共依存 に関連する悩み相談
共依存(co-dependency)とは、お互いが相手の存在に心理的に依存している状態のことです。
共依存は、元々が、アルコール依存症患者の生活環境を調査する中で明らかにされた人間関係であり、ネガティブな文脈で用いられることがほとんどです。
アルコール依存症患者の家族やパートナーは、患者の飲酒による不始末の尻拭いをして、患者を支えています。
この関係は、一見すると、患者がパートナーに対して一方的に依存しているように見えますが、実はそうではなく、パートナーが、依存症患者を支えることに自分の存在意義を見い出していて、パートナーこそが患者に依存しているというのが共依存です。
そして、皮肉にもパートナーの支援が、結果的にアルコール依存から抜け出すことを阻害しているわけです。
このような共依存の関係は、親子、嫁姑、夫婦、恋人、友人などの近くて親しい関係で見ることできます。
たとえば親子関係における過保護の問題。
小さい子が親に依存するのは普通ですが、共依存の親は、「放っておく」、「見守る」ということが出来ません。
子どもが歳を重ねても、干渉の手を緩めず、結果的に、子の成長や自立を阻害します。
共依存の親にとって、子どもが自分の手助けを必要とすることが心理的に都合がいいのです。
アルコール依存症患者とパートナー。
過保護な親とその子ども。
いずれも当事者たちは、共依存を愛情にすり替えています。
番組には、この他にも、DV夫に悩む主婦や、支配的な友人に悩む人から相談が寄せられます。
DV夫や、支配的な友人が相談者に依存しているのは言うまでもありません。
ところが、回答者が、離婚や、友人と距離を置くことを勧めても、相談者は色んな出来ない理由を口にし始めます。
自分こそが相手に依存しているからであり、これも共依存の姿です。