ズレた父親役に参る息子17の態度に察するどころか去勢恐怖が拍車を掛ける
テレフォン人生相談 2021年1月25日 月曜日
男らしさは去勢恐怖からの逃避。
父親らしさも同様でこれが今日の少年の父親。
フロイドのトンデモ論ですが、深層心理と言われてしまうと反論のしようがなく。
なんちゃらフェチも、収集癖も、ネクタイも去勢恐怖の反動。
こういう理論って、思想、哲学なのか?それとも医学なのか?
境界がいまいち。
科学的にも統計的にも立証できないものは医学ではない。
じゃ、哲学かと言われれば精神医療でフロイドが引用されたりする。
感情や気分が単なるホルモン物質の分泌に過ぎないと発見されたように、
愛や欲求が遺伝と進化論で冷徹に説明されたように、
深層心理とやらも暴かれるのを期待しよう。
フロイトは知の巨人か、ホラ吹きか。
相談者 「乗り換えを間違えて、『お前が立ってるせいだ』って言うんです」
理不尽で済まさないで理由を訊けばいいのに。
それがコミュニケーション。
キミの体が到着駅表示を隠していたの。
お父さん、キミをからかってるだけ。
未だにプロレスが続いてる。
てか、一緒に電車乗って釣りに行く仲の高校生と父親。
キミはサラっと言うけど、多くの人はそこに注目するの。
まさか、それすら父親に合わせてるとしたら大変だけど、どうなのかしら。
17歳とは思えない相談者がリスナーに好意的に受け止められているが、いいことばかりではない。
抑圧されているから。
子どもは子どもらしく。
高校生は高校生らしくだ。
父親はドライブが好きでよく家族を誘った。
そのとき私は喜ばなければいけなかった。
親と子で心理的な立場が完全に逆転していたのである。
<加藤諦三 「自分に気づく心理学」>
思い当たる親は反省したいコミュニケーションのとり方。
子どもは嫌がっている。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)
相談者: 男17歳高3 一人っ子 父49歳 母49歳
今日の一言: 人を理解するためにはまず自分を理解すること。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
もしもし
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
こんにちは
加藤諦三:
最初に、年齢教えてください。
相談者:
17歳です。
加藤諦三:
17歳・・高校生?それとも、働い・・
相談者:
高校生です。
加藤諦三:
高校生ですか。
相談者:
はい
加藤諦三:
ご両親と一緒に暮らしてんの?
相談者:
はい
加藤諦三:
ご両親何歳ですか?
相談者:
49歳です。両方とも。
加藤諦三:
で・・きょうだいは?
相談者:
きょうだいはいません。
加藤諦三:
一人っ子?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい分かりました。それでどんな相談ですか?
相談者:
父親との関係に、すごい悩んでて今。
加藤諦三:
はい
相談者:
家にいるときは、あまり・・父親の話を聞きたくなくて、
なるべく、父親に話しかけられないように、
加藤諦三:
うん
相談者:
いつもあの目を伏せて、ご飯とか取ってるんですね。
加藤諦三:
ふん
相談者:
最近あの、その様子う、を気にかけた父親が、
「どうしたのか?」っていうふうに、聞いて来て、その原因が父親だってことは言えないので、どうしたらいいか?っていうので、電話させていただいたんです。
加藤諦三:
うーん。なんでそんなに、嫌なんですか?
相談者:
幼稚園の頃に、
加藤諦三:
はい
相談者:
父い、親が、自分の部屋とかに、強引に入って来て、
加藤諦三:
ああ、はあ
相談者:
「プロレスごっこだ」とか言って、
組み伏せたりとか・・本人はあの、遊びのつもりでやってるんですけど、僕う、にとっては、全然そういうのは・・遊びじゃなくて・・
加藤諦三:
要するに・・嫌いだったわけですよね?
