説明下手の土地の話は感情の問題。タダより高いものはない危険な使用貸借

テレフォン人生相談 2018年11月17日 土曜日

44年前に姉の家を月3600円で借り始めた。
28年前に姉の許可をもらって家を取り壊し、地上げして新築し、姉に地代として月1万円を払うことになった。

1万円は高いという話を姉にしたところ、もう要らないと言うから、今は払っていない。
11年前に亡くなった義兄が生前に土地の名義を相談者にすると言っていたことを姉に話すと、現在はもう自分の名義ではないと言って取り合わない。
現在の名義人である姪らは相談者夫婦が亡くなれば土地を売却するつもりで、相談者にだけは売らないと言う。

姉家族は隣に住んでいるものの行き来はない。
相談者の息子は土地に執着はない。

パーソナリティ: ドリアン助川
回答者: 大迫恵美子(弁護士)

相談者: 男78歳 姉81歳

ドリアン助川:
もしもし?、テレフォン人生相談です。

相談者:
あー、こんにちは

ドリアン助川:
あ・・

相談者:
お世話になります。

ドリアン助川:
どうもよろしくお願いします。
今日どんなご相談でしょうか?

相談者:
・・えーと土地の事で・・相談したいんですが。

ドリアン助川:
土地の事?

相談者:
はい

ドリアン助川:
あなた様が、持ってる土地の事ですか?

相談者:
僕があ・・借りてる土地です。

ドリアン助川:
借りてる土地?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい・・どういう事ですか?

相談者:
あのお、土地を借りて・・あの、ここに、家を建てたんですけどね・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・もう20う・・8年ぐらいなります。

ドリアン助川:
家を建ててから?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・そいで、地代は・・地代を1万円、払ってえ、る・・いたんですけど。

ドリアン助川:
えー、土地の、借りてる、お金を・・

相談者:
地代・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
地代を、ですね。

ドリアン助川:
地代を、はい

相談者:
それをもう、払わ、な、もう・・ま、隣近所の人が・・色々言、言うてくれて・・あのお・・1万円は高いちゅう事で・・

ドリアン助川:
1万円というのは、一坪ですか?

相談者:
・・いや、あの、50坪ぐらいです。

ドリアン助川:
50坪で・・1万円?

相談者:
はい

ドリアン助川:
これは・・月額ですか?年間ですか?

相談者:
ここ田舎ですからですね・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
前・・前の古い家の時は・・3600円の・・家賃だったんですよね。

ドリアン助川:
・・はい

相談者:
はい、それが、地代になったら・・1万円に上がったんです。

ドリアン助川:
はい。3600円の家賃というのは・・これは毎月払うもんですか?毎年の額ですか、どちらですか?

相談者:
いや、毎月払って・・

ドリアン助川:
毎月3600円。

相談者:
はい

ドリアン助川:
という事は・・その50坪の1万円というのも、毎月1万円という事ですか?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい、分かりました、はい

相談者:
そいでですね・・ま、みんなが・・
「それは1万円では高いだろ」ちゅう事・・言うたあ・・言うてくれてですね・・もう、おー、
「もう払わなくていいから」ちゅう事で・・今、払ってないんです、地代を。

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・はい・・それでえ、まあ・・「名義はどうなんのか?」ちゅうて話をしたんです。
だから、「変えてくれるのか?、変えてくれんのか?」ちゅったら、
「もう」お・・「わたしの名義じゃないから」・・「出来ない」ちゅうから・・ま、調べたら・・法務局に行って調べたら・・子ども達2人の・・名義に、代わっていたんです。

ドリアン助川:
あの、これは借りてる土地ですよね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
という事は、「名義が代わってる」と、おっしゃいましたけども、貸主さんの名義が代わってるという事ですね?

