自殺未遂の妻が意識不明の中で提示しているもの
(回答者に交代)
マドモアゼル愛:
なんか、大変な状況ですよね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
あの、ま、状況はよく分かったんですけども、ちょっと、今、一番心配なのはね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
一流校に、入れさせ・・入って、ついていけなくなったのは、次女の子ですよね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そいで、次女の子は、このお母さんが、そうなったことに、一種、関係しているよね、深くね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そいで、そこら辺の心理的なものっていうのは、どういう風になってるのかしら?
相談者:
そのことについては、それほど、
マドモアゼル愛:
じゃ、深いトラウマ、
相談者:
じゃないみたい・・極端に、口数が少なくなっちゃったんで、
マドモアゼル愛:
うん。
相談者:
ま、何に、を考えてるか、ていうのが、ちょっと分からない、ところもあるんで、
マドモアゼル愛:
そうだよね。
相談者:
他のことについては、たぶん、そんなに、罪の意識といいますか、持ってないと思います。
マドモアゼル愛:
ん、じゃ、でも、口数が少なくなったというのは重要なサインだと思うんだよね、やっぱりね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
お父さんは、この問題を、自分一人の問題として解決しようとしてるよね?
相談者:
そうですね、ま、あのお、女房の親友が、助けてくれてるところが強いので、多少は、相談したりはしますけど、はい。
マドモアゼル愛:
僕はね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
ま、こういうのは答えを出せる、あの、問題ではないと思うんだけど、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
その、お嬢様が、口数が少なくなったこと・・。
それから、10歳の男の子にとっても、大変なショックだよね、これは。
相談者:
そうですね。
マドモアゼル愛:
それから、一番上のお嬢さんにとっても、これもう、当然の、ショックを受けてるよね。
相談者:
そうですね。
マドモアゼル愛:
この出来事に対して、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
残されたご家族が、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
一定の・・共感する・・段階に・・まだ至っていないものを感じるんですよ、お話を受けていて。
相談者:
あああ。
マドモアゼル愛:
要するに物理的にお母さんが今倒れていて、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
回復の見込みがない。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
こういう大事件が、自殺という悲しい方式によって起きたんだと。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そして、それがなぜ起きたかっていう、ほんとの真意は掴めないものの、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
残された家族・・私たちはこの出来事を今どうやって受け止めて、いるのか。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
どう分かち合っているのか。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そして、今後どう対処しようとしているのか、という、共通の認識に至っていないよね、まだ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そいで、僕ね、それが、出来ない限りね、お父さんはどんどん孤独になっていく。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
それから、長女も、益々孤独になっていって、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
ま、いずれは結婚して、家を離れていくわけで、心に何らかのトラウマを持ったまま別の人生を歩み出すことになるよね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
それから、次女に関しては、急に口数が少なくなってきたっていうのは、重要なサインだと、僕は思うし、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
まだ、この出来事に対して、何をどう受け止めていいかの、すら、感触を得ていない状態だと思いますよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
まして、すぐ、その、10歳のお坊ちゃんに至ってはね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
もう、何をどう考えていいかも分からないが、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
自分の悲しみでさえ、まだうまく表現できていない、段階にいるんじゃないかと思うのよね、やっぱり。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そのままでさ、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
お父さん、未来を・・さあ、自分はこれから・・重荷担って・・そら、もちろん、ほんとによく分かりますよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
(でも)その前の段階があるんじゃないかなっていう気がするのよ。
相談者:
あああ。
マドモアゼル愛:
要するに家族揃って、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
この問題をどう捉えて、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そのときには、醜いものも出てくるかもしれないし、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
お父さんが責められる場面も出るかもしれないし、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