相談者:
はい
加藤諦三:
単純に。
相談者:
で、その・・状況のところに、
加藤諦三:
うん
相談者:
今あの、大学入試を控えてまして、
加藤諦三:
うん
相談者:
入試に関する話をされるときに、その・・
加藤諦三:
うん
相談者:
話す内容が同じことなんですね、毎回毎回。
加藤諦三:
毎回同じこと・・
相談者:
「お前は」あの「古文ができないから」・・「古文を」、ま「やらなきゃいけない」
と、ま・・そういうのは分かるんですけども、
加藤諦三:
うん
相談者:
一番僕が嫌なところは、
加藤諦三:
うん
相談者:
学歴い、を、重視、する、人なんですね。
加藤諦三:
うん
相談者:
「同じ会社の、あいつはどこどこ出で」・・「同じ学校の、誰々はどこどこ行って、どこどこ勤めて」、ていう・・
加藤諦三:
あーあ
相談者:
話を、するんです。
加藤諦三:
その話聞くとお、お父さんが嫌だっていうのは分かります。
相談者:
うーん・・
加藤諦三:
そのほかに、はないの?
相談者:
あります、あります。
理不尽な、論理みたいのを、押し付けて来るです。例えば・・釣りに行ったときの話なんですけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
電車の席がたくさん空いてて、
加藤諦三:
はい
相談者:
父は座ったんですけどもわたしは座らなかったんですね。
加藤諦三:
はい
相談者:
それで、釣りい、に行く・・約束の時間みたいのがあって、
加藤諦三:
はい
相談者:
それに合わせて電車も乗ってたんですけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
乗り換えを間違えてしまいまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
間違えたって分かったときに、「それはお前が」あの「立ってるせいだ」って言うんですよ。
加藤諦三:
はあー、基本的に、
相談者:
はい
加藤諦三:
お父さんと、あなたとが、好きじゃないから、乗り間違えたっていうことが問題になるんで。
今あなた「理不尽だ」ってこと言いましたけど、
相談者:
はい
加藤諦三:
理不尽っていう大袈裟な話じゃないでしょ?
相談者:
あー
加藤諦三:
元々嫌いな人がこういうことやったから、それが面白くないっていうだけの話でしょ。
相談者:
うーん
加藤諦三:
元々嫌いなんじゃないの?
相談者:
意識はしてないですけども、
加藤諦三:
うん
相談者:
幼少期の記憶とかやっぱりあるので、
加藤諦三:
うん
相談者:
その、散々もう、泣かされたとか。
加藤諦三:
うん
相談者:
組み伏せたりとか・・
加藤諦三:
うん
相談者:
本人は「愛情を持って接してるんだ」っていうふうに・・はい
加藤諦三:
で、「愛情を持って」っていうのは本人が言ってんの?
相談者:
はい。あ、これは、あの、
加藤諦三:
ん
相談者:
数ヶ月前の話になるんですけども、
加藤諦三:
ええ
相談者:
僕が風呂に入ってるときに・・
加藤諦三:
ええ
相談者:
お父さんが・・入って来ようとしまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
ま、僕は、あの・・「いいよ」「いいよ」っていう、ふうな、素振りを見せたんですけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
それでもあの、強引に入って来まして、
加藤諦三:
はい
相談者:
で、わたしが外に出たんですね。そのときに。
加藤諦三:
はい
相談者:
そしたら・・出て来た、父が・・「これは愛情でやってることなんだ」、「それをなんで分かんないだ」、て言って・・
生き方が、そういうので・・
加藤諦三:
あー、お父さん、さっき、「学歴」って言ったけれども、
相談者:
あ、すいません。はい
加藤諦三:
お父さん、物凄い劣等感持ってんだよねえ。
相談者:
ああ・・
加藤諦三:
単純に去勢恐怖(*)じゃないの?