相談者:
・・そうです。

ドリアン助川:
貸主さんの、お子さん、2人、に、名義が代わっていたという事ですね?その土地の。

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
はい。
元々これ・・借りた時というのは・・何年前に、借りたんですか?、土地を。

相談者:
・・一応・・あの・・もう44年になりますね。

ドリアン助川:
44年前に土地を借りた?、で・・

相談者:
あの、いや、家に住んだのは。

ドリアン助川:
この50坪の土地に古いお家が建っていたわけですね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
そこに44年前に越して来たわけですね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい。そしてその時の、大家さんというか、土地の、持ち主とは・・えー、それえ、がきっかけで知り合ったんですか?それとも
前から知り合いだった方ですか?

相談者:
・・実はあ・・姉なんです。

ドリアン助川:
あっ、お姉さんなんですか?

相談者:
はい

ドリアン助川:
お姉さんの、土地?・・

相談者:
はい

ドリアン助川:
に、44年前に・・

相談者:
あの・・

ドリアン助川:
えー、越して来た?

相談者:
新しい家を作ったから・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
その新しい家作るのにも、金が無くて僕が・・100万円返した(貸した?)んですよね。

ドリアン助川:
・・ごめんなさい。あの大事な事聞くの忘れてました。

相談者:
はい

ドリアン助川:
あっとお、あなた様おいくつですか?失礼ですけど。

相談者:
・・あのお、78歳です。

ドリアン助川:
78歳。

相談者:
はい

ドリアン助川:
で、お姉さんは、ご存命ですか?

相談者:
・・はい。元気です。

ドリアン助川:
おいくつなんですか?

相談者:
80う・・2・・1か。

ドリアン助川:
81歳?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい。えー、そのお姉さんに対して、まあ、月々家賃3600円を払っていたと。

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい。そして・・えー、この、この時、44年前に引っ越した、家ではない家を新たに建てたわけですね?

相談者:
・・この土地をですね・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
あの、家を壊してですね、「家を建てさせてくれ」ちゅったら、「いいよ」ちゅう事だったから・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
その家をお・・壊して、

ドリアン助川:
はい

相談者:
ほいで地上げして、

ドリアン助川:
はい

相談者:
ほで測量して・・

ドリアン助川:
それが、28年前ですね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい・・で・・

相談者:
測量して、その金もみんな僕が払ったんです、測量代も20・・4万円近く。

ドリアン助川:
はいはい

相談者:
はい。ほいで、え・・
「地代は、いくらに」し、する「したらいい」、あの「いくら払えやいいと?」ちゅうて・・聞きに行ったら・・
「1万円よ」ちゅ、こう言われたもんだから・・

ドリアン助川:
お姉さんから直接?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい

相談者:
兄貴もおったんです。兄貴は黙あ、とったんです。

ドリアン助川:
はい。
今、起きている事というのは・・ま、途中から、あなたはあのお・・地代を払わなくなったわけですよね?

相談者:
・・そうですね・・

ドリアン助川:
ええ

相談者:
「払わなくていい」ちゅうもんだから、もう・・

ドリアン助川:
あ、それは誰が言ったんですか?

相談者:
・・姉が言うたんです。

ドリアン助川:
あ、お姉さんがもう「いらない」って言ったんですか?、地代は。

相談者:
はい、「地代は」・・

ドリアン助川:
あ・・

相談者:
「もう要らんから」ちゅう事で。

ドリアン助川:
あ、そう、な、という事で、土地はその段階で自分の物になったのかな?という風にあなた思ったわけですね?

相談者:
・・いえいえいえ、そういう、あれはなかったんです。

ドリアン助川:
はい

相談者:
11年ん・・ほど前に・・義理兄が、亡くなって。

ドリアン助川:
はい

相談者:
亡くなる前に・・
「ここの土地は、お前に」・・「お前の名義に代えてやるよ」ちゅう事やったんです。

ドリアン助川:
はいはい

相談者:
そえ、それえ、が、そのままずーっと、そのまま来とったんですけど。
あのお、「名義を代えてくれるんか?」ちゅうたら・・「オレの名義じゃないのに何でお前の名義に代えるんか」ちゅ、こういう・・だから兄貴が死ぬ前と死んだ後では、話が変わっちゃったんですよね。

