家族に満足で死にたいのは消えても漠然と不安は消えず自分出せずに友だちいない
(回答者に交代)
坂井眞:
よろしくお願いします。
相談者:
あ・・お願いいたします。
坂井眞:
今のお話ずっと伺ってましてね?、すごくあの、お話になってる内容が、クリアで・・整理されてる、なあという印象なんですよ。
相談者:
はあ
坂井眞:
あのね、あっち行ったりこっち行ったりしないで。
相談者:
はい
坂井眞:
自分なりに・・これはこういう原因じゃないかと。
これはこういう問題じゃないかって、全部整理されていて(含み笑い)・・
相談者:
(苦笑)
坂井眞:
・・ていう印象がすごくあります。
相談者:
はい
坂井眞:
今日のご相談もすごく綺麗に整理されて、い、いるので。
相談者:
はい
坂井眞:
えー、なるほどと思って聞いてるんですけど。
相談者:
はい
坂井眞:
人間ってなんか、そんなに整理されてる、面ばっかじゃないじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
あの、理不尽な気持ちも起きるし。
相談者:
はい
坂井眞:
よく分かんないけど腹が立つこともあるし。
相談者:
はい
坂井眞:
・・て、いう部分もあるんだけど・・
それをきっと・・出してないというか、出せないというかね?
相談者:
失言が、
坂井眞:
うん
相談者:
怖いです。
坂井眞:
すごく気い使って話して、いるんだろうなあと。
そういう感じを受けてましてね?
それはなんかきっと自分でも・・どっか無理をされてるんだろうなあと。
相談者:
はい
坂井眞:
と、あなた自身もそんなに・・全部が全部整理されてるはずないんで。
相談者:
はい
坂井眞:
わたしも含めてみんなそうなんですよ。
相談者:
・・
坂井眞:
そんなに、あの、すべてが合理的な存在なんて、恐らく人間・・ではないので。
相談者:
ええ
坂井眞:
でそういうのをきっと出して、こ、来てないっていうのが・・なんか自分に跳ね返ってんのかなあ?と・・いう感じがあるんですね。
で、片やね?、えー、「他人との友情が分からない」。
相談者:
はい
坂井眞:
「どうしたら、そういう付き合いができるのか?」っておっしゃるんだけど、
相談者:
そうです。
坂井眞:
片や・・
相談者:
はい
坂井眞:
旦那さまは・・とてもいい人で関係も上手く行っていると。
相談者:
そうです。ええ
坂井眞:
27歳と30歳のお嬢さんは・・
相談者:
はい、はい
坂井眞:
それぞれ自立して、
相談者:
ええ
坂井眞:
え、「自分」ん、「としても」、おー、「上手く子育てできた」なという・・
相談者:
はい
坂井眞:
で、しかも「今上手く付き合ってる」・・
相談者:
はい
坂井眞:
ておっしゃるから、そういう部分では、なかなかそんな家庭ばっかじゃないんですよ。これは弁護士としていろんなのを見ますからね、いろんな、ご家族を。
で、そこで言いたいのは、
相談者:
ええ、ええ
坂井眞:
えっと、夫と、娘2人を・・これは・・「家族です」っておっしゃったじゃないすか?
相談者:
家族です。
坂井眞:
でそれは、その通りなんだけど。
相談者:
はい
坂井眞:
夫も娘もやっぱり、あの、他人なんですよ。
相談者:
・・はあ
坂井眞:
あの、だって・・ご主人、夫になった、結婚した相手ってのは元々他人でしょ?
相談者:
はい
坂井眞:
最初から家族じゃないでしょ?
相談者:
はい
坂井眞:
でその・・今の夫である他人とは、30年以上前から・・
相談者:
はい
坂井眞:
出会って、家族になったんだけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
すごく上手い関係を作ってるじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
・・で、子どもはもちろん親子で、血もつながってますから、
相談者:
はい
坂井眞:
所謂、夫とは違った、あの、血のつながった家族ですけど、
相談者:
はい
坂井眞:
でも、そりゃ子どものうちはね?親子ですけど、
相談者:
はい
坂井眞:
二十歳超えたり、25になったりして来たら、もうまして、27、30じゃないですか?
相談者:
はい
坂井眞:
それぞれ、こ、別個の自我ができてるわけ。
相談者:
はあ
坂井眞:
人間としての。
相談者:
はい
坂井眞:
で1人の人間と、1人の人間の関係なんですよ。
じゃあ、親子だからみんないい関係築けてるかって、全然そんなことないわけですよ。
相談者:
・・はい
坂井眞:
で、何が言いたいんですか?って、まさにそのおっしゃったところで、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたは、夫と娘2人とは非常お、に上手い関係を築いてるじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
でそれは家族だから築けるなんていう、簡単なものじゃないわけ。
相談者:
はい
坂井眞:
家族だからみんな上手く行ってるわけじゃない、それは周りにもそういう人いるでしょう?仲の悪い親子や、夫婦。
相談者:
・・はあ
坂井眞:
で、あなたは「他人とは・・心の交流ができない」みたいな言い方をするけど、
相談者:
そうです。はい
坂井眞:
夫と娘とはね?
