千五百円おごっても2千円の踏み倒しは絶対許さない。真剣なだけに男46歳の闇
テレフォン人生相談 2019年6月21日 金曜日
SNSで知り合った友人、といっても同じ中学の後輩でもあるらしいのだが、その人に貸したお金が返ってこない。
SNSの友人設定も一方的に解除され、借りたことすら認めない態度に怒り心頭なのだが・・
聞いてて気になるのは怒りの大きさと金額のアンバランス。
大迫女史がそこに切り込む。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大迫恵美子(弁護士)
相談者: 男46歳 両親 45歳の弟との4人暮らし
今日の一言: 悩みの核心は整理されてない過去。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
あ、こんにちは
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
お願いします。
加藤諦三:
はい。最初に年齢教えて下さい。
相談者:
46です。
加藤諦三:
46歳、結婚してます?
相談者:
してないです。
加藤諦三:
えー、今、お一人で暮らしてんですか?
相談者:
あ、父と母と弟と4人で暮らしてます。
加藤諦三:
父、お父さんとお母さんと弟さん、弟さん何歳?
相談者:
え、45です。
加藤諦三:
45
相談者:
はい
加藤諦三:
で、あの、あなたはあ、は、ずっと結婚してないの?それとも・・
相談者:
してないです。全然。
加藤諦三:
全然しないで一人ということ。
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。で、どんな相談ですか?
相談者:
あの、友人にお金を貸してるんですけど。
加藤諦三:
はい、友人っていうのは、あの、最近できた友人ですか?それとも古い・・
相談者:
いや、あの、SNSを通じて・・知り合った友人なんですけど。
加藤諦三:
あ・・知り合った友人ということは実際に、
相談者:
はい
加藤諦三:
友だち付き合いが・・
相談者:
し・・あったんです。
加藤諦三:
あ、あったんですか?
相談者:
はい・・7年程前に、
加藤諦三:
はい
相談者:
初めて会って、
加藤諦三:
はい
相談者:
で、しばらく会わずにいて、
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、3年ぐらい前に・・ま、再会して、
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、友人になったんですけど、
加藤諦三:
はい
相談者:
その・・再会した友人からお金、を、ま、自分から貸して、
加藤諦三:
・・はい
相談者:
あげてるんですけど、返って来ないんです。
加藤諦三:
で、このお金、貸したのは、な、何回目ぐらいですか?、会っ、実際に会っ・・
相談者:
実際会ったのは2回ぐらい、貸して、
加藤諦三:
いくらですか?
相談者:
・・あ
加藤諦三:
1回目の時に?
「貸してくれ」って、その「貸してくれ」って言われ、言、あのお、友だちが言ったのはどういう場所でした?喫茶店とか・・
相談者:
あ、外でちょっと「タバコとか買う、お金がない」って言って、お金貸して、そん時は立て替え・・たんですよ、自分で。
加藤諦三:
それでお金を貸して、それは返って来たの?
相談者:
あ、あ・・「返さなくていい」ってこっちが言って。
加藤諦三:
貸したのは、いくらって言いましたっけ?
相談者:
ま、大体4、500円ぐらいで・・す。
加藤諦三:
最初500円?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい
それが第1回目の話ね?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、2回目は?
相談者:
2回目は・・ちょっと、「気分転換にカラオケ行こう」とか・・言って、自分で、ま、お金を出して・・で、「それは別に返さなくていいよ」って、また同じように言って。
加藤諦三:
はい。で、これは。いくら?、いくらぐらいのとこ・・
相談者:
大体1000円弱のとこですか。
加藤諦三:
1000円弱のとこね、じゃあ・・それから・・
相談者:
で、今回が、
加藤諦三:
ええ
相談者:
・・まあ「ライブに行きたい」とか、って、言って、
加藤諦三:
はい
相談者:
で「お金ないから貸して」って言って来て、
加藤諦三:
ええ
相談者:
はい
加藤諦三:
これ、いくら貸したんですか?
