コーラスサークルで老いらくの片思い。ラブレターに女が怒って後悔
(回答者に交代)
森田浩一郎:
もしもし?
相談者:
はい、あのお、お世話になりますう。
森田浩一郎:
あなたよりかねえ、
相談者:
はい
森田浩一郎:
あたしは12、3、年上なんですよ。
相談者:
あー、そうなんですか。
森田浩一郎:
だけど、あなた今ね、お話をずうっと伺っていたんだけれども、
相談者:
はい
森田浩一郎:
逆にだよ
相談者:
はあ
森田浩一郎:
あなたの奥さんのことを、
相談者:
は
森田浩一郎:
どこかの男の人なり、ま、この女の方の旦那さんでもいいや、
相談者:
はい
森田浩一郎:
おんなじような思い持ってるとしたら、あんたどうする?
相談者:
んん、だから、これねえ、ま、わたしとA子さんは、まあ、当事者だから、ある意味ではね。
ま、あのお、A子さんは当事者じゃないて、言うてますけど、当事者やから、ま、仕方ないかも知れないですけど、わたしの家内と、それからA子さんの旦那さんにね、ものすごいやっぱご迷惑掛けたなあと思います。
森田浩一郎:
確かにご迷惑掛けたことは事実だけどね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
ま、人間が人を思うって気持ちは、これは、もう、自然なことだからあ、
相談者:
はあ
森田浩一郎:
ま、いくら結婚生活が上手くいっていてもですよ、
相談者:
はい
森田浩一郎:
ま、ちょっと、どっかで会ったような人がね、
相談者:
は
森田浩一郎:
めぐり合ったときに
相談者:
はい
森田浩一郎:
ああ、いいなあ、好きだなあ、と思うことはいくらでもあると思うんですよ、人間は。
相談者:
はい
森田浩一郎:
ええ、あたしもありますよ、70のときも
相談者:
ああ、はい
森田浩一郎:
80になってもありました。
相談者:
はい
森田浩一郎:
でもそれは叶わぬ恋なんですよ。
相談者:
それは、あの、概念的には分かるんです。
森田浩一郎:
うん、だから、あんたも、もう、常識のある方だからお分かりになると思うけどね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
あなたが、まあ、悪いけど、高校生か、まあ、なんか、みたいな、(笑)手紙をね、
相談者:
(笑)はい
森田浩一郎:
まあ、あなたから聞いたんだけど、ほんとに、んん、この手紙を書く情熱っていうのは、あんたは素晴らしいですよ、77とすれば。
まだ当分長生きしそうですよ。
相談者:
(笑)そうですか、ありがとうございます(笑)
森田浩一郎:
ええ?
だけどね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
老いらくの恋っていうのはね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
先が短いからしつこいんですよ。
相談者:
んん・・
森田浩一郎:
ねえ。
若いときなら、まだ先があるでしょう?
相談者:
はい
森田浩一郎:
だけども、77、わたしも経験しているけど、10数年前に。
相談者:
はい
森田浩一郎:
やっぱりね、人生にね、ましてね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
奥様と金婚式まで迎えられるっていうことはね、
相談者:
はい
森田浩一郎:
まあ、あなた、ちょっと、戦前派だよな、昭和13年生まれでしょう?
相談者:
はあ、そ、そうですね。
森田浩一郎:
77つったら。
相談者:
はい
森田浩一郎:
でも、手紙を出して、もう、ちょっと、もう、いわゆる、ほったらかしにされたっていうか、も一回元に戻りたいって言うんでしょう?
相談者:
いや、ま、出来ればね。
森田浩一郎:
うん、出来ればね。
相談者:
はい
森田浩一郎:
だけど、それは、覆水盆に戻らず(返らず)って1回ねえ、
相談者:
はあ
森田浩一郎:
こぼしたものは、もう、そのお、コップなり、お猪口の中に戻らないんですよお。
相談者:
ああ
森田浩一郎:
もお、あれなんでしょう?
こんなに惚れてんだったら、もう、普通だったら、ああた、肉体関係なり、一緒にお風呂に入るとかってことになるんじゃないでしょうか?
相談者:
うん、そんなんは、一切してませんよ。
森田浩一郎:
普通ですよ。
そう思うのは。
相談者:
はあ
森田浩一郎:
でも期待してるていうことは、あんたそれが怖いんですよ、きっと
相談者:
んん・・
森田浩一郎:
と、もう一つは、相手の人が、ちょっとそういうこと許さないような雰囲気の、ちょっと教養のある人なんだよ。
相談者:
んん・・
森田浩一郎:
あんたにとっちゃ、ちょっと魅力のある女なんじゃないかな。
相談者:
ん、そうなんです。
森田浩一郎:
うん
相談者:
魅力あり過ぎるんです(泣?)
森田浩一郎:
だから、あなたはもう、このAさんに惚れきっちゃったんだな。
相談者:
(笑)
森田浩一郎:
んん・・
もう悪いけどねえ
相談者:
はい
森田浩一郎:
もう、あなた、77ったら、いい歳なんだよお。
で、まだあれなの?
