綺麗な茶碗にスッキリ廊下。テキトー親父との男ヤモメで気づく母の当たり前
(回答者に交代)
大原敬子:
こんにちは
相談者:
あ、こんにちは
大原敬子:
あの、今あなたの気持ちは、迷って電話したってことですよね?
相談者:
はい
大原敬子:
引っ越しをするってことは父親と別れるってことですよね?
相談者:
はい
大原敬子:
そして、そのままっていうのは、父親との・・家族関係を、円滑に持ってきたいと。
相談者:
はい
大原敬子:
どちらがいいか?と今迷ってるっていうんですね?
相談者:
はい
大原敬子:
では、一番あなたの今性格で、「あー」と思ったのは、非常に最近になってっていう、その、金たわし?
相談者:
はい
大原敬子:
とスポンジ?
相談者:
はい
大原敬子:
を、あなたはどういう形で見てたんだろうか?、お父さんの洗ってるところ。
相談者:
・・
大原敬子:
そこにあなたの心が1つ見えるんです。
相談者:
&#△
大原敬子:
ぼーっとしてるんじゃないですよね?、「あれ?あのたわしで洗ってるんだ・・」
相談者:
はい
大原敬子:
「ご飯粒ついてるよなあ」って、見る、あなたの心理はなんでしょうか?
相談者:
心理ですか?
大原敬子:
うん。普通見ないですよね?
1つ1つを見てるわけですね、ずうっと。
相談者:
洗った、あとで、
大原敬子:
うん
相談者:
たまたまご飯粒が残ってたっていう形だったんですけど、
大原敬子:
うん
相談者:
ま、あの、普段からあんまり、その辺りあんまり、気にしないで、洗剤も使わないで、洗ってたっていう、くらいだったんで・・
大原敬子:
それは生理的に嫌だってことですか?
相談者:
そうですね・・
大原敬子:
で、伺いたいのは、お母さま、亡くなったの?、別れたの?
相談者:
はい
あ、亡くなりました。
大原敬子:
なぜ訊きたいかっていうと・・ここまで、客観的に、非常に、冷静に父親のそれ見てるんですね。
相談者:
はい
大原敬子:
ていうことは、今・・時々お母さんを思い出すことあるの?
相談者:
ありますね、はい
大原敬子:
そうでしょう?、で、お母さま几帳面な方だったの?
相談者:
・・
大原敬子:
生活と文化がですね・・
相談者:
はい、はい
大原敬子:
洗い方云々を見てるってことは・・
相談者:
はい
大原敬子:
誰かを学んでなければ・・何かの環境がなければ、
相談者:
はい
大原敬子:
そういう発想はできないんですね。
相談者:
はい
大原敬子:
でもしかしたら、お母さまはそうだったのかな?・・と思ったんです。
でまた、お母さんがそうであるならば・・
相談者:
はい
大原敬子:
お母さんとの思い出を今も引きずってるのかな?と・・常に、お父さんを見ながら、その裏にお母さんがいるって感じかしらね?
相談者:
あ、それはちょっと感じてますね。
大原敬子:
そうですか。
相談者:
あの・・
大原敬子:
で、そのときに・・冷静に見てるんですね、っていうのは、抑圧と怒りがあるときなんですよ。
相談者:
抑圧ですか?
大原敬子:
うん。幼少期、幼児期に・・
相談者:
はい
大原敬子:
お父さんとお母さんの関係はどうだったんですか?
相談者:
あんまり良くはなかったですね。
大原敬子:
で、あなたはどういう目で見てたの?
相談者:
どちらかっていうと・・
大原敬子:
うん
相談者:
父親が、
大原敬子:
うん
相談者:
母親に対してちょっと、高圧、というか、
大原敬子:
うん
相談者:
押さえ込んでる感じですね。
大原敬子:
うん。そして?
