金の延べ棒がない。遺産を独り占めする兄が許せない女66歳。弁護士も見逃す相続放棄への誤解

テレフォン人生相談 2016年1月12日 火曜日

パーソナリティ: 今井通子
回答者:  塩谷崇之(弁護士)

相談者: 女66歳 夫71歳 長女30歳 長男27歳 父の遺産を相続した兄 父の遺産を相続してない弟

今井通子:
もしもしい?
テレフォン人生相談です。

相談者:
よろしくお願いします。

今井通子:
はあい。
今日はどういった、ご相談でしょう?

相談者:
えっと、遺産相続の件なんですけれど。

今井通子:
はい。
あなたおいくつですか?

相談者:
66歳です。

今井通子:
66歳。
ご主人いらっしゃる?

相談者:
はい、71歳です。

今井通子:
71歳。
お子さんは?

相談者:
それぞれ結婚して、遠くに住んでいます。

今井通子:
それぞれって、お2人?

相談者:
はい、上が30歳、女。
下が27歳、男です。

今井通子:
はい。
で、「遺産相続の件」っておっしゃいましたよねえ?

相談者:
はい、はい

今井通子:
どなたの遺産ですか?

相談者:
13年前に父が亡くなりまして、

今井通子:
はい

相談者:
とりあえずは片付いてて、んで、1年前に、えっと母が亡くなりまして、

今井通子:
はい

相談者:
父の時には、えっと、遺産全部、兄に、譲ったんです。

今井通子:
はい

相談者:
で、今度母が亡くなった時にい、「また、遺産放棄の、判を押してくれ」って持ってきた、通帳の金額があまりにも、おかしいのでえ、

今井通子:
うん

相談者:
でえ、えーと、「今回は、ちょっと判を押せないので、通帳を見せてほしい」って言ったら、いろいろ話が、嘘の話がいっぱい出てきたのと、

今井通子:
ええ

相談者:
で、銀行で調べたら、兄が、母の存命中に、お金を下ろして使い込んでいた、というのが分かったんです。

今井通子:
ああ、はい

相談者:
で、まあこれは、えっと、こちらで弁護士さんを立てて、まあ、兄にも納得してもらって、えっときょうだいで分けたんですけれども、

今井通子:
はい

相談者:
で、その「父が亡くなったあ、時から、あの、金んの延べ板があったはずなんだけど?」って言ったら、「いやあ、ないよ、ないよ」っていうことを、ずっと、兄は言ってたんです。

今井通子:
はい

相談者:
んで、それはずっと、日越(ひごし)になってたので、それもあって今回、母の時に、私は、「じゃあいいよ」って、あの、全部譲る、という判が、押せなかったんだろうと思うんですけれども。

今井通子:
はい

相談者:
んで、あの、兄と手紙でやり取りしてたら、あの、「金庫の中に、金(きん)があった」って言うんですけれども、

今井通子:
はい

相談者:
私は、えっと、1kg(キロ)のものと100gのものとお、父と母がそれぞれ、あの、喜んで、見せてくれてたので、2つあったと思ってるんですけど、

今井通子:
はい

相談者:
兄は、「500gのが、1つしかない」って、言うんです。

今井通子:
はい

相談者:
んで、ま、その「500gが1つしかない」っていうのも、向こうで弁護士さんを立ててえ、で、弁護士さんからそういう手紙が、来たんです。

今井通子:
はい

相談者:
「『500gが1つしかない』と言ってる、あなたの言ってるのと話が違う」っていう風で。

今井通子:
はい

相談者:
で、その弁護士さんで言われるのには、あのお、「金庫の中にあったものなので、」

今井通子:
はい

相談者:
「兄が、全部、遺産相続してるものだから、あなたには何も権利はないです」っていう風に言ってきたんです。

今井通子:
はい。
まずそのお、金(きん)の問題の前にい、

相談者:
はい

今井通子:
そもそもがあ、えーと、お父様が13年前に亡くなった、んですよね?

相談者:
はい

今井通子:
でえ、その時はあ、お兄様に、全部、相続権を、お渡しになった?

相談者:
はい

今井通子:
で、えー、あなた、ご兄弟、お兄さんとお2人?

相談者:
えっと、弟がいます。

今井通子:
と、その時・・

相談者:
弟、弟も放棄しました。

今井通子:
そうすると、お兄さんがその、13年前に受け取った財産っていうのは何だったの?

相談者:
現金とか預貯金とかあ、家具とか・・

今井通子:
ふーん

相談者:
というようなもの、が、かなり、あったと思います。

今井通子:
で、その時は、お母さんはもう、ご存命だったと思うんだけどお、

相談者:
なんですけれども、認知症、がもうでてましたので。
でえ、母の名義に書き換えるとまた後で、亡くなったときのお、書き換えも何とかかんとか、ということでえ、

今井通子:
ふーん、ふんふん

相談者:
「全部兄のにするよ?」ということで、それも私たちは納得して「いいよ」っていうことで、

今井通子:
うん

相談者:
ほんとに100%、譲りました。

今井通子:
で、お母様はそうすると、その後の生活は、お兄様が看てらしたの?

