熟年同棲15年。生命保険金の受取りの心配をし始めた女72歳。 一つ屋根の下で繰り広げられる心理戦
(回答者に交代)
大迫恵美子:
あのお、まあ、その、ご結婚されてないとね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
受取れないと。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
いうのは、これは、まあ、まず大原則です。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
要するにあなたは、法律的には奥さんではないのでね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
法律上は奥さんとしての権利っていうのは、受けられないんです。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
要するに、まあ、相続ですけどね。
相談者:
はい、はい。
大迫恵美子:
相続はまず受けられない。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
それから、まあ、保険ていうのは、生命保険かなんかですよね?
相談者:
はい。
大迫恵美子:
これはねえ、あのお、第三者をね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
家族じゃない人を、第三者を受取人にしてある生命保険ていうのは、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、保険事故の元ですのでね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
要するに、保険金殺人っていうことがときどき・・でますでしょ?
相談者:
ああ、はい。
大迫恵美子:
だから、ああいうことにならないように、ご夫婦じゃない人の、受取人にするね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あの生命保険ていうのは、ま、結構難しいし、それから、離婚してしまうと、受取れなくなってしまうような・・
相談者:
はい。
大迫恵美子:
風(ふう)になってる、ものが多いです。
そういうことだと思います。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ですから、受取れないですね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
で、ま、そのこととね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
今から、もう、すっかり、関係を断ってしまうってことが、直結するのかどうか(笑)よくわかんないですけど。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
たぶん、籍を入れたりすると、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
経済的には、あなたの方が、あのお、持ち出しになる様な感じなんですね?
相談者:
まあ、そういうことです。
大迫恵美子:
ね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
だから、要するに、あなたとしては、自分の方が持ち出すばっかりの関係がもう、まあ、そんなに頑張って維持しなくてもいいかなっていう感じになっちゃってるってことですよねえ?
相談者:
(笑)はい。
大迫恵美子:
(笑)
あのお、相手が、ま、ご病気だからとか、なんとか、ということとは別にしても。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
そうですよねえ。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
うん。
相談者:
ほんで、もう、このままいってもね、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
あんたの特にならないよ、ゆって、友達が言ってくれるんですよ。
大迫恵美子:
ううん。
今ね、その、相手の方は、まあ、あなたのお家に入って、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
住んでるってことですよね?
相談者:
はい。
大迫恵美子:
うん。
そうすると、まあ、別れましょう、って言うと、出てってちょうだいって話ですよね?
相談者:
そうです。
大迫恵美子:
うん。
それは、その話はうまくいくんですか?
相談者:
いや、前にも言ったんですけど、
大迫恵美子:
んん。
相談者:
ほんでも出てってくれないんです。
大迫恵美子:
うーん。
それ、結構、難しいと思いますよ。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、ほんとにあなたがね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
その方と、まあ、そら、ま、別に、その、病気になったからっていうだけじゃなくて、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ま、一緒に居ることに、対して、ま、疑問を持ってらっしゃるってことなんだろうと思いますけど、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
えー、あなたの方が嫌いになったからといってね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたの家に入ってきてる人を出す方法って結構難しいですよ。
相談者:
そうですねえ。
大迫恵美子:
ええ。
まあ、ねえ、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
暴力でたたき出しちゃうていうわけにいかないですから。
相談者:
(笑)
はい。
大迫恵美子:
そうすると、
相談者:
だから、もう、ねえ、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
それは難しそうだもんですから、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
まあ、一緒におるんでしたら、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
何か書いてね、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
もら・・ってたらって・・言ってくれる人もありますもんでえ、
大迫恵美子:
うーん。
相談者:
あのお、どうかしら?、と思って相談したんですけど。
大迫恵美子:
ええっと、あのね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
それはね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
遺言書を書いてもらってね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたにあげる、って言ってもらわないと、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あちらにはご兄弟がいらっしゃるのでね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ご兄弟のところにいきます、財産は。
相談者:
ああ。
遺言書じゃなくって、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
あの、念書とかいう簡単なものではダメでしょうか。
大迫恵美子:
念書の中身によるんですけどね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
亡くなったらあげるっていう内容についてもね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ま、死んだことを原因とする贈与っていうものがありますので、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
