悼むは己の勝手。2人称3人称の死はあっても一人称の死はないのです

テレフォン人生相談 2025年8月27日 水曜日

パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: 三石由起子(三石メソード主宰、作家・翻訳家)

相談者: 女55 夫と実母の三人暮らし 父は別居で所在不明

玉置妙憂:
もしもしい?

相談者:
もしもしい。

玉置妙憂:
テレフォン人生相談でえす。

相談者:
こんにちはあ、◆#$

玉置妙憂:
こんにちは。

相談者:
はい

玉置妙憂:
今日は、どんなご相談ですか?
まずはあ、簡単に教えていただいていいですか?

相談者:
わ、たし・・犬を飼っているんですけどもお。

玉置妙憂:
うん

相談者:
その犬があの、ちょっと、健康診断で、

玉置妙憂:
うん

相談者:
病院で・・ちょっと診ていただいたんですけれどもお。

玉置妙憂:
うん

相談者:
まあ、いきなり、ちょっと・・病気が見つかりましてえ。

玉置妙憂:
うん・・

相談者:
余命宣告・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
に、なってしまったんですね?

玉置妙憂:
うん

相談者:
で、積極的治療、も、勧められたんですけれども、

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
「それをしても」、

玉置妙憂:
うん

相談者:
「持って、半年。必ず再発はする」

玉置妙憂:
うん

相談者:
で、「そのまんま、にしておいたら」、

玉置妙憂:
うん

相談者:
「2ヶ月持つかどうか」っていう・・

玉置妙憂:
うーん

相談者:
ので。あまりにも、突然すぎてしまって。

玉置妙憂:
うんうん

相談者:
で、今までも・・いろんなことがあったんですけれども。

玉置妙憂:
うん

相談者:
その、犬う、が、いて・・何となく自分が持ちこたえられたっていうことが・・

玉置妙憂:
うーん

相談者:
あってえ、ですねえ。

玉置妙憂:
ううーん・・

相談者:
あの、ちょっと・・半年前ぐらいに、

玉置妙憂:
うん

相談者:
知人、3人も、ちょっと、たて続けに亡くしましてえ。

玉置妙憂:
そうなんですね、

相談者:
はい

玉置妙憂:
じゃ、ちょっと、詳しくお聞きする前に、

相談者:
はい、はい

玉置妙憂:
今、おいくつでいらっしゃるんですか?

相談者:
えと、55歳です。

玉置妙憂:
ううん。ご家は?

相談者:
んとお、主人、と、

玉置妙憂:
うん

相談者:
あと、私の母が、同居してます。

玉置妙憂:
あ、お母さんがいて。お子さんはいらっしゃらないの?

相談者:
あ、いないです。

玉置妙憂:
そうですか。
ご主人と、お母さんと、

相談者:
はい

玉置妙憂:
3人で住んでらっしゃるんですね?

相談者:
そうですね、はい。

玉置妙憂:
お父さんは、じゃあもう、お亡くならりに、なられたのかな?

相談者:
えっとお、いるんですけども、

玉置妙憂:
うん、うん

相談者:
別居していて、どこにいるかわからないですね。

玉置妙憂:
あー、そうなんですね?

相談者:
はい

玉置妙憂:
じゃあお父さんは、ちょっとわからなくてって、いうね?

相談者:
はい、はい・・はい。

玉置妙憂:
うん。
さてさて・・ワンちゃんのことも大変だけれどもお、周りの方、3人が、立て続けに亡くなったっていうことも、あったんですね?

