別居28年の夫が孤独死。督促状の束と現金21万。することとしちゃいけないこと

(回答者に交代)

坂井眞:
はい、よろしくお願いします。

相談者:
よろしくお願いいたしますう。

坂井眞:
ま、あの、法律的な、ご質問なので、

相談者:
はい

坂井眞:
答えだけ言ってしまえばすごくシンプルなんですが、

相談者:
はい

坂井眞:
それは亡くなってすぐ・・お知りになったの?

相談者:
それから4、5日、後、です。

坂井眞:
ああ・・ま、今、相続のことを心配されていて、

相談者:
はい

坂井眞:
負の財産を引き継いじゃったら困ると。

相談者:
はい

坂井眞:
あなたも・・息子さんも娘さんも?

相談者:
はい

坂井眞:
そんなことになっては困ると。こういうご心配でしょ?

相談者:
ん・・はい、そうです。

坂井眞:
うん
それで、相続っていうのは、

相談者:
はい

坂井眞:
あー、3種類ありましてね。

相談者:
はい

坂井眞:
単純承認というのがあって、

相談者:
はい

坂井眞:
それは、プラスもマイナスも全部、受け継ぐと。

相談者:
はい

坂井眞:
だから、ご心配のように、プラスがなくてマイナスばっかりだったら、マイナスばっか受け継いじゃうっていう・・そういうこともあり得るわけね。

相談者:
あはい

坂井眞:
単純承認っていうのは。

相談者:
はい

坂井眞:
それで、もう1つは相続しない。放棄をするという。

相談者:
はい・・はい

坂井眞:
相続放棄という方法があります。

相談者:
はい

坂井眞:
でこれは、プラスもマイナスも、も、一切・・引き継がないと・・

相談者:
はい

坂井眞:
いうのがあります。

相談者:
はい

坂井眞:
で、もう1つは限定承認というやり方があります。

相談者:
はい

坂井眞:
で、限定承認というのは、プラスとマイナスで計算をしてプラスがあるんだったら、そのプラス分はもらいますよという・・

相談者:
はい

坂井眞:
ま、さ、種類でいうと、その3つがあります。

相談者:
はい

坂井眞:
で、ただ、限定承認、じゃ、限定承認が一番、あの、損もしないし、と、得だけす、しそうだから・・良さそうかなと思うかもしれないけど、

相談者:
はい

坂井眞:
それは、いろいろ、調査をして、プラスマイナスがあるかを、見なきゃいけないので、

相談者:
はい

坂井眞:
え、多少めんどくさいんですよね。

相談者:
はい

坂井眞:
そういう意味では。

相談者:
はい

坂井眞:
手続き的に。
だから、あなたのご心配の状況からいうと・・おー、住んでたところはあ・・借家ですよね?

相談者:
・・はい、マンションです。

坂井眞:
マンションの管理人さん、これは持ち家?

相談者:
いえ違います。

坂井眞:
借りてたんだよね?

相談者:
はい

坂井眞:
で、そうすると別に、さい、それは資産じゃないから、マンションが資産としてあるっていう相続財産になるわけじゃないから、

相談者:
はい

坂井眞:
あー、そういう物もない。不動産はない。

相談者:
はい

坂井眞:
えー、それから、預貯金もほとんどないっておっしゃってましたよね。

相談者:
はい

坂井眞:
「年金暮らしでギリギリだった」っておっしゃってから。

相談者:
はい

坂井眞:
だから、そうすると、そもそも相続で、手に入るプラスの物はあんまりなさそうだから、

相談者:
はい

坂井眞:
別に、相続放棄しても・・何も心配いがらな、いらないような気がするん、ですよ。

相談者:
はい

坂井眞:
で・・あと、出て来るとしたら、

双眼鏡
はい

坂井眞:
ま、いろんななんかあのお、督促状みたいなのがあるって・・

相談者:
あ・・はい、そうなんです。内容証明、とか。

坂井眞:
それは何?借金?

相談者:
・・ちょっと、あの、わたしは、まだね、そこまで、封も切ってなかったりね?

