回答歴2年と50年の初タッグ。夫を亡くした悲しみが込み上げてどうにもならない
(回答者に交代)
和田秀樹:
精神科医の、和田秀樹ですう。
相談者:
よろしくお願いします。
和田秀樹:
まあ、あのう・・ご主人・・が、やっぱり、それだけ、大事な人だったっていう、ことなんでしょうねえ、きっと。
相談者:
今まで、そんなには、思ってなかったんですけど、そうなんでしょうねえ。
和田秀樹:
あ、そうなんですか?
・・あなたがあ、泣きそうになるっていうのは、その、ご主人のどんなことを思い出して、泣きそうになられたり・・するんですか?
相談者:
いや、あのう・・会話の中に、
和田秀樹:
ふん
相談者:
主人・・が、出てくる会話が、あると、自分では、「もう泣きそうになるな」っていうのが分かるんです。
和田秀樹:
あーああ・・(吸って)
相談者:
で、その時に・・泣かなくても済むように、会話が続けられる
ように・・
和田秀樹:
うん
相談者:
今みたいに、あの、言葉が詰まってくるん・・ですよね。
和田秀樹:
うんうんうん。
相談者:
あの・・こみ上げてきてしまって。
和田秀樹:
うんうん。
相談者:
ズ(鼻吸って)で、そうならないためには何か・・気持ちをどこかにこう、切り替える?
和田秀樹:
うん
相談者:
方法がないのかなぁと思いましてえ。
和田秀樹:
ああ、そう、です、よね?
相談者:
はい
和田秀樹:
でも、こうやってさあ、今・・その、ご主人の話、を、
相談者:
はい
和田秀樹:
しながらあ、
相談者:
はい
和田秀樹:
あなた、確かに声聞いてると、ちょっと泣きそうな声は出されてるけども。
相談者:
ない・・泣いてますう(涙声)
和田秀樹:
でも・・ちゃんと話、通じてますよ?
相談者:
・・(涙声)あ、そうですか・・
和田秀樹:
うん。
相談者:
ズ(鼻吸って)
和田秀樹:
これはねえ、僕は正直になった方がいいっていう考え方なんです。
相談者:
はい
和田秀樹:
要するに、込み上げてくる気持ちとか感情っていうのを、
相談者:
・・
和田秀樹:
実は、早、々・・変えられるもんじゃない?
相談者:
ええ
和田秀樹:
っていうのが、わたくしが、ずっと、長い間習ってる、森田療法っていう、
相談者:
はい。(鼻吸って)
和田秀樹:
心の治療法の、基本的な考え方でえ。
相談者:
はい
和田秀樹:
感情を無理に変えようとすればするほどねえ、
相談者:
はい
和田秀樹:
余計その感情がねえ、
相談者:
はい
和田秀樹:
込み上げてきちゃうのね?
相談者:
あ、はあ・・
和田秀樹:
だから、正直に、「いやもう半年も経つのにい」、
相談者:
ズ(鼻吸って)はい。
和田秀樹:
「今でも、夫のことを・・が、連想されるような言葉を聞いちゃうと、ついついこんな風に、言葉が詰まっちゃうんですよ」。
相談者:
はい・・ッハ
和田秀樹:
「私ってもう、情けないですよね?」みたいなことを、
相談者:
はい
和田秀樹:
言っちゃうんです。
相談者:
はい・・
和田秀樹:
そうすると、
相談者:
ズ(鼻吸って)
和田秀樹:
それを言えばね?
相談者:
はい
和田秀樹:
相手も、「ああ、まだ大変なんですね」とかって言いながら、話が、続くと思うのね?
相談者:
ええ・・ああ、はい・・
和田秀樹:
ところが、ここでえ、そういう、事情を、全然、相手に話さない
でね?
相談者:
はい
和田秀樹:
あなたが、感情おおお、とか、その、言葉が・・ま、おかしく
なっちゃうとかあ、
相談者:
はい・・
和田秀樹:
声がおかしくなっちゃうとかっていうことを、意識しちゃえばね?
相談者:
ええ
和田秀樹:
余計・・向こうからしても不自然だしい、
相談者:
ええ
和田秀樹:
あなたは、余計焦っちゃうっていうね?