相談者:
ワンワンワン!(犬の鳴き声)
そうですね。

玉置妙憂:
うん

相談者:
えっとお・・
ワンッワワワン!すごく・・その時、本、当、に、立て続けに・・1週間でっていうぐらいに、亡くなってですね。

玉置妙憂:
一週間で・・うううん・・

相談者:
もう・・1人、は、あのう、

玉置妙憂:
うん

相談者:
癌だったので、

玉置妙憂:
うん

相談者:
覚悟は、決めてたんですけども。

玉置妙憂:
うーん

相談者:
それも、突然だったんですよ。

玉置妙憂:
うーーん

相談者:
でえ、そ、もうひとかたも、

玉置妙憂:
うん

相談者:
本当に、倒れて、そのままだったっていうのと。

玉置妙憂:
ふうううん・・

相談者:
もっ、あまりにも、ちょっと急すぎてえ。

玉置妙憂:
うーんん・・

相談者:
何が何だか、わからないぐらい・・「へえっ?」っていう感じだったんですけども。

玉置妙憂:
うん、うん

相談者:
後から、だんだん・・その、現実的になってきてえ、

玉置妙憂:
うんん

相談者:
こみ上げてきてしまったんですけどお、(涙声)

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
ま、犬が・・いてくれたおかげで、なんとかもちこたえられたってとこが・・あったんですね?

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
その犬が、もう、本当に・・急すぎちゃってえ、まだ・・

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
どういうふうに、治療に対しても、向き合っていったらいいのかわからないし。

玉置妙憂:
うーん

相談者:
相談する人も・・結局、亡くしてしまったのでえ。

玉置妙憂:
・・んああ、そっか、その・・

相談者:
そうですねえ。

玉置妙憂:
立て続けに亡くなられたっていうその・・3人さんがあ、あなたにとってはあ、相談に乗ってくれる方々だったっ・・

相談者:
そう、です、ねえ。

玉置妙憂:
っていうこ、うーん・・

相談者:
犬う、のことで、お話を・・すごく、こう、つながりが持てて、

玉置妙憂:
うーん

相談者:
病気になった時も、お互いに、こう、話し合ったりとかしてた、か、た、が、亡くなってしまったのでえ。

玉置妙憂:
うーんん・・でもほら、

相談者:
(鼻すって)

玉置妙憂:
一緒に今、住んでらっしゃる、

相談者:
うん・・はい。

玉置妙憂:
お母さんとかあ、夫さん?

相談者:
はい

玉置妙憂:
は、ご存知でしょ?

相談者:
はい

玉置妙憂:
うん

相談者:
で、主人はあ、

玉置妙憂:
うん

相談者:
ちゃんと、こう、受け止められる、タイプというかあ。

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
「もうしょうがないから」、

玉置妙憂:
うん

相談者:
「看取ってあげるしかないでしょ?」って・・いう感じで。

玉置妙憂:
うん

相談者:
割り切ってるというかあ、ッハ(ため息)。

玉置妙憂:
うーん

相談者:
あと、母親は、もう・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
割と平気ですね。
なんか、ちょっと、私とタイプが違うんですけどお、

玉置妙憂:
うーん、そっかあ・・あなたは、

相談者:
うーん

玉置妙憂:
そういう・・タイプっていうのかなあ?

相談者:
はい

玉置妙憂:
そういうのは、前から?

相談者:
そうです。

玉置妙憂:
うんん・・

相談者:
死ぬということに対してえ、

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
やっぱり、異常に、恐怖を・・が、ありますね。

玉置妙憂:
ふうん、それは何か・・思い当たる節があるんですか?

相談者:
そうですね、私がまだ、幼稚園ぐらいの、まあ、上がる前ぐらいの時にい、

玉置妙憂:
うん

相談者:
父が、ちょっと、自殺未遂をしてま◆#$でえ・・

玉置妙憂:
ふうん・・そうなんだ・・

相談者:
記憶にあって。

玉置妙憂:
うんん

相談者:
・・それと、

玉置妙憂:
うん

相談者:
あと・・友達のうち(家)に遊びに行った時に、

玉置妙憂:
うん

相談者:
(震える声)友達のお父さんが、ぁ・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
首を吊ってしまってるとこを、一緒に、見てしまったりとかあ(震える声)

