子持ち娘の再婚に待ったをかける理由を上手く説明できずに終わった女68歳
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
よろしいですか?
相談者:
はい、ありがとうございます。
加藤諦三:
あのお、ホントに、あのお、中川先生おっしゃるように、喜ぶべき事ですよ。
相談者:
あ、はい。いひ(笑)
加藤諦三:
ですから、あなたのね?
相談者:
ええ
加藤諦三:
「今の生活を壊したくない」「今の生活が変わるのが不安だ」という、
相談者:
ええ
加藤諦三:
或いは、「名前は引き継いでほしい」っていう、気持ちはもう、分かりますけれども、
相談者:
ええ
加藤諦三:
「娘が病気したら心配です」と。
そこまで心配したら、
相談者:
えへへへ(笑)
加藤諦三:
みんな生活して行かれないですよ。
相談者:
ええ、分かりました。
加藤諦三:
まあ、変化を、
相談者:
はい
加藤諦三:
喜んで、
相談者:
ええ
加藤諦三:
受け入れ、ましょう。
相談者:
はい、分かりました。
加藤諦三:
はい、どうも失礼します。
相談者:
はい、ありがとうございました。
失礼いたしまーす。
加藤諦三:
人生で、変化と税金が、必ず来ます。
(内容ここまで)
- 孫がそれぞれ中学校、小学校に上がるまで待つ
- 慣れた今の暮らしから環境が変わる孫が可哀そう
- 自分たちも寂しい
- 孫に姓を継いで欲しい
- 児童扶養手当がもらえなくなる
- 婿の経済力が不安定
- また離婚する心配
これが女の話から拾った娘の再婚に待ったをかける理由。
チリも積もれば山となる、ってか?
女の話が分かり難いのは、理由の数だけじゃなくって、所々で口走る言動そのものだ。
女 「金銭的にしっかりしてれば、何にも言うことないんですけど」
ん?、じゃ、姓は? 孫の環境の変化は?
加藤諦三 「あなたの本音はなんですか?」
つまり、とにかく今の生活を崩されたくない一心なんだな。
娘の再婚相手はそれを壊すジャマ者。
中川、加藤両氏は訝(いぶか)っていたけど、こういう親は珍しくないらしい。
特に実家が裕福で、一人娘の家系に少なくない。
孫さえ手に入れれば、婿は用済み。
他人に財産が行くこともないし、娘がそばにいてくれれば老後も安心だ。
いくらなんでも娘の離婚を画策する親はいないだろうけど、夫婦仲がおかしくなった娘に、辛抱を諭すより、出戻ってくることを積極的に支援する親がいるってこと。
今日の親も、娘2人が嫁いで一旦はあきらめたはずの数々が、娘の離婚によって転がり込んで来たわけだ。
だからってねえ。
69歳と71歳のエゴ丸出しだわね。
その最たるのが以下のセリフ。
女 「二十歳になったら、姓を選べるっていうのがあるから、(孫息子)本人に任せても、良いかなあって」
あんた、自分で何言ってるか分かってんのか?
6歳の孫息子だけに自分たちの姓を名乗らせといて、二十歳になった本人に、「変えたきゃ、変えてもいいんだよ」ってか?
再婚相手と孫。
ただでさえ、親子の関係が希薄なのにもってきて、そこに拍車を掛けてどうする?
家族を実感するのに同じ姓を名乗ることはすごく大切なことなの。(*)
(*)これ実は夫婦別姓の議論にも繋がる話だ。
中川先生が釘を刺してくれたけどね。
「子どもが小さく、新しいお父さんと平穏に暮らして行くんであれば、養子縁組を積極的になさって、法律が擬製する親子関係という形で、環境を安定させてあげた方が好ましい」
再婚における養子縁組は遺産相続に絡めて論じられることが多い。
けど、もう一つの意義を知っておくべきだ。
中川氏のこの発言は連れ子を抱えて再婚、あるいはそういう相手と結婚する全ての男女に対する永久保存版だ。