坂井眞:
ふうん

相談者:
はい。で、その督促状なんかは、もう、だいぶ前の分、10年ぐらい前のんとか。

坂井眞:
うーん
だから、

相談者:
はい

坂井眞:
ひょっとしたら、借金がまだあるかもしれないから、

相談者:
はい

坂井眞:
プラスの財産ほとんどなくて、そ、特にあなたの場合なんか、28年間っておっしゃったっけ?

相談者:
はい

坂井眞:
え、会ったこともないっていうことだから、

相談者:
はい

坂井眞:
別に、相続したいとも思、わないだろうし、

相談者:
思わないです。

坂井眞:
ね?、でしょ?で・・

相談者:
はい

坂井眞:
長女長男、どちら、の方も、まあ、「1、2回は連絡あったかもしれないけど」っていう、おっしゃってましたよね?

相談者:
はい

坂井眞:
だけど、実際あの、こう、親子の繋がりがあって交流があったわけでもなさそうだから、

相談者:
はい

坂井眞:
そんなに相続してなんとかというような気持ちも、強くないんじゃないかと、思・・

相談者:
あの、持って・・持ってないと思います。

坂井眞:
持ってないでしょ?

相談者:
はい

坂井眞:
そうすると・・あなたも・・お、お子さん達も、そもそも別に相続したいとも思ってないんだから、

相談者:
はい

坂井眞:
あ、だったら、放棄しちゃうのが一番いいんじゃないかと思いますが。

相談者:
はい

坂井眞:
元々そのお、28年前に、

相談者:
はい

坂井眞:
別居、したわけでしょ?

相談者:
はい、そうです。

坂井眞:
それ、原因は、なんだったんですか?

相談者:
原因は、

坂井眞:
うん

相談者:
主人が、

坂井眞:
うん

相談者:
会社のお金を、

坂井眞:
うん

相談者:
使ってしまったんです。

坂井眞:
横領?

相談者:
・・はい

坂井眞:
で、刑事事件かなんかになったの?

相談者:
いえ・・返せば、

坂井眞:
うん

相談者:
・・ならないということで、

坂井眞:
うん

相談者:
返したんです。

坂井眞:
なるほど。

相談者:
はい

坂井眞:
で、それで離婚しちゃったの?、そういう不祥事を起こしたから。

相談者:
はい

坂井眞:
あ、離婚じゃない、別居しちゃったの?

相談者:
はい

坂井眞:
ふうん

相談者:
えっとこれは、ほとんど・・わたしが、

坂井眞:
うん

相談者:
実家・・に・・

坂井眞:
ふうーん

相談者:
はい・・お願いして、

坂井眞:
あなたの実家ってことね?

相談者:
はい、そうです。あのお、子供たちに、そういう、

坂井眞:
あー

相談者:
刑事事件になったらわたしは、もう、それが一番・・嫌なことなので、

坂井眞:
うん

相談者:
はい、それで・・

坂井眞:
なるほど、なるほど。

相談者:
納めました。はい

坂井眞:
おの、お父さんが犯罪者になってもらっちゃ困ると。

相談者:
はい

坂井眞:
いうことで、あなたはご実家に、いー・・

相談者:
はい、お願い・・

坂井眞:
頼んで、

相談者:
はい

坂井眞:
えー、ま、尻拭いっていうかな?

相談者:
はい

坂井眞:
会社のほうにお金返したわけだ?

相談者:
そうです。

坂井眞:
で、「そんなことをされたんでは、もう、一緒に住んでられない」と言って別居されたの?

相談者:
はい

坂井眞:
それで、別居したあとの、お住まいはどうしたの?

相談者:
それまで・・に、住んでいるところに、

坂井眞:
うん

相談者:
わたしは、も、そこに住みました。
住んでおります。

坂井眞:
あー

相談者:
はい

坂井眞:
それは、誰の物?

相談者:
えっと初めは・・主人名義だったんですけれど、

坂井眞:
うん

相談者:
割と、わたしから見たら莫大な、借金だったので、

坂井眞:
うん

相談者:
主人了解で、

坂井眞:
あー

相談者:
わたしの名義にしました。

坂井眞:
つまり、ご実家から援助を受けた形だから、

相談者:
はい

坂井眞:
え、そのお金をおお・・ご主人に代わって会社に弁済したことになって、

相談者:
はい

坂井眞:
その代わり、夫名義だった、土地建物?

