夫への怒りの正体。積年の敵意を覆う自責。最後に女が口にした本当に憎む相手

(回答者に交代)

田中ウルヴェ京:
はい、よろしくお願いします。

相談者:
はい、お願いします。

田中ウルヴェ京:
今日、怒ることは悪くないってことを目的としてお話をしたいです。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
キレると・・怒るはちょっと違っていて、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
もちろん・・キレてはほしくないんですね。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
例えば、今日だったら、「お皿洗うって言ってたじゃん!」みたいな、アフフ(笑)・・

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
ていうのでこう、イラッと来る。合ってますか?

相談者:
はい、そうです、うん。

田中ウルヴェ京:
それとか、「なあに言い訳言っちゃってんの」と、その「心の中では心配してた」とか?

相談者:
うん・・うん、うん

田中ウルヴェ京:
でイラっと来る、これも・・こんな感じ?

相談者:
はい、そうです。

田中ウルヴェ京:
ん、そしたら、お皿洗わなかったことにイラつくし、言い訳とか言っちゃってるほんとに(含み笑い)イラつくですよね?

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
で・・この、イラつくっていうのは、感情の一つですよね?

相談者:
あはい

田中ウルヴェ京:
でも、面白いことに、同じ状態でも、例えば・・
「あ、自分の夫が『お皿洗う』って言ったのに、やってくれなかった。わたしの言い方がまずかったのかな?」って言って、落ち込む人もいるわけです。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
で・・これ、どっちがいいじゃなくって・・その人のそりゃ、感情なので。

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
どっちも、合ってるん、です。そこをちょっと知っててほしいんですね。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
でも、ここから重要です。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
イラついたからといって・・その感情を・・

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
「あ、イラついてるなあ、わたし」って思わずに・・

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
どんどんエスカレートさせるっていう・・状態にするのを決めてるのはあなたです。

相談者:
・・え

田中ウルヴェ京:
ここが重要なんです。

相談者:
あはい

田中ウルヴェ京:
あなたは恐らくこういうときに・・
「あーもうわたし、こういうときってすごくイラついちゃうのよね」・・ていう・・言葉の表現はできてないはずです。

相談者:
うーん

田中ウルヴェ京:
つまり、キレないようにキレないように、だけどキレないようになんていう問題じゃないだろう!って言ってキレてっちゃう、感じ?

相談者:
そうですね、謝るのが当然だと、思う。

田中ウルヴェ京:
そうそうそ。
だから、たぶん、この、最中って、あなた自身は、怒っているっていう状態だって気がついてない可能性があり、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
なので、怒っちゃいけないって思ってること自体に、あなたはとても大変なことになってるはずです。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
怒りの感情があるからといって、その感情は・・殴ったり蹴ったりに直接的に繋がるんじゃないんです。例えば・・

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
このムカついた感情であたしは今からちょっとジョギングして来よう!とかいう人もいるわけです。

相談者:
うーん・・

田中ウルヴェ京:
フフ(笑)

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
つまり・・

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
感情は単なるエネルギーなだけなので、

相談者:
それを・・

田中ウルヴェ京:
うん

相談者:
暴力とか・・

田中ウルヴェ京:
そうそ

相談者:
暴言に繋げてるのは、ま、自分・・

田中ウルヴェ京:
自分なんです。

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
だから、じゃあどうしたらいいか?っていうと、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
恐らく、怒っちゃいけないと思ってることがまず1つ良くないことと、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
あともう1つは・・ほんとの怒ってる理由は・・ちょっとご主人でもなく、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
もっと深いとこにあるんですよね。

相談者:
うん、はい

田中ウルヴェ京:
ほんとの怒り感情の根本の原因は、お皿を洗ってくれなかったでもないし、吐いてるのに、出て行っちゃったのでもないっていうのに気づくには、まず最初に・・怒ったときにちゃんと気づくっていう練習だな。
「あ、今わたしは怒ってます」、「怒ってますよお」って自分に叫んでほしいです。

相談者:
気づけるかな?自信が・・

田中ウルヴェ京:
おー、そうそうそ。えっとね・・たぶんね、「気づきたくないなあ」な気がします。

相談者:
うーん

田中ウルヴェ京:
なぜならね。怒っちゃいけないと思ってるから。

相談者:
うーん

田中ウルヴェ京:
怒る人って例えばわたしだったら、べき思考っていうの持ってるんです。

相談者:
べき思考?

田中ウルヴェ京:
うん
何々であるべき、思考。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
うんとね。
「『お皿洗う』って1回言ったんだったら洗うべきでしょ」っていうこの、洗うべきでしょ、思考は・・

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
イライラっとさせる・・ていうのがあって、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
もしあなたも、わたしのように(苦笑)・・こうあるべき思考っていうのが、もしもあなたの中にあるんだとしたら、

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
誰が何をやってもあなたは、あなたを怒らせてると思います。

相談者:
うーん、うん

田中ウルヴェ京:
このことに気づけるとお・・怒らなくなるんじゃなくて、正しく怒れるようになれるんですけど。

相談者:
うーん、うーん

田中ウルヴェ京:
ふふふん(笑)そこが、分かるためには、怒っちゃいけないを・・まずは、なくして、怒ってる自分に気づくっていうことと、あとは・・

相談者:
うん

田中ウルヴェ京:
「きっかけはいつもわたし」・・て、言うべきだって思ってるんじゃないかなあって・・
フフン(笑)、ちょっとお伝えしたいと思います。

相談者:
はい

田中ウルヴェ京:
はい

相談者:
ありがとうございます。

田中ウルヴェ京:
はあい

(再びパーソナリティ)