相談者:
はい
坂井眞:
すごくいい関係築いてるんですよ。
相談者:
・・はい
坂井眞:
で、え、そこになんか鍵があるような気がして。
相談者:
はい、はい
坂井眞:
1つは、ちゃんとね?・・他人と、他人じゃないと思ってるんだけど、夫も娘も他人なの、人間と人間としては。
相談者:
はい
坂井眞:
夫は間違いなく最初は他人だったの。
相談者:
はい
坂井眞:
で、自分はちゃんとやれてるじゃないとまず思わないと。
相談者:
あ、自分はちゃんとやれてるって思うんですか?
坂井眞:
うん、だって30何年・・上手く築いて来て家庭も上手く行って?
相談者:
はい
坂井眞:
娘も上手く育って?
相談者:
はい
坂井眞:
それは夫っていう他人と、すごくいい人間関係を築いて来たから・・で、いい家庭を築いたからできたことなんですよ。
相談者:
はあーあ
坂井眞:
そんなに自信失くすことないですよっていうのは1つ言いたいわけ。
相談者:
自信失くすことはない。はい
坂井眞:
うん
で、それに失敗する人は世の中にいっぱいいるわけですから。
相談者:
はい、はい、はい
坂井眞:
うん
そりゃ弁護士の仕事ですけどね?(含み笑い)そういう領域は。
相談者:
あ、はい
坂井眞:
だからそこは、他人とは上手く行かないって決めつけることないんじゃないの?っていうのが1つ・・
相談者:
はい
坂井眞:
わたしが感じたこと。
相談者:
はい
坂井眞:
親子だって、ある年になったら同じです。
相談者:
・・あーあ
坂井眞:
子どもも自我ができて、来て。
相談者:
はい
坂井眞:
自分の考えができて来るじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
で、その「娘さん2人とは、すごくいい関係が、できてます」って言うんだから。
相談者:
はい
坂井眞:
他人と上手く行かないって決めつけることはないでしょうっていう気がします。
相談者:
あー、はい
坂井眞:
・・で、あとは、そのお、きっと最初に、すごく整理しておっしゃったけど、
相談者:
はい
坂井眞:
高校2年のときの仲の良かった友だち?
相談者:
ええ・・ええ
坂井眞:
えー、それはそんなこと言われちゃったと。
相談者:
ええ
坂井眞:
え、確かに若い頃って、わたしもそうですけど。
相談者:
ええ
坂井眞:
もうちょっとほら、心が細いっていうか、デリケートだから(含み笑い)、
相談者:
ええ
坂井眞:
気になったりすることってあると思うんですよ・・
相談者:
はい
坂井眞:
あなただけじゃなくて。
相談者:
ええ
坂井眞:
え、たまたまその仲の良かった人・・のそういう話を聞いちゃったから、
相談者:
はい
坂井眞:
ま、恐らくすごく傷ついたんだよね?
相談者:
ええ
坂井眞:
傷つくのが怖くて、自分を出さないようになっちゃってるのかなと・・
相談者:
そうですう。
坂井眞:
いう気がするんですよ。
相談者:
はい
坂井眞:
でもね?、自分、何もできないわけじゃなくて、
夫や娘との関係はこんなに上手く作って来てるじゃない?って、ちゃんと考えたほうがいいと思いますよ?
相談者:
・・
坂井眞:
夫婦間だって、親子間だって、傷つくような問題っていくらでも起こるんだけど、
それを乗り越えて来てるはずなんですよ。
相談者:
はい
坂井眞:
で、他人との間でね?、昔のそういう経験があるから、傷つかないように綺麗なことだけ言っちゃってるっていう自覚が、ありますよね?
相談者:
はい
坂井眞:
自分を出してない。
相談者:
はい
坂井眞:
でもそれはもう、恐れるのはやめちゃって、だって・・そういう、軽い近所付き合い、て誰にでもある、ありますよね?・・
相談者:
はい
坂井眞:
みんな仲いいわけじゃないよね?近所と。
相談者:
はい
坂井眞:
で、それ以上のものが、絶対なければいけないんですか?
相談者:
あたしは、あの、今この年になって、
坂井眞:
うん
相談者:
もうすぐ、還暦を迎えるにあたって、
坂井眞:
うん
相談者:
今までの人生で、自分に、なんか・・不足してた・・ことかなって思うんです。
坂井眞:
うん・・でこれから・・
相談者:
&#△%、はい
坂井眞:
作ればいいんじゃない?って話なんだけど。
相談者:
そうなんです、はい
坂井眞:
でもさ、ないと、今・・なんか、ホントに困ってんですか?
相談者:
あ、友だちがいなくても、別に困ることはないです。
坂井眞:
あったほうがそりゃいいかもしれないけど、
相談者:
そう、あったほうが、人生に、彩りが、加えられて、
坂井眞:
うん
ホントの友だちって言えるためには・・自分を出さないと、人間関係築けないのは、分かりますよね?
