「目を見て話せ」と言われる全盲のマッサージ師。他人との会話がはずまない

テレフォン人生相談 2017年12月25日 月曜日

コミュニケーションが苦手で会話がはずまない。

パーソナリティ: ドリアン助川
回答者: 三石由起子(三石メソード主宰、作家・翻訳家)

相談者: 男44歳全盲 父79歳と同居 母は他界している

ドリアン助川:
もしもし?テレフォン人生相談です。

相談者:
もしもし・・よろしくお願い致します。

ドリアン助川:
はい、よろしくお願いします。
えー、今日どんなご相談でしょうか?

相談者:
・・44歳・・になってもですね、

ドリアン助川:
はい

相談者:
人と会話が上手く弾まない・・

ドリアン助川
・・は

相談者:
ことで悩んでおりまして。

ドリアン助川:
は、はい。44歳あなたは44歳。

相談者:
はい

ドリアン助川:
人と会話が上手く弾まない。

相談者:
はい

ドリアン助川:
具体的には・・どういう事ですか?

相談者:
・・上がり症でして、

ドリアン助川:
はい

相談者:
特に初めて、会う人なんか・・に対してですね、

ドリアン助川:
はい

相談者:
よく、様子が掴めないと・・あの・・慣れ、ればあの、上手く話せるようになるんですけども、

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・会話が弾まない状態が、続いております。

ドリアン助川:
いやあ、初めて会う人とはあ、み、大体みんな、そんなに会話弾みませんよぉ?

相談者:
そうですか。

ドリアン助川:
ええ
お仕事は何をされてますか?

相談者:
マッサージ師をしておりますけど。

ドリアン助川:
マッサージ師。

相談者:
はい

ドリアン助川:
という事は、お客さんー・・の、ま、身体、揉んだり色々されるわけですね?

相談者:
そうですね、はい

ドリアン助川:
で、その時い、の会話でしょうか?

相談者:
・・それもありますけども、

ドリアン助川:
はい

相談者:
一般、社会、の生活を・・してる時に、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あのお・・おかしなところに力が入ってしもうて、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あのお・・ストップを・・掛けながら・・ものを喋ってしまうって・・事があるんですよ。

ドリアン助川:
はーい

相談者:
全然視力がありませんでして、

ドリアン助川:
あ、そうですか。

相談者:
はい

ドリアン助川:
えーと、生まれつきですか?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
ふーん

相談者:
・・でまあ、そういう事で、人の顔も・・分かりませんので。

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・「目を合わして話せ」っていう事を言われるんですけども、

ドリアン助川:
はい

相談者:
中々それが・・上手く行ってないようでして、

ドリアン助川:
あー・・あのお、盲学校・・

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
お出になられた?

相談者:
はい

ドリアン助川:
あーそうですか。
盲学校をお出になり、盲学校にいらっしゃる時はどうでした?

相談者:
同じような人たちが多かったもんで、

ドリアン助川:
ええ

相談者:
年上の・・親の世代の人に・・あの・・小さい、小学校の時から・・行ってましたもんで、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あのお、遊んでもらう事が多か・・ったんですね。
同、世代の人お、の、付き合いは・・少なかったですね。

ドリアン助川:
ああ
盲学校にいる時は、うーん・・友だちの・・お父さんとか、お母さんに遊んでもらった?

相談者:
遊んでもら・・

ドリアン助川:
はい。で、同世代の友だちは少なかった?

相談者:
・・そうですね。

ドリアン助川:
ふーん・・あのお、そして、えー、マッサージ師というのは、おいくつからされてるんですか?

相談者:
・・あの・・二十歳そこそこからですね。

ドリアン助川:
はい。じゃ、もう20年以上

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
やられていて。
で、これはマッサージの、お客さんに対してだけではなくて・・えー、世間一般的に、あらゆる人と・・上手くコミュニケーションが・・

相談者:
そうですね・・はい

ドリアン助川:
取れないと。
あのお、何か、えー、お客さんの事でもいいですし、そうじゃない事でもいいんですけども、ここ、その数年間でね?

相談者:
はい

ドリアン助川:
あー、俺はコミュニケーションが上手く取れないなぁ、と思った、具体的なエピソードってのはありますか?

相談者:
あのお・・政治団体の・・職員をしてる知人が、いて。

ドリアン助川:
ええ

相談者:
お客さん困るだろうと思って、

ドリアン助川:
はい

相談者:
えー・・集団で来てくださって、待合室で待・・ってた事があって。

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・僕はそういうとこ・・よう分からんもんですから。

ドリアン助川:
ええ

相談者:
関わりがなかったんやけども、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あの・・疑いを掛けられちゃって・・
「あんなん、やっとんのか?」っていう風に・・

ドリアン助川:
あー

相談者:
言われてしまったのも、心の傷やったなあっていう・・

ドリアン助川:
うん

相談者:
ことがありまし、たかね。

ドリアン助川:
うーん・・ま、あのお、あなた、とは関係ない人たちが、お客さんとして来たわけですね?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
でえー、ま、ちょっとその人たちい、が、あのお・・特色のある皆さんで(苦笑)

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
えー、ちょっと、「あっ」おー、
「関係してんのか?、お前も」って風に言われてしまった?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
ああ
ま、それはしょうがないですね、そういう事は、起きる事は起きますもんね?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
うん・・でも、き、心の傷になっちゃったんですか?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
うんー
あの、今お一人ですか?生活は。

相談者:
・・え、父とおりま、すけども、

ドリアン助川:
はい

相談者:
あのお・・だいぶ、と、年やもんで。

ドリアン助川:
ええ、お父さんおいくつですか?