「夫への怒りの正体。積年の敵意を覆う自責。最後に女が口にした本当に憎む相手」への10件のフィードバック

  1. 相談者さんがすごい泣いてて可哀想でした。やっと友達できるんですか?に私も涙出そうでした。私の母親も些細なことで鬼のように怒る人だったので、辛かった気持ちがよくわかります。ご主人とこれからは仲良く、友達も作って幸せになってほしいです。

  2. 加藤先生のお話を聞いていて涙出そうになりました。
    私も親に(父親からは殴られ、母親には、言葉の暴力)踏み台にされてきたので相談者様のお気持ちわかります。
    なので親孝行なんてしたいともおもいません。
    親の葬式なんか行きたいともおもいません。
    お若いうちに本当の気持ちがわっかってよかったですね。

  3. 相談者さんの「いけない子」「きっかけはいつも私」と言う言葉で、涙が出てしまいました。余程、お母さんに責められ続けたのでしょう。
    嫌いな人はお母さんだと口に出せて楽になれたと思います。
    ウルヴェさんも、今日の回答には優しさがありました。怒ることは悪くないと言ってもらえたもの。
    いっぱい泣いて、自分を認めて大切にして欲しいと思います。

  4. 加藤先生の言う過去を認めれば道は拓けます理論はよくわからんのよな。過去の傷に先生方が同情してやったところでこの相談者絶対治らないし友だちもできないと思うんだけど。

    1. 同情が大事なのではなくて、怒りや対人関係の問題は「自分が悪いから」だけじゃなく過去に原因があったと分かれば
      また似たような失敗をしそうな時に「この怒りはもしかして相手に対してじゃなく母親に対してのもの?」とか
      「もしかして私は正しいコミュニケーションを親から教わってこなかった?」とか気付ける場面が増える→感情のまま行動せず立ち止まれるので、失敗が減る
      もちろん一朝一夕というわけじゃないけど、自分と同じ境遇で苦しんでる人やその解決策について情報収集することもできる
      病名が分かってやっと正しい治療を選択できるようになる、みたいなイメージかな

      1. 「その解決策について情報収集することもできる」って、その説明だと、つまりは原因らしきを引っ張り出して解決策は提示できてないってことでしょ。だから揶揄として「同情」って言ってるんだけど。「母親との関係が原因なので母親に対してこれこれこういう考え方したら楽になれます」とか、自分で努力しろって方向性にせよ「母親との関係が原因っぽいのでそれを元にカウンセリングを受けましょう」とか、原因から解決策に繋げるべきでしょ。原因言い当てて悦に浸ってる場合ではない。
        私はこの相談者は母親うんぬんは結局関係なくて、どの道コミュニケーションやアンガーマネジメント的な訓練をしなきゃ治らないと思う(その意味ではウルヴェ先生は具体的方法でよかったのでは)。

        1. 「加藤諦三の決めつけが苦手」とか「相談者への具体的なケア方法まで教授したほうが良い」
          って書き方なら分かるけど「悦に入ってる」はすごい捉え方するな……
          今回の相談者みたいな人の回復と社会への順応って
          自分の過去や心の振り返りとアンガーマネジメント等の具体的手法と両輪なきゃ無理なんじゃないの。
          今回は前者を加藤、後者をウルヴェが担当したんじゃないかと思うけど。
          根っこの「なんで私はこうなったんだろう」が本人にも掴めてないなら
          いくら具体的な訓練を詰んだって、自責の念は消えないままなんだから上手く行かないよ。
          誰かに「あなたは悪くない」って言ってもらわないと一歩も前進できない人もいるんですよ。
          それをやっっっっと聞けたから相談者はここまで泣いてたわけで、
          その一歩目にたどり着けないまま人生を終える人がどれだけ居るかと思うと
          そんなにくさすような回答か?と思うけどね。

          1. 私は2年ほどかけて、カウンセリングと、自分でも、認知行動療法とアンガーマネジメント などをして、実際怒りのコントロールが格段に上達しました。

            過去にどういう経緯があって、考え方に偏りが生じている。それによって、どのように傷ついているか。それが今にどう影響を及ぼしているか。

            そういった分析を、自分で気付きながら(ほんとはここが一番大事。でも、テレ人では時間がなくて先生が言ってしまうので、そこが難点)、さらに、怒りが出たときに、どのように対処するか、アンガーマネジメントや、認知行動療法、さらに睡眠、ホルモンバランスによる体調の変化の記録なども併用して、ここまで良くなりました。

            なので、原因の追及と、それによる自責感の減少(同時に親についても怒りが出たりしますが、最終的にそれは乗り越えられる人もおります)、対処療法的な行動療法と、3つの段階がないと、怒りのコントロールは難しいと思います。
            私もまだまだ未熟ですが、この相談者さんも、できればカウンセリングを受けて、きちんと治療できたらいいなぁと思って聴いておりました。

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