（再びパーソナリティ）

今井通子：
はい。お分かりいただけましたか？

相談者：
はい、え

今井通子：
じゃあ、また・・ね？、奥さまとよくお話し合いになってください。

相談者：
あー、そうですね、ええ

今井通子：
はい

相談者：
＆#△

今井通子：
はい、失礼しまあす。

相談者：
じゃありがとうございまし、ええ、失礼しますう。

（内容ここまで）

風俗を後出し。
アダルトサイトの閲覧なんかと同列に語ろうとしてないか？

前半、男が語る離婚原因は、妻の異性関係すら疑わせる程だったから。

てか、携帯のやり取りでバレたって、アンタの言う風俗ってデリバリヘルスやろ。

 

塩谷崇之　「120万？」

「たったの？」
というニュアンスがびんびん。

でも、年利15％だからね。
60回払いで、月々29,000円.

もし借り先が2社以上だったら年利18％。
月の返済額は31,000円。
支払い総額180万円。
元金の1.5倍。

60回って、5年だよ、5年。
これ以上借りないとしてもだ。

しかも使ったのがギャンブルと風俗・・
風俗！

 

さて、
ちょっと興味があったのが財産分与における贈与の取り扱い。

基本、名義に関わらず、婚姻後に取得したプラスの財産は夫婦折半。

塩谷弁護士　「６百万の預金があるんだとすれば財産分与の対象になるのかっていうことについて協議をしてくことになる」

こういうのは民法に明記されているわけでもない。
とはいえ、相続で得た財産が分与の対象にならないことは常識化されている。

じゃ、贈与は？
しかも親から。

まずは、生前贈与という言葉があるくらいだから、相続と同じ考えでいいような気がする。
つまり財産分与の対象にならない。

ところが、男が言うには、600万は母親から嫁に対してだ。
いうまでもなく、嫁は姑の相続人ではない。

だったら、相続と同じと考えるのは無理がある。
母親から妻に渡った600万は生計を一にする夫婦の財産と考える方が理にかなう。

つまり、財産分与の対象。

ややこしい。

 

ただやっぱり財産分与の対象とならないかもしれない。
それも有無も言わさず。

（笑）二転三転して申し訳ないが、場所が裁判所に移れば主張にはロジックが要るの。

男　「母が孫のために現金を渡してたんですよ。妻の方に」

本当に文字とおり現金なら上で導いた結論の通り財産分与の対象となる。

だけど、仮に母親が、確実に孫のためだけに使われるように意図してキッチリ処理していたなら、問答無用の財産分与の対象外。

キッチリ処理というのは教育資金贈与の特例。

目的が教育資金ならば、まとまった金額（上限1千5百万）を贈与しても贈与税が掛からないという特例だ。

もっとも、今日のようなケースで、姑と嫁が口を揃えて
「これは教育資金ですぅ」
と言ったところで税務署は歯牙にも掛けず課税する。
（申告しなければ脱税だ）

そんなザル法ではない。

教育資金贈与の特例を使うには、銀行に贈与先となる孫の口座を開設し、教育資金贈与と宣言した上で信託し（預け）ないといけない。

つまりどっから見ても孫の財産。
夫婦の財産分与の対象とならないことが分かってもらえただろうか。

 

ついでにもう少し説明すると、
特例法の適用は来年2021年の3月の預け入れまで。

口座から引き出すときには、教育に使ったとする領収書を銀行に提出しないといけない。

預けたが最後、贈与者である姑や、親である嫁が解約することはできない。
解約することが出来るのは孫だけなんだが、解約した途端、残高には贈与税が発生する。

面倒臭そうでしょ？
でも、ダメ息子、てかダメ夫婦を迂回したかった相談者の母親がそこまでした可能性もなきにしもあらず。

ちなみに信託銀行では、年末から年度末にかけて、この領収証が大量に届くみたいで、毎年、派遣社員でしのいでいる。

アタシの同僚も今これに行っていて、アタシの興味を熟知している同僚は色々話してくれて楽しい（笑）