【日曜に読む傑作選】息子と母の相思相愛モデル。自立を阻むマザーハングアップ

テレフォン人生相談 2012年3月1日 木曜日
(2022年5月15日にアップ)

相談者 「ふだんあのう、次男と?、二人で一緒にお風呂入ってるんですよ」

言いにくそうに言うから期待したじゃないか。

 

マザーコンプレックス(mother complex)は和製英語でもないのですが、意味は同じだとしても、そのニュアンスは日本のマイナスイメージが突出しているのだとか。

確かに日本でマザコンといえば男性に対する蔑称。

言葉には出さなかったものの、マイナスイメージを否定してバランスをとる加藤先生。

で、そのマイナスイメージに近いのが、今日加藤先生が紹介したマザーハングアップ。

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)

相談者: 女47歳 夫45歳単身赴任中 長男17歳(高校二年生) 次男14歳(中学二年生)

今日の一言: 親の与えるメッセージで、子供は自分の心の姿勢を作ります。

加藤諦三:
もしもし? テレフォン人生相談です。

相談者:
あ、よろしくお願い致しますー。

加藤諦三:
はい

相談者:
あ、

加藤諦三:
最初に年齢を教えてください。

相談者:
はい、えと、私は40ぅ・・7歳です。

加藤諦三:
47歳、結婚してます?

相談者:
はい

加藤諦三:
ご主人何歳でしょうか?

相談者:
主人は45歳です。

加藤諦三:
45歳、お子さんは?

相談者:
17歳高校二年生の男の子と、

加藤諦三:
はい

相談者:
14歳の中学二年生の男の子がおります。

加藤諦三:
はい、わかりました。で、どんな相談ですか?

相談です
はい、17歳の長男のことなんですけれどもぉ

加藤諦三:
はい

相談者:
えーとこの子があのー、今普通高校にい・行ってるんですけれどもぉ

加藤諦三:
はい

相談者:
クラスでぇ

加藤諦三:
はい

相談者:
べつに嫌われているとか、いじめられているって言う事は無いようなんですけれどもぉ、

加藤諦三:
ええ

相談者:
ま、どうも友達の中の輪に入れ・・なくってぇ

加藤諦三:
はい

相談者:
居場所がないって、言うんですね?

加藤諦三:
居場所が無いって、「居場所」という言葉を本人が使ってます?

相談者:
そうですねえ、はい

加藤諦三:
はい

相談者:
あの、部活動のほうもやっておりましてぇ

加藤諦三:
はい

相談者:
そちらの方・・も別にあの、休むことも無くぅ

加藤諦三:
はい

相談者:
あの、毎日学校とか、登校拒否も全然無くって行っているんですけれどもー

加藤諦三:
(息吸って)この部活は体育会系です・・

相談者:
武道ですけど

加藤諦三:
武道ですか、

相談者:
はい

加藤諦三:
はいはい

相談者:
でえ、ま、それぐらいの年齢の子供でしたらー、男の子でしたら、あのー、お休みの日ぃとかですと、ま、みんなで例えば遊びに行ったりとかっていうお声が、かかっても良さそうなんですけれどもぉ

加藤諦三:
はい

相談者:
ま、いつも家にいて?

加藤諦三:
はい

相談者:
ま、あのぉ、好きな音楽を聴いたりですとか、パソコンしたりですとか、結構、家にいる事が多くてぇ・・

加藤諦三:
はい

相談者:
ま、今はぁ、ね?子供は携帯持ってるもんですからあ

加藤諦三:
はい

相談者:
親がなかなかこう・・誰から電話かかってきたっとかっていうことを知ることが、なかなかできない、ですよね?

