4人兄弟の共有不動産を処分したいが、兄が応じない

(回答者に交代)

坂井眞:
それで、相続の点で、一点確認しておきたいのは、

相談者:
はい。

坂井眞:
四分の一づつ・・不動産について取得しますということで、分割協議書もサインをされて、

相談者:
はい。

坂井眞:
もう、登記も済んでますか?

相談者:
はい、済んでます。

坂井眞:
なるほど、分りました。
それで、そうすると、この土地、建物については、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、ほんとに仰るとおり、兄弟4人の、共有という状態なんですね。

相談者:
はい。

坂井眞:
で、不動産の共有・・を、どう解消したらいいのか?と、

相談者:
はい。

坂井眞:
いう・・ご質問なんですよ。

相談者:
はい。

坂井眞:
今の・・ご質問は。

相談者:
そうですねえ、はい。

坂井眞:
で、仰ってるとおり、売って経費を引いて、残ったお金を四分の一づつ分けると。

相談者:
はい。

坂井眞:
おー・・それで、

相談者:
はい。

坂井眞:
相続のときと比べて、

相談者:
ええ。

坂井眞:
利益・・譲渡益が出れば税金を納める。

相談者:
はい、そうですね。

坂井眞:
みたいのは、一番、普通のやり方ですね。

相談者:
はい。

坂井眞:
ただ、仰るように、全員が売りますって言わないと、

相談者:
ええ。

坂井眞:
共有物、処分が出来ないので、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー・・それが一番、普通なんだけど、

相談者:
ええ。

坂井眞:
みんなの意見が一致しないと売れません。

相談者:
そうですね。

坂井眞:
で、どっちかというと、それで、えー、ご兄弟のうち、2人が、

相談者:
ええ。

坂井眞:
のらりくらりとはっきりしないので、売れませんと。

相談者:
はい。

坂井眞:
なので、

相談者:
はい。

坂井眞:
えーっとお、ま、それが一番・・あのお、分りやすい解決?

相談者:
はい。

坂井眞:
なんですけど、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、その売る方法としてね、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、話し合いで解決出来なければ、

相談者:
はい。

坂井眞:
先ず一つは、

相談者:
はい。

坂井眞:
あー、民事調停を起こすということを、

相談者:
はい。

坂井眞:
されるといいと思います。

相談者:
あ、これは、あの、家裁ですか?

坂井眞:
簡易裁判所です。

相談者:
あ、簡易裁判所。

坂井眞:
はい、簡易裁判所の民事調停になります。
なぜかっていうと、

相談者:
はい。

坂井眞:
もう、相続の処理は終わってらっしゃるので、

相談者:
はい。

坂井眞:
相続マターじゃないんですね。

相談者:
はい。

坂井眞:
相続財産どう分けるか?

相談者:
はい。

坂井眞:
遺産分割・・の、話だったら、家庭裁判所ですけれども、

相談者:
はい。

坂井眞:
終わっちゃって、登記も終わってるので、

相談者:
はい。

坂井眞:
単純に、4人で土地を買った・・不動産を買ったっていうのと、おんなじなんですよ。

相談者:
ああ、なるほど。

坂井眞:
だから、共有不動産を、どう処理したいか?、ていうことについて、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、共有者4人で、話し合いがうまく出来ないので、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、話し合いの場を、簡易裁判所で、えー・・で、やらしてくださいと。

相談者:
はい。

坂井眞:
でえ、調停っていうのは、別に裁判ではないので、

相談者:
はい。

坂井眞:
中立の、行事役のいる、

相談者:
はい。

坂井眞:
調停員という行司役が2人、入る、

相談者:
ええ。

坂井眞:
うー、場での、話し合いと。

相談者:
ああ、なるほど。

坂井眞:
いうことなんです。

相談者:
はい。

坂井眞:
だから、兄弟4人でいると、

相談者:
ええ。

坂井眞:
なかなか・・ああ言ったらこう言う、こう言ったらああ言うで、

相談者:
はい。

坂井眞:
皆さん法律のことも分からなかったりするから、

相談者:
はい。

坂井眞:
あのお、進まないことも、

相談者:
ええ。

坂井眞:
調停員の人がアドバイスしてくれますから、

相談者:
はい。

坂井眞:
4人で話し合ってるのとは違った展開になる可能性があります。

相談者:
そして、これは4人が行かないといけないんですか?