ちょっとわたしは医者だから聞くけど、
相談者:
はい
森田浩一郎:
性欲はあるの?
相談者:
いや、そんなもん、ありません。
森田浩一郎:
ないの?
相談者:
はい
(笑)
森田浩一郎:
性欲がある人はありますよ。
相談者:
そうですか、そんな・・■△%◇$
森田浩一郎:
70にもなっても、80にもなっても、そういう、肉体関係がある男っていますよ。
相談者:
あ、そうなんですか?
森田浩一郎:
ええ
相談者:
羨ましいですね(笑)
森田浩一郎:
羨ましいですよ。
相談者:
はあ
森田浩一郎:
だから、そういうことを考えたときにねえ、
相談者:
はい
森田浩一郎:
ああた、完全に片思いなんですよ。
相談者:
ええ、そうです。
森田浩一郎:
で、一回もう、こぼれた、覆水は、もう、お盆に戻らないっていうのとおんなじようにねえ、
相談者:
はい
森田浩一郎:
もう、これは、元に戻したいって言ったって、あなたが焦れば焦るほど、相手は嫌がりますよ。
相談者:
・・
森田浩一郎:
あなたの方でこの手紙を出した間違いは、もう、二度と許されることではないんだから、
相談者:
ああ
森田浩一郎:
自分がやったことで失敗だったと。
世の中はね、自分の思わないことだって、周りから、色々責められて失敗することあるんですよ。
相談者:
はあ
森田浩一郎:
でも、自分がやったんだから仕方がないじゃないですか。
相談者:
まあ、そうですねえ、あのお、やっぱ、自分の行い、で、
森田浩一郎:
じゃ、も一回元に戻します。
相談者:
はあ
森田浩一郎:
あなたが逆に、あなたの奥様にA子さんの旦那さんが、あなたみたいな気持ちで惚れたとしたら、あんたどうなさいますか?というのを聞いたの。
相談者:
うん・・
森田浩一郎:
うん、相手の立場になってものを考えれば、物事は片付くと思います。
相談者:
うん、それ、あのお、ちょっと、そこは、あんまり、考えたことなかったんです。(泣?)
森田浩一郎:
なかった?
相談者:
はあ
森田浩一郎:
僕だったらまずねえ、
相談者:
はい
森田浩一郎:
この女に惚れたけど、旦那がいるんだったらねえ、旦那どんな気持ちだろう?と。
うん、この人が好きなら好きなだけ、旦那に悪いことしたなあと。
思うのが、人間として立派な方だと思います。
相談者:
それはね、ま、うちのカミさんに対する、同様に、A子さんの旦那さんに対しても、悪いなあ、という、あの、気持ちは、持ってるんですけどね。
森田浩一郎:
うん、だから旦那さんに悪いっていうか、あなた、自分の奥さんに、悪いよ。
相談者:
いや、だから、それは、もう、謝りました。
森田浩一郎:
だから、謝ったって許されるもんじゃないよ。
相談者:
いや、それ、言ってません。
森田浩一郎:
でも、まあ、あのお、75の、奥さんが出て行かないだけ幸せなんだから。
ねえ。
相談者:
はい
森田浩一郎:
もうね、老いらくの恋はね、
相談者:
はあ
森田浩一郎:
今日の電話をかいに忘れて・・忘れろと言ったって、忘れられないだろうけど、もう、会ったりねえ、
相談者:
はあ
森田浩一郎:
手紙を出したり、メールやったり、そういうことは一切止めて、恋に破れたという感じで、
相談者:
はい
森田浩一郎:
諦めなさい。
相談者:
はあ、ありがとうございます。
森田浩一郎:
ねえ
相談者:
まあ、あの、(泣)■△%◇$
森田浩一郎:
これから、違う人生送りなさいよ。
相談者:
はい
森田浩一郎:
ねえ。
相談者:
はい
森田浩一郎:
もうちょっと違うこと。
なんか、趣味に生きなさい。
相談者:
分かりました。
森田浩一郎:
んん、自分よりか、14も年上のジジイに文句言われたけど、
相談者:
はあ
森田浩一郎:
やっぱり、そうだなあ、と思って、
相談者:
はい
森田浩一郎:
人生の先輩がそうなら、俺はやっぱり、諦めなきゃいけないよと。
相談者:
そおですね。
森田浩一郎:
うん
そう思いなさい。
相談者:
いやあ、どうもほんとに、あの、ご丁寧にありがとうございました。
森田浩一郎:
ねえ
相談者:
もう、それ、しか方法ないですね。
森田浩一郎:
それでね、すっきりとして、これからね、また違う人生を、もっと楽しいことがあるよ。
相談者:
ああ
森田浩一郎:
必ずある
相談者:
はい
ま、それ
森田浩一郎:
それ楽しみに待ってなさい。
相談者:
はい、分かりました。
じゃ、どうも、ほんとに、あのお、参考になる話ありがとうございました。
ドリアン助川:
どうも、失礼します。
相談者:
はい
じゃ、失礼します。
ありがとうございました。
(内容ここまで。次は管理人コメント、告って当然、思わせぶり女)