姉妹で違う母への思い。最後に仲良くは大きなお世話。丸く収まる認知症利用法
(回答者に交代)
三石由起子:
こんにちは
相談者:
あ、こんにちは、よろしくお願いします。
三石由起子:
はい
今、認知症お、なんだけど、かなりひどい?
相談者:
忘れることが一番問題なんですけれども。
三石由起子:
うん
相談者:
あの、食事、は、まだ自分で、取れる状態です。
三石由起子:
いやいやいや、あ、頭はどうですか?
相談者:
あ、だいぶ、不安定になってます。
三石由起子:
あー、そうね、
相談者:
はい
三石由起子:
それ、利用したらどうかな?
相談者:
・・はい
三石由起子:
あたしが、まず、まず思ったことはね?
相談者:
はい
三石由起子:
お母さんが、妹と連絡う、取りたいからあ、
相談者:
はい
三石由起子:
あなたに「取り持ってくれ」っていうことを頼んだわけじゃないわけよね?
相談者:
はい
三石由起子:
だからほら、
相談者:
はい
三石由起子:
喧嘩してることも忘れてるわけだから。
相談者:
はい、はい
三石由起子:
ね?
相談者:
はい
三石由起子:
お、お母さんに頼まれたわけじゃないんだよ。
相談者:
はい、はい
三石由起子:
それと・・
相談者:
はい
三石由起子:
もう1つはあ、あなたは、お母さんと今付き合いがあって。
相談者:
はい
三石由起子:
で、それがあ、負担は負担じゃないか?
相談者:
はい
三石由起子:
そうすると、
相談者:
はい
三石由起子:
あなたの中にね?
相談者:
はい
三石由起子:
この仕事、妹に半分?
相談者:
あ
三石由起子:
受け持ってほしいと。
相談者:
はい
三石由起子:
そういう気持ちがないか?っていう話なんですよ。
相談者:
いえ、あの、ないです。
三石由起子:
あー、ないですか?
相談者:
はい
三石由起子:
ないんだったら話早いんだけど。
相談者:
あー、はい
三石由起子:
仲が悪い2人っていうのはね?
相談者:
はい
三石由起子:
えーと、年を取ったから丸くなるというものでもなく。
相談者:
はい
三石由起子:
離れているのが一番の幸せです。
相談者:
あー・・はい
三石由起子:
だから、
相談者:
はい
三石由起子:
どんどん記憶が悪くなって来るんだったら、
相談者:
はい
三石由起子:
例えばさあ、「どうして妹が来ない?」ってお母さんに訊かれたらね?
相談者:
はい
三石由起子:
「どうしてだろうねえ」とか言っとけばいいんじゃないの?
相談者:
あ・・ああ
三石由起子:
「どうしてだろうね」って言っと、言っとくか、
相談者:
はい
三石由起子:
ん、「さっき来たじゃん」とか言っとくかね?
相談者:
あー、はい
三石由起子:
アハハハハ(笑)
相談者:
はい
三石由起子:
「え?さっき来たじゃん、忘れちゃったの?」って・・
相談者:
あー、はい
三石由起子:
わたしそれでいいと思うんですよ?
相談者:
あ、はい
三石由起子:
それとね、あなた、考えなくちゃいけないのはね?
相談者:
はい
三石由起子:
この妹はね?
相談者:
はい
三石由起子:
高校生の息子がいるわけ。
相談者:
はい、はい
三石由起子:
どういう暮らしか分からないけれども。
相談者:
はい
三石由起子:
実家に迷惑をかけることなく。
相談者:
はい
三石由起子:
あなたに泣きつく・・わけでもなく。
相談者:
はい
三石由起子:
この家庭は・・成立してるわけね?
相談者:
はい、はい
三石由起子:
放っといてやろうよお。
相談者:
あー、はい
三石由起子:
そんなもんねえ、なんか・・「微笑んで、笑いながら、もう1回再会」ってさあ。
相談者:
はい
三石由起子:
して、あなた、その、どういう、こう、絵を、描いてるかしらないけど、
相談者:
はい
三石由起子:
そんなの、誰も幸せじゃないから。
相談者:
あ(苦笑)・・はい
三石由起子:
妹は幸せじゃないしい、
相談者:
はい
三石由起子:
ママだってまた忘れちゃうからさ。
相談者:
はい、はい
三石由起子:
うん
相談者:
はい
三石由起子:
えーと、「認知症だからしょうがない」っていうふうには・・
相談者:
はい
三石由起子:
嫌いな人間だって思いませんからね?
相談者:
はい
三石由起子:
「認知症にもなって、まだあんなに憎たらしいこと言う」くらいのこと思うとね、
相談者:
あー、はい
三石由起子:
余計腹立ったりするわけですよ。
相談者:
あー、はい、はい
三石由起子:
これはね、大きなお世話と思います、あたしは。
相談者:
はい、はい
三石由起子:
うん
相談者:
あ、はい
三石由起子:
それとね?
