回答者も認めたその実力。弁護士がサジ投げた公正証書遺言をひっくり返した女

テレフォン人生相談 2018年3月13日 火曜日

夫名義のアパート経営で生計を立てていたが、「アパートを売りたい」と言い出した。生活できなくなるので離婚して財産分与したい。

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 塩谷崇之(弁護士)

相談者: 女69歳 夫67歳別居中 長男40歳 長女37歳 子どもは独立している

今井通子:
もしもしい?、テレフォン人生相談です。

相談者:
はい

今井通子:
はい。
今日はどういったご相談ですか?

相談者:
夫と・・財産分与で裁判を考えておりますけれども、

今井通子:
はい

相談者:
あの、どのようにして進めて行ったら良いか?・・

今井通子:
はい

相談者:
ご相談したいと思います。

今井通子:
まず、あなたお年は、おいくつですか?

相談者:
はい。69歳です。

今井通子:
69歳。

相談者:
はい

今井通子:
ご主人は?

相談者:
67歳です。

今井通子:
67歳。

相談者:
はい

今井通子:
で、お子さんいらっしゃいますか?

相談者:
はい。
長男が40歳。

今井通子:
40歳、はい

相談者:
はい。
えー長女は37歳です。

今井通子:
37歳、はい

相談者:
はい

今井通子:
お2人?

相談者:
はい、そうです。

今井通子:
はい。
両方とももう・・あのご実家からは出てらっしゃる?

相談者:
あ、そうです。

今井通子:
・・じゃあ・・あなた方が今、お住まいのところは、

相談者:
はい

今井通子:
ご主人とお2人でいらっしゃるわけ?

相談者:
いや・・夫はですね、

今井通子:
うん

相談者:
子ども達い、が小学生の頃、から・・転々と・・あの、ちょっと・・ギャンブル依存症なので、

今井通子:
はい

相談者:
わたくし、かなり厳し、くう・・し、しちゃ・・ったので、それが嫌で、出て行った感じなんですけども、
最初の10年ぐらいは仕送り・・月々5万ぐらいあったんですけれども、
ほとんどもう20年以上・・1円も仕送りはないです。

今井通子:
あ、ちょっと待って。

相談者:
はい

今井通子:
そうするとお・・

相談者:
はい

今井通子:
ご主人、とは何年前ぐらいに・・別れたっていうか、ど、行方不明?

相談者:
いや・・

今井通子:
な、ど、どういう状態なの・・

相談者:
ま、早い話、別・・居みたいな感じでしょうかね。
本人はあの・・出稼ぎして歩いてるんだ・・っていう感覚だと思いますけども。
・・電話っていうのはないですね。
ただメールで・・何かあるとメールが・・く、来たり・・します。

今井通子:
今でも・・

相談者:
はい

今井通子:
あの結婚してる事には違いがないのね(含み笑い)?

相談者:
あーそうです、ま、間違いないです。

今井通子:
で、ただ・・家庭外結婚?

相談者:
んーそんな感じです。あのお・・

今井通子:
フフ(苦笑)

相談者:
会話っていうのもないですし。
会って話しを・・したっていう事も、ここ20年、ないです。

今井通子:
なるほど。

相談者:
はい

今井通子:
で、転々とされながら、

相談者:
はい

今井通子:
仕送りはしてくだすってんの?

相談者:
・・最初の・・10年ぐらいは月5万ぐらいありました。

今井通子:
はい

相談者:
はい

今井通子:
で、現在は?

相談者:
・・あ全く20年間、全くありません。

今井通子:
ぷっつり・・途絶えたの?それとも・・

相談者:
ぷっつりですね。

今井通子:
でも、電話は・・時々して来るんでしょ?

相談者:
年に1回ぐらいは・・あったんですけれども、それもこちらから用事が・・あって掛ける?例えば、あの身内で亡くなったとか。

今井通子:
はい

相談者:
そんな感じですね。

今井通子:
・・連絡は取れてます?

相談者:
いや、あの2年前に・・
「家賃を」・・あの「今度、自分のものに、送って欲しい」って言ったんですね、あの・・

今井通子:
ん?何を?

相談者:
・・アパ、わたしがアパート経営している・・

今井通子:
はい

相談者:
2ヵ所の家賃を?

今井通子:
はい

相談者:
「送って欲しい」と。

今井通子:
はい

相談者:
で、「自分の物だ」と・・

今井通子:
はい

相談者:
「自分の名義だから自分の物だ」と・・

今井通子:
はい

相談者:
言い出して来たんです。

今井通子:
はい

相談者:
突然。
それで・・あの出て行く時に・・
「全部やる。自分はいらない」って言って出て行ったんです。
で、この相続の、あの2ヵ所の、は・・父が亡くなった時に・・実は借金しかなかったんですね。

今井通子:
・・

相談者:
そ、それで非常に・・ある程度、資産はあったはずなのに、全く無くてえ、あの、5人兄弟、それぞれ、国税の100万円の借金が来てたんです。
で・・夫は次男でした、が、長男が・・勝手に全部・・あのお、色んな、あのお、土地、建物を処分して、税金を払わないで、その借金だったんです。