自分たちがそれぞれ、泣き出して、それぞれ個々が自分を責めるような場面も出てくるかもしれないけども、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そうした、一種の心情的な修羅場を通してね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
よし、こういう形でお母さんを守っていこうよと。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
いう、共通の認識が出来ないまま、この問題を、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
解決するなんて不可能ですよ。
相談者:
ああ。
マドモアゼル愛:
そこでお父さんが孤独になるのは分かるけど、僕は、お父さんはやっぱり、これを・・みんな二十歳、10歳っていう、話せば分かる年代ですからね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
やっぱり、も一回、蓋を閉じないで、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
お母さん生きているわけだし、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
これを一つの共通の問題として分かち合う必要があると僕は思うよ。
相談者:
あああ。
マドモアゼル愛:
さて、それはどうすんのか。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
これまで、きっとお父さんがやってこなかったことにカギがるような気がしますよ。
相談者:
ああ。
マドモアゼル愛:
こう言っては、なんだけども、結構、この問題は、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
深いし、重たいよね、当然ね。
相談者:
重たいですね。
マドモアゼル愛:
うん。
そいで、場合によっては、固定的で、救いの無い、性格を持っている可能性があるよね。
相談者:
救いが無い・・
マドモアゼル愛:
救いようの無い、こうすればいつか解決しますよというような、
相談者:
ああ、そうですね。
マドモアゼル愛:
目標の無い、夢のない、重たい問題であるよね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
それって、僕ね、世の中になんか・・あんまり偶然って起きないような気がしてるんですよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
お父さんの・・場合によっては、固定的で、決して他を・・なんか、入れさせない・・で、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
何か、こういう事態を招く・・ま、要因というか、性格というか、
相談者:
ああ、ありますね、ちょっと。
マドモアゼル愛:
が無い限りね、
相談者:
はい。
自分で決めちゃって、やっぱり、
マドモアゼル愛:
僕、こういうことって起きないような気がするんですよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そうすると、お父さんとしては、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
意識が戻らない・・存在している妻が、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
その事態ゆえに語っている内容があるはずだよね。
相談者:
ああ。
マドモアゼル愛:
例えばよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
私は喋らなければいいんでしょ、と。
と、語り続けている可能性もあるよね、そこには。
相談者:
うーん。
マドモアゼル愛:
コミュニケーションは実は終わっていないんですよね。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
そしてお母さんは、劇的な意味で、自分の存在を、家族の前に、示しているよね。
相談者:
うーん。
マドモアゼル愛:
要するに、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
家族は終わっていないんですよ。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
この認識がお父さんの中にあるかどうかで、
相談者:
うーん。
マドモアゼル愛:
ずいぶん違ってくると思うよ、考えが。
相談者:
ああ。
マドモアゼル愛:
そしてお父さんがそういうことに芽生えていけば、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
それを察知したお嬢さんたちが、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
それぞれ、ボソボソと、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
きっと、今後のこと、これからのこと、いや、その前にこれまでのことを喋りはずだよ。
相談者:
ああ。
マドモアゼル愛:
そのとき、この家は初めて、家族になっていく可能性が出てくるんじゃないですか?
相談者:
ああ、はい。
マドモアゼル愛:
ね。
お母さんは、命を投げ出して、きっと口をつぐむことで、何かを提示してるよね。
相談者:
ううん。
マドモアゼル愛:
僕が言っていることが正しいかどうか分かんないけども、こうして、何か一つのサイン、そして、家族に与えられたテーマ、ていうことで考えて、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
対処していく以外に、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
道はない。
お金で解決する問題ではない。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
時間が経てば解決する問題ではない。
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
なにかこの家の本質が、そこにあって、そして、も一回、家族として、ファミリーとして、生き生きと何かが通じ始めたとき、家族間でね、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
何かが起きてくる。
お母さん、それを求めてると思うし、
相談者:
はい。
マドモアゼル愛:
奇跡も、そういうときにしか起きないような気がするんだよね。
相談者:
ああ、はい。
・・
ああ、分かりました。
はい、ありがとうございました。
マドモアゼル愛:
とんでもございません。
相談者:
はい。
(再びパーソナリティ)