遺産分割協議から爪はじき。答えるそばから話し出し止めるのに一苦労
テレフォン人生相談 2021年12月18日 土曜日
相手のセリフを食い気味に話す被せ喋り。
起こし屋泣かせではあるのだけど、テレ人名物でもある。
リアルでもいるにはいるけど、その出現率は倍以上だろう。
起こし屋はもちろん聖徳太子ではない。
どうやっているかというと、2度聞き。
重なった部分は一人の声のみに集中して聞き取るわけだ。
聞こうとする声以外の声は遮断するというか脳に入れない。
不思議に思うかもしれんが、慣れてくるとこれができるようになる。
ツールも重要で、1,2秒の巻き戻しを行うフット・スイッチが大活躍する。
巷ではAIによる文字起こしも運用が始まっていて、その進歩は目を見張るものがあるが、テレ人を起こせるレベルに達するのはもう少し先になりそう。
てか、大原敬子の文字起こしなんかアタシを超えるAIは出てこないんじゃなかろうか。
同じ被せ喋りでもランクがあって、ほとんどは相手のセリフの終わりがけに被せるレベル。
今日みたく相手のセリフが続いていても、さらに言われてもやめないのは殿堂入り。
過去の殿堂入り。
喋りすぎる男に訪れた人生の岐路。視力を失った夫を疎むボランティア妻
加藤諦三との攻防。「今日の相談は何ですか?」を言わせない女68歳の支離滅裂
相談者: 女73歳 夫75歳 53歳と50歳の子どもがいる
今日の一言: 自己中心的な人は人の話を聞きません。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
あ、もしもし?
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
はい
加藤諦三:
最初に、年齢教えてください。
相談者:
70う、3です。
加藤諦三:
73歳・・結婚・・
相談者:
してます。
加藤諦三:
はい
ご主人何歳ですか?
相談者:
75です。
加藤諦三:
75歳。お子さんは?
相談者:
2人います。
加藤諦三:
何歳ですか?
相談者:
50、3と50ぐらいかな。
加藤諦三:
そいで、今は・・お2人で、し・・
相談者:
はいそうです。
加藤諦三:
はい分かりました。
で、どんな相談ですか?
相談者:
主人の、母親が亡くなりまして。
加藤諦三:
はい、はい
相談者:
それで、遺産相続のことで、
加藤諦三:
はい
相談者:
相談したいんです。
加藤諦三:
はい
ご主人の、お母さんの・・遺産相続の、どういうことですか?
相談者:
あの、遺産相続でねえ、主人はね・・要介護、3なんですよね。
加藤諦三:
はい
相談者:
ほいで免許証持ってないんですよね。
加藤諦三:
はい
相談者:
それで何をわたし達、は、売るにあたって、家の片付けとかそういうことはなんにもできなかったんですよね。お手伝いが。
加藤諦三:
はい。あのお・・
相談者:
うん、それでえ、いろいろとこういう、あの、なんか書類も、
加藤諦三:
要介護3というのはご主人のほう・・
相談者:
いろいろ、作って来て請求されてるんだけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
家解体費用とか?
加藤諦三:
ちょ、ちょっと待ってくださいね。
相談者:
相続登記費用とかいろいろとこの、うちへ、この間持って来たんですよね。
加藤諦三:
はい
相談者:
それを・・持って来たんだけど・・お父さんに・・片付けとかやってないから、ほいでお葬式も、わたしら、あの、こんな状態だもんだから、わたしは、も、やれなくて。
上の妹がやったんですよ。
加藤諦三:
はい
相談者:
主人の妹さんが。
加藤諦三:
ご主人の妹がね?はい
相談者:
はい
それで・・測量費用とか、解体費用?・・こういう、相続、き、費用とか、こういうのをみんな、坊さん(?)来てやってくださって、
ほいで、うちへ来てくれたんだよね。
ほいでお父さんに、権利ないから、
加藤諦三:
うん。権利がないっていうのはあなたのご主人には権利ない?
相談者:
うん、そう、そう、そう、そ
加藤諦三:
はい
ご主人のお・・お母さまが亡くなられて、
相談者:
うん
加藤諦三:
それで、ご主人に・・なんの権利もないということを言ってるってのは、どういう意味ですか?
相談者:
要するに三等分するということに対して、
加藤諦三:
はい
相談者:
だ「あんたらは権利がない」ってこと言われたんです。
加藤諦三:
はい。それで?
相談者:
主人が・・「権利だけ主張してる」って言われたけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
その妹2人と、
加藤諦三:
はい
相談者:
主人が3人で三等分することになったんですよ。
加藤諦三:
はい
相談者:
うん
加藤諦三:
それはもう、遺産相続の、協議でもって、
相談者:
うん
加藤諦三:
決まったわけですね?
相談者:
うん、そうです、三等分したんです。
加藤諦三:
それに3人の、異論はないわけですね?
相談者:
うん、そうです。
加藤諦三:
はいはい、それで?
相談者:
うん、で3人が、土地が売れればね?、3人の名義、&#△%、「実印と名前がないといけないから」って言われたもんで、
ほいで印鑑と・・あの、あれを押したんですよ。
加藤諦三:
押しました。はい
相談者:
はい
加藤諦三:
そして?
相談者:
それからもう全然連絡がなくって、
加藤諦三:
うん
相談者:
それから土地がね?
加藤諦三:
うん
相談者:
売れてるかな?と思って、しばらくしてから・・見に行ったんですよ。
加藤諦三:
うん
相談者:
そうしたら、その土地が、もう埋め立てしてあって。
土盛りも全部してあって、もう家が建てるばっかになってたんですよね。
加藤諦三:
うん。で・・連絡がないまま・・土地がその・・もう、家が建つようになってて、ていうのはどういうことです・・
相談者:
もう、あ、もう家は売れちゃって、
もう、家が・・
加藤諦三:
もう、売れちゃってるんです・・
相談者:
建つばっかになって、完全にもう売れた状態だったんですよね。
加藤諦三:
ちょっと待ってください。
もう売れたんですか?
