アルツハイマーの診断を受けた母親の財産に群がる50代3兄妹

(再びパーソナリティ)

ドリアン助川:
もしもしい

相談者:
はい

ドリアン助川:
今日の話も踏まえてですね、

相談者:
はい

ドリアン助川:
えーっと妹さんと・・何が問題なのか?・・その、もう一度、整理してリストアップされるといいかもしれませんね。

相談者:
あーはい

ドリアン助川:
あの、お兄さんと、これから・・ま・・言葉を交わす、ことになるんでしょうから。

相談者:
分かりました。

ドリアン助川:
はい

相談者:
どうもありがとうございました。

ドリアン助川:
はい、ん、失礼します。

相談者:
失礼いたします。

(内容ここまで)

こういうとき、ドリ助には金額聞いて欲しいんだよ、金額。
最後のコメントなんてムリせんでいいから。

 

クズみたいな兄貴ね。
でも、アンタも迂闊過ぎない?

兄貴の性格ぐらい知らなかったの?
それとも母の財産見て人が変わったとか?

クズは突然クズになるわけじゃないと思うけど。

で、情けないのが妹、まんまと丸め込まれてんの。

 

施設に入れて一安心みたいな雰囲気なんだけどさ。
ピンキリでしょうに。

どうせ年金で収まるとこ探したんでしょ?

何が言いたいかって言うと、母親の財産を取り崩せば、グレード上げられるわけだよ。

それ母親の権利だっつうの。

そういう道徳観を突けば、クズ兄にも妹にもそれなりに効くハズなんだけど。

「アタシにはないのぉ!?」

同じ土俵じゃん。

 

家族仲が悪いと現金が出て行く成年後見人

さて、

もしや、親が認知になったら必ず成年後見人を検討しないといけないのかと勘違いされる向きもあるやもしれん。

そんなことはない。

入院も、手術も、施設の入所も、配偶者もしくは子どもであれば手続きになんの支障もない。

さすがに、本人口座から一度に多額のカネを移動する際は窓口手続きになって難しくなるが、普通はATMで事足りるハズだ。

実際、家族を看護している人たちはこれでやっている。

ウチの父も晩年はそんな感じ。

姉が仕切ってたけど、アタシがカネの使いみちに口を挟むことなんてないし、考えたこともない。

別に威張ることじゃなく、それが普通の家族じゃないの?

 

だけど、今日のようにカネで仲違いしてるとそうはいかなくなる。

四の五の言わせないために代理行為に際して法的な裏付けが必要になってくる。

それが成年後見人だ。

 

アタシは母親の後見人だけど、財産管理が目的じゃなく、裁判の代理人になるには他に方法が無かったからだ。

で、普通はアタシみたく、家族が成年後見人に就ける。
申請の際に、推定相続人(まだ生きてるから)全員の承諾書を添付すればいいだけだ。

しかし、一人でも承諾しない人がいればし方がない。
希望する成年後見人の欄は空白で申請することになる。

じゃ、誰が成年後見人になるかって?
それは裁判所が選任する。

今のところ、だいたいが弁護士。
(今後は資格者を広げていくらしい)

もちろん、有償。
被後見人が亡くなるまで続く。

家族の仲が悪いだけで余計な現金が流出するわけだよ。

 

いずれにしても、もう遅い。

財産は引き出されてしまったし、
年金は施設料で相殺。

もはや成年後見人を立てる意味がない。

それどころか、弁護士後見人が就けば、報酬が持ち出しになってしまうだけだ。

 

成年後見人を立ててクズ兄に返還請求?

甘いよ。

クズ兄は母親の意思だったと主張してくる。
贈与当時のアルツハイマーの進度が絡む難しい判断になる。

 

兄と妹から母の財産を取り戻す方法

絶望感あふれるアンタに希望を授けよう。

詰んだって思ってるかもしれんけど、それは違う。
アドバンテージはアンタにある。
最後に詰むのはクズ兄の方だ。

母の財産を取り返す機会は必ずやって来る。

それも労せず。
返還請求なんてする必要もなく。
せいぜい、調停で片がつく。

 

その機会とは母親の相続だ。

母親が亡くなれば、そこで初めて法的に母親の財産があんたら兄妹3人のモノになる。

もちろん、クズ兄によって金融資産にはペンペン草も生えていない。
そんなことは想定内。

アンタがやることは法律に則った母親の遺産総額の復旧だ。

 

今回、クズ兄と妹が手にしたカネは生前贈与になる。

相続において、生前贈与は特別受益と言って遺産に返さないといけない。(*)

(*)遺産に返す:
別に本当に現金を用意して口座に返却する必要はない。
協議の段階では、あくまで書類上の数字の世界だ。

 

これを持ち戻しと言う。
民法に明記されているルールだ。

幸い、クズ兄が行った取引は口座から口座への送金みたいだから、逃れようがない。

もし、一旦現金化したり、小ざかしいことしているようだったら、いい方法がある。

この方法は、別にそんなことされていなくても、面白いから暇つぶしにやってみるといい。

簡単だ。

手紙でも電話でもいい。
税務署に贈与があったことを教えて差し上げなさい。

どうせクズ兄も妹も贈与申告なんてしていないから。

通報は匿名でOK。

安心していい。
税務署は通報者はもちろん、通報の事実すら漏らすことはない。

我が国で唯一、人の懐にアクセス権を持つ彼らのことだ。
素人のロンダリングなんて赤子の手をひねるがごとく、カネの動きを丸裸にしてくれよう。

アンタは、クズ兄から聞かれたときにビックリしてみせる心の準備だけしていればいい。

納付期限をとうに過ぎているから無申告加算税と延滞税が付くのは必至。
悪質だと判断されれば重加算税のオマケが付く。

そんなこと、こっちは知ったこっちゃない。
納税は受贈者の義務で、いくら納めようが持ち戻し額に1円も影響しない。

これで、納税の実績が何よりの生前贈与の証拠となる。

 

ただし、一つだけ懸念がある。

上で述べたように、持戻しは数字でしかない。
母の口座残高が増えるわけじゃないんだな。

遺産分割協議によって確定債権は得るけど、クズ兄のことだ、回収に苦労するかもしれん。

ま、家持ちみたいだし、差し押さえを良しとはしないだろう。
最後は払ってくる。

 

いずれにしても、特別受益の持戻しは、いくら民法の規定だからって、主張しない限り実現しない。

でも言い換えれば、授受の痕跡さえ示せば、まず負けることはない。

だからって、母の相続の開始を心待ちにするなんて美しくないから。

果報は寝て待て。

 


アルツハイマーの診断を受けた母親の財産に群がる50代3兄妹」への3件のフィードバック

  1. 管理人さんのこの回答
    相談者さんに聞かせたい
    そっか税務署にチクれば自分は一銭も使わず
    クズ兄に一泡ふかせられるんですね
    借地権にしても こんな裏ワザ教えてくれるのは
    管理人さんだからですね

    もっと早くここにたどりついてたらよかったなあ

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