母の看病を終え辛くて仕事辞めたらもっと辛く。義務と拘束の中に感じられる自分

テレフォン人生相談 2021年3月22日 月曜日

あのね、先生
だからね、先生
辞めちゃったんですね、先生
辞めたときはね、先生
うつ病になりましてね、先生

語尾に必ずコノヤロを付けるアウトレイジのパロディを思い出した。
大げさにして笑いを取るレベルを天然が上回る。

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)

相談者: 関西なまりの女60歳 34年前に離婚して一人暮らし 別に住む娘が一人 母が3年前に他界

今日の一言: 最も理解する必要があるのはうつ病ですけれども、最も理解されないのもうつ病です。

加藤諦三:
もしもし?

相談者:
あ、加藤先生ですか?

加藤諦三:
あ、はい

相談者:
はい

加藤諦三:
テレフォン人生相談です。

相談者:
お願いします。

加藤諦三:
はい、最初に年齢教えてください。

相談者:
はい・・60歳です。

加藤諦三:
60歳

相談者:
はい

加藤諦三:
結婚してます?

相談者:
あのね、若い間に離婚して、

加藤諦三:
はい

相談者:
今一人暮らしです。

加藤諦三:
あーそうですか、何年ぐらい前ですか?

相談者:
30う、4年前です。

加藤諦三:
34年前?

相談者:
はい

加藤諦三:
はい、分かりました。

相談者:
はい

加藤諦三:
それでどんな相談ですか?

相談者:
あ、先生あのね?3年ぐらい前にね・・

加藤諦三:
はい

相談者:
あのお、母が亡くなりましてね、わたくしの。

加藤諦三:
はい

相談者:
それでね、先生、あのお、一周忌過ぎるまでは、しっかり頑張ってたんですけどね、

加藤諦三:
はい

相談者:
急に、力が抜けたようになりまして・・

加藤諦三:
・・

相談者:
うつ病みたいになりましてね、先生。
さあ仕事行こう、と思たらね、急にね・・動悸打って来てね、
ほんで、玄関の戸が開けられなくなってね、

加藤諦三:
ああ

相談者:
ほんで、しんどくなって。ほんで、職場に電話して、「休ましてくださあい」って言って、あの、寝るんですよ。
ほんで、しばらく寝てたら、

加藤諦三:
はい

相談者:
正常な状態になって、ほんで、次の日もまた、先生、お仕事行けるんです。
ほんで、今度帰って来たらまた次の日、とか、そんな繰り返しばっかりやったんですね、先生ね。

加藤諦三:
はい

相談者:
それで、お仕事のほうは、もう、58で辞めちゃったんですね、先生。

加藤諦三:
はい

相談者:
ほんで今日のね、先生にご相談したいことはね、

加藤諦三:
はい

相談者:
辞めたときはね、先生、わあ、今日はね、会社にね、「休ましてください、ごめんなさあい」っていう、連絡しなくていいわあと思って喜んでたんです。

加藤諦三:
はい

相談者:
ほんで、今60になってからね、先生。

加藤諦三:
はい

相談者:
今、することがなくてね。

加藤諦三:
はい

相談者:
ほんで毎日がね、お友達にたまに電話するぐらいで・・

加藤諦三:
はい
その友達っていうのは、会社のときの友達ですか・・学生・・

相談者:
あのお、おんなじい・・会社を退職されて、

加藤諦三:
うん

相談者:
今、家におられるお友達です。

加藤諦三:
あーそうですか。

相談者:
はい

加藤諦三:
んで、電話はするけれども実際に会う、気力・・

相談者:
うん・・は、ないんです、先生。

加藤諦三:
ないです、ね。

相談者:
そんでね?

加藤諦三:
うん

相談者:
お買いもんは絶対行かないと、食べていかないといけないので、

加藤諦三:
はい

相談者:
お買いもん行くときも、恥ずかしい話なんですけど、玄関、鍵閉めて出てしまったら、もう普通に、お買いもんに行けるんです。

加藤諦三:
はい、はい、は

相談者:
それまではね、先生、もう、

加藤諦三:
うん

相談者:
長いこと家におれば、今みんなどんな服着てはんねやろ?、いや、これ、今着てる服で行ってもカッコ悪くないのかなあ?とかね、
長いこと出てないのにもうどうしよう?、出るの怖いなあっていうのになって、