相談者:
うん、それから売れたんですよ。土地が。
加藤諦三:
だけど、土地を売るためには・・あなたのご主人のお、承諾が必要ですよね?
相談者:
うん、そうです。
加藤諦三:
それが承諾を・・していないんですか?
相談者:
え、それはまあ、全部もう、承諾してます。
加藤諦三:
じゃあ、あの、三等分さして、売れるということについては問題はないわけですね?
相談者:
うん、はいそうです、そうです。
加藤諦三:
はい、はい
売られたわけですよねえ?
相談者:
うん、そうです。
三等分で売られたんですけど・・あの、お金が入ったとこには、あのお、その一番・・下の妹さんとこに入ったじゃ、お金がね?
加藤諦三:
売った土地の値段は三等分されないで全部妹さんのところに入ったわけです・・
相談者:
うん、そうみたいなんですよね。
加藤諦三:
そうみたい?
相談者:
そのことの細かいことは分からないんです。なんの連絡もないもんで。
加藤諦三:
今日のあなたのそうすっと相談てのは、どういうことで・・
相談者:
うん、それが、それ、それもし、土地を売れた場合?、そのほうにんぜい・・
加藤諦三:
売れた場合って、売れているんですよね?もう。
相談者:
売れてるとは思うんですけどね、も、これだけの、あれになってるから。
そいでえ・・
加藤諦三:
それで今日の、あ、あなたの、そ・・
相談者:
そ、それでこのお、こういう・・埋めた場合・・
加藤諦三:
いやちょっと、ちょ・・
相談者:
こういう・・ほ、あのお・・
加藤諦三:
ちょ、ちょっと待ってください。
相談者:
そ、なん、なんとか税?
加藤諦三:
ちょっと待ってください。
あなたの訊きたいのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
どういうことを訊きたいわけですか?
相談者:
妹に電話したら「売れた場合」って言うんですよね。
だから、「もし土地が売れた場合は、確定申告したあとに、税金、所得税・・15%、住民税10%復興税5%・・1年かけて支払う」と。
で、「そのあとに、再来年税金で引かれた」あ、「それから三等分する」って言うんですよね。
ちょっとおかしいなと思ったもんで、ちょっと・・相談したかったんですけど。
加藤諦三:
・・今日はあの、スタジオに、弁護士の坂井眞先生が・・いらっしゃってんので、伺ってみてください。
(回答者に交代)
「金の切れ目が縁の切れ目」など、お金に関する余り上手くないことわざはよく聞きますが、ご相談者さん、お金が目的だった印象を受けました。
旦那さんの要介護3はショックで、何とかしてあげたい気持ちはよく分かりますし、私も回復するよう応援したいですが、正直茨の道ですよねえ。
ご相談者さんのようなちょっと自己中的な性格の方というのもちょっと困りますが、不動産は簡単に分けるわけにもいかないし、大変ですよねえ。
売却後に連絡を絶った妹さんもそうですが、対象者と思われる方全員と不動産屋さん、弁護士としっかり話し合って対応を決めて欲しかったです。
「自己中心的な人は、人の話を聞きません」
まさにその通りですね。
自分の言いたいことばかり言い、人から指摘されても聞かない。
本当に加藤先生のおっしゃるとおりです。
そもそも相談者は相続人じゃないし。
それにしてもこういう喋り方の人が身内だったら
絶望的な気持ちになりそう。
本来はご相談者さんの旦那さんが電話をかけて相談を受けるべきところでしたが、要介護3でそのような状況でなかったため、こうなったかなあ?
もちろん、ご相談者さんが相続する権利はなく、旦那さんにお金が行かなくなったことで、焦って電話したという印象も受けてしまいますよねえ。
相談者自身が認知症の入り口にいる可能性もあるのでは?
ちょっと物盗られ妄想っぽいというか、認知能力が低下していて、本人も不安で焦燥感から余計に会話が成立しなくなってるような感じ。
いろんな人生を経て出来上がった人間達の悲喜こもごも、を学ぶ目的で聴いてます。
自己中心・爪はじき・相続権の思い違い・認知症手前・単なる金欲しさ・…
いろいろ予測されますが、とにもかくにも、人間社会で死ぬまで生きなきゃならない定めなので、社会に生きる人間達とのコミュニケートの方法を、嫌でも手間でも面倒でも、自分が死ぬまで学んだり調整したりしなきゃならんのよねと実感させられる相談者さんでした。
失礼ながら聞いていてその喋りっぷりに爆笑してしまいました。
今回は完全にエンターテイメントだった
坂井先生のギアをここまで上げさせるとは相当な強者、加藤先生も完全に呆れてたし
不安や不満があるなら落ち着いて義兄弟に聞いてみりゃいいのにと思うけど、それができてりゃテレ人に電話してないな
この思い込みの強さと剣幕じゃ無理もない、敬遠されるのはある意味道理
親戚との仲立ちをしないといけない息子さんの心痛は察するに余りある
人の話を聞かないというより、理解できないんでしょう。この回答もほとんどわかってなくて、弁護士先生がああ言ったこう言ったと、都合よく曲解していそう
改めて管理人さん文字起こしいつもいつもありがとうございます・・・!
テレ人名物被せ喋り。途中からコントかと思うような流れで私も失礼ながら笑ってしまいました。
耳が遠いのかも知れないですが。
そして管理人さんのコメント、大原先生の書き起こしならAIを超える、には私も同意します。
いつもありがとうございます。