資金繰りに足掻く兄弟が頼った禁じ手。ババを引いた信用金庫の不良債権隠し
テレフォン人生相談 2022年4月2日 土曜日
相談者 「正直言いまして5年間だけ、倒産したとき家(うち)から離れたんです」
夜逃げ・・
もちろん、逃げたのは信金からではない。
35年以上前といえば夜討ち朝駆け違法取立て華々しい頃。
次男は首つった?
今だに日商簿記検定の重要論点ながら、実務では見たことも、仕訳したこともない人多し、手形。
相談に出てきた融手(ゆうて。融通手形)は、手形の種類ではなく、いわゆる巷に広がった使い道の一つ。
なんだけど、簿記検定でも出題されることはない。
タイトルに禁じ手と書いたのはそういうこと。
相手勘定に商品やサービスがなく、いわば仲良しファイナンス。
次男、三男、四男共倒れということは、互いの手形を手形で融通し合う自転車操業。
現金化で割り引かれる分、振り出す金額が雪だるまのように膨らんでいく。
親父から継いだ長男の会社だけが巻き込まれずに今も健在か。
信用金庫が法的支払い義務のない人間から返済を受けるハズはなく、法人格が残っているか、相談者が連帯債務者かのどちらか。
どっちでも一緒だけどさ。
いずれにしても元金の回収見込みゼロなんだから、信用金庫がやるべきは不良債権としての損金処理。
それが嫌なんだねえ、600万円。
確かに信金の支店レベルだとあからさまにするのがツライ金額。
しかも結構な失態。
で、リスケにもならない小学生の小遣いを延々と。
だけど35年前。
処理を決済した課長、支店長はおろか、引っかかった担当営業すらもう社内にいない。
妻子が相続放棄すればいいだけだけど、とっとと自己破産してくれれば支店長も助かるんじゃないかしら。
相談者: 男75歳(5人きょうだいの四男)妻76歳 独立している娘が2人 長男54歳は施設に入所
今井通子:
もしもし、テレフォン人生相談です。
相談者:
はい・・はいー
今井通子:
(含み笑い)今日はどういったご相談ですか?
相談者:
あのお、30年、ぐらい前に、機械関係の会社経営してたんですが、
今井通子:
はい
相談者:
行き詰まって、会社倒産したんですけどね。
今井通子:
はい
相談者:
きょうだい5人きょうだいなんですけど、
今井通子:
はい
相談者:
長男次男三男、わたしは四男坊で妹が1人いるんですが。
今井通子:
はい
相談者:
次男三男四男、3人で同じような、関係の仕事やってたんですよね。
今井通子:
はい
相談者:
会社は別々なんですよ。経営してたんですけど。
今井通子:
はい
相談者:
そのときに、あのお、わたしが一番最初にちょっと行き詰まっちゃって、倒産しちゃったんですが、
今井通子:
はい
相談者:
そのときに、あのお、次男を三男・・融手手形を、やったんですね。
今井通子:
・・はい
相談者:
手形の支払い、お、お互いに・・ま、支払いのときは手形、手形で・・払ったんですが、
今井通子:
はい
相談者:
次男坊のほうはもう、なんか諦めちゃったんですけど、三男坊のほうは・・手形の支払い残ったもんで、
今井通子:
はい
相談者:
あたしが信用金庫の・・ほうに・・友達に訊いたら少しでも・・払う意思があれば、いいからってことで、そのとき信用金庫の人も、来ましてね、
今井通子:
はい
相談者:
相談しましたら、一遍に払うってこと言わないから、少しでも払ってくれる意思を示してくれればい、いいってことで、
ま、30年間ずうっと、「1ヶ月2千円でもいいんですか?」ったら「それでもいいですよ」っていうことで、
今井通子:
はい
相談者:
継続してんですけど、
今井通子:
はい
相談者:
わたくしあの、タクシーの運転士・・やってんす・・法人なんですけどね、
今井通子:
はい
相談者:
収入も少なく、年も年なもんですから、
今井通子:
はい
相談者:
もしわたしが死んじゃった場合、
今井通子:
はい
相談者:
それの、残りの・・信用金庫に払うお金が・・女房のほうにも行くのかな?って思うんですね。
今井通子:
はい
相談者:
その後のことがちょっと心配なもんで今・・相談、さしてもらったわけなんですけど。
今井通子:
分かりました。
次男の方は、諦めたっていうことはもう、お支払いする必要がなくなってるのね?
相談者:
そうです。
今井通子:
で、三男の方に対するお支払いは、
相談者:
はい
今井通子:
当初おいくらぐらいあったんですか?
相談者:
と三男坊の名義、わたしが受けたのは・・当初600万ぐらいですかね?
今井通子:
600万?