坂井眞:
4人が行かないと話し合いになりません。

相談者:
あ、なるほど、はい。

坂井眞:
要するに、4人で処分しなきゃ出来ないことなんで、

相談者:
はい、ええ。

坂井眞:
調停といっても、

相談者:
はい。

坂井眞:
話し合いの場・・その話し合いの土俵が裁判所になるだけで、

相談者:
ええ、ええ。

坂井眞:
合意しないと結論出ない・・手続き、

相談者:
はい。

坂井眞:
なんです。

相談者:
はい。

坂井眞:
だから、不調といって、

相談者:
ええ。

坂井眞:
結局4人の意見が一致しないと、

相談者:
はい。

坂井眞:
調停が成立しない、不成立になって、

相談者:
はい。

坂井眞:
結局、今の状態に戻っちゃいますから、

相談者:
ああ、はい。

坂井眞:
調停っていうのは、あの、ひとつの具体的な方法だけれども、

相談者:
はい。

坂井眞:
あくまで、そういう場を、設定すると、

相談者:
はい。

坂井眞:
おー・・皆さんがちょっと真剣になって、

相談者:
ええ。

坂井眞:
法律的な場で、

相談者:
ええ。

坂井眞:
話し合いをすると。

相談者:
はい。

坂井眞:
いうことだと思ってください。

相談者:
ああ、なるほど。

坂井眞:
で、それが、まあ、一番、4人で話し合って解決出来ないときの、次の、穏当なというかな、

相談者:
はい。

坂井眞:
解決の場ですね。

相談者:
はい。

坂井眞:
で、それが出来なかったら、

相談者:
はい。

坂井眞:
今度は、訴訟を起こすことが出来ます。

相談者:
はい。
それは、やはり、あの、簡易裁判所で?

坂井眞:
不動産ですから、地方裁判所ですね。

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、それで、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、共有物分割請求・・訴訟ということになります。

相談者:
はい。

坂井眞:
4人で、

相談者:
はい。

坂井眞:
土地・建物を持ってらっしゃって、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、この場合、ま、難しい言葉で言うと、あの、固有必要的共同訴訟って言うんですけど、ま、分かりやすく言うと、4人全員・・3人を相手にして、