加藤諦三:
はい

相談者:
今の時代い

加藤諦三:
はい
はい

相談者:
それでこう、どんな人間関係なのかがよくわからないんですけれどもぉ

加藤諦三:
はい

相談者:
ま、わりと、家に居るっていうことが、 あの多いもんですからー

加藤諦三:
はい

相談者:
それでちょっとぉ・・心配ぃ・・

加藤諦三:
心配してる・・

相談者:
心配、

加藤諦三:
うん・・

相談者:
うん、そうですね

加藤諦三:
うんーうんうん

相談者:
なので、親・・としてなんか今後、こう、どうかかわって行ったらいいのかな?と思いましてー

加藤諦三:
はい

相談者:
これ、あの、ご相談なんですけど。◆#$

加藤諦三:
でえ、先ほどそのクラス中では、いじめられてる訳ではない・・と、嫌われてる訳ででもないと、おっしゃってましたねぇ?

相談者:
はい
◆#$

加藤諦三:
ただその、友達の輪に入れないっていうことだけですよねえ?

相談者:
そ・・うですね、なので・・

加藤諦三:
それでなんかぁ、ん、そのぶ・・武道・・をやっていて、その部活動についてもぉ

相談者:
はい

加藤諦三:
欠席ぃばかりというわけでも、無いんですよね?

相談者:
はい そうですねえ。わりと一生懸命・・やってはいるんですけれどもぉ

加藤諦三:
うん・・

相談者:
何かこう、虚無感があるっていう・・風に言うんですね?

加藤諦三:
(息吸って)

相談者:
本人は。

加藤諦三:
本人の言葉として「虚無感がある」っていう・・

相談者:
っそうですね、っはあい・・

加藤諦三:
ふーん・・(息を吸う)

相談者:
であのうー、申し遅れましたけれども、主人が単身赴任でしてえ

加藤諦三:
はい

相談者:
週末ぅ、には、戻ってきて家族と過ごすっていうような生活をもう・・三・・年・・ぐらいしているんです。

加藤諦三:
それで、どうも居場所が無いとかね?

相談者:
ええ

加藤諦三:
虚無感があるとかぁ、

相談者:
はい

加藤諦三:
(息吸って)言葉としてはなんとなく・・(息吸って)具体性がない、抽象的な言葉が多いですねえ?

相談者:
・・そうです・・

加藤諦三:
本当に虚無感があるのかしら?

相談者:
ええ(即答)

加藤諦三:
この子はその家にいて、音楽を聴いていてそれが楽しいっというんでは無いですか?

相談者:
私があ・・こう見ていて察するに、ほんとは誘われたい、遊びたいって思うんだけど「僕は誰からも誘われないんだよなぁ」っていうんですねぇ?

加藤諦三:
ほーん・・

相談者:
誰からもこう、声かけてもらえ・・ ない・・んだっていう、言い方をするのでぇ

加藤諦三:
うんー・・

相談者:
実は、・・こう心の中では遊びたい、一緒に行きたい、と思っていても・・こう何かさえぎってしまうものがぁ・・自分からこう、「多分僕は自分でこう、なんか拒否するような態度とってるのかなー」なんて言ってはいたんですけれどもぉー・・

加藤諦三
(息吸って)あーの、かなりその本音はー、言ってるんですねぇ?そうすると。
ようするに、そのー、友達がいないってことをカッコつけてねぇ?オレは友達なんかいたくないとかって言ってんじゃなくてぇ

相談者:
ええ

加藤諦三:
(息吸って)うーん、お父さんね?

相談者:
はい

加藤諦三:
この子の、あなたのご主人だけども

相談者:
はい

加藤諦三:
なんか恩着せがましい、父親だっていうようなことは、ある、あるの?

相談者:
とにかくこう、ちょっと理屈っぽいような・・

加藤諦三:
うーん・・

相談者:
父親ーですね?私から見ていてもぉ、こう、物事はこう、はっきりぃ、こう、筋を通さないと、っていうタイプの人でー。

加藤諦三:
はい

相談者:
うーん、ちょっと私から見ていてもまあ、気難しい話のし方をするなあっていう、感じはぁ取れます。

加藤諦三:
気難しい・・で、お母さんとは上手くいってるんですねえ?

