結婚34年の夫を失って2年。これだけの聞き取りで回答までなし得る加藤諦三

(回答者に交代)

マドモアゼル愛:
はい、どうもこんにちは

相談者:
こんにちは

マドモアゼル愛:
加藤先生がおっしゃった通り、だと、思うんですよ、ね?

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
ただ、今の状況が・・まだ希望や・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
幸福を求める段階、ではないんですよ。

相談者:
見えて来ないです。はい

マドモアゼル愛:
ん、「見えて来ない」、それが当たり前、だと思うのね?

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
30何年も・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
ご一緒した・・いい意味でもお互い依存し合って、安心して生きて来たと思うのよね、おそらくね?

相談者:
そうですね、その通りです。はい

マドモアゼル愛:
そういう人が突然亡くなるっていうことは、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
もう救われっこない・・

相談者:
そうですね。

マドモアゼル愛:
その最愛の人を亡くして・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
幸せになろうなんて思わないほうがいいんですよ、アハハ(苦笑)。

相談者:
そう&#△%

マドモアゼル愛:
極端な話。

相談者:
はい・・

マドモアゼル愛:
今は。

相談者:
ええ

マドモアゼル愛:
でも、あなたの中にエネルギーがあるから。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
お声にもエネルギーがあるし。

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
年齢的にもまだ若い。

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
だから、どこかで「やっぱりちゃんと生きて行きたい」、「もう1回持ち直したい」っていう気持ちが絶対あると思うのよね?

相談者:
ああ・・

マドモアゼル愛:
そうすっとその・・未解決のまま、エネルギーが出て来ると・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
本来の悲しみとは別に、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
エネルギーの行き場の苦しさによって、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
関心が自分の体や、心の状態を観察する人間になっちゃってんです、今。

相談者:
あ、その通りです、はい、おっしゃる通りです。

マドモアゼル愛:
これが、物事を、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
未解決の・・つまらない世界に、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
持って行くんですよ。

相談者:
あー、そうなんですかあ。

マドモアゼル愛:
やっぱり、起きたことは・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
終えなくちゃいけないんです。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
終えるとは・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
どういうことかっていうと、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
その感情を・・味わい尽くして、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
もう、それに成り切ったときにしか、終えられないんです。

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
そいで人が、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
なんで途中から人生を踏み外したり、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
間違った方向に行くのかっていうと、

相談者:
はい・・はい

マドモアゼル愛:
理解できない、納得できないことを、

相談者:
ふん

マドモアゼル愛:
感情の、プロセスで終えることをしていないからなんです。

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
だから?

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
今回のことは、愛する人を失うという、最も人生の中における、苦しい、体験だったと。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
それに・・付帯する、様々な感情。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
これからどうして生きて行こうか、孤独であるとか。

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
場合よっては今、体にまで・・

相談者:
ええ

マドモアゼル愛:
不調が来ているっていうような、形で。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
一切の付帯する、感情を・・最後まで見届けない限り・・次のプロセスはやって来ないんです。

相談者:
最後まで見届ける?

マドモアゼル愛:
そうです。だからその方法が、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
あるんですよ。

相談者:
あっ

マドモアゼル愛:
例えばですよ?

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
孤独感を感じたと。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
そうすっと、そうだお茶を飲んだりとか、

相談者:
うん・・

マドモアゼル愛:
場合によっては心臓がどうだから、体がどうなってるとかっていう、余計な関心に、向きを変えるとか・・

相談者:
そうです。

マドモアゼル愛:
しちゃうわけですよ、普通の人は。

相談者:
そうなんです、はい

マドモアゼル愛:
月並みなんですよ。

相談者:
そうなんです。

マドモアゼル愛:
これを・・何もせずに、

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
ただ黙って・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
例えば孤独感の、という入り口が来たならば、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
その感情を、グアーアーーっと、名付けもせずに味わうんですよ。

相談者:
・・あー、も、十分味わったと思うんですよ。

マドモアゼル愛:
いや、味わってない。
味わってたらこうならない。

相談者:
あー、そうなんですか・・

マドモアゼル愛:
うん。だからまだ幸せになろうとし過ぎてるんですよ。

相談者:
・・ふーん、苦しいんですけど(息を吐く)。

マドモアゼル愛:
うん、だって幸せになろうとすんのに苦しいから、それは、2つの、相反する感情が戦い合ってるからよ。

相談者:
あー、&#△

マドモアゼル愛:
幸せになりたい、でもなれっこない。でもこんな不安が来る。体にもこれが来る。

相談者:
うんうん

マドモアゼル愛:
常にそれを考えてるんですよ。

相談者:
そうです。

マドモアゼル
だから・・一度どっかで諦めて、

相談者:
はい

マドモアゼル
不幸になりきって、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
この感情を追えなくちゃいけないんですよ、