相談者:
ええ
和田秀樹:
ことが、
相談者:
ええ
和田秀樹:
起こりやすいんですね?
相談者:
はい
和田秀樹:
だから、出てきてしまった感情をね、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
その、「消す」っていうのはねえ、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
やっぱりこれ、人間には・・僕は、難しいことだと思っていてえ。
相談者:
ああ、はいはい・・
和田秀樹:
例えばね?、顔が赤くなる人が、いるとするでしょ?
相談者:
はい、はい。
和田秀樹:
そうするとお、人前に出て、緊張しちゃうと顔が赤くなっちゃうと。
相談者:
はい・・
和田秀樹:
それを、「なんとかしてください」・・っていう、事があった時にい、
相談者:
はい・・ズ(鼻吸って)
和田秀樹:
顔がね?
相談者:
はい
和田秀樹:
「私はあ、すごくう、尊敬している人とかあ」、
相談者:
はい
和田秀樹:
「立派な人だと思う人の前に出るとお、つい・・顔が赤くなっちゃうんですよ」と。
相談者:
ああッハ・・
和田秀樹:
「それを許してくださいね」って言いながら話すとお、
相談者:
ええええ・・ス(鼻すする)
和田秀樹:
だいたい、相手はですねえ、顔が赤くなった時にですね、
相談者:
・・はい・・
和田秀樹:
「あ、俺のことを・・そんなに思ってくれてんのか」とかと思ってえ、
相談者:
ええ、ええ・・
和田秀樹:
悪い気がしないわけですよ。
相談者:
ああ、はい・・
和田秀樹:
でえ、結局う、それまで意識してなかったんだけどお。
相談者:
はい
和田秀樹:
こんなにい・・夫を愛してたんだなあっていう風なことをさあ、
相談者:
ええ・・(震え)
和田秀樹:
思われた、わけだけどもお。
相談者:
はい
和田秀樹:
やっぱり、相手からするとお、「そんなに夫のことを愛してて、大事にしてたんだ」っていう風に、
相談者:
(鼻すする)
和田秀樹:
思ってもらえると思うんですよ。
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
だから、そこを隠しちゃうとねえ、
相談者:
はい・・
和田秀樹:
返って、「なんでこんなに、私の前で、ドキドキしてるんだろう?」とかって、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
いう風な感じになっちゃうからあ。
相談者:
はい
和田秀樹:
コミュニケーションが・・いわゆる、不自然?
相談者:
はい
和田秀樹:
・・なものに、なっちゃうと思うんですね?
相談者:
ええ、ええ。
和田秀樹:
だからあ、僕は必要なのは、
相談者:
はい
和田秀樹:
ある種のエクスキュースっていうかね?
相談者:
はい
和田秀樹:
つまりい、「こうやって・・もう半年にもなるのにい」、
相談者:
はい
和田秀樹:
「こんな風に、声が上ずっちゃうんですよ」とかあ。
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
「泣きそうになっちゃうんです」みたいなことを、
相談者:
ええ
和田秀樹:
前もって、言っていただければね?
相談者:
ああ、はい・・
和田秀樹:
そうするとお、普通の人はね、やっぱりその話を聞いてえ、
相談者:
えはい・・
和田秀樹:
嫌な気分にはならないですよ。
相談者:
(含み笑い)あ、そうですか・・
和田秀樹:
うん。
「こんなに夫のことが好きだったんだ」とかあ、「私、ちょっと、うかつに、夫をなくしちゃった人に対して」、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
「夫を連想させるような言葉を言っちゃって、悪かった」とかって、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
思うはずですよ。
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
だからあ、そんな風になっちゃいけないっていう風にねえ、
相談者:
はい
和田秀樹:
僕は、焦らない方がいい・・と思います。
相談者:
あ、はい・・はい。
和田秀樹:
あ、と・・ここでもう一つのね、パターンとしてね、
相談者:
はい、はい。
和田秀樹:
仕事上の話や日常会話だと・・わりと言葉が、
相談者:
あはい・・
和田秀樹:
スムーズに、流れるっておっしゃってるわけだから。
相談者:
はい、そうです、はい。
和田秀樹:
ま。話題ってね?