玉置妙憂:
そうなのお・・?ふう・・ん・・

相談者:
その時は、まあ、小学校低学年だったんですけどお、

玉置妙憂:
う、ん・・

相談者:
そういうことが、結、構、あるのでえ。

玉置妙憂:
うーん

相談者:
何か・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
七夕に、願い事を書く時に、

玉置妙憂:
はいはい

相談者:
「誰も死なない」って書いたことがあってえ(涙声)

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
ものすごく、先生に、怒られたことありますね。

玉置妙憂:
おこ?・・

相談者:
「こういうことは書くんじゃない」・・

玉置妙憂:
ふ、ふん(鼻で笑う)・・「誰も死なないように」っていう、切実な願いなのにねえ?

相談者:
そうですね、はい。

玉置妙憂:
ううん。
じゃあ、「死ぬ」ってことについては・・かなり、いろいろ・・あるんだね?

相談者:
そうですね。

玉置妙憂:
うーん・・

相談者:
もう、恐ろしいですね、もう・・

玉置妙憂:
ううん・・(吸って)でも、その、恐ろしい・・

相談者:
そうです、もう、近づいて

玉置妙憂:
ことがね?

相談者:
きたので、はい。

玉置妙憂:
ち、うん・・そういうことねえ。
で、今日、お電話、くださったのは、

相談者:
はい

玉置妙憂:
ワンちゃんのことは、一応診断が、ついちゃってるんだけどお。

相談者:
そうですね。

玉置妙憂:
うん。

相談者:
どういうふうに、その時を迎える・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
そして、それを・・来てしまった後、

玉置妙憂:
うん・・

相談者:
今までは、こう、犬がいるからだったんですけどお。(涙声)

玉置妙憂:
うん・・

相談者:
亡くなっちゃうのでえ、

玉置妙憂:
うん・・

相談者:
どういうふうにしていいのか・・知りたいです。(涙声)

玉置妙憂:
わかりましたあ。

相談者:
はい

玉置妙憂:
じゃあ、先生に、

相談者:
はい

玉置妙憂:
訊いてみましょうねえ?

相談者:
はい、お願いします。

玉置妙憂:
はい。
今日お答えいただきますのは、

相談者:
はい

玉置妙憂:
三石メソード主宰、作家で翻訳家の、三石由起子先生です。

相談者:
はい、はい。

玉置妙憂:
では先生、よろしくお願いいたします。

(回答者に交代)

「悼むは己の勝手。2人称3人称の死はあっても一人称の死はないのです」への12件のフィードバック

  1. 三石先生がペットロスを克服した経験から、相談者のペットロスになりそうな不安に対して「ワンちやんとの今を楽しく生きなさい!」というアドバイスに感じ入りました。
    戦後80年の今も世界各地で戦禍て理不尽に尊い命が奪われています。
    今日一日を平穏に過ごせたことに感謝しながら今を生きています。

  2. 愛犬の問題ではなく
    子供の頃の経験が衝撃過ぎてそちらの闇なのでは
    短冊で怒られた事も
    先生のサポートがあったが否かでは
    心の成長も違っていたように思えます

  3. いつも厳しい三石砲ならず、深い死生観と優しさの三石包、神回だったと思いました
    不遇な生い立ち、相次ぐ死別と現在の孤独、それを健気に支え続けたワンちゃんを失う恐怖でなかば絶望していた相談者さん
    初手の泣きべそ声がすっかり明るくなり、なにかスッキリしたような
    この短い15分の中で、いくつかの文献を引用し、自身の死別体験を語り、現在寄り添ってるネコちゃんとのエピまで惜しげもなく披露して下さった三石先生はやはり唯一無二のテレ人名物回答者だと確信しました
    相談者さんだけじゃなく多くのリスナーの心に届いたと思います

    Dr.和田秀金とか世襲回答者モリ田とかじゃなくて良かった良かった

  4. 絶妙なタイミングで吠えるワンちゃん。相談者さんからキューが出たのかな?