相談者:
ええ
坂井眞:
ホントにそういう関係築きたいんだったら・・
相談者:
ええ
坂井眞:
少しずつ出してみないとしょうがないよね。
相談者:
・・
坂井眞:
で、「それができません」っていうんだけど、別に、出して、上手く関係築けなくたって、元々そういう友だちいないんだからいいじゃないですか。
相談者:
・・はい。イヒ(苦笑)
坂井眞:
ハハハ(苦笑)、ていうふうにね?、気持ちをね?、切り替えないと。
相談者:
ええ
坂井眞:
だってすごく自分で整理されて分かってんだもん。
相談者:
ええ、ええ、ええ、ええ
坂井眞:
で、わたしが言うのは、別に出して上手くいかなくたって今と変わんないんだから・・
相談者:
ええ
坂井眞:
そんなに心配しなくてもいいっていうふうにちょっと切り替えたらどうかなって、そういうふうに、お話を聞いてて、思いました。
相談者:
あー、なら先生ね?、こ、れからお友だちが・・別に・・例えばちょっと、言いすぎたりして、しても、まあ・・まあ、い・・気にせん・・そこは、いいやいいやって言や、そんな関係ですよね?
坂井眞:
いや、だから言いすぎちゃったら・・
相談者:
ええ
坂井眞:
「ごめん、言いすぎた」って言えばいいだけの話ですよ。
相談者:
それで、もう、チャラになる・・
坂井眞:
いや、な、なるかどうか分かんないけど、
相談者:
あ、は、はい
坂井眞:
結果だけ考えちゃダメですよ。
相談者:
はい
坂井眞:
言いすぎちゃって・・
相談者:
ええ
坂井眞:
向こうの琴線に触れちゃって、謝って・・
相談者:
ええ
坂井眞:
すぐ許してくれないかもしれないけど、
相談者:
ええ
坂井眞:
本気で謝れば、しばらく経つとあなたの謝った気持ちが伝わる、ことも、多い、みたいな感じ?
相談者:
ああーあ
坂井眞:
それをあらかじめ上手く行かないと困ると思うから・・
相談者:
ええ
坂井眞:
不安になっちゃうんだよ。
相談者:
・・そうです。
坂井眞:
だけど、だって、人間生きてることって結果分かってないじゃない?
相談者:
・・はい
坂井眞:
結果を最初に考えてもしょうがないと思いますよって、なんかすいません、いい加減な話になっちゃって(苦笑)。
相談者:
いえいえ・・あ、だから、もっ・・
坂井眞:
あんまり心配すぎなんじゃないの?
相談者:
だか、そうです、すごい心配性なんです。
坂井眞:
うん
相談者:
あたしはこんなこと言ったらあ、ね?、相手に嫌な思いさせるんじゃないかとか。
嫌われたらどうしようとかいうのを先に考えてしまうんで。
坂井眞:
あなたも言われるでしょ?
相談者:
・・あたしは・・
坂井眞:
「そんなこと言うの?」とかって言われることあるでしょ?
相談者:
言われます、言われます。
坂井眞:
で、あなたの場合は、波風立てたくないから怒らないだけで。
相談者:
あーそうです。
坂井眞:
でしょ?
相談者:
はい
坂井眞:
でも怒るときは怒ってもいいし。自分もされてるんだから。
自分もたまには、そういう、こうオーバーランしてもいいのよ。
で、それに気づいたら「ごめん」・・「言いすぎちゃった」って言って。
あとは、許してくれるかどうかは相手の度量の問題だからね?、乃至はその話の。
相談者:
だから・・
坂井眞:
それ考えてもしょうがないんだよ。
相談者:
ありがとうございます。
(再びパーソナリティ)
友達がいないと悩む人に限って
旦那も子供もいるあるある。
相談者の言うような友達付き合いって
幻想だと早く気が付いたほうがいい。
相談者は足りないものを数えている人。
同感です
ずーっと同居しているお母さんの影響を受けている面もあるのでは‥
私の妹も統合失調症で同居ではないけれど、会うと不安に思っている事ばかり ずっと言っているし笑顔は無いし、同居していたら大変だろうなぁと思う。
坂井先生って、頭の回転が早くて、言葉もスラスラと流れるようにスムーズで聞きやすいし、かつ相手の気持ちもわかって、パッと的確なこと言うなぁと感心した。
「私も含めみんなそうですよ」「まあ、わかんないですけど(苦笑)」みたいな謙遜も忘れないし、とにかく聞きやすい。
長年見てきたお母さんの影響も大きいのかな。50年も統合失調症って、相談者8歳の頃からもうずっとだ。そして28歳の時にお父さん他界。ハードだっただろう。今が平和で何より。
そして、この穏やかな日々を築いたのは紛れもなく相談者自身なんだよという坂井先生の言葉に、なんとも励まされる。
統合失調症の親を持つ教え子がいる。中高生なのに全てを抱えていて自分を抑えて生きている。参考になった。