相談者:
で、もうなんか・・
大原敬子:
うん
相談者:
母親も、なんか、そういう父親のそういう家事とかには、
大原敬子:
うん
相談者:
全然もう、諦めかけてる、た感じがしてて、
大原敬子:
うん
相談者:
たぶん・・洗い直したりとか、
大原敬子:
うん
相談者:
見て見ぬ振りって感じでもう、諦めてましたね。母親が。
大原敬子:
ていうことは、わたくしがね、なるほどなと思ったのは・・そのお父さんが洗ったあとの姿を見たときに、お母さんが出てきたってことは・・
「あ、こういうとき、お母さんは洗い直したわな」とかって思ったわけですよね?
相談者:
そうですね・・はい
大原敬子:
だけれどもお父さまそんな悪く、ないんだなと思ったのは、
相談者:
はい
大原敬子:
悩みっていうのは・・
相談者:
はい
大原敬子:
自分の優先順位が分かってないときに悩むんですね。
相談者:
はい
大原敬子:
次は・・何を片付けていいか分からないとき。
相談者:
はい
大原敬子:
要するに、身近にある物が整理できないとき。
相談者:
はい
大原敬子:
これが悩みの1つの・・原因なんです。
相談者:
はい
大原敬子:
そうすっとね、あなたの場合に、引っ越しはお父さんを捨てるってことです。極端に言えばですよ?
相談者:
はい
大原敬子:
それで、そのまま同居って、お父さんと一緒に、同居する。
相談者:
はい
大原敬子:
あなたはこの2つの優しさがあるわけです。
相談者:
はい
大原敬子:
で、お父さんを捨てて引っ越しするっていうことは・・
相談者:
はい
大原敬子:
お母さん、或いはもしかして自分自身の怒りですね、
相談者:
はい
大原敬子:
怒りの腹いせが・・これ引っ越しであって。
もう1つの、「そのまま、自分同居しようかな?」と思ったのは・・やっぱり・・お父さんこのまま?、年が年だし・・
相談者:
はい
大原敬子:
捨てることできないっていうすごく・・お母さんの教育良かったのかな?、優しさがあるんです。あなた自身が。
相談者:
はい
大原敬子:
もしここでお母さんがですね、
相談者:
はい
大原敬子:
一言、「お父さんあんなに」ね、「生理的汚いけれども」・・「でも、わたしにとっては大事なお父さんだったから」・・
相談者:
はい
大原敬子:
「お父さんこの年78歳だから」ね?・・「もし、あなたが無理でなければ」・・「一緒に同居してくれない?」って言われたらあなたはどうしますか?
相談者:
同居します。
大原敬子:
あなたの一番求めてる、一番の、その自分大事なことは、お母さんだったんです。
相談者:
(涙声)はい
大原敬子:
ね?
相談者:
(鼻をすする)はい
大原敬子:
だから、あのお母さん、一言あれば・・たわしのご飯粒も感じなかったんです。
相談者:
はい
大原敬子:
でもお父さんがそういう、この汚いことね?(含み笑い)、だらしないことやることによって、ふつふつとお母さんを忘れられない思い出が出てくるでしょ?
相談者:
はい
大原敬子:
ということは・・あなたの一番の優先的な、迷いのとき、悩みのときに大事なこと・・最優先は、お母さんっていう物があなたの心の中にいて、
相談者:
はい
大原敬子:
お母さんを悲しませない、生き方を俺はするんだってことが大事じゃないでしょうか?
相談者:
はい
大原敬子:
それが一番の・・迷った原因、引っ越し・・そのまま同居・・これお母さんが・・どう、答えるだろうか?ってことを、あなたがいつも、「これをやったときはお母さんなんて思うかな?」って。
「こうしたときはお母さんどう思うだろうか?」って。
相談者:
(鼻をすする)
大原敬子:
とってもそれ大事なことなんですよ。
わたしはね?なぜそれを思ったか?っていうと・・あなたが、「ご飯粒があるんですよ」とかって、
相談者:
はい
大原敬子:
まだこの39歳の若さの中で見てるんですね。
で、自分もその再体験があって、ふとお月さんを見ると祖母を思い出すんですね。
相談者:
はい
大原敬子:
で、祖母がいるっていうことが、わたしの・・も、実際はいないんですよ?、もう祖母なんていうのは(含み笑い)。
相談者:
はい
大原敬子:
でも、何かあったときに、これをやったらお祖母ちゃま絶対喜ばないなとか。
これなら「いい」って言うよねって、判断基準は、わたしはそこに持ってたんです。
相談者:
はい
大原敬子:
あなたにもしお母さんが、わたしとおんなしように・・母を思う気持ちがあったならば・・今日の迷いの選択の、引っ越し・・そのまま同居・・お母さんならどういう言うだろうか?ってことをあなたは自分で分かりますよね?