相談者:
不幸になりきって。

マドモアゼル愛:
だってなり切れるじゃない、一人ぽっち。

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
誰に頼るわけでもいかない。

相談者:
はあい

マドモアゼル愛:
そして、苦しみから、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
人になんか、いろいろ言うと。

相談者:
はあい

マドモアゼル愛:
も、そこは僕気に入らないとこなのよ。

相談者:
ああ・・

マドモアゼル愛:
なんで人に言うのかなと思って。
そうすると・・

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
カルトの話も出たけれども、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
人は適当なこと言い出しますよ。

相談者:
はあい

マドモアゼル愛:
あなたは弱みを出してんだもん。

相談者:
そうですね。

マドモアゼル愛:
助けられない問題を、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
人に言うことで、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
何か、幸福の道を探そうとしてんだもん、まだ。

相談者:
ああああ・・

マドモアゼル愛:
本当の不幸を受け入れていないんだよ、まだ。

相談者:
・・

マドモアゼル愛:
「わたしは愛する夫を失った」という悲しみを、本当には受け止めてないんだよ、まだ。

相談者:
ああー・・

マドモアゼル愛:
味わってみてください。
というのは、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
わたくし自身が・・人生の・・やっぱり愛する者を失ったという絶望から・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
人生を、再構築して、

相談者:
ああ

マドモアゼル愛:
もう不幸のない人生を、勝ち入れたんですよ、実は。

相談者:
・・

マドモアゼル愛:
そのときは、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
ほんとに愛する人を失ったときに、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
絶対に、幸福なんか、求められないし、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
自分が幸福になることなんか・・考えられないし、

相談者:
ふうん

マドモアゼル愛:
世の中にそんなことがあり得るとも思えないし。

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
そしたら残された道は・・不幸のまま生きる。この不幸を噛み締めて行く、受け止める以外道はなかったんですよ。

相談者:
うーん

マドモアゼル愛:
そのとき、すべての奇跡が起きて来るんです。

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
そこまでいかないと。

相談者:
けど、結構孤独なんですけど・・

マドモアゼル愛:
でも幸せになろうとしてるでしょ?、孤独じゃ嫌だと思ってるでしょう?

相談者:
孤独が怖いんですね。

マドモアゼル愛:
怖いと思って逃げようとしてるよね?

相談者:
逃げる。

マドモアゼル愛:
でも、ここに導かれちゃった以上、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
あなたは次のプロセスに進まねばならない運命を背負ったんです。

相談者:
あー、そうなんですか。

マドモアゼル愛:
それは、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
終えぬまま、未来を見つめてもなんの意味もないっていうことなんです。

相談者:
はあ、ああ

マドモアゼル愛:
まだ終えていない感情を、

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
自分で受け止める以外ない状況にあるんです。

相談者:
あー、じゃあ、一時(いっとき)まだジタンバしちょったほうがいいんですね。
はい

マドモアゼル愛:
ジタバタしてんのが今なんです。

相談者:
そうですね。

マドモアゼル愛:
幸せなど諦め、て・・

相談者:
幸せ&#△%

マドモアゼル愛:
不幸のこの感情を、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
この苦悩を、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
一心に受け止める以外ないと思う。

相談者:
そうですねえ。

マドモアゼル愛:
でもそれを・・

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
本当に、受け止めて終える人と、

相談者:
・・

マドモアゼル愛:
どこかで・・安直な幸福の道に、

相談者:
うん

マドモアゼル愛:
見つけて、自分を救おうをする人と、分かれて行くような気がします。

相談者:
あーあー

マドモアゼル愛:
まあ、わたしはそれしか、もう言えないけど。

相談者:
いえいえ

マドモアゼル愛:
ま、自分の体験に・・

相談者:
はい

マドモアゼル愛:
擬えてお話・・

相談者:
いや

マドモアゼル愛:
させて、いただいたよ。
加藤先生にもう1回ね。

相談者:
あ、ありがとうございます。

マドモアゼル愛:
はい、訊いてみたいなと思います。

相談者:
ありがとうございます。はい

マドモアゼル愛:
はい

相談者:
すいません。

(再びパーソナリティ)