相談者:
ええ。

坂井眞:
あなたが訴訟を起こすと。

相談者:
あ、なるほど。

坂井眞:
ある人が訴訟を起こして、

相談者:
ええ。

坂井眞:
えー、ま、4人のうちの、あとの3人は、

相談者:
はい。

坂井眞:
のうちの一人は、同意見だったら、

相談者:
はい。

坂井眞:
別に3人相手に起こして、その人はそれでいいですよっていうだけの話だから、

相談者:
ああ、なるほど、分りました。

坂井眞:
ただ、その訴訟の場に4人全員出てこないとだめなので、

相談者:
はい。

坂井眞:
えー、一応、皆さんに、いや、この話し合い上手く出来なかったから、

相談者:
はい。

坂井眞:
例えば、もし、調停起こして、調停不成立、不調だった場合に、

相談者:
はい。

坂井眞:
じゃ、これでダメなら、訴訟やるしかないですね、と、おそらく、調停の、調停員が、そう言うと思います。

相談者:
あ、なるほど。

坂井眞:
そういう形でやって、

相談者:
はい。

坂井眞:
その中で、えー、どう分割するのか、っていう話・・になるんですけれども、

相談者:
はい。

坂井眞:
あの、最終的にはですね、

相談者:
はい。

坂井眞:
競売(けいばい)・・いわゆる競売(きょうばい)って、

相談者:
ああ。

坂井眞:
言われてるのね。

相談者:
はい、はい。

坂井眞:
競売手続きで売っちゃって、

相談者:
ええ。

坂井眞:
代金を分けますっていうのが最終的な、合意出来なかったときの行き着く所なんですね。

相談者:
あ、なるほど。

坂井眞:
だけど、競売・・で売るよりも、

相談者:
ええ。

坂井眞:
任意で、市場で売却した方が、

相談者:
それは当然、

坂井眞:
普通は値段は高いので、

相談者:
そうですよねえ。

坂井眞:
そんなことするくらいだったら、

相談者:
ええ。

坂井眞:
じゃあ、もう、売って、

相談者:
ええ。

坂井眞:
分けましょうっていう話に、普通なります。

相談者:
ああ、なるほど。
じゃ、いずれにしても、最悪の場合でも、結局、その、あのお・・あのお、簡易裁判所から、要するに、今度は地方裁判所にいって、

坂井眞:
はい。

相談者:
その、えーと、訴訟を起こせば、最終的には結論は出るんですね?

坂井眞:
法律的に結論は出せます。

相談者:
はい。

坂井眞:
あのお、要するに、共有関係の解消、共有関係を失くすという話ですから、

相談者:
はい。

坂井眞:
それはちゃんと、民法で、

相談者:
ええ。

坂井眞:
そういう規定がありますので、

相談者:
はい。

坂井眞:
共有物分割請求訴訟を起こせば、

相談者:
はい。

坂井眞:
あー、最後は、ちゃんと、あの、分けることは出来ます。

相談者:
あ、なるほど。

坂井眞:
で、原則的な分け方は、

相談者:
ええ。

坂井眞:
競売・・お金に換えて分けると。

相談者:
はい。

坂井眞:
だけれども、

相談者:
はい。

坂井眞:
競売手続きだと安くなるから、普通は、任意で売却して、じゃあ、分けましょうということに、よほど、なんか、意地の訴訟にでもならない限り、

相談者:
(笑)はい。

坂井眞:
えー、なるし、あなたの場合のご相談ですと、別に仲が悪いわけじゃないから、

相談者:
はい。

坂井眞:
じゃ、もう、いいよ、っと言って、調停で、話しついちゃう可能性も多いと思いますし、

相談者:
はい。

坂井眞:
逆に、どうしてもダメだったら最後は訴訟までいくと結局分けることになるそうだよと、弁護士に聞いたら、と言っていただくと、

相談者:
あ、そこまで・・あ、そうですね。

坂井眞:
そしたら、何も訴訟まで、誰もやりたいと思わないから、

相談者:
ええ、そういう、言葉、非常に、恐がりますから、

坂井眞:
うん、だったら、もう、出来るだけ、高く売って分けた方がいいや、っていうふうになる可能性が高いです。

相談者:
はい、分りました。

坂井眞:
今、お聞きした中身ではね。

相談者:
はい。

坂井眞:
で、そういう形で、

相談者:
ええ。

坂井眞:
ひとつの、売っちゃうっていう話が、

相談者:
ええ。

坂井眞:
あって、話し合いが出来なければ、

相談者:
ええ。

坂井眞:
調停、調停がダメなら、共有物分割請求訴訟、ていうのが、一つのルートで、

相談者:
ええ。

坂井眞:
あと、もう一つは、

相談者:
はい。

坂井眞:
売らないで残すっていう手も、なくはないので、

相談者:
はい。

坂井眞:
要するに、それがもし、貸せるんだったらね、

相談者:
ええ。

坂井眞:
貸して、賃料取って、

相談者:
ええ。

坂井眞:
経費引いた賃料の残りをみんなで分けるっていうことも、

相談者:
ええ。

坂井眞:
理論的にはもう一つのルートとしてあると思います。

相談者:
まあ、物理的には、それ、ちょっと不可能でしょうね。
この家はもう。

坂井眞:
うん、で、まず貸せるか?っていう問題が一つと、

相談者:
はい。

坂井眞:
あと、あのお、こう言っちゃなんですけど、みなさん、そんなに、もう、あのお、それなりの、

相談者:
先が無いです。

坂井眞:
お歳なので、

相談者:
はい。

坂井眞:
あなた・・のところはお子さんいらっしゃらないって言うけど、ご兄弟、お子さんいらっしゃるんですよね?