ドリアン助川:
はい

相談者:
だからまあ、今あ・・は、もう行き来もしてないんで、裏に、うー・・隣りなんですけどね。

ドリアン助川:
はい

相談者:
行き来もしてませんけど。

ドリアン助川:
うーん

相談者:
はい。ま、ほいで、ま、娘え、2人の名義に代わって。

ドリアン助川:
はい

相談者:
「叔父さん達がいる間は」あ・・「そのままでええけど」・・「死んだら」・・あー「2人共亡くなったら」・・あのお「更地にして返してくれ」ちゅう事だったんですけど。
・・息子が、わたしは・・あん「俺はもう全然、親父のそれには」かん、「関知しない」ちゅう事でですね。
「親父は」・・「自分で話しをしなさい」ちゅう事やったものやから・・

ドリアン助川:
どうしたらいいのか?っていう事なんでしょうか?、それとももう、諦めて・・

相談者:
いや・・あの、「売ってくれ」ち、言うんだけど、

ドリアン助川:
はい

相談者:
「他人には売っても、叔父さんには売らん」ち、こう言うんです。

ドリアン助川:
うーん

相談者:
ま、「ゆくゆくは」・・「他人に売る」ち、言うんですよね。

ドリアン助川:
大体これいくらぐらいで、売れる可能性あるんですかね?

相談者:
さあ、分かりませんけど。

ドリアン助川:
はい

相談者:
ま、10万・・あの、その前にですね?

ドリアン助川:
ええ

相談者:
親、あのお、親父が・・1回ここに、家(うち)に来た時に・・あのお・・息子に、
「20万で分けてやってくれ」ち、頼んだみたいですね、こん、この頃それを聞いたんですけどね。

ドリアン助川:
はい。何かしかし、いずれにしろこう、ハッキリしないと・・モヤモヤがずっと続きますね?

相談者:
そうなんです、もう。

ドリアン助川:
ねえ?、どうやったら色々こう、う、白黒ハッキリ付けられるのかというところ、でしょうね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
じゃ、その辺りの・・ご相談という事でよろしいでしょうか?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい、では今日の回答者の先生紹介いたします。

相談者:
はい

ドリアン助川:
弁護士の大迫恵美子先生です。よろしくお願いします。

相談者:
よろしくお願いします。

(回答者に交代)

「説明下手の土地の話は感情の問題。タダより高いものはない危険な使用貸借」への3件のフィードバック

  1. 読んでて嫌になっちゃいました。
    管理人さんよくあらすじが書けましたね〜〜
    すごいです。感謝です。

    どこの田舎なんでしょうか?
    月3600円→10000円→無し
    高校生のおこずかいぐらいじゃないのか?
    それなのに払わないって…なんなの?話し方からもよっくわかるけど…頭大丈夫かな…ダメかな…

    1. 私も、50坪の地代が月10,000円で高い???と思いました。それを聞いて、お姉さんも『払わなくていい』って、
      こんなバカな相談者に何言っても無駄だと呆れたのではと思ってしまう。それも、『近所の人が【高い】っていうから』。払わなくなったらなったで、『近所の人は【少しでも払っといたほうがいいんじゃないか】って言ってた』とか、なんで、そんな近所の他人の話を鵜呑みにするのか、よーわからん。姪っ子達の、相談者達には土地を売らない、その気持ちよーく分かるわ。

      どこのド田舎何でしょう…。私が住んでるところも十分田舎ですけどね。
      回答者の説明は、相談者を十分納得させるものだったと思います。

  2. 我が家の実家は60坪月5600円でした。
    日当たりとか立地条件とかいろいろ評価額は変わるのかもしれません。
    年をとると判断能力とか鈍ってきます。
    子供と良好な関係なら近所の人に相談することなかったかもしれません。
    ご近所の方の「一万円はたかすぎる。」「少しでもはらっておいたほうがいい。」というアドバイス
    自分の都合のいい情報しか受け入れないというのも人の性みたいなところもあるでしょう。
    自分の姉であるという甘え
    自分の人生にもどんな落とし穴があるかわからない。
    そういった意味でも人生相談は私にとって必要で
    わかりやすく解説してくれる管理人さん
    これからもできるかぎりでいいので教えてくださればとおもいます。

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