遺産分割協議で揉める3人姉妹

(回答者に交代)

志賀こず江:
一番、ご兄弟が、遺産相続に残ったときに、どなたかお一人がね、亡くなられた方の面倒を看ていました。
で、それに対して、他の人たちが感謝の気持ちも表さない。
そこで、本当にあなたがよくやってくれた、お母さん幸せだったわって言ってくれたらね、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
そりゃあ、娘として、一生懸命やったことについて金銭的評価なんて求めないと、あなたずっとそう思ってらしたと思うんですね。

相談者:
ええ。

志賀こず江:
それで、あなたのお気持ちはよく分かります。
で、まず、遺産相続というものが基本的にどういうものか、もう一度まとめておくと、・・

相談者:
はい。

志賀こず江:
お母様が亡くなりました。
すでにお父様も亡くなっています。
お子さん3人です。
ていうことになると、お母様が亡くなられた時点で、お持ちだったもの・・要するに、亡くなった瞬間にね、その瞬間にあった預貯金とか、ま、不動産を含めての財産、こういうものが、この3人のお子さんたちの共有という形になっているんですね。
だから、実際に、こう三つに分けられたわけではないんだけど、ある一つの固まりを、三人で所有してると。
そういう形になるんですよ。

相談者:
はい。

志賀こず江:
で、さっきの不動産については、お母様がご自分で、相続された形になっている二分の一。
これを持ったまんまで、亡くなられたわけですから、これお母さんの遺産ですよね。

相談者:
はい。

志賀こず江:
そうすると、お母様が取得された二分の一、これをまた、お子さんたちが三つに分けると、いうことになりますから。
これはもう、原則ですから、あの、その通り、理解してくださればいいし、たぶん、あなたも理解してらっしゃると思います。

相談者:
はい。

志賀こず江:
ね、それから、預貯金ですが、これは、まず、原則、亡くなった時点で幾らあったか?、ということなんです。

相談者:
はい。

志賀こず江:
で、ま、さっき、年金が貯まっていた程度です、って仰ってるから、そこからね、普通に、5年前あなたが一緒に暮らされたとき、から、どのくらい減ってたか、ということを考えると・・普通にね、5年前っていうと、お母様85くらいですよね?

相談者:
はい。

志賀こず江:
85から、90までの間の女性がね、使う程度の生活費。
それから、例えば、あなたの所で、同居されたのであれば・・ものすごく細かい計算をすればね、光熱費だって3人で、大人が暮らしてたわけですから、ま、三分の一ね、っていう話になると思うんですけど、

相談者:
ええ、ええ。

志賀こず江:
でも、お2人で暮らしていたときよりは、掛かってたのは間違いないんですよね?

相談者:
ええ、ええ。

志賀こず江:
でも、そこまで、三分の一ってキッチリ計算をしないまでも、普通に常識的に考えたら、生活費が掛かった。

で、その程度が減ってるんだったら、それは、全く、お母様がご存命中に、ご自分の預貯金を使ったってことですから、これは、5年前に遡る必要なんか全くないです。

相談者:
ああ。

志賀こず江:
で、三つ目。
今度、この葬儀費用とかね、お寺さんにね、あの、戒名つけて頂いたら、戒名料っていうのも掛かりますよね、で、これは葬儀関連費用ということでね、遺産の中から、引いて計算していいんです。
で、よく揉めるのは、戒名料なんてのは、普通、お寺から領収証出ないんですよ。

相談者:
ええ。

志賀こず江:
で、しかるべき、まあ、常識的な金額ね、って皆さん納得されるんだけど、これは、もう、ほんとに納得しない人がいたら、お寺に行って、お願いすれば出てきます。

相談者:
ああ。

志賀こず江:
だから、そういうものが無いものがあってね、あの、お願いすれば出てくる領収証なんかがあるんだったら、それは、あなたの方で用意をして、どうしても、そういう形で、他の上のお姉さん2人が納得されないのであれば、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てて、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
あなたが仰ってること、そんなに間違ったこと仰ってるとは私、思わないのでね、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
それを申し立てた上で、本当にあなたがね、とっても介護にね、時間を割かないといけなかったとか、そういう特殊な事情があったらね、それはやっぱり、あなたとしては、お母さまの生活をよりよくするために努力をして、自分の力を注いだということになるわけですから、そういう部分をどうしてもやっぱり経済的に換算してくださいと。

いうことであれば、それは、こういうことをしました。だから、自分としてはこのくらいの評価だと思います。ということを申し立てて、家庭裁判所のその調停という中でね、話し合いをする。
それしか解決の方法は無いと思います。

相談者:
私もちょっと・・調停かけるのは一部なんだと思うんですけど、掛けて、私の方が困るっていうようなことっていうのは、ないですよね?

志賀こず江:
うん。
一応ね、基本的に考えるものよりも、あちらが仰っている、あなたが取得するであろうものが減っているわけですから、少なくとも、基本的なところまでね、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
持ち戻すというかね、そういうことは私は可能だと思いますよ。
ただ、そこにね、そのあなたが、お母様の面倒を看たと、いうことが、上乗せされるかどうかね、

相談者:
ええ。

志賀こず江:
それは、お母様との生活の状況とか、お母様の様子とかね、そういうところで、また、違ってくるとは思いますけど、さっき言った機械的に分けるという点でね、それでもあなたが今言われてることは減ってるわけだから、と、私は思いますけど。

(再びパーソナリティ)


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