相談者:
はい・・父と暮らします。
大原敬子:
あーあ・・
で、これから父がね?もう、イライラすることたくさんありますよ?、お父さんのことだから。
相談者:
はい
大原敬子:
すと、どうしますか?
相談者:
あのお母さんが、いたらどう思うか?っての、常にそういう気持・・
大原敬子:
そう、そうです。
相談者:
思い直して・・
大原敬子:
で、お母さんがいたなら、お父さん一言言うな、じゃあ俺は言おう?と。
でも、お母さんこんなとき言わなかったよな、とかね?
相談者:
はい
大原敬子:
お父さんをボロクソ怒ったときに・・お母さんが・・どんな顔して、僕を見てるかな?
相談者:
あー、はい・・&#△%
大原敬子:
そしたら、常にあなたの寂しいあなたの心の中に・・お母さんは心の中にずっといるんですよ。
相談者:
はい
大原敬子:
わたしはね?、生きてる死ぬとかは分からないんですけども。
愛っていうのは・・
相談者:
はい
大原敬子:
綺麗事で言えば・・いつもいるんですよね(涙声)。
相談者:
・・
大原敬子:
夕日を見れば祖母。
お月さんを見れば祖母。
相談者:
はい
大原敬子:
コスモスを見れば祖母なんですね。
相談者:
(泣)・・はい
大原敬子:
そしてそれに、自分は、今日こういうことがあって、こういう失敗したんだ・・どうだろうかなあ?と思うと・・あ、きっと祖母はこういうこと言うんじゃないかな?って思うんですね。
相談者:
はい
大原敬子:
そうすっと選択に迷いはないんです。
相談者:
・・そうですね。判断基準が決まれば。
大原敬子:
そうなんです、そうなんです。分かります?
相談者:
はい
大原敬子:
わたしは今日のお話を聞いてて・・すべてあなたの生活の中には、お母さんがいるんだなと思いました。
相談者:
・・ありがとうございます(泣)
大原敬子:
ね?・・じゃあもう今日のご相談の内容の・・
相談者:
はい
大原敬子:
迷いは・・
相談者:
消えましたね、これは、はい(鼻をすする)
大原敬子:
消え・・で、今後、ほんとに辛いことがあったり・・
相談者:
はい
大原敬子:
お父さんがほんと我慢できないときがありますね?
相談者:
はい
大原敬子:
そのときにはどうしますか?
相談者:
できる限り、お、お母さん、立場に立って考えて、
大原敬子:
うん
相談者:
(鼻をすする)その上で、父親と接して行きたいと思います。
大原敬子:
偉いですね。
相談者:
・・
大原敬子:
自分でも納得しましたか?
相談者:
・・まあ、ちょっと・・100%ってのは難しいと思うんですけども・・
そういう判断基準っていうのを、先生が教えていただいて、
大原敬子:
うん
相談者:
すごく、あの、なん・・ま、ルールっていうと・・よくないかもしれないんですけど、
大原敬子:
うん
相談者:
自分のお・・父と生活して行く中で、
大原敬子:
うん
相談者:
大事な、物が・・1つできたと思います。
大原敬子:
あの、シンクに残った・・米粒・・
相談者:
はい
大原敬子:
嫌だなって思ったとき、
相談者:
はい
大原敬子:
あ、あなたの中にお母さんがいたってことです。
相談者:
・・はい
大原敬子:
無意識に喋ってる中にお母さんがいたんですよ。だから・・きっとお母さんは・・
相談者:
はい
大原敬子:
あなたを守りますよ(涙声)。
相談者:
・・ちょうど自分も(鼻をすする)、5ヶ月前に、あの、母亡くなってから、
大原敬子:
ええ
相談者:
ちょうど・・実家に・・戻ってこっちで・・
大原敬子:
ええ
相談者:
仕事探して、
大原敬子:
ええ
相談者:
やろうって・・そういうなんか・・まあ、良くないんですけど、こういう形であの、戻ってきてしまって、
大原敬子:
ええ
相談者:
(鼻をすする)いつもならこうやって・・母親が(涙声)・・一緒に生きてたら、
大原敬子:
うん
相談者:
今のうちの家事とか、
大原敬子:
うん
相談者:
結構、床とかも汚れてはいるんですけど・・大変だった、だなっていう・・そういうのを常になんか・・
「お母さんごめんね」って・・
大原敬子:
ああ
相談者:
思っちゃうんですよね(涙声)。
大原敬子:
うんんんん(泣)
相談者:
なんか、ほんと、学生のときに、逃げてったのか、
大原敬子:
ふん?