相談者:
はい

坂井眞:
これ戸建てですか?

相談者:
はい

坂井眞:
んで、その土地建物を・・あなた名義に変えたと。

相談者:
はい

坂井眞:
ま、売買かなんか、にしたんだと思うんだけど。
で、あなたの物なんだね?そうするとそれは。

相談者:
今は、はい

坂井眞:
今住ん・・

相談者:
あの、そのとき、

坂井眞:
うん

相談者:
まだね?、家を建ててねえ?

坂井眞:
うん

相談者:
2年ぐらい経つ、しか経ってないので、

坂井眞:
うん

相談者:
ローンがありますよね?

坂井眞:
うん

相談者:
それは、頑張って働いて、

坂井眞:
うん

相談者:
返してるんです。

坂井眞:
あ、あなたが払って来たの?

相談者:
あたし、はい、そうです。

坂井眞:
あ・・そうすると名実ともにあなたの物だ。

相談者:
そうなんです。

坂井眞:
あ、つまり、あの、そこはちょっと気になって、
28年別々に住んでたけど、住んでるところは夫のお、物だったってなると、それ相続財産になっちゃうから。

相談者:
はい

坂井眞:
気楽に放棄しちゃうと住むとこなくなっちゃうじゃない?

相談者:
はい

坂井眞:
だけどその心配はなさそうですね?

相談者:
はい

坂井眞:
あなたのもんだからね。

相談者:
はい

坂井眞:
で、そうすると・・別にい・・相続、する必要も、気持ちもないし、その、あの、価値もないよね?

相談者:
はい

坂井眞:
プラスはほとんどなくて、マイナスの可能性は・・

相談者:
はい

坂井眞:
まあ、あるのかないのか分かんないけど、出て来ると、気持ち悪いと。

相談者:
はい

坂井眞:
だったら放棄するのが一番いいと思う。

相談者:
はい

坂井眞:
で、それは、家庭裁判所、あなたのお住まいのところを管轄する家庭裁判所に行って、相続放棄・・をしますと。

相談者:
はい

坂井眞:
で、その手続きをすればいい。

相談者:
はい

坂井眞:
そんなに難しい手続きじゃないし、もちろんあの、弁護士に頼んでもいいですけれども、

相談者:
はい

坂井眞:
ご自分だってできる手続きだと思います。

相談者:
あはい

坂井眞:
ま、難しければ、

相談者:
はい

坂井眞:
専門家に頼むのはいいですけどね。

相談者:
はい、分かりました。

坂井眞:
で・・一遍あの、あれですよ。
あなたは、インターネットとかあんまり見ないのかな?

相談者:
・・ええ、少しだけ、見れますけど。

坂井眞:
うん。だったら、

相談者:
はい

坂井眞:
Webで・・相続放棄の手続きとか、やっ、ていうのを引いてみれば、どんなことかは想像つきますし、

相談者:
はい

坂井眞:
まして、娘さんや、息子さんは・・

相談者:
うん

坂井眞:
あの、バリバリ現役の年齢だから、当然インターネット使われてると思うんで、

相談者:
はい

坂井眞:
そうするとどういう手続きがよく分かるから。

相談者:
はい

坂井眞:
あ、これだったら、も、頼んじゃおうとか、これだったら自分でやろうとか、

相談者:
はい

坂井眞:
そこで判断されるといいんじゃないかな。

相談者:
はい

坂井眞:
で放棄、を、お、するということで、いいと思うんですが、

相談者:
はい

坂井眞:
1つね、注意事項があって、

相談者:
はい

坂井眞:
ま、これないと思うんだけど。あの、法定単純承認という、う、制度があって、

相談者:
はい

坂井眞:
放棄するつもりでも、その放棄する前に、被相続人、ま、た、つまり相続財産を使っちゃったりすると・・もう放棄できなくなっちゃうっていう制度があるから、

相談者:
はい

坂井眞:
それだけ気をつけてくださいね。整理するぐらいはいいですよ。別にゴミを捨てるというのは。

相談者:
え、え

坂井眞:
それ、法定単純承認にならないけど、
例えば・・亡くなった方の遺産を整理していたら、すごく効果なダイヤモンドの指輪があったと。

相談者:
あの、

坂井眞:
で、相続人がそれを古物商に売って行って、売ってしまって自分の物にしちゃったとなると、も、放棄はできなくなっちゃったり、とかそういうことがあるんです。
あと、現金が置いてあって使っちゃったとかね?