加藤諦三:
はい

相談者:
今でも先生、あの、精神科には掛かってるんです。

加藤諦三:
はい

相談者:
ほんでその先生にね、

加藤諦三:
はい

相談者:
「仕事復帰したら」、

加藤諦三:
ええ

相談者:
「また・・元通りになるから」、

呼び鈴?:
ピンポン

加藤諦三:
ええ

相談者:
「家でゆっくりすんのが一番、あんたにとってはいい」って言われてるんですけどね、先生ね。

加藤諦三:
はい、はい

相談者:
でも、自分としては、何していいか?分からなくってね先生(苦笑)

加藤諦三:
そうですよね。

相談者:
はい、はい

加藤諦三:
行かないでいるとお、

相談者:
はい

加藤諦三:
生きている意味みたいな・・

相談者:
そ、ええ、そうです。人間らしさがなくなった・・人に、もう頼られてない、どうしよう?このまま生きてくのに・・とか。
心がしんどいっていうか・・ほいで・・

加藤諦三:

相談者:
娘はいるんですけども、別に住んでましてね、

加藤諦三:
はい

相談者:
家にいるっていうたら、あの、犬と猫だけなんでね。
お話しても返って来ない状態で、エヘヘヘ(苦笑)。

加藤諦三:
うん、でもね?

相談者:
はい

加藤諦三:
猫はあ、あなたの心の支えにはなってんじゃない?

相談者:
はい、なってます、なってます。犬と猫はなってます。

加藤諦三:

相談者:
はい

加藤諦三:
で、先ほど、あの、「心がしんどい」ということ言いましたけれども、

相談者:
はい、はい

加藤諦三:
あなたは別にどこが悪いっていうんじゃなくて、

相談者:
はい

加藤諦三:
自分の存在そのものが今、不具合なんですよね。

相談者:
・・

加藤諦三:
「心もしんどい」って言いましたが、心の中は、

相談者:
はい

加藤諦三:
意識と無意識が、

相談者:
はい

加藤諦三:
バランスが壊れている。

相談者:
はい、はい、はい

加藤諦三:
全体で言うと、心と体のバランスが壊れている。

相談者:
あーあー

加藤諦三:
だから・・どこが悪いっていうことじゃなくて、

相談者:
はい

加藤諦三:
全体が悪いわけですからね?

相談者:
はい

加藤諦三:
こういうの身体化症候群(*)っていう、somatizarっていう、ま、英語ではいってんですけどね。

(*)身体化症候群: 
自覚症状に見合う検査結果や異常が見当たらない。
詐病、仮病ではない。
診療科は精神科であるが、多くの場合、それは結果論。
潜在する身体異常と区別しづらく、そこに行き着くまでに時間を要する。

相談者:
はい

加藤諦三:
なんか調子悪い。

相談者:
はい、そうです、はい

加藤諦三:
で、それを誰に、でも理解してもらえない。

相談者:
(苦笑)はい、はい

加藤諦三:
これ、ほん、とに、この難しい問題を、

相談者:
はい

加藤諦三:
ピタっと・・推測を・・当ててくれる・・先生が・・

相談者:
あっ・・ありがとうございますう。

加藤諦三:
いらっしゃってますので、

相談者:
はい、はい

加藤諦三:
話を伺ってみてください。

相談者:
はい、お願いします。

加藤諦三:
あの、幼児教育研究の・・

相談者:
あー!

加藤諦三:
大原敬子先生です。

相談者:
あぁ、そうですか。よろしくお願いいたします。

(回答者に交代)

「母の看病を終え辛くて仕事辞めたらもっと辛く。義務と拘束の中に感じられる自分」への2件のフィードバック

  1. 大阪のおばちゃんやわ~(たぶん大阪の人)
    同郷人としては憎めないのよね~

  2. 可愛い御婆ちゃんだ(笑)。話したい。聞いて欲しい。自分をわかって欲しいのね。これがお爺ちゃんバージョンだとコンビニのレジの姉ちゃんに延々と話し込むタイプだろう(笑)。多少は、、、ほんの少しくらいは、、、迷惑でも多めに見る寛容さで見守ってあげたいとは思った。
    それと加藤先生の今日の一言は鬱経験者からすればまさに至言。
    『ああ~そうなんですそうなんですよセンセ!ありがとうございます電話して良かったですセンセ!』と言いたい(笑)。

    相談内容なんだっけ?。いいやなんでも(笑)。

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