（回答者に交代）

野島梨恵：
もしもしい？

相談者：
あ、もしもし、よろしくお願いいたします。

野島梨恵：
あ・・はい
あなたが、その、子育てに失敗したくないって、それはどの、親御さんも子育てに失敗したいと思ってる人は、ま、１人もいないでしょうけども。

相談者：
はい、はい、はい

野島梨恵：
失敗ってどんなことを想定されてるのかしら？

相談者：
うーん

野島梨恵：
いや、子育てに成功するっていうのもねえ？

相談者：
はい

野島梨恵：
また成功ってなんなのか？ってことなのよね。

相談者：
はい、そうですね。

（子供の声）

野島梨恵：
うーん・・わたしも、この仕事しててえ、
いろんな親御さんといろんなお子さんとお・・その、ね？発達障害みたいなお子さんを抱えた親御さんとか見て来ましたけれども、

相談者：
はい・・はい

野島梨恵：
ま、こんなに立派な・・お子さん、だなって、傍から、は見えるのに・・

相談者：
うん

野島梨恵：
その、親御さんから見ると、「こんな子に育ってしまった」とかね？

相談者：
・・

野島梨恵：
こう「失敗だ」とかね？

相談者：
はい

野島梨恵：
或いはあ、お母さんが一生懸命育てていてえ、

相談者：
はい

野島梨恵：
もう、お母さんも、お子さん立派になって、大きくなってるのに、

相談者：
はい

野島梨恵：
父親から見ると、「あんな子供に育てて、母親の責任だ」（苦笑）って言ったりね。

相談者：
あー、はい

野島梨恵：
側から見ると全然何が失敗なのこれ？って・・うまく行ってるじゃないって思うのに・・
「心配だ」っていうふうに言う人は言うんです。

相談者：
はい

野島梨恵：
失敗したくないっていうより、何をもってあなたが・・自分は頑張って・・うまくやったなっていうふうに・・うまくやったとまででなくてもベストを尽くしたなっていうふうに、

相談者：
はい

野島梨恵：
あなた自身が、どういうふうに思えるかってところだと思うんですよね。

相談者：
はい

野島梨恵：
うーん
で、今から失敗するんじゃないか？、失敗するんじゃないか？、もしかしたらもう失敗してるんじゃないか？とか思ってたら、

相談者：
はい

野島梨恵：
たぶんこの先何をされてもね？

相談者：
はい

野島梨恵：
「あれは失敗だったんじゃないだろうか？」とかね？

相談者：
あー、そう・・

野島梨恵：
「これって失敗しちゃった、てことだよね？」とかね？

相談者：
うーん、はい

野島梨恵：
そっちのほうに、向いちゃって、
ほかの人がね？
「何言ってるんですか。お母さん立派いにやって、やってらっしゃるじゃないですか」って思っても、

相談者：
はい

野島梨恵：
あなた自身がそれを受け入れられないと・・結局・・悲しいことになると思うんです。それは、お母さん自身が自分の子育てがうまく行ったなと思えないと、

相談者：
はい

野島梨恵：
結局、それって自分お子供を失敗作だって思っちゃうことじゃないですか。

相談者：
あーそうですね。

野島梨恵：
うん、それはね、たぶん、お子さんに一番可哀想だと思うんですよお。

相談者：
はい、そうですねえ。

野島梨恵：
うーん

相談者：
うん

野島梨恵：
だ、失敗したくないってことよりも、何をやったら・・あなたご自身が、その子育てにおいて・・

相談者：
はい

野島梨恵：
あー、まあまあ、自分はできること全部やって、これで良かったんだっていうふうに・・最終的に落ち着くかっていう問題なのかなと思うんです。

相談者：
うん・・うーん

野島梨恵：
うーん

相談者：
はい

野島梨恵：
で、それはやっぱりい・・難しいと思うんですよねえ。
だ、まず、その、ご自身にもうちょっと、自信を持たれても、全然いいと思うんです。そうじゃない限りい、こんな不完全なわたしのしている子育てだから、なんか失敗するんじゃないか？って怯えてる・・とお、