相談者:
はい
三石由起子:
あなたが、気にしなくていいなと思ったのは、
相談者:
はい
三石由起子:
1つはね?、「お母さんが」、なんか「厳しいから」、
相談者:
はい
三石由起子:
「『わたしはやりたいことも、で、中途半端にしかできなかった』っておっしゃる」って言ったじゃない?
相談者:
はい
三石由起子:
あのね?人間て
相談者:
はい
三石由起子:
ほんとにやりたいことはやるから。
相談者:
あー、はい、はい、はい
三石由起子:
親が止めても何してもやるから。
相談者:
はい
三石由起子:
で、失敗してもいいのよ。
相談者:
はい
三石由起子:
うん。それはね?あとになってさあ、もっと、もっとやっとけば、良かったと思ってるのかもしれないけど。
相談者:
はい
三石由起子:
それ、やらなかったのは妹の責任だから。
相談者:
あー・・はい
三石由起子:
誰がどんなふうに止めようが、
相談者:
はい
三石由起子:
人間ってやりたいことは我慢しないでやる、やるのよね?
相談者:
はい、はい
三石由起子:
で、あなたが我慢できたことを・・
相談者:
はい
三石由起子:
我慢できるとは限らないからね?
相談者:
はい
三石由起子:
別の人格だからさ。
相談者:
はい
三石由起子:
だから、あなただったら結構、えーと、余裕で、我慢できたかもしれないけど。妹にとっては、も、限界超えてたの、
相談者:
うん
三石由起子:
かもしれないじゃん。
相談者:
はい
三石由起子:
それはもう、伺いしれないところで。
相談者:
はい
三石由起子:
で、「みんなで」ね?・・「ニコニコ笑って」ね?
相談者:
はい
三石由起子:
「笑顔で」、あの、「最後に」、なんてあなた言ってるけどさ。
相談者:
はい
三石由起子:
それ幻想だよ?
相談者:
あ(ため息)・・はい
三石由起子:
そんなことには絶対なりません。
相談者:
あー、はい
三石由起子:
このあの認知症の、母親が、
相談者:
はい
三石由起子:
どっからそんなセリフが出て来るのか!ていうくらいね・・
相談者:
はい
三石由起子:
酷いこと言いますよお?
相談者:
あー・・そうですね、はい
三石由起子:
うん、そうするとね、妹もね?
相談者:
はい
三石由起子:
あの、認知症だと分かってはいながらね?
相談者:
はい
三石由起子:
もう、ほんとにね、絞め殺したいくらいの憎しみをね・・
相談者:
あー(ため息)・・はい
三石由起子:
母親に向けると思うんですよ。
相談者:
はい
三石由起子:
そういう、絵をあなたは、
相談者:
はい
三石由起子:
見る覚悟はないわけよ。ね?
相談者:
はい、はい
三石由起子:
あなたが考えてるってことは違うことを考えてるわけだから。
相談者:
はい
三石由起子:
でも・・それは、大きな間違いで。
まず、お母さんが・・「頼むから取り持ってくれ」ってあなたに言ってるわけではない。
で、もう1つあたしが安心したのは、
相談者:
はい
三石由起子:
母親が負担だから、
相談者:
はい
三石由起子:
妹に半分責任を・・擦り付けたいわけでもない。
それだったね、もう、第三者は黙ったほうがいい。
相談者:
あー、はい、はい
三石由起子:
うん、この2人は会わないのが幸せ。
相談者:
あ(ため息)
三石由起子:
子どもだからあ、気が合うってもんじゃないよお?
相談者:
あーあ
三石由起子:
うん、それは、
相談者:
はい
三石由起子:
母親だから大事ってわけでもないしね?
相談者:
はい
三石由起子:
今この妹が大事なのは息子と夫じゃない?
相談者:
はい
三石由起子:
それを一義にしてえ・・
相談者:
はい
三石由起子:
一生懸命やってるのにね?
相談者:
はい
三石由起子:
あなたが、その、なんか、掻き回すようなことになると思う。
相談者:
はい
三石由起子:
あなたにはなんの悪意もないのは分かってるけど。
相談者:
はい
三石由起子:
それをあなたが親切ごかしにね?
相談者:
はい
三石由起子:
そういうアドバイスをすることは、
相談者:
はい
三石由起子:
あなたも憎まれることで。
相談者:
あー、はい、はい
三石由起子:
で、この妹はきっとね、この姉にももっと憎たらしいこと言いますよ。
相談者:
あー、そうですね、はい、はい
三石由起子:
あん、うん
あたしが言った倍くらいのこと言うからね。
「何?」
相談者:
(苦笑)
三石由起子:
「半分ぐらい、あたしにやれって言うわけ?」く、とかね?
相談者:
ええ
三石由起子:
うん、なんかそんなこと、絶対言うからね?よそうよ。
それでわたしはね、
相談者:
はい
三石由起子:
この妹のね?、着信拒否?
相談者:
はい
三石由起子:
偉いと思うわ。
出て、ガシャつったら、どんだけ、どんだけ腹立つか。
相談者:
はい
三石由起子:
ね?