相談者:
いえ、えーとお、年金とお、

今井通子:
うん

相談者:
あと父が、母のためにい、これは、母の名義で残しておくからっていうので、いくらか、残してあったと思います。

今井通子:
うーん・・

相談者:
んで、えっ・・

今井通子:
なるほど、お母さまはそういう点では、あの、お金に不自由はされなかったのね?

相談者:
はい、一切してないです。

今井通子:
うん・・
それで、お母様・・

相談者:
で、ところ、ところが、母が亡くなった後に、

今井通子:
うん

相談者:
あのお、「もうお金は残ってないよ」っていう話が出てきたので、それはおかしいね?っていうことで、ちょっと争いになってしまったんです。

今井通子:
そしたら、あるはずのものがなかった。

相談者:
はい

今井通子:
あるはずのものっていうのは、お父様が遺したであろう、

相談者:
はい

今井通子:
お母様名義の、

相談者:
はい

今井通子:
預貯金も、

相談者:
はい

今井通子:
お兄さんが、使ってたらしい。

相談者:
はい

今井通子:
うん。
それはどれぐらいなんですかね?ちなみに。

相談者:
使い込んでたのが、2000万近いです。

今井通子:
2000万ぐらい?
それから?
他には?

相談者:
えっと、だから、その、「金(きん)も、あるでしょう?」という話になって・・

今井通子:
ん、まあ、金はちょっとお、お、お兄さ、あ、えーと、お父さんのものだからねえ?
なんだけれども、

相談者:
あ・・はい

今井通子:
まずはお母さんのものが2000万・・

相談者:
と、えっと、金・・金も、小さいほうの100gは、母のものだったんです。

今井通子:
あー、なるほど。
じゃあ、

相談者:
はい

今井通子:
2000万プラスう、お母さんの、

相談者:
はい

今井通子:
100gの金ですね?(笑)

相談者:
はーい

今井通子:
はい。
お母様があ、そのお、生前遺された、完全に、遺産として残っていたお金はどれぐらいあるんですか?

相談者:
「40万くらい・・しかない、もうない」って言ったんです。
わ、兄が。

今井通子:
あー、なるほど。

相談者:
「母のお金はもう何もないから」って、「40万・・じゃ・・これだけしかない・・ので、判子押してくれ」っていう風に。

今井通子:
で、これはもう終わった?

相談者:
はい

今井通子:
話なんですね?

相談者:
はい。
あの・・

今井通子:
で、次にい、その時ついでに出た話が、さあ、いろ、いよいよ金の話になるんですがあ、

相談者:
はあい、はい

今井通子:
金ですよねえ?

相談者:
はい

今井通子:
とりあえずう、その、あなたたちが、金をお、見たのは、今から何年ぐらい前?

相談者:
父が亡くなるよりもっと前なので、15年から20年ぐらい前になるかな・・?

今井通子:
15から20年前に、金庫の中に入っていた金を見た?

相談者:
はい

今井通子:
でえ、その後お父様はお元気でしたよね?

相談者:
はい

今井通子:
亡くなる寸前にもしかしてこの金を、500gだけ売っちゃったってことはない~?

相談者:
それはあり得ないです。

今井通子:
な・・

相談者:
買うときも、あの、「買い方が分からないので」って言うので、私が、買って、持って行きましたので。

今井通子:
お・・なるほど。

相談者:
はい

今井通子:
あなたが買って持って行った金だから。

相談者:
はい

今井通子:
それはあ、はっきりしてますね。

相談者:
はあい。
だから2つというのも、もう間違いないんです。

今井通子:
間違いなくう、

相談者:
はい

今井通子:
1kg(キログラム)の方がお父さん用、

相談者:
はい

今井通子:
100gの方がお母さん用。

相談者:
そうなんです(笑)

今井通子:
ん・・
でえ、それ書類あるう?

相談者:
そおれがないんです。
んでえ、私のほうの弁護士・・

今井通子:
普通、ほら、金の売り買いしてる時にい、証明書あるじゃないですか?

相談者:
だからそれはね、多分、金と一緒に、父に預けたと思うんです。

今井通子:
うん

相談者:
だけど兄は、「金もない」って最初からずっと、言い張ってましたので、

今井通子:
うん

相談者:
父が亡くなってから。

今井通子:
はい

相談者:
だからその書類があったって、「ない」って言われ、れば、それまでなんです。

今井通子:
なるほど。

相談者:
はい

今井通子:
写しも取ってなかったのね?

相談者:
そおなんです。
そんなことになるとは思ってもなかったので・・

今井通子:
そうですよねえ?

相談者:
はあい

今井通子:
なるほどね。
正義感がお兄様を正したくてしょうがないのね?

相談者:
腹が立ってしょうがないんで・・(笑)

今井通子:
分かりました。

相談者:
「前に全部あげたのにい!」と思って・・(笑)

今井通子:
んー、そうですよねえ?

相談者:
はあい

今井通子:
分かりました。

相談者:
はい

今井通子:
今日は弁護士の、塩谷崇之先生がいらしてますので、伺ってみたいと思います。
先生、よろしくお願い致しまあす。

相談者:
はあい、お願いしまあす。

(回答者に交代)


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