「結婚34年の夫を失って2年。これだけの聞き取りで回答までなし得る加藤諦三」への10件のフィードバック

  1. 夫が亡くなって孤独の奥様、元気出してね。
    私なんぞ、モラハラ夫と縁を切り早くお一人様生活したくてたまらないので、純粋に夫が亡くなって悲しいって言える奥様が羨ましいような、尊いです。
    絶望は未来の入口と加藤先生のお言葉は胸に滲みますね。
    始まりは終わり、終わりは始まりだかなんとかシェークスピアが言ってたような。
    まだまだ若い。しっかり喪に浸かったら、素敵な夫との思い出大事にして次の扉開けて下さい。

  2. この相談をリアルタイムで聴きながらTwitterを見ていたら、辛辣なツイートだらけでドン引きした。子供にも友人にも明かせない、微妙な心の動揺だからこそ、テレ人に掛けてきたんじゃないの?霊感商法だの宗教だのに走る前にテレ人へ電話したのは良策だし、テレ人はこういった所で役に立ってる。相談者が冷笑主義蔓延るSNSを見てないことを願う。

  3. もし体調などに問題がなかったら、社会保険付きフルタイムでの仕事に復帰してもいいのではないかと思います。64歳、まだまだ若いですから。
    遺族年金も額は知れていますし、働けるところまで頑張って働いて老後の準備も多少して欲しいためですが、余生をしっかり全うして欲しいです。

    1. 私もこの相談者と同世代で、夫に先立たれましたが、本音はセイセイしてて毎日楽で仕方有りません。私は働いていることが今の生き甲斐になってます。寂しい気持ちもお察ししますが、この人も何か楽しみを見つけられるといいですね。

      1. 同じ気持ちです。
        うちは30年に満たなく、そこそこ仲も良かった連れ合いに先立たれましたが
        子どもが独立したら、独居パラダイスですよ!
        平日の仕事休みの朝に、モーニングめぐりという趣味をみつけてお友だちもできました。
        相談者さんもご主人への思慕はそのままに、趣味や仕事に前向きになれたら良いですね。

        1. 羨ましすぎます。
          モラハラ夫との定年後を考えると辛すぎ。頑張ってみます。

  4.  弱った人を嗅ぎつけるのがそこにつけ込むのが上手い人は神出鬼没なんですね。
     相談者さん、自分が寂しいからとお子さんにちょっかい出さないだけ偉いと思います。テレ人には孫を勝手に心配する系の相談多いので。
     何か趣味とか没頭できるものがあればと思いますが「時薬、ときくすり」が一番効果あるかな。

  5. あんまり悲しみ過ぎると、まるで『出逢わなければ良かったの?』みたいになってしまいますよ。(そんな歌詞ありましたね)
    最近しみじみ、何であれ失う事が出来るのは恵まれた証と言えるなぁ…と思います。
    得る事が出来た!だからこそ失う体験も出来る、世の中には様々な「得られなかった辛さ」も沢山あります。
    また、不幸を味わい尽くす事に絶大な効果がある事は自分も自信を持って保証します!
    天を仰ぎ地を掻きむしって嘆き尽くす、呪い尽くす、それを他人には決して決して覚らせない(ここが肝心、と思います)。
    すると心の地獄の果てが来て、自然に『よ~し不幸な状況を楽しんでしまえ!運命よ、かかって来い!次はどんな苦しみ寄越すんだ?負けないからな!』と口走っている自分が居ました。
    悲しみや無念さが完全に消える事はありません、だから悲しいままでもいいのです。
    が、生き抜く為には何とかして悲しみと仲良くするしか無いですよね。
    悲しみ自体は敵ではないんです。

  6. 突然降って湧いて来た別れ。亡くなってしまった相手ならどんなに苦しみ悲しんでも時間というものが味方してくれる気がする。でもまだ同じこの世にいる相手からの別れは苦しみ悲しみよりも憎しみの方が優っていていつになったらこの醜い苦しみから解き放たれることができるのか…相手がこの世から消えて居なくなってくれれば少しは楽になれるのか…。

  7. 私は今66歳です。去年夫が69歳で亡くなりました。本当に辛いです。お気持ちはよくわかります。特に買い物に行った時夫婦連れを見ると涙が出ます。年月が解決してくれると周りはいいますが本当に辛いですよね。お友達になれたらいいなぁと思いますね。
    こればかりは同じ境遇の方にしかわかって貰えないと思いますよ。

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