相談者:
ちょっとあんまり覚えてないんですけど、
大原敬子:
うん
相談者:
ちょうど・・別の都市に、仕事に・・行くって形で、
大原敬子:
うん
相談者:
家を出たっていう(鼻をすする)、それからほんとになんか・・亡くなってからも・・
大原敬子:
うん
相談者:
そうですけど。ほんと、(ため息、鼻をすする)、何もしてあげられなかったなって(涙声)、思ってたんですよ。
それで・・せっかく帰ってきて、それ今度また・・母のことを思いながらこうやって生活ができて・・やはり、ちょっと自分の中でほんとに大切な存在だったんだなって・・思いました。
ありがとうございます。
大原敬子:
きっと、台所の汚れもすべて・・
相談者:
はい
大原敬子:
お母さんがそこにいたんですよね。
相談者:
はい
大原敬子:
今は・・お母さんに包まれて(震え声)・・あなたはまた・・新しい一歩・・出直すんじゃないの?
相談者:
はい(鼻をすする)
大原敬子:
ぜひ、お父さんイライラすることありますけれども、
相談者:
はい
大原敬子:
あなたにとっては、その・・家の中の匂いとか・・
相談者:
はい
大原敬子:
部屋の汚れとか・・
相談者:
・・はい
大原敬子:
いろんな、物がお母さんの思い出になるんでしょうね(泣)
相談者:
そうですね。
大原敬子:
そのときに、ふとそれを・・見るだけでも(震え声)・・ああ、自分には・・
相談者:
(鼻をすする)
大原敬子:
お母さんがいるってことが・・あなたの&#になると思いますよ(涙声)。もう、こういう話はね?・・(泣)とってもよく分かる・・
どうぞ、あの・・迷いなく・・お父さん・・
相談者:
あ、はい
大原敬子:
ね?
相談者:
大切に、ちょっと・・一緒に暮らしたいと思います。
大原敬子:
(鼻をすする)してください。
ちょっと待ってください。
相談者:
あのこんな、なんか小ちゃな質問ていうか、相談で・・こんなに・・聞いていただいてほんとになんか、ありがとうございました。
大原敬子:
いや、わたしのほうこそ。
こんな若いあなたが・・(泣)こういう心を持ってるってことで・・真摯に向き合うことができました。ありがとうございます(震え声)。
ちょっとお待ちくださいね、加藤先生に代わりますからね。(泣)
(再びパーソナリティ)
母は偉大だな、
親が存命の内に孝行って、なかなか出来ないよね。亡くなってから後悔する事一杯あるけど、お母さんはそんな事なんとも思ってないよ、思い出してくれてありがとうって、笑ってるんじゃないかな?
相談者の親父さん。相談者目線では幾分家事が雑とのことだけど、不器用なりに自らやろうとしているので、やはり何か思うところあるのだろうな。
相談者の現年齢39歳とは、相談者が産まれた年の相談者父の年齢と同じ。そういうところで相談者も心境の変化があったのだろう。
空白の時間を埋めるには、二人で墓参してみたらどうだろうか。
心優しい息子さんですね。
「こんなちっちゃい相談で.,」と恐縮するところに彼の心やさしさが感じられました。
聴いていて目頭が熱くなりました。