相談者:
79歳。

ドリアン助川:
79歳・・お母さんは?

相談者:
亡くなりました。

ドリアン助川:
あ、亡くなられた
・・で・・えー・・友人関係・・というのはどうなってますか?

相談者:
田舎、ですもんで、あの・・中々ね、

ドリアン助川:
うん

相談者:
若い人が・・い、居ませんもんで。

ドリアン助川:
はい・・知り合う機会も少ないと。

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
ふーん・・普段、あの、マッサージの仕事は、何時から何時ぐらいまでやられてるんですか?

相談者:
朝の9時から・・ですね、

ドリアン助川:
はい

相談者:
・・夕方までですけども。

ドリアン助川:
夕方まで。
・・そうすると・・ん、ま、そのお、働いてる時はともかく、夕方以降がちょっと、寂しい時間って事になりますか?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
うん・・
その時に、週に・・1日2日でも何かこう・・心から言葉を交わせる友だちというのがいると・・随分違うんですかね?

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
ふーん・・お仕事なさってる時、以外は・・じゃ、どんな風にして過ごされてるんですか?

相談者:
・・ま、家へ帰って・・

ドリアン助川:
はい

相談者:
ゆっくりするって事が多いですね。

ドリアン助川:
うん、お酒は召し上がる?

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい

相談者:
少々は。

ドリアン助川:
少々は
うーん
何かその、う、その空いてる時間で楽しい事っていうのはどんな事・・があります?

相談者:
そうですね・・
・・ま、テレビドラマを見たりとかね、音声解説のが結構ありますので。

ドリアン助川:
はいはい

相談者:
それを観たりとか・・

ドリアン助川:
ええ

相談者:
してますけど。

ドリアン助川:
うん・・そうですかあ・・
えー、ま、あのお、あがり症っておっしゃいましたし、
えー、人と会話するのが上手く行かないっていう風に最初におっしゃられましたけども、

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
今こうやって電話で話してる分にはね?・・全くそれを感じないんですよ。

相談者:
あ、そん、なもん、ですかね?

ドリアン助川:
ええ、全く感じません。
あの、少しちょっとこう考えてから話される部分はあるかと思いますが。
えー、むしろそのお、考えずにペラペラ喋る人よりは・・よほど好感を持って、わたしなどは聞いているんですけども。

相談者:
あ、そうですか。

ドリアン助川:
ええ。
どこかそのご自分で勝手に作り上げてしまってるコンプレックスというかね?・・そういうものも・・どうでしょう?、あるかもしれませんね?

相談者:
・・うん、ま、心配性お・・て、ことがあって、

ドリアン助川:
ええ

相談者:
なんでもマイナスの方面に考えてしまうっていう・・うん

ドリアン助川:
うん

相談者:
一人で・・このお・・番をする・・時間が長いもんですから、

ドリアン助川:
はい

相談者:
どうしても・・今月やってけるんかいな?、っていうのがあって。

ドリアン助川:
はい。それ仕事場の、一人でって事ですか?

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
うん

相談者:
普通、事務員・・さんとかね、

ドリアン助川:
はい

相談者:
居たりい、するのが当たり前やと思うんですけどね・・

ドリアン助川:
ええ

相談者:
今の時代ね。

ドリアン助川:
・・一人でやってらっしゃる?

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
うんー・・ん、経済的、な不安も今あるわけですか?

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
あー・・中々今月・・厳しいな、みたいな。

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
うーん・・じゃ経済的な不安もお・・この、自分が人と上手く会話できないところから来てるんじゃないか?とか・・

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
思ってしまうんですね?

相談者:
何が・・いかんかったんやろなあ?・・

ドリアン助川:
うーん

相談者:
って思うんですね。その・・ずっと開業してから・・来てくださる人っていうの・・限られて来てしまってて。

ドリアン助川:
ええ、ええ

相談者:
中々、あのお、新しい人も・・定着し難いようなってるんもんで、どうしたもんかなー?とも・・

ドリアン助川:
あー、その辺の不安もあるし、

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
何かこう・・この、今の生活の中、で、明るい突破口みたいものが一つ欲しいと。

相談者:
そうですね。

ドリアン助川:
で、そのためには、この自分の・・人との接し方、というのを直さなきゃいけないかな?って風に思われてるわけですね?

相談者:
そうです。

ドリアン助川:
・・分かりました。えー今日の先生どうおっしゃるか?分かりませんけども・・聞いてみてくださいね。

相談者:
はい

ドリアン助川:
はい、えー、今日の先生紹介します。
三石メソード主宰、作家で翻訳家の三石由起子先生です。
よろしくお願いします。

(回答者に交代)

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