今井通子:
・・

相談者:
それでビックリしまして・・調停に出したところ、公正証書が出て来たんです。
公正証書遺言、長男に、すべて譲る、あの・・渡すという。
それで、わたくし、あの・・えっと、アルツハイマーで、施設に入っているっていうのを知っていましたので・・まあ最初ベテランの弁護士さんところに持って、調停でやったんですけど、公正証書が出て来たので・・ちょっと投げられちゃって(苦笑)。

今井通子:
・・

相談者:
それでわたくし自分であのお・・意思能力状態の年表を作りまして・・それから掛かり付け医師とか全部色々、あの、自分で調べまして、違う法律事務所に持って行きまして・・んであの・・ま公正証書遺言が、無効になって勝ち取ったんです、勝訴だったんです。

今井通子:
・・

相談者:
それで、あの、その後、あの、話し合いの下、2ヵ所を・・が、手に入ったんです。相続で。
それ、を、今現在アパート経営、わたくしが・・ずっと・・あのやっています。35年間ほど。

今井通子:
はい

相談者:
経営をしているんですけども。
それで・・
「今頃になって『俺の物だ』・・って言われても、それはできない」っていうふうに断ったんですね、わたし。

今井通子:
はい

相談者:
それで、突然その・・えっと弁護、女性の弁護士さん・・が、その、そのアパート、管理会社2ヵ所なんですけども、あのファックスを流しまして・・今度、口座の・・番号を、違うところに振り込んでくださいと。ファックスを掛けたん、ですね。2ヵ所の管理会社に。

今井通子:
はい

相談者:
その後、その2ヵ所の管理会社に対してそれぞれ電話を入れて・・
「これから離婚の協議をする予定なので・・それは全部・・そのお、旦那さんの名義の物なので・・すべて、あの、奥さん、が・・あの、ダメだって言っても一切、それはもう、断って、あの番号、違う方に送って下さい」っていう電話を入れたんですね。
それで・・2年前から、毎月10万・・なんですけども、全部夫の方に行っちゃってんです。
で、固定資産税も、火災保険も全部・・一切払ってくれないんですけれどもね?
それで・・電話を掛けても出ないですし・・

今井通子:
そうするとこれをどういう風にしたら・・えー・・

相談者:
有利に?、はい

今井通子:
ん?、うん

相談者:
で、あの、裁判で有利に・・あの・・

今井通子:
出来るか?っていうのがご質問?

相談者:
んま、一番、それが、そうです。
それ、と、あの
「俺のもんだから売りたい」と。

今井通子:
うん

相談者:
「売りたい」って言ってんです。

今井通子:
うん

相談者:
それで、売られたら困るし。

今井通子:
・・うん

相談者:
うん、そこですね。
売られ、て・・なんせ、わたしのお・・名前には全然なってないんです。建物も土地も。
・・ですから、売られる・・たらもう終わりですよね?
・・だからそれを食い止めたい・・ので・・やっぱり裁判・・しかないのかな?と思っています。

今井通子:
なるほど。

相談者:
はい

今井通子:
要するに、売らないで、このまま・・

相談者:
はい

今井通子:
ずっと、みんなが、ね?

相談者:
ええ、そうです。

今井通子:
あの生きて行け、生活の糧になるようにするにはどうか?

相談者:
うん、そう、はい

今井通子:
どうしたらいいか?というのが・・

相談者:
はい、あの、一番そうです。はい

今井通子:
今日はですね、あの・・

相談者:
はい

今井通子:
弁護士の塩谷崇之先生がいらしてますので、

相談者:
はい

今井通子:
伺ってみたいと思います。

相談者:
はい

今井通子:
先生よろしくお願い致します。

(回答者に交代)

回答者も認めたその実力。弁護士がサジ投げた公正証書遺言をひっくり返した女」への3件のフィードバック

  1. 管理人さんのコメントを心待ちにしておりました
    やっぱり公正証書ひっくり返しはとんでもなくスゴイ事なんですね〜

    私なんてネットで調べるのも面倒でコメント待ちですよ

    私が知る限り地主の息子がしっかり働くなんて見たことも聞いた事もない(都会に限るか)
    家賃収入があればなおさら。だいたい自営業(ほぼ車関係)を適当にやってる印象ですが。
    そこになぜかやってきた聡明でガッツあふれる嫁
    (これは珍しいですよね〜)
    ボーッとしてる夫が叱咤激励操られ遺言をひっくり返すという離れ技をきめ不動産を奪取。その後逃げ出すのも無理はない気がするのは私だけでしょうか

    逃げたもののこれまでの夫の態度は不動産を勝ち取ってくれた恩は忘れてないという事ですかね

    でももう終わりにしたいと夫は思った
    まあ普通に考えれば老後を一緒に過ごしたい人お金を残してあげたい人がいるって事ですよね

    いやぁドラマですね
    まだまだ続きますネ
    また相談して欲しいです
    この奥さんどんな人なんだろうか?
    久々盛り上がって読みました
    解説も本当に感謝です

  2. 管理人さんの説明が分かりやすかった。塩谷先生が相談者を褒めていた理由がリアルタイムでは理解しきれていなかったので。
    相談者は一大家で終わらせるには惜しい。弁護士か刑事になっていたら良い働きをしていたと思う。

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