相談者:
はい
和田秀樹:
向こうに振らせるとお、ついつい・・向こうの、ペースで、
相談者:
ええ
和田秀樹:
話題を、
相談者:
ええ
和田秀樹:
出してくると思うのね?
相談者:
はい・・
和田秀樹:
ところが、自分からねえ、ネタを持っていくんですよ。
相談者:
ええ、ええ・・
和田秀樹:
つまり、夫と関係なさそうな話とか、
相談者:
あぁ・・ああ、◆#
和田秀樹:
それこそまさに・・仕事の話をするだとかあ。
相談者:
ええ、ええ。
和田秀樹:
息子の話をするだとかあ。
相談者:
はい
和田秀樹:
こっちから、話題を持ってくるとねえ、
相談者:
はい
和田秀樹:
夫の話題が出にくくなると思うのね?
相談者:
ええ、ええ。
和田秀樹:
つまりさ、夫を意識してない時だったら、あなたは、普通の自分でいられるわけじゃない?
相談者:
はい・・そうです。
和田秀樹:
だから、夫を、意識しないような会話に持っていく?
相談者:
ええ、ええ・・
和田秀樹:
例えばあ、外に出ようと思うとかあ、
相談者:
うん・・
和田秀樹:
78歳で、なんにも趣味がないからあ、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
まずいなあと思って、
相談者:
ええ
和田秀樹:
なんかのサークルに入るとかするじゃない?
相談者:
はい、はい。
和田秀樹:
そしたら、知らない同士・・が相手だからあ、
相談者:
はい・・ス(鼻すする)
和田秀樹:
やっぱりい、そういうことに対してえ、なんかしら・・こっちも、話題を提供するとか、
相談者:
うん
和田秀樹:
向こうも知らない、
相談者:
はい
和田秀樹:
で向こうが喋ってくるわけだけどもお。
やっぱり、そういう時にい・・自分のペースで話をするように、
相談者:
はい
和田秀樹:
した方が、あなた、自身が、振り回されないで済む。
相談者:
ええ、ええ・・
和田秀樹:
ということはあると思いますよ?
相談者:
ああ、はい・・
和田秀樹:
で、どうしても、そこでまたついつい夫の話題が出てえ、感情がこみ上げてきちゃった・・
相談者:
はい、はい。
和田秀樹:
っていう場合は・・そうやって、「ごめんなさい」と。「私、実は、夫を、半年?・・前に、亡くしたばかりで」、
相談者:
はい
和田秀樹:
「自分では意識してないんだけどお、その話題が出るたんびに、泣きそうになっちゃうんですよ」と。
相談者:
ええ、ええ。
和田秀樹:
「私としては、こんなに、夫のことを愛してたとは、思えなかったんだけどもお」、
相談者:
ス(鼻すする)
和田秀樹:
「やっぱり、人間って、そんなもんなんですかね?」「私が弱いのかしら」・・みたいなことを言ってえ、
相談者:
ええ・・
和田秀樹:
あなたが泣きそうになったとしても、場を?、おかしくしない。
相談者:
はい
和田秀樹:
っていう方法も、あります。
相談者:
ああ・・ス(鼻すする)
和田秀樹:
だから、2つ・・僕が、まあ、お勧めする方法とすれば、
相談者:
ええ
和田秀樹:
1つは・・ちゃんとした言い訳を先に、正直に、
相談者:
ええ、ええ。
和田秀樹:
あなたは、言っちゃうと。
相談者:
ええ
和田秀樹:
それからもう1つは、そういう、夫の話題が出ないように、
相談者:
うはい。
和田秀樹:
自分から、話題を、提供する。
相談者:
あ・・はい、はい。
和田秀樹:
ま、その2つをやられたらあ、
相談者:
はい
和田秀樹:
少ーし、楽になられるんじゃないかと思うんですけど。
相談者:
ええ、はい・・
和田秀樹:
いかがでしょうかね?
相談者:
はい・・わかりました・・(息苦しそうな声)
和田秀樹:
大丈夫ですか?
相談者:
はい、ありがとうございます。
和田秀樹:
はい
相談者:
はい
和田秀樹:
じゃあ、加藤先生にお戻ししますね?
相談者:
はい、ありがとうございます。(鼻すする)
(再びパーソナリティ)