相談者:
えっと、2人・・の、あの、4人のうち、2人は子どもがおります。

坂井眞:
で、そうすると、代替わりしていって、共有関係が次の代の人が入ってきたりすると、

相談者:
もう、それは、大変なことですよね。

坂井眞:
今、その、直接知ってる4人でも、

相談者:
ええ。

坂井眞:
お二人が訳分んないっていう話が出るくらいですから、

相談者:
はい、ええ。

坂井眞:
次の代になっちゃって、

相談者:
ええ。

坂井眞:
不動産なんか貸して、共有関係でもっと持分、複雑になりますから、

相談者:
ええ。

坂井眞:
これ、理論上あるけど、

相談者:
はい。

坂井眞:
やめた方がいい。

相談者:
そうです。

坂井眞:
だから、まず、調停、いきなり、申し立てるとビックリするだろうから、

相談者:
はい。

坂井眞:
あの、も一回、ちょっと話をして、

相談者:
ええ。

坂井眞:
自分としても、その、次の代が入ってきちゃったときに、こんな関係・・にしてるとね、

相談者:
ええ。

坂井眞:
良くないと思うから、

相談者:
ええ。

坂井眞:
あの、我々の代できっちりしたいと思うと。

相談者:
ええ。

坂井眞:
いうような話をして、

相談者:
ええ。

坂井眞:
で、弁護士さんに聞いたところ、最後の最後は、訴訟までやると、結局、その、競売で売っちゃて、分けるみたいなことになるようだからあ、

相談者:
はい。

坂井眞:
そんなことするくらいだったら、

相談者:
ええ。

坂井眞:
ね、あのお、何も、手間暇掛けて、やる意味無いから、

相談者:
はい。

坂井眞:
みんなが元気なうちに、ちゃんと分けましょうよ、って言ったら、

相談者:
はい。

坂井眞:
重い腰上げてくれるんじゃないかな?

相談者:
そう思います。

坂井眞:
で、それでダメなら、今度、調停起こして、

相談者:
え。

坂井眞:
行司付きの話し合いをやって、

相談者:
ええ。

坂井眞:
ま、遅くとも、そこで解決するんだと思いますよ。

相談者:
ええ。

坂井眞:
で、そこへ行くと、調停員が、

相談者:
ええ。

坂井眞:
ここで意地張っててもね、

相談者:
ええ。

坂井眞:
結局、訴訟やったって、おんなじことなりますから、

相談者:
はい。

坂井眞:
も、この辺で、分けたらどうですか?て言ってくれると思うんで、

相談者:
はい。

坂井眞:
あたしの想像では、まあ、そこへいくまでには、

相談者:
はい。

坂井眞:
話がつくのが・・
これ、売れそうな場所ですか?

相談者:
売れそうですね。

坂井眞:
で、それが一番大事で、

相談者:
はい。

坂井眞:
あるんだけど、

相談者:
はい。

坂井眞:
ちょっと売れない場所っていうこともあるんですよ。

相談者:
はい。

坂井眞:
場合によっては。

相談者:
その、可能性は絶対無いと思います。

坂井眞:
うん、だったら、

相談者:
はい。

坂井眞:
あのお、売れるときに、

相談者:
はい。

坂井眞:
いい値段で売って分けるのが一番いいと思いますけどね。

相談者:
そうですよね。

坂井眞:
ね。

相談者:
はい。
あ、

(再びパーソナリティ)

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