(*)去勢恐怖:
フロイトによれば、「女にイチモツがないのはそれを失ったからであって、ならば自分も失うかもしれない」という男性の深層心理。
実際、クリトリスはぺニスが退化したとされる。
相談者:
うーん・・
加藤諦三:
息子のほうが・・
相談者:
はい
加藤諦三:
父親から・・
相談者:
はい
加藤諦三:
自立する・・一人の男となる。
相談者:
うん、うん、うん
加藤諦三:
ところが、父親のほうが・・
相談者:
はい
加藤諦三:
息子が一人の男となることを好まない。
相談者:
うん
加藤諦三:
そういうのは去勢恐怖っていって、
昔から・・父親と息子と、の、葛藤の中である話なんですよ。
相談者:
うーん、なんか・・父親の実家のほうでも、
加藤諦三:
うん
相談者:
父親の父親?、僕の、祖父、と・・
加藤諦三:
あ・・
相談者:
結構、喧嘩したりとか、そういうことがあるみたいで。
加藤諦三:
それはあるでしょうね。
だって・・そのあなたの・・お父さんが男になってないんだもん。
相談者:
ほお
加藤諦三:
これはね?・・人間が成長する根本的な、ゆ、原理なんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
フロイドが、人類共通の課題って言ったの。
相談者:
うん
加藤諦三:
男であろうが女であろうが背が高かろうが低かろうが・・人類共通の課題が、オイディプス・コンプレックス(*)の解決なんです。つまり、父親からの自立が・・
(*)Oedipus complex:
主に男性が幼児期から青年期前において、母親を挟んで父親に抱く無意識の対抗心、嫉妬。
日本語ではエディプス・コンプレックスとも読む。
Oedipusはギリシャ神話の王子の名前。
母親と結婚するために父親を殺した。
相談者:
うん
加藤諦三:
人類共通の課題なんですよ。
相談者:
うーん
加藤諦三:
で、その、典型的にこの人類共通の課題を・・
相談者:
フフ(苦笑)
加藤諦三:
表してるような家庭なんですよ。
相談者:
あー
加藤諦三:
あなたが・・父親は、男として、自立できてない。
相談者:
うん
加藤諦三:
それは、あなたの、父親の父親、祖父、が、男になってない。
その結果として、あなたも、去勢恐怖を持って、17歳になってるけどまだ男になっていない。
相談者:
うん
加藤諦三:
ということは、同時に母親からも自立してないんです。
相談者:
はい
加藤諦三:
母親からの、心理的離乳は遂げられてないんですよ。
相談者:
実感あります。
加藤諦三:
だから先ほど「父親の言うことが理不尽」って言ったけれども、
相談者:
はい
加藤諦三:
言ってることの1つ1つは、それはどうだっていいことでしょう?、みんな。
相談者:
うん、そうですね。
加藤諦三:
うん
だけども・・どうだっていいことの裏に隠れている本質は何か?っていうと・・性のアイデンティティーの崩壊なんです。
相談者:
うん
加藤諦三:
男であることの自信、それができていない。
相談者:
うん
加藤諦三:
だからあなたのお父さんは、あなたをいじめますよ。
相談者:
うん・・
加藤諦三:
で、お父さん・・
相談者:
はい
加藤諦三:
劣等感というよりもお・・自分に対する失望なんですよね。
相談者:
うーん
加藤諦三:
自分への失望を・・癒そうと思ってあなたをいじめてるわけですから、
相談者:
うん
加藤諦三:
相当・・しつこいいじめなんだよ。
相談者:
なんか、わたしの母は・・
加藤諦三:
うん
相談者:
「父親を変えられるのは・・あなただけだ」、ていうふうに毎回言うんですよ、僕に。
その・・
加藤諦三:
うん
相談者:
はい
加藤諦三:
父親を変えるっていうことは・・あなたが父親から自立するってことですよ。
相談者:
あーあー、そのいじめの関係を解消するっていうことですか?
