妙憂:
うん
相談者:
・・お、お、お聞きしたいということで・・
玉置妙憂:
あー、そうなんですねえ。
相談者:
ご相談した、わ、次第です。
玉置妙憂:
うん、はい
相談者:
はい
玉置妙憂:
いまおいくつですか?
相談者:
えー、66歳です。
玉置妙憂:
66歳で。
相談者:
はい
玉置妙憂:
え、亡くなられた奥さまおいくつでしたんでしょうか?
相談者:
おんなじなんです。66歳です。
玉置妙憂:
あ、66歳だったんですね。
相談者:
はい
ん、もう、どうもならないっていうことは、分かってるわけですよね。
玉置妙憂:
うーん
相談者:
分かってるだけに・・ああ、なんか・・うーん
玉置妙憂:
うーん、そうですねえ、まだね、2ヶ月ですしね。
相談者:
ですね、ええ、切ない、はい
玉置妙憂:
うーん
相談者:
はい
玉置妙憂:
ご飯を食べたり・・
相談者:
はい
玉置妙憂:
寝たりは上手に・・できてらっしゃいます?ちゃんと食べられてますか?
相談者:
あのお・・
玉置妙憂:
食欲は大丈夫?
相談者:
取ってます。はい、大丈夫です。
玉置妙憂:
うん、寂しすぎて・・食欲がないとか・・しゃむ、寂し過ぎて眠れないとか。
相談者:
あー、さ・・うーん、昨今、少しなんかそんな気持ちにも、ま、話し相手が、いないから・・うん、も、も、あの、テレビの音が流れてるだけとか。
で、これが、あとですね、
玉置妙憂:
&#△%
うん、うん
相談者:
何十年続くんか?と思うと、ちょっと・・
玉置妙憂:
うーん
相談者:
うーん、滅入ってしまうという・・
玉置妙憂:
うーん、じゃ今、そのご状況を、どういうふうに・・心の持ち様とか、そういうことで、
相談者:
はい
玉置妙憂:
変えて行けるもんなのかどうか?というのが、今日のご相談ということですね?
相談者:
そう、です。
玉置妙憂:
はい
相談者:
はい、はい
玉置妙憂:
分かりました。
相談者:
はい
玉置妙憂:
では、えー、今日お答えいただきますのは、
相談者:
はい
玉置妙憂:
心についてのエッセイスト、としてお馴染みの、マドモアゼル愛先生に・・
相談者:
あ、はい
玉置妙憂:
お答えいただきます。
(回答者に交代)
さすが、愛先生。
当たり障りのない回答ではなく、相談者が考えももしなかった一歩踏み込んだ回答だったと思います。
実の母親の介護をこなしながら、夫に家事を手伝って貰えなかった妻。
家事は妻がやって当たり前と思っていた相談者は、妻が本当どう考えていたか。
それを妻の介護生活の話が出る前に愛先生は感じられていらっしゃった。
相談者が普通に幸せだと思っていた夫婦生活が、実は妻の辛抱と献身に支えられて来たんだと気が付けば良いご供養になると思いますが、この相談者さんはそこまで悟られるかしら?
↑いやいや匿名さんもさすがですよ。
分かり易く噛み砕だいたご意見、全文同意です!
私も同じように思ってました。
Twitterでは、マド愛先生批判が凄くて、正直なぜ??と思ってたので、ご感想にスッキリしました!ありがとうございます!
解離性大動脈瘤で66歳で急に亡くなった妻。
人生まだまだって思っていただろうに急に亡くなってさぞ無念だったろうに。って普通思うのではないですかね?
亡くなって2ヶ月。家の事自分でやらなきゃいけない夜寂しい。相談者は自分の言ってる事がどれだけ非情な事かわからないのだろうか?