相談者:
はい

坂井眞:
そ、そういうことは、このケースはなさそうだけど。そういう・・

相談者:
えとね、財布の中に、

坂井眞:
うん

相談者:
現金が、

坂井眞:
うん

相談者:
21万入ってました。

坂井眞:
うん、うん
それ使っちゃったわけじゃないでしょ?

相談者:
使ってないです。

坂井眞:
うん、だからいいですよ。

相談者:
はい

坂井眞:
うん

相談者:
あ・・

坂井眞:
だからそういうのを・・あの、それ使っちゃっといて、「放棄です」って言っても、それ変でしょ?

相談者:
はい、そうです。

坂井眞:
放棄する人が使っちゃダメだから。

相談者:
はい、分かりました。

坂井眞:
で、た、ちゃんと法律はそういうとこも、ちゃんと見てるので、

相談者:
はい

坂井眞:
あの、放棄するんだったら、その21万も、も、手に入らない。ていう当たり前ですけどね。放棄・・

相談者:
あ、そうですね。はい

坂井眞:
それをあの、うっかり使っちゃって、

相談者:
はい

坂井眞:
「それ、法定単純承認じゃないの?」なんて言われることのないように注意してください。

相談者:
あ、はい
じゃあ、あの、なんかすごく、その・・みんなが、心配してるのは、

坂井眞:
はい

相談者:
自分たちにその負の財産が(含み笑い)、

坂井眞:
うん

相談者:
回って来ないか?ていうのが、

坂井眞:
うん

相談者:
子供たち、それぞれ家庭持ってますので、

坂井眞:
うん

相談者:
一番の心配、やったんです。

坂井眞:
うん・・

相談者:

坂井眞:
そのための手続きがね、相続放棄なんで。

相談者:
はい

坂井眞:
まさに思ってらっしゃる手続きなので、

相談者:
はい

坂井眞:
それをほんとに期限内に、

相談者:
はい

坂井眞:
ちゃんとやっていただくのが・・今日のご相談、していただいた、意味があると思う。

相談者:

坂井眞:
あの、要するに、お・・えっと亡くなったことで、マイナスが・・こっちに来ちゃったら困るよねってそういう話ですよね?

相談者:
はい、そうです。

坂井眞:
うん。だ、そのための手続きが相続放棄なんで。

相談者:
はい

坂井眞:
えー、手続きを・・してください。

相談者:
はい、分かりました。
どうもありがとうございます。
それじゃ・・

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
それでは安心できて良かったですね。

相談者:
良かったですう。

加藤諦三:
はい

相談者:
センセ、ありがとうございました。

加藤諦三:
あい、どうも、失礼します。

相談者:
はい・・はい・・失礼しますう。

 


「別居28年の夫が孤独死。督促状の束と現金21万。することとしちゃいけないこと」への4件のフィードバック

  1. 長年のテレ人のヘビーリスナーさんたちは
    開始10分には
    「相続放棄」「相続放棄すればいいやろ」
    と口々にしていたに違いない。
    そして坂井先生は上品ないい方でしたけども
    要するに「ググれ」と仰っていましたね。
    やはり文明の利器を使用しないってほうは無いだろう、
    恒例の方々、ネットのお勉強をする価値はあると思います。
    と、言いながら私もあまり付いていけてはないのですが。

    1. ホント、テレ人、ヘビーリスナーなら、すぐピンとくる相談でしたね。(難しい法律のことは分からないけど、この位なら知識として蓄積してきました(^_^))

  2. 今更だが説明能力が劣ってきた御仁が他人に物事を説明すると、

    ・頭に浮かんだ文章をランダムに投げつけてくるし
    ・情報を間延びさせる自分の心情をくっつけてくるし
    ・回答をもらってもまた最初から同じ説明を(当時の自分の心情をまたくっつけて)繰り返すしで、

    自分も氣をつけようと思うこの頃。

コメントはお気軽にどうぞ。承認後に掲載されます。

名前欄は必須です。何かハンドルネームを入れてください。