で、「放っといて」とか、め、あ、返信メールが来たって腹立つしね。
相談者:
はい
三石由起子:
うーん
相談者:
はい
三石由起子:
ただしね?
妹のほうからさーあ、指折って考えてさ。
相談者:
はい
三石由起子:
あの、もう、、「ママこんな年だなあ」みたいなことで、ふっと気が弱くなったときに、、
相談者:
はい
三石由起子:
あなたに電話をして来たときにはさ。
「今まで放っといて、今更何よ」っていうのはなしで。
相談者:
はい
三石由起子:
そこはもう、姉の貫禄でさ、「えー、ちょっと認知症進んでるけどお、会えるよ?」って、
相談者:
はい
三石由起子:
「みんな忘れち、忘れ、てるみたいだけど」、くらいの、
相談者:
はい
三石由起子:
余裕を噛ませてさ。
相談者:
はい
三石由起子:
だから、広い心で、
相談者:
あー
三石由起子:
大きな目で、
相談者:
はい
三石由起子:
半分不良の(苦笑)妹をね?
相談者:
はい
三石由起子:
見守るようなつもりで。
え、余計なことしないほうがいい。
相談者:
あーあ、分かりました。
三石由起子:
あなたが恨まれます。
相談者:
はい
三石由起子:
うん
相談者:
もしあの・・
三石由起子:
妹はね?・・
相談者:
はい
三石由起子:
こういう、姉に絶対感謝しない。
相談者:
はい(苦笑)
三石由起子:
あたしは、も、確信ある。
日本語を使っててえ、
相談者:
はい
三石由起子:
同じ環境で育ったんだから、
相談者:
はい
三石由起子:
言葉が通じるとか思ったら大間違いだからね?
相談者:
あ・・はい
三石由起子:
うん
相談者:
はい、そうですね。
三石由起子:
どういう言葉でも通じない兄弟っているし。
相談者:
はい
三石由起子:
きっとあなたと妹はそういうきょうだいだと思います。
相談者:
あーあ、はい
三石由起子:
はい、はい
相談者:
分かりました。
(再びパーソナリティ)
三石先生の一言一句に全て納得。覚えてないならそれを利用しての「さっき来たじゃん」はナイスアイディア!
私は当事者とは立場が違いますが、言いたい事を見事にまとめてくれたユッコ先生ありがとうございました。あまりにも凄すぎて日頃は相談内容を右から左に受け流してその場で忘却の彼方なのですが、この回は絶対忘れないと誓います。
認知症になって、未知の領域に入る母を一人で見守るのは不安。
だから妹には過去のことは水に流して助けてほしい。
というのが本音ではないのかな。
ドラマ北の国からで、若いとき散々豪遊して家族に迷惑をかけたお爺ちゃんがボケた途端仏のように無邪気な人になってしまって
風吹ジュン(孫)らが困惑してるエピソードがありました。
それがいいのか悪いのか分からないけども
妹さんには新しい発見があるかもしれず・・・
ともかく本音を言わなければ、帰っては来てくれますまい。
でなければ、三石先生の言うように、仲の悪い二人を引き合わせるな。
これしかありませんね。
コントロールマザーのような気がしました。妹さんの見解は、また違うのでしょう。相談者さんは本根だったら、三石先生のドンピシャのアドバイスでよろしいかと。
相談者が働いているのか専業主婦なのかは出てこなかったが、
加藤先生なら、相談者と夫の関係にも突っ込むのでしょうね。
本音では認知症の母親が面倒臭いのだけど、
ずっと「良い子」で生きてきた人は、その感情を認めることはない。
妹さんから見たら、世渡り上手、偽善者に見えるのでしょう。
私の兄は母親を嫌っていて絶縁状態でした。仲直りしてほしいというより介護の現実を見せたくて私が無理に会わせてみたけど、失敗でした。
相談者さんは介護を手伝ってほしい訳でなければ、お母さんと妹さんの間を取り持つのは余計なお世話。
三石先生の回答は腑に落ちるものでした。「さっき来たじゃん」最高です!
上の「コントロールマザーとその支配下にあった娘」というコメントに同感です
妹さんは「子を持って知る親への憎しみ」(by加藤先生)を嚙み締めてる最中なんだろう
姉がずっと従順な「いい子」だったから、反発する妹は親からも悪く見られようし、姉と比べられたことも当然あるだろう
その恨みが強い状態で、親からしつこく何度も電話がありゃ、頑なな姿勢もなおさら頑なになろうってもんだ
そして相談者も薄々感じてるみたいだけど、妹さんは相談者も恨んでる
母の妹への当たりが厳しいなと思いつつそれを見過ごしてたんだから、妹さんにしてみれば「姉は助けてくれなかった」って気持ちも当然あるだろう
相談者は無邪気に「母と妹との関係を修復したい」と思うのだろうけど、妹にとってみれば「また母の支配下に置かれるなんてまっぴらだ」って気持ちなんだろうな
今は三石御大の言葉通り、距離を置くしかない
妹は母親から離れたがっている、その気持ちを相談者が尊重してあげることだ