相談者:
はい
今井通子:
で、現在は、ずっと、30年間お支払いになってて、どれぐらい残ってんですか?
相談者:
もうほとんどお、ろ、利息利息で、もんですから、払ってない、減ってないような状態だと思いますね。
今井通子:
じゃあ、今でも600万?
相談者:
だと思います。
今井通子:
はい・・これは、三男の方?
相談者:
ええ
今井通子:
「払ってくれ」と言われているわけね?
相談者:
三男坊が自己破産しちゃったもんですから、生活保護もらってるよな状態なんですよ。
今井通子:
はい
相談者:
あ、あたしより、え、2歳年上なんですけど。
今井通子:
はい。あなたの、
相談者:
そいで・・
今井通子:
あ、ちょっと待って、あなたはおいくつ?
相談者:
75です。
今井通子:
75歳・・じゃあ三男の方が77歳?
相談者:
そうですね。
今井通子:
はい・・で、三男の方は、ご結婚されてます?
相談者:
いや・・三男はもう離婚しちゃってます。1人で、生活してます。
今井通子:
お子さんは?
相談者:
えー、2人ですかね?
今井通子:
男の子さん女の子さん?
相談者:
あ、長男ん・・長女って、言ってましたね。
あと、あの、次男坊の葬式んとき1回会ったんですけどね。
今井通子:
は?
相談者:
あのお・・
今井通子:
あ、ご次男諦めたっていうか、ご次男はもうじゃあ、亡くなっちゃってんのね?
相談者:
ええ、そうなんです。
今井通子:
はい
相談者:
葬式のときに偶然そのとき会った、あれで・・
今井通子:
ん、うん
相談者:
俺の娘と、長男と・・娘で、で、三男坊に紹介、されたのは・・5年ぐらい前だったすかね?
今井通子:
なるほど・・はい
相談者:
はい
今井通子:
で、あなた自身は?
相談者:
はい
今井通子:
今?
相談者:
今、女房と2人っきりの生活ですね。
今井通子:
お子さんいらっしゃんないの?
相談者:
・・娘を2人で、あと長男1人いますけど。
今井通子:
はい
相談者:
あ、娘はみんなもう、あの独立して、家庭持ってますけどね。
今井通子:
はい。ご長男は?
相談者:
&#・・長男は、あの、知的障害で施設入ってんですよ。
今井通子:
・・おいくつですか?
相談者:
今50う、4ぐらいですね。
今井通子:
なるほど・・奥さまはおいくつ?
相談者:
76ですね。
今井通子:
76歳、お元気ですか?
相談者:
ええ、元気です。
今井通子:
あ・・分かりました。
で、お尋ねの件は、
相談者:
はい
今井通子:
信用金庫に今2千円ずつ毎月払っています。
相談者:
はい
今井通子:
で、あなたが亡くなっちゃった場合・・
相談者:
はい
今井通子:
奥さまのほうがそれを継続して・・支払わなければいけないのか?というお話ですよね?
相談者:
・・ま、それが1つ心配なもんでね?
今井通子:
はい・・分かりました。今日はですね・・
相談者:
はい・・はい
今井通子:
弁護士の大迫恵美子先生がいらしてますので、伺ってみたいと・・
相談者:
はい、すいません・・はい
今井通子:
思いますのでよろしくお願いします。
相談者:
はい、すいません。
今井通子:
じゃ先生よろしくお願いいたしまあす。
(回答者に交代)
管理人さんのコメントは「もっと話して、もっと」とおねだりしたくなる語り口、内容です。35年も前のことだから、「もう時効だし今なら話せる、実は・・」
なんてのがあればぜひ、お願いしたいものです。
たまたま全時間聴きましたが、「修羅場は早く作れ!ツーベリー・デービット」と個人経営あるあるの2点に尽きるかなあという感じがしました。
前者は手形、慎重に扱わなければ、不渡りで金融機関取引停止となってしまい、会社存続が出来なくなってしまうので、本当に難しいと思います。
後者は倒産に関する解釈の違い、ご相談者さん、誤解してしまった部分もありますが、取引先が信金だそうで、お付き合いの兼ね合いもあるのか?
倒産は具体的に再建型の会社更生法と民事再生法、清算型の会社法特別清算と破産法、主に4つですが、禁じ手がらみだと4つとも厳しいかなあ?
ツーベリーじゃなくシーベリーって前も指摘されてなかった?
よくこんな知識で会社やってたね、、の割に融通手形の悪知恵はあるけど、、
当座勘定を伴う銀取の契約で代表が個人保証してないわけないから、それに則って信金も個人である相談者に請求してきてる以外ない。
未だにこんな古い債券残しとく信金も理解不能だけど、600万は本部の目から漏れる中途半端な額。支店長も3年ほどで首のすげ替えだから自分のターンで処理しないで後回しの繰り返し。