相談者：
はい

野島梨恵：
こ、すべてがそう見えちゃうんじゃないのかしら。

相談者：
はい、そうですね。そう・・うん、ほんとにそうだと思います。

野島梨恵：
でも・・裁判までされて・・離婚も大変だったと思うけれども、

相談者：
・・はい

野島梨恵：
お子さんを抱えながら裁判所にも一生懸命通われて、

相談者：
はい

野島梨恵：
旦那さんの、協力も得られないままに・・妊娠も、生活も耐えてご出産も立派にされて、

相談者：
はい

野島梨恵：
もうすぐお子さん４歳になろうとしてるんですから。

相談者：
はい

野島梨恵：
これ傍から見たら、超立派ですよ。

相談者：
（涙声）ありがとうございます。

野島梨恵：
うーん、とまあ、わたしは思いますけどね。

相談者：
・・

野島梨恵：
だから・・良かったじゃないですか。４歳のお誕生日にお子さんがなられたらあ、

相談者：
はい

野島梨恵：
お子さんにも褒めてあげて、自分も褒めてあげて。

相談者：
はい

野島梨恵：
お子さんにも感謝して、自分にも感謝して。
そうやって一つ一つ・・やって行く、しかないのかなあと、思いますよお？

相談者：
はい・・

野島梨恵：
うーん

相談者：
はい、そうですね、（涙声）なんかそうだと思いました、わたしも。

野島梨恵：
・・あと、それと、将来の話ね？

相談者：
はい

野島梨恵：
確かにその、孤独になっちゃう障害者の方っていうのはいます。

相談者：
はい

野島梨恵：
親御さんみんな心配されます。

相談者：
はい

野島梨恵：
えー、お子さんが４０歳ぐらいになってから、もう６０歳、７０歳、８０歳ぐらいになった親御さんがね？

相談者：
はい

野島梨恵：
自分が死んだあと、この子がどうなるのか？心配で心配でたまらんっていうふうに、

相談者：
はい、はい

野島梨恵：
ご相談に来る、こともあります。

相談者：
はい

野島梨恵：
それは、あの、そのときに、然るべき手を打てば、後見人とかね？

相談者：
はい

野島梨恵：
その・・何らかの手立てをきちんと講じれば・・

相談者：
はい

野島梨恵：
それは、あのお、今のところでは、きちんと、ある程度・・ケアができることにはなると思う。

相談者：
分かりました。

野島梨恵：
うん
で・・それって、そしてね？

相談者：
はい

野島梨恵：
障害のあるなしに、実はあんまり関係ないと思います。

相談者：
あー、確かにそうですね。

野島梨恵：
うん

相談者：
うん

野島梨恵：
だって今ね？もう五体満足で産まれて来て、五体満足になのに・・別に障害者って認定もないし、

相談者：
あ、はい

野島梨恵：
でも・・１人で孤独ずしてね、どうしようもなくなっちゃってる人ってたくさんいるし。

相談者：
うん、はい

野島梨恵：
だから、障害者が、障害があるから・・この子の将来が心配だっていうよりは・・そのとき、そのときに、きちんきちんと・・周りに相談したり・・役所に相談したり・・助けの手を求めて行けば・・そりゃ助けの手は・・出て来ると思いますよ。

相談者：
はい・・はい

野島梨恵：
求めれば与えられるって言いますけれども。

相談者：
あー・・はい

野島梨恵：
よくその、「障害者であることが恥ずかしくて言えない」とか、「こんなことは人に相談できない」とか・・

相談者：
はい

野島梨恵：
思って、鬱々としてると、そりゃ助けの手も来ないですから。

相談者：
はい

野島梨恵：
うん、なるべくオープンに、

相談者：
うん・・はい

野島梨恵：
いろんな人と関わりを持って、

相談者：
はい

野島梨恵：
その助けを求めて行けば、そりゃ助けの手は来ると思います。
で・・現にたくさん障害を持った方いらっしゃって、

相談者：
はい

野島梨恵：
別にきちんと老後送ってらっしゃる方もいるわけだし。

相談者：
ええ、ええ、そうですよね。はい

野島梨恵：
障害がなくてもきちんと老後送ってらっしゃらない人は、同様に、全然たくさんいるわけですから。

相談者：
はい・・はい

野島梨恵：
うん。あんまりそこで、心配なさらないで、いいかなとは、思います。

相談者：
はい、分かりました。ありがとうございます。

野島梨恵：
うん、あの、頑張って・・

相談者：
はい（苦笑）

野島梨恵：
くださあい。

相談者：
ありがとうございました。はい

（再びパーソナリティ）