ダイヤモンドは傷つかない。合わないけど別れない、好きじゃないけど束縛する
テレフォン人生相談 2018年9月5日 水曜日
職場で知り合って付き合って一年半(相談者だけ退職)。
彼のことが頭から離れない女と自分の世界を守る男。
結婚の予定はなく、最近はケンカばかり。
一人になるのも嫌だし、実家に戻るのも嫌。
記事タイトル「ダイヤモンドは傷つかない」は、三石由起子の小説。
若い女性が退廃的な恋愛に身を投じて終わらせるまでお話。
田中美佐子、山崎努で映画化。
パーソナリティ: ドリアン助川
回答者: 三石由起子(三石メソード主宰、作家・翻訳家)
相談者: 女30歳独身派遣スタッフ バツイチで12歳年上の彼氏 同棲中?
ドリアン助川:
もしもし?、テレフォン人生相談です。
相談者:
あ、もしもし?
ドリアン助川:
あ、よろしくお願いします。
相談者:
よろしくお願いします。
ドリアン助川:
え、今日どんなご相談でしょうか?
相談者:
・・と、彼え・・に依存していて、
ドリアン助川:
はい
相談者:
なので、あの・・別れた方がいいと思うんですけど、
ドリアン助川:
・・はい
相談者:
なかなか・・出来なくて。
その彼え、がどうこう・・ではなく、自分自身がこれから・・どうやったら・・いい人生を送れるかなあ?、と・・思いまして(苦笑)。
ドリアン助川:
はい、そういう悩みの渦中にいるわけですね?
相談者:
すいません。
ドリアン助川:
あ、えっと、おいくつですか?あなた。
相談者:
30です。
ドリアン助川:
30歳?
相談者:
はい
ドリアン助川:
彼は?
相談者:
・・42です。
ドリアン助川:
42歳。彼は独身ですか?
相談者:
・・あ、バツイチです。
ドリアン助川:
バツイチ。でも・・
相談者:
はい
ドリアン助川:
今家庭があるわけではないの?
相談者:
あーはい
ドリアン助川:
あ、そうなんですか。あなたは・・独身なんですね?
相談者:
です。
ドリアン助川:
はい。で、えー12歳の、おー、年の差がある、恋愛ですけども。
「彼に依存」というのは、具体的にはどういう事を言ってますか?
相談者:
彼え・・がいないと・・朝起きれなかったり、夜、ご飯が食べれなかったり・・お風呂に入い・・ろうという気にならなかったり・・で、彼と離れて・・友だちと会っていたりしても・・心ここにあらずという・・感じで、いつも、気になったり・・あと・・彼が・・わたしが居ないところで楽しんでいるのが・・許せなかったり・・
ドリアン助川:
うん・・猛烈に好きなんですね?
相談者:
・・いや、でも、そおーれだといいんですけど、そーういうわけでもなくて。
ドリアン助川:
はい
相談者:
少し前から・・何となく、合わない・・ていうのは、気付いていて、
ドリアン助川:
性格が?
相談者:
・・はい
ドリアン助川:
はい
相談者:
でも、もちろん一緒に居たら楽しかったり、ホントに素敵な人だなあとも思うんですが、
ドリアン助川:
はい
相談者:
・・でも・・彼と、一緒に・・居て、あんまりわたし自身、調子も良くなくて・・
・・ま・・
ドリアン助川:
・・「調子良くない」ってのどういう事ですか?
相談者:
そのお、痩せて行っているし・・その・・割と無気力う、だったり、仕事も休みがちだし・・
ドリアン助川:
うーん
相談者:
で・・彼はこう・・「もっと自由に趣味とかも楽しみたい」・・
「信頼関係があるんだから大丈夫だろ」って言うんですけど、
わたしと・・一緒に趣味を楽しみたいていうタイプで。
ドリアン助川:
はい
相談者:
でも、彼は凄く自分の世界を持っていて、
・・そんな彼をわたしは狭めてしまうし、
ドリアン助川:
うん
相談者:
彼の好きなタイプはわたしみたいなタイプではないので、
・・彼といると・・自信を、無くしたり、何でこんな風に・・わたしは生まれてしまったんだろう?って思ったり・・
ドリアン助川:
うーん
相談者:
するから、きっとわたしも・・良くないし、彼も良くないだろうなって・・
ドリアン助川:
彼は仕事は何をしてる人?
相談者:
あ、営業です。
ドリアン助川:
営業?・・
相談者:
はい
ドリアン助川:
あなたは?
相談者:
・・あ、今は・・えーと・・事務職、派遣で、は、働いていて。
ドリアン助川:
派遣、派遣で働いてる。
相談者:
はい
ドリアン助川:
あの、会社同じですか?