生きたくても生きられなかった人がいる今日をお前は生きているんだよ!by村西とおる監督
読んでいてとても気分の悪くなった相談でした。
皆さんのコメントに泣きそうです。
愛先生や皆さんの優しさが、亡くなった奥さんの供養になると思います。
家事はしない(できない)けど、その分 文句も言わない、嫌みも言わない、感性が鈍いので褒めもしないけど けなしもしない、
案外やりやすい亭主だったかもよ。
美容院で髪型変えても気づかない代わりに、高価なブランドバッグ買っても それも気が付かない。
奥さん 結構自分勝手に生きてたかも。
あまりにも思いやりの無い考え方で悲しくなるわ
こんにちは。昨日のラジオを聴いて改めてこちらの文字起こしで反芻しました。
確かに予想外に愛先生厳しめでしたが、「お辛いですね、時間が解決してくれます」等の優しい回答だけでは、相談者さんの今の寂しい気持ちに太鼓判押されて更に自己憐憫方向に行くだけで、結果的には癒しにもっと時間がかかったかもと思いました。
厳しいですが、身近な人の死を悼む気持ちにも成熟した大人としての態度が必要で、それが癒しに繋がると言う事だろうと、勉強になりました。
旦那が嫁こき使って労わらなかったから先に亡くなられたのだと思う。
それすら言われても気がついてないみたいだな。
相談者の今の喪失感は、奥さんが亡くなって自分の事だけしか考えてない所から来ているように思います。
愛先生流石です。
相談者は俺は寂しいんだ、俺はどうしたらいいんだと。
生前の奥さんに対しての感謝や有難うっていう気持ちがどこにも表れてなく、ただ俺はどうしたらいいんだというだけ。
気持ちの通じ合えてる夫婦だったら、どちらかが亡くなった場合、辛いし悲しいケド、今まで有難う しっかり前を向いて生きて行くから見守っててねってなるように思います。
この相談に対するツイッターコメント。愛先生に批判的なアカウントのプロフィールは、概ね趣味紹介を絵文字でゴテゴテに飾る内容が多かった。ちなみに愛先生に理解示すアカウントも少なくない。親類を亡くした経験に準えて考察したツイートがなかなか深かった。
愛先生に批判的な人というのは、相談者と同じ思考の持ち主であり、自分の将来を相談者に重ねているのだろう。ただね‥還暦過ぎた妻にいつも通り三食作ってもらって、旦那は家事も覚えず趣味三昧って、やはり無理がある。還暦過ぎたら人間は棺桶に片足突っ込んでるようなもの。相談者妻も例外に漏れず。
相談者は2ヶ月でギブアップ気味な生活を、相談者妻は40年近く耐えてきた。「家の外は滝が流れていて自分の部屋は三食が自動で出される。これがいつまでも続く」と思っていたのではなかろうか。相談者は。この相談の何が怖いかと言えば、これ。あとは、相談者予備軍みたいなのがゴロゴロいることがツイッターで伺えたのも暗澹とさせた。
相談者…「妻が亡くなって話し相手が居なくなって寂しい、どうしたらいいか?」程度の悩みをわざわざテレフォン人生相談に相談するくらいだから…相談できる友達や知人も居ない、いわゆる『奥さんが居ないと何もできない人』だったんだろうな
しかしあの短時間でそれを看破し、「あなたは自分の事ばかり、奥さんのことを考えて。生前の奥さんの立場や気持ちを考えてあげて」
と厳しくも丁寧にアドバイスしたところがやっぱり一味違う
「時間が解決してくれる」なんてありきたりな回答だけにならない、流石愛先生だと感じました
伴侶を亡くしてまだ日が浅いので、いろんな思いが押し寄せてくるでしょうね。死を受け入れるにはやはり、日にちが必要なのでは?
奥さんがお母さんの介護してる時に、この方は何もしなかったんだ。
介護を手伝う必要はないけど、大変そうだと思うなら奥さんが留守の間に家事を少しでもやってくれたら良かったのに。または話をちゃんと聞いてあげるとか。
そろそろ時間が解決したでしょうか。