相談者:
2000円です。
加藤諦三:
2000円、はい
相談者:
で「そのお金を」・・
加藤諦三:
はい
相談者:
「ちゃんと返してね」っていう感じで言って渡したんですけど、
加藤諦三:
うん
相談者:
2ヶ月以上経っても全然連絡もなくて。
で、相手の方から、あの、SNSの友だちを削除しちゃったんです。
勝手に切られて。
加藤諦三:
うん
相談者:
で、連絡も取れずにいて、
加藤諦三:
うん
相談者:
あまり・・返してくれないので・・郵便、直接でも、返してもらおうかと思って・・
加藤諦三:
でも、なんで・・友だちでもない人に・・そういうことをしてたわけですか?
相談者:
元々あの・・ま、ど、後輩だったんですけど、その、ど、卒業した中学の時の。
加藤諦三:
あ・・さっき初めて知り、知り合った・・
相談者:
それで、たまたま・・
加藤諦三:
「SNSで」しゃ「初めて知り合った」っていうか、元々・・中学校の友だちなんですか?
相談者:
いや、後輩なんですけど。
加藤諦三:
・・それであなたは、このお、友だちがあ・・
相談者:
はい
加藤諦三:
どこに住んでるかは知らないわけですね?
相談者:
いや、知ってます。
加藤諦三:
知ってんですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
じゃ、「返してくれ」って言えば言えるわけですね?
相談者:
言ってはいるんですけど・・その本人が全然返す気がない、状態なんです。
加藤諦三:
か、「返してくれ」っていうのはあなたが・・言いに行ったわけ?彼のところに。
相談者:
あ、家、家に行っていなかったんで、
加藤諦三:
ええ
相談者:
帰る途、途中で、バッタリ会って、
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、声を掛けたんですけど、
加藤諦三:
ええ
相談者:
その相手がニヤって感じで笑ったんですよね。
加藤諦三:
ええ
相談者:
わたしの顔見て。
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、まったく返す素振りも何もなくて。
加藤諦三:
ええ
相談者:
で、そのまま知らん顔して行っちゃったんですよ。
加藤諦三:
それで今日のあなたの相談というのは?・・この2000円の?
相談者:
お金を返して、
加藤諦三:
はい
相談者:
もう・・縁を切りたいんですよ。
加藤諦三:
うん
相談者:
完全に。
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。今日はあのスタジオに弁護士の大迫恵美子先生がいらしてんので・・伺ってみたいと思います。
(回答者に交代)
大迫先生の言うとおり。
ほんと、46歳の大の男が相談する話じゃない。
貸した額が安いから良い、高いから悪い、って話じゃないけど、46歳の男が、2,000円返してくれない、って!そのわりに、500円と1000円は、自分から「返さなくていい」って、見栄はって言ってて、わけ分からない。
相手が悪いのは当然だけど、見抜く力がなかったということ。そして、相手は、相談者のそういうアホなところを見抜いて、借りてるのよ。
2,000円が、切羽つまってて、家に入れたいって…。何回も回収に行ったりする時間があったら、2~3時間余分に働いたら、すぐ手に入るじゃん。
2,000円って、中学生の小遣い程度じゃない?