相談者:
・・前は同じだったんですけど、
ドリアン助川:
はい
相談者:
・・あの・・2人の事が見つかって、会社辞める事になりまして・・
ドリアン助川:
あなたが?
相談者:
・・はい
ドリアン助川:
はい、という事は・・このバツイチのバツの理由っていうのはあなた?
相談者:
あっ!いえ違います。
ドリアン助川:
それは違う?
相談者:
はい
ドリアン助川:
うんうんうん・・あのお、恋愛の起点というか・・
相談者:
はい
ドリアン助川:
彼え、が、ただの同僚ではなくて。
相談者:
はい
ドリアン助川:
えー、ある日恋人になったってのはどういう事があったんですか?
相談者:
・・えっと、そ、わたし・・元々・・ちょっと・・不安定で。
ドリアン助川:
はい
相談者:
・・彼と会う前から一人暮らしはうんざりしていたんですが。
ドリアン助川:
はい
相談者:
で・・彼と同じ・・職場になりまして。
ドリアン助川:
はい
相談者:
仕事を・・休んでいた時に・・彼が・・凄く親身に、話を聞いてくれて。
・・そのうちに・・恋に落ちてしまってご飯を、一緒に食べるようになって。
ドリアン助川:
ええ
相談者:
そのうちに、一緒にご飯を食べる回数が増えて。
ドリアン助川:
うん
相談者:
で・・そういう関係になって・・
ドリアン助川:
そういう関係になったの何年ぐらい前?
相談者:
あと、1年半ぐらい前です。
ドリアン助川:
あ、1年半ぐらい前。うんー
相談者:
はい
ドリアン助川:
1年半・・そうですか。今、あのお、い、んー盛り上がってる時期ですね?、1年半というとね?
相談者:
や、もう喧嘩ばかりですけど・・
ドリアン助川:
喧嘩ばかり?、うんー
相談者:
はい、も、罵り合い・・の喧嘩もよくしますし(苦笑)、
ドリアン助川:
あ、するんだ?、うん、で、えーと、今日のお電話なんですけども、
相談者:
はい
ドリアン助川:
何となく現状は見えて来ました。
相談者:
・・はい
ドリアン助川:
あの、や、まだまだ深い世界があるんでしょうが。
相談者:
ウフフ(苦笑)
ドリアン助川:
えー、ど・・具体的には・・今日、これを相談したいっていう、部分はどういう事にな、なりますかね?
相談者:
えっとお・・
ドリアン助川:
うん
相談者:
・・わたしどうすれば・・幸せなれますか?
ドリアン助川:
ハハハハハハ(笑)、今、じゃ、幸せじゃないんだ?
相談者:
・・幸せな瞬間もあるんですよ。
ドリアン助川:
はい
相談者:
あるんですが、
ドリアン助川:
うん
相談者:
・・はい
ドリアン助川:
うーん。40、50なるとね?
相談者:
はい
ドリアン助川:
一人暮らしの・・あの、食事、もう一度してみたいななんて思う事もあるんですけどね。
相談者:
あはい
ドリアン助川:
常に無い物求めて・・人というのは。
相談者:
はい
ドリアン助川:
じゃ、分かりました。あなたの、今日のご質問は「わたしはどうしたら幸せになれますか?」、ですね?
三石由起子:
(笑)
相談者:
はい(苦笑)・・
ドリアン助川:
はい(苦笑)
相談者:
はい(苦笑)
ドリアン助川:
それでは今日の回答者、紹介いたします。
相談者:
はい
ドリアン助川:
三石メソード主宰の作家で翻訳家、三石由起子先生です。よろしくお願いします。
(回答者に交代)
ダイヤモンドは傷つかない・・・が、実は「へき開面」があるので割れやすい。人間も、考えの行き違いなど日常の不満を「些細だ」と流すことはできても、意外なところから一気に崩壊することもある。
相談者も、立て直す勇気を持つなら今だと思う。
>記事タイトル「ダイヤモンドは傷つかない」は、
>三石由起子の小説。
>若い女性が退廃的な恋愛に身を投じて
>終わらせるまでのお話。
この映画は、田中美佐子の「お宝ヌード」で話題に
なることが多いのだが、それ以上に印象に残った
場面がひとつ。
映画の終盤、山崎努の妻役の朝丘雪路(奇しくも
先日亡くなられましたが)が、鏡台の前に鎮座
している。よく見ると「虫が付いてるので…」と
言って、虚ろな目をして下唇に針を刺し続けている。
当然ながら血が滲むのだが、それでも針を刺す手は
止まらない…。
後々この作品の原作者が、三石先生と知った時の
衝撃たるや…。
あまりにもイメージが釣り合わなかった。
でも、それってあまりにも惨めじゃないですか?
と、相談者がそうとさえ考えれば
先はある
幸せになりたい。とは
よほど何も考えていない証