脅威志向の家系。相談者の丁寧な言葉に感じる毒

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
あの、学校が好きだってこの子が言うのはね、・・

相談者:
はい。

加藤諦三:
学校が、初めてリラックスできるということだと思うんですよ。

相談者:
はい。

加藤諦三:
他にリラックスできる場所がないんですよね。

相談者:
はい。

加藤諦三:
世の中、自分にとって脅威なんですよ。

相談者:
はい。

加藤諦三:
でも、こういうの脅威志向(*)って言い方するんですけど、家がものすごい脅威志向なんですよ。

(*)脅威志向:
実際は、なんでもない人や状況のことを、必要以上に脅威と感じたり、捉えてしまう心の傾向性のこと。
心理学者オルポート著の、偏見についての本の中で述べられている。

相談者:
はい。

加藤諦三:
で、大原先生が言われたように、親を恐れている。
で、ご長男夫婦、でもあり、それは・・あなたでもあるんですよね。

相談者:
はい。

加藤諦三:
ですから、まあ、大原先生言われるように、心の鎖を解いてあげるというかね。

相談者:
はい。

加藤諦三:
それで、治っていくような気がしますけどねえ。

相談者:
はい。
少し、あのお、ほんとに、温かい目で、春の光で、見守っていきたいと思います。

加藤諦三:
そうですね。
じゃ、失礼します。

相談者:
はい、どうも、ありがとうございました。

加藤諦三:
学校と家で人が変わる子、家の方がストレスです。

(内容ここまで)

「(三男)が障害を持っております関係で」
「(三男が)迷惑を掛けてきていて」
「苦痛だったようです。下の子(三男)の関係で。」
「(三男がいる)煩わしさも無かったんですが、」

私は、こうした相談者の言い回しを聞いていて、相談者が持つ毒を感じました。
いずれも相談者の解釈なのでね。
言葉尻を捉えていると言われそうですが、言葉って大事ですよ。

第一、次男の欠席クセは、中1から始まっているわけで、三男が原因とする見立てとは明らかに矛盾するんですが、そのことに相談者自身が気づいていません。
原因が三男にあると思いこんでしまっているわけです。

車で40分掛かる娘の家にいる孫の本心なんて、相談者に分かるはずがありません。

一方で、最後の相談者のセリフ、
「春の光で、見守っていきたい」

白々しく聞こえました。

68歳が、そう簡単に変われませんって。
こういう風に、立派な人を演じるのには長けているわけです。

女の子を願って(たぶん)産んだ3人目が発達障害。
長男夫婦の心中は察しますが、この相談者こそが一番嘆いているような気がします。

脅威志向でしたっけ?、確実に相談者からの長男夫婦へと引き継がれてしまっています。
この3人の孫にまで引き継がれないように願いますが、時すでに遅しという気がします。

ちょっと辛口でした。
いや、脅威志向を調べてたら、かつての自分の家庭に見えてしまったもので・・。



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