贈与の契約を結ぶと、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
いうことは出来ますよ。
相談者:
ああ、そうですか。
大迫恵美子:
うん。
念書っていう言葉じゃなくて贈与契約ですけどね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
それを書面でしておくっていうことはありますよ。
相談者:
はあ、はあ、はあ、はあ。
大迫恵美子:
ただね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、それだと、これをあげる、これをあげる、って、一つひとつ書いてもらわないといけないんでね、
相談者:
あああ、面倒くさいねえ。
大迫恵美子:
いずれにしてもね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
素人考えで、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
えー、なんでもあげるみたいなこと書かれても、ダメなんです。
それは、危なくて。
相談者:
ああ、そうですか。
大迫恵美子:
そんな紙では役に立たないんです。
相談者:
はあ、はあ、はあ、はあ。
大迫恵美子:
ですから、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、ほんんとに、書面をキチンと、残しておきたいんだったら、専門家に相談して、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
専門家に作ってもらうぐらいの、書類じゃないとダメですよ。
相談者:
ああ、そうですか。
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
分かりました。
大迫恵美子:
うん、ただね、(笑)
相談者:
はい。
大迫恵美子:
それ、(笑)分かりましたはいいんですけど、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、そんなことしてくれるのかどうかですよ。
相談者:
ああ、夫が。
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
うーん。
大迫恵美子:
あのね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
非常に・・微妙なことだと思うんですけど。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたのね、ご主人の、方はね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
おそらく今はね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたの、その、お気持ちを、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
なんとなく、薄々、察してる可能性もあるわけですよ。
相談者:
ううん、あります。
大迫恵美子:
ねえ、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
なんか冷たくなってるな、と。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
で、そのときに考えてることはね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
まあ、病気になっちゃったから冷たくされてるんだと思ってると思います。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、俺が病気になったらもう、捨てるんだな、と思ってね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ちょっと、嫌な気持ちになってると思います。
相談者:
はあ、はあ、はあ・・(笑)
大迫恵美子:
で、そういう人にね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あのお、一筆書きなさいよ、っていうことは、ものすごく難しいことですよ。
相談者:
ああ、そうですか。
大迫恵美子:
うーん。
だから、そのあたりをね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
非常に、あなたはドライに割り切って、仰っているけど、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ま、申し訳ないけど、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
その、向こう側の、気持ちも、考えるとね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
結構、その、ハードルの高いことを、ご希望だなっていう気が(笑)しますよ。
相談者:
そうですね。
大迫恵美子:
ええ。
あの、やっぱりね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたが、まあ、むこうに何かしてもらいたいな、と思ってることがあるならばね、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
やっぱり、それは、むこうが進んでしたいな、と思うようなことじゃないと、させられないので、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
ね、人間はやっぱり、希望しないことをさせられる、のは、抵抗するでしょう。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
だからあ、そのためには、やっぱ、優しくしないとね、
相談者:
(笑)
大迫恵美子:
そんな、
相談者:
優しくできないんですよね。
大迫恵美子:
(笑)
そうすると、やっぱり、なかなか、それ、書いてもらうの難しいですよ。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
だから、仰ってることはね、結構難しいことを、あの、希望してるなあ、という感じがしますけど。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
んんん。
あの、だから、どっちかにしないとね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
そのお、
相談者:
じゃあ、あのお、その、専門の人にお願いして、
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
書いていただいたらよろしいでしょうか?
大迫恵美子:
だから、それを、彼が、いいよ、と言ったね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
で、そのためには、この家で最期までわたしが看取るのよ、っていうことを実感させないと、してくれないと思います。
相談者:
ああああ。
大迫恵美子:
書いた途端に出されちゃうんじゃないかと思ったら、書かないと思いますよ。
相談者:
それは、そうですよね。
大迫恵美子:
ええ。
で、あなたが最期まで看取ってくれるかどうかは、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
看取るわよ、って言葉じゃなくって、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
あなたの毎日の態度を見て、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
考えちゃうでしょ?
相談者:
はい。
大迫恵美子:
だから、今は、なんか、出て行けばいいわ、みたいなこと言ってる人が急に、
相談者:
はい。
大迫恵美子:
これから弁護士のところに行って遺言書作りましょう、って言ってもね。
相談者:
はい。
大迫恵美子:
それは、嫌だと思いますねえ。
相談者:
ああ、そうですね。
大迫恵美子:
ええ。
相談者:
分かりました。
もう一度優しくしてみます。
今井通子:
(笑)
大迫恵美子:
(笑)
(再びパーソナリティ)