加藤諦三:
うん。いじめの対象であることを拒否する。
相談者:
うん
加藤諦三:
それが父親を変えるってことです。
相談者:
うーん
加藤諦三:
だけど、あなたしつこくいじめられてる割には、結構、暗い、声出してないね。
相談者:
家では暗く装ってるが故に、父親に「どうしたのか?」、「大丈夫か?」なんて言われて、
加藤諦三:
うん
相談者:
このまま、演じてるわけにもいかず・・
加藤諦三:
うん
相談者:
どうしたらいいか?っていうので、あの、電話させていただいたんですけど・・
加藤諦三:
うん
相談者:
はい
加藤諦三:
で、今日のあなたの相談というのは・・
相談者:
はい
加藤諦三:
そういうお父さん、嫌いだけど、もう、わたしこれからどうしたらいいでしょう?ってことね?
相談者:
はい
加藤諦三:
今日はスタジオに幼児教育研究の大原敬子先生がいらしてんので・・伺ってみてください。
(回答者に交代)
高校卒業して働いて独立、なら別として。進学なら此れから先もお世話になるのだから。コロナ禍の中では無理だけど、ちょっとでもアルバイトしてみたら?「働く父親」の心境が解るかもよ。
最悪なのはネットで男の沽券持とうとすること。いわゆるネット弁慶。それ用のサイトやチャンネルに熱中するのは簡単で楽しいけど、一度歪んだ認知を戻すのは時間も金も掛かる上に人間関係は著しく損なう。
家庭で自己主張できない(と思い込んだ)青年が陥り易い世間の罠。くれぐれも、つまらない男にはなるなよ~。
そして、加藤先生。お誕生日おめでとうございます。
加藤先生がフロイトを持ち出されてお話されると小難しくなるんだけど、息子が思春期に父親を乗り越えて一人前の男に成長する、至って普通の過程だと思う。
この回答はダメでしょう。
「あなたの父親は自立できない幼稚なダメ男です」なんて言ったら、息子は
親をバカにして一生見下して生きていくようになっちゃうよ。
父親が「息子とうまくコミュニケーションがとれない」と相談してきたなら
この回答でベストだと思うけど。
理解とはありのままを受け入れること。
等身大の人間としての父親を理解した息子の答えが「父親を一生バカにして生きていく」ならこの人たちの親子関係はそこまでだったってことですよ。
そうならないのが望ましいですけどね。
相談者さんのお父さんは、私の夫とそっくりです。息子の気持ちが呆れるほどわかってない。でも、父親として正しいあり方だと思います。ものわかりの良い父親なんて存在しないのです
いや〜このお父さんキツいですね…
そして17歳に対してこの回答はやや無茶ぶりかと思いました。
大原女史の言うことを理解するにはせめて距離がないと無理というか
現実的に毎日毎日顔合わせてたらイラつきが勝ってそれどころじゃないのではないかなあ。
親だから尊敬しなきゃいけないルールはないし、
いくら事情があろうと親の人生の積み残しをぶつけられる筋合いは全くないので、
割り切ってサクサク自立して、
あーうちの親父うざかったな〜
親父は親父でしんどかったのかな〜くらいにのちのち回想するくらいでいいんじゃないかと思いました。
📞お父さん子どもっぽいんだか不器用なんだかなかなか濃いけど、相談者さんは反抗期なのでは?ある意味普通の健全な。
自分が成長するにつれてだんだん親の粗が見えてきたりして、今まで尊敬していた親もただの一人の人間なんだなと気づくというか。
「父親とぶつかり乗り越え成長し自立に向かう、みんなが通る道」みたいな。
色々な人に出会い色々な考えを知り、ゆくゆくは親を理解して、親を越えていく、大人になる大切な一歩。
ちゃんとそういう気持ちになって、向き合えて、よかったんじゃないかなと思った。
「成長段階の1つだから、そう思ってしまう自分を責めることはないよ」と言ってあげたくなったけど、一般化されるより「それは大変だね」と言われたい部分もあるかな。
お父さんもなかなかみたいだし。
加藤諦三先生、フロイトの理論等々はよくわかるんだけど、話を難しくしちゃうから、なんとか噛み砕いて分かりやすい言葉にして相談者にうまく伝えてくれないかなぁといつも思っている。