相談者:
・・なのであのうー、変な話ですけど、私ぃには、そのう、そういう風に思っている事?
学校でこういうことがあってっていう、自分の思いを私に全てを打ち明けてきますね。

加藤諦三:
そうですよね?

相談者:
はいい

加藤諦三:
それで、長男からすると、あなたといると居心地いいんじゃないの?

相談者:
ああ、そうだと思います。

加藤諦三:
・・

相談者:
なので、父親がぁ、週末に帰ってくるとやっぱりなんだか、こう、ちょっと、緊張した感じがありますねえ。

加藤諦三:
そうですよねえ

相談者:
はあい

加藤諦三:
あ、人間のタイプとしてはねぇ?

相談者:
はい

加藤諦三:
おそらく、長男とぉ、あなたとは同じだ、だからあ、

相談者:
はい

加藤諦三:
一緒にいて居心地がいいんですよ。

相談者:
はいい

加藤諦三:
その居心地の良さが学校には無いんだろうね?

相談者:
ああー・・そうですね

加藤諦三:
で、むしろ 長男からするとお父さんといるときの方が居心地が悪いんだよね?

相談者:
はいぃ・・

加藤諦三:
だけど、もう17歳になってるからねえ?

相談者:
そうですねぇ

加藤諦三:
お母さんと二人っていう・・

相談者:
そうですね

加藤諦三:
風にもいかなくなってきてぇ

相談者:
そうですねぇ・・

加藤諦三:
ま、問題が出来てるわけですよね?

相談者:
はい・・なので変な話なんですけれどもぉ、

加藤諦三:
うん

相談者:
ふだんあのうー、次男と?

加藤諦三:
うん

相談者:
二人で一緒にお風呂入ってるんですよ。

加藤諦三:
・・

相談者:
・・

加藤諦三:
あ、そう

相談者:
おかしいでしょうか?まだこの年齢で二人で入るっていうのは

加藤諦三:
二人っていうのは、お兄さんと弟と?

相談者:
あ、そうですそうです。

加藤諦三:
ふうーん・・いや、それと、弟と母親とも、あなたとも、うまくいってるの?

相談者:
あ、そうですねぇ。はい

加藤諦三:
そうですよねえ

相談者:
はい、いいですねえ

加藤諦三:
兄弟がぁ、一緒にお風呂入ってるとすればー

相談者:
ええ

加藤諦三:
お兄さんとうまくいってるとすれば、あなたともうまくいってるはずなんですよ。

相談者:
あーああ・・そうですか

加藤諦三:
うん
今、こうやって分析しててもですねぇ

相談者:
はい

加藤諦三:
あなたの質問に、なんの答えにもならないので、これから

相談者:
はい

加藤諦三:
スタジオに幼児教育研究の大原敬子先生がいらしてんのでえ

相談者:
はい、はい

加藤諦三:
相談してみてください。

相談者:
はい、よろしくお願いします。

(回答者に交代)


「【日曜に読む傑作選】息子と母の相思相愛モデル。自立を阻むマザーハングアップ」への3件のフィードバック

  1. 家族風呂の話ですかあ、とは言っても、相当おかしいなあと思いました。
    長男さんと次男さん、銭湯に行って、男同士入浴経験をして欲しいなあ。

    1. 兄弟と母親3人で風呂入ってるんじゃなくて兄弟2人で入ってるって話なんじゃないの?

  2. 大原女史と、加藤先生のお話は、すごく対照的で。
    相談者さんは肯定的な加藤先生に最後締めてもらって
    安心されたのかな…と思いました。
    でも、私も三人の息子がいますが、可愛いものです。
    大人に成長するときも何でも相談してほしいし、知りたいと思ってしまいがちですが、幸い、三人とも普通に自分から母から距離を取ってくれました(笑)
    なんでも話してくれる息子は、母としては安心に見えるけど、実はそうじゃないんだなぁと、分かった次第でした。

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