  5. お父さんが自殺未遂するとか、お友達のお父さんが自死してその現場を見てしまうとか、どんなに環境で育ったのでしょう? お父さんの自殺未遂はともかく、お友達のお父さんの首つりを見てしまったというのは本当かな? 「見た」と思い込んでいるだけでは?小さい頃の思い出では勘違いとか、思い出の書き換えとかあると思うのですが。それに1週間で3人もお友達が亡くなるとか、嘘とは言いませんが話を盛っているんじゃないかと感じました。
    そのお友達も高齢者ばかりだったのかもしれませんね。

  6. 寂しい人なんですね。誰かに話を聞いほしかったんですね。
    わたしも、どちらかというと相談者さんの旦那さんやお母さんみたいなタイプかもしれません。情(じょう)が無いわけではないけれど「泣いてても、愚痴ってても問題は解決しない。現実を受け入れて解決に向けて動け。」と思うし、そうしてしまう。だから 相談者さんのような方に今ひとつ優しくできない。端から見ると冷たく見えるかもしれません。もういい歳なのに。
    三石先生、今日は相談者さんに優しく寄り添ってあげて良かったと思います。わたしも見習わなくちゃね。

  7. わたしは死ぬこと自体は怖くない。
    それより、生まれ変わるのが怖い。もうこの世の苦労はしたくありません。たとえ、とても恵まれた条件で生まれ変わらせてあげると言われても、面倒くさいから嫌です。😁

  8. 飼っていたペットをぬいぐるみ化するサービスがあるので、それを使ったらどうかなあとは思います。
    それなりの料金は掛かりますが、ぬいぐるみだったら事実上ずっといるので、早目のお問い合わせを!

  9. 相談者の気持ちを汲み取る三石先生。
    きっと今回の相談者の適任だったと思う。

    三石先生の猫を愛する生活にまず
    びっくりした。
    そして亡くしたものの苦しみやその後の気持ちを理解されているからこそ、流れに任せて
    遺された者はこう生きていくんだ、と
    強く励まされた回。
    私も常に動物が家族同然の生活をしているため
    相談者さんの今の余命宣告を受けた苦しみ
    残された時間があまりに泣けてくるのもわかる。
    が、、三石先生の言われるようにペットは
    自身の死は知らないんだから
    せめて命あるときに先の哀しみより
    今をどう笑顔で一緒に生きるかに軸を持ち
    いつか誰でもがくる別れに向かってほしい。
    誰だって可愛いペット、好きな人との別れは
    経験したくない。
    でもかかわる以上必ずある別れ。
    泣いてしまうのもわかる、しかし今の時間を
    大事に。
    今は考えられないだろうけどペットを
    失った気持ちを救うのはまた新しい命を
    育むことで少しずつ立ち直ることができると
    個人的には思っている。

  10. 55歳であれば、幾多の親戚、知人の死に向かいあい
    納得していくものだが?
    父が離れているとはいえ、父母健在で、旦那さんも健在なのに、なんなの??

    と思ったが・・・
    さすがに小学校低学年でお友達のお父さんの首吊りを見てしまぅたら、トラウマとして強烈に残っていますよね

    死生観なので、妙憂さんで始めから終わりまでの方がいいんじゃないの?
    と始めのうち思っていたが・・・
    由起子さんから良いお話しを聴かせて頂きました

  11. この方にとって家族とは何だろうと思った。
    何の心の支えにもなっていないんだもの。
    自分の父親や友人の父親のせいで、家族を信じる事が怖くなって、犬や友情に支えを求めてるように思える。
    でも犬も友人もいつか命は尽きる。
    三石先生のおっしゃった通り、今を共に精一杯生きて、悔いなき別れを迎えるのが最善だと思う。

  12. 私も老犬2匹飼っていて加齢に伴う体調不良に
    心配で情緒不安定気味だったので三石先生の回答に救われました
    まさに神回です

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