私も聞いていて本当に46歳なのかとびっくりしました。26歳くらいの声に聞こえて話の内容は本当に中学生レベルに感じてしまいました。
器の狭い男性だと思ってしまいました。
加藤先生の締めのひとこと、すごく勉強になりました。
あー、昔、似たようなことがあって、結局返してもらったけど、相手から、たったこれだけのお金返させるんだ、といやみっぽく言われた。私の場合、複数の人の分をたてかえたから、全員から回収しないと、不公平になるから、あえて強気でその人からも返してもらったけど、
それにしても必要以上にイライラした。その必要以上のイライラは、今思うと、自分の親に対する怒りからきてたと思う。これ以上、私は絶対人の犠牲になるもんか、という怒り。
親に対する怒りを自覚してからは、他人にはわりと寛容になった。モヤモヤしても、引きずらないし。
前述の人は、他の人に対しても、たてかえてくれた分を踏み倒そうとして、最終的には全員に嫌われてた。結局、そういうことすると、本人が嫌われて自業自得なんだから、しょうがない奴だなぁ、で終わればいいと思う。
それにしても、大迫先生と加藤先生、すごいなぁ。もし私が回答者になったとしたら、こんな風にうまく回答できないな。
久々にレベルの低い相談者登場って感じ。
46年ただ生きてきただけですって感じだなあ。
子どもか。
久々にレベルの低い相談者だな。
46年生きててこのレベルか。
子どもかよ。
確かにレベルの低い残念な相談内容ですし、そんな事をわざわざ電話相談してくること自体が問題なわけだし、相談者の社会人としての態度にいろいろな問題点もありそう・・・
こんなの番組として放送の価値あるのォ?と思ったんだけど。
そうなんだけど、私はちょっと考えてみました。
私自身、お金を立て替えて戻ってこなかった過去の様々な記憶が甦りました。あげる(奢るを含む)と 貸す(立て替えをむ)は、全くの別物。 金額に関係なく。
逆に、自分自身が立て替えて貰って 返し忘れていないかどうかも思い返してみました。・・無いと思うが・・。
お金を貸したり立て替えたりは、金額が小さいほど あとで請求しにくいんですね。
貸した相手がすっかり忘れてしまっていたらなおのこと。
忘れている相手に恥をかかせないように言わなきゃ・・とか、これっぽっちを請求する自分が ケチで小さい人間だと思われるのはヤだな・・とか・・心は千々に乱れるわけです。
(今回の相談者の相手は 忘れたのでは無く 踏み倒そうとしているので論外。)
特に立て替えて回収できなかった事は禍根を残します。
会社の小さな飲み会で、支払いの時に絶対に立て替え役をしない人がいる。立て替えて良いことはひとつも無いからです。
私の周りの主婦同士のランチは一円単位で割り勘にします。
対等でいたい、借りを作りたくないからです。
レジの店員さんを困らせながら、ひとりひとり支払ったりもします。
さように金銭の貸し借りはデリケートなもの。
太っ腹な人もいれば、シビアな人もいる。
だらしない人も、こだわる人も。
その時に人間性がまるだしになるほど奥が深い?
それが たかが2,000円であろうとも。
こころして関わろうぞ。
蝶に成れなかったサナギもいる
是、哀れと思うは奢りなのか
是、だだ眺めるは無慈悲なのか
この人は苦しいだろうな
それだけは確かだろう
知るも苦しみ知らぬも苦しみ
だだ、その苦しみはどこにあるのか?
己の内にしかない
その解決を外に求めるのか内に求めるのか
己の内にしかない
大迫先生も加藤先生も、小学生に諭すように優しく説明してくれたけど、きっとこの男性、分かったのは2千円は諦めなさいと言うことだけだろうな。
「ハイ」「ハイ」という返事に感情が無くて、聴いていて悲しい。
大迫先生も他の人も言ってるように、46と思えないくらい幼稚
それに尽きる
持たざる者の悲劇。
持つことを否定され、壮年になれば持たざることを批難される。相談者の証言を信じるなら、祖父母によって将来の可能性を否定され、今は両親の庇護と細々とした仕事で糊口をしのぐしかない。相談者の人生ははるか以前に時間が止まっている。一方で体は確実に老いている。それがさらに悲劇を生む。今はまだ2000円を気にする程に余裕がある方である。この相談者も間もなく8050問題に直面する。
相談者の本当の危機は「無敵の人予備軍」に属していること。今回の相談で明るみになった相談者自身の闇を、彼は今後どうやって制御するのだろうか。不況が長く続いている今、相談者のような人種はその辺りにゴロゴロいる。持つ者は持たざる者が無敵の人とならないように気をつかい、持たざる者も持つ者たちが治める税金のお世話になるために謙る。そのような時代になったのかもしれない。