男女の仲がないと生きていけない女。底流にあるのは五十路を前にした恐怖
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あのお・・一口で言うと、今衝動しかないんですよね?
相談者:
・・はい
加藤諦三:
人との繋がりがない。・・規範意識がない。
相談者:
はい
加藤諦三:
社会的・・繋がりもあまりない。
相談者:
・・はい
加藤諦三:
自分という存在が確かでない。
相談者:
・・・はい
加藤諦三:
・・だけど衝動は、肥大化してる。
相談者:
・・
加藤諦三:
あなたの意識された衝動は・・性の衝動です。
相談者:
はい
加藤諦三:
男と女です。
相談者:
はい
加藤諦三:
・・かなり激しい衝動でしょ、これ。
相談者:
・・うーん。そうだと思います。
加藤諦三:
そうですよね。
相談者:
はい
加藤諦三:
・・だけども、
相談者:
はい
加藤諦三:
意識的に求めている、その衝動の底にある、本当の衝動は・・求めているものは・・人との心の触れ合いなんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
それが「ちゃんとした恋」っていう言い方なんだと思う。
相談者:
あー
加藤諦三:
怖かったんですよ。
相談者:
・・え、何に?
加藤諦三:
生きることが。
相談者:
・・あー・・そう(震えた声)
加藤諦三:
それはねえ・・ずーっと恐怖感で生きて来たらねえ・・思い出はないよ。
相談者:
・・はい・・(泣き)
加藤諦三:
・・
相談者:
・・ありがとうございます。(すすり泣き)
加藤諦三:
だから・・もう生きてかれるんじゃないかなあ。
相談者:
・・はい(泣き)
加藤諦三:
・・ねえだって、もう全部分かったから・・自分とは何かって。
相談者:
・・はい
加藤諦三:
・・これでもう、い、生きて行かれるでしょ?
相談者:
・・はい、ありがとうございました。
加藤諦三:
はい、どうも失礼します。